学校ブログ
4月18日 聴力検査、内科検診、読み聞かせ
この日、聴力検査と内科検診が行われました。
さらに5年生に向けた読み聞かせもあり、日々の教育活動は多くの方々からご協力いただくことで学校教育は充実させることができているのだなあと感じます。
併せて、この日6年生は全国学力学習状況調査(いわゆる「全国学力テスト」)にも挑みました。
写真は聴力検査中の3年生と、5年生への読み聞かせの様子です。
4月18日【4年】対話による詩の授業
築地小学校における2回目となるp4c(対話)の授業は、4年生の国語。
まどみちお作の『赤とんぼ』を対話で深めます。
こんな詩です。
つくつくほうしが / なくころになると、 / あの ゆうびんのマークが / きっと 知らせにきます。 / 金色の空から / もう秋ですよ・・・・・・って。
p4cは対話したい内容「問い」は子どもが設定します。
今回、子どもたちが設定した問いは「『ゆうびんマークが知らせにきます』ってどういう意味?」です。まさにこの詩のポイントとなる部分ですね。
この難解な詩に子どもたちは挑みます。どうなるのでしょうか?
では見ていきましょう。
とは言え、子どもたちにとっても難しいと見えて、なかなか手が挙がりません。みんなじっくり考えているのでしょう。
やがて、あるお子さんが発言しました。「何で赤とんぼって書かず、『ゆうびんマーク』って書いてあるのかなと思います」。
おー!問いに対して問いで返すー!すごい!
しかし、この発言はほかのお子さんたちには「???」のようです。
「それってどういうこと?」
「赤とんぼがどうして『ゆうびんマーク』なのかなって」
まだみんな???です。
そのうちに小声で話し合っていた二人のお子さんが、あっ!をひらめいたようで、発言しました。
「ほら、赤とんぼって羽根と胴体でゆうびんマークみたいでしょう?」
そこで私は補足のイラストを提示すると、ああっ!と一同なるほど納得。
さらに「どうして郵便マークが赤とんぼだって分かったの?」という問い掛けに、「だって詩のタイトルが『赤とんぼ』でしょう」という回答に、ああっ!と一同なるほど納得
そんなやり取りの最中に、あるお子さんが発言。
「分かった!春夏秋冬って季節は変わるでしょう。夏が終わる頃に、つくつくほうしが『もう夏が終わりますよ』って鳴いて伝えて・・・、う~ん、パス」
考えがまとまらず、言いよどんだお子さんの発言を別の子が引き取ります。
「夏の終わりは蝉が鳴いて知らせて、で、その声を赤とんぼが聞いて、知らせに来たっていうことなんだよ」
対話前には、この詩全部の意味が分からないといったお子さんが少なからずいたのですが、対話をとおして詩の読解を進めた我らが4年生。
発言数は必ずしも多くはなかったのですが、じっくり考えながらこの謎解きp4cを解決することができました。
対話中は友だちの発言をしっかり聞こうとする姿勢が印象的だった4年生。今後更なる成長の予感がプンプンします!
4月17日【1年、3年】交通安全教室
この日、1年生と3年生は交通安全教室。
警察の方、交通安全協会などの方々がわざわざ学校にお出でくださり、子どもたちに指導してくださったのです。豪華ですね。
さて、1年生は安全な歩行の仕方について学びます。とは言え、「まず右足を出して、次に左足を出して、その次は・・・」なわけはなく、横断歩道の安全な渡り方などについての学習です。
一方、3年生は安全な自転車の乗り方について学びます。とは言え、ペダルの正しい漕ぎ方よりは、例えば前方に車が駐停車してあった場合の通行の仕方や自転車通行中の横断歩道の正しい渡り方などについての学習です。
全校のみんな、交通ルールを守って、交通事故に遭わないよう気を付けてね。
それにしても、交通安全教室で使われた信号や標識。私、これ見ただけでテンション上がるんですよね、なぜか。子どもたちも盛り上がった中で交通安全について学んだのかしら、ははははは。
4月16日【5年】探求の対話p4c!
5年生はこの日初めて探求の対話p4c(以下「p4c」)にチャレンジしました。
p4cとは対話の一つの手法です。
子ども自らが設定した問いについて、学級全員で対話するのです。
子どもたちに何について対話したいか尋ねると、問いが出るは出るはのオンパレード!
それも「なぜ戦争は起こるのか?」「なぜ人は差別してしまうのか?」「人はどうして死ぬのか?」「お金持ちに対してと、貧乏な人に対してとでは、どうして態度を変えてしまうのか?」「どうしてこの社会には競争があるのか?」「お金には何の価値があるのか?」などなど、社会学的、生物学的などあらゆる学問の根源的な問いばかり。ある意味哲学的な問いですね。
そうなのです。「p4c」とは“philosophy for children”の頭文字をとったもので、子どもの哲学対話と呼ばれることもあるのです。
さて、これらの問いの中で、子どもたちが選んだのは、「子どもの頃に道徳で学んだはずなのに、どうして大人は悪口を言うのか?」です!かー、厳しい問いが選ばれましたね。
では早速対話の様子を見てみましょう。
「お父さんが仕事で苦手な人の悪口を言うことがあるから、どうしてかなと」
「それは人間だからだよ。人間だから好きな人と苦手な人がいる」
「快適だからだと思う。悪口を言われることによって、悪いところを直してくれれば、嫌な人はいなくなって、世の中は快適になる」
「うん。人がそれぞれ嫌なところを直した結果、嫌な人がいなくなれば、住みやすい世界になる」
「でも、人には感情があるから仕方ないんじゃない?」
「私も〇〇さんに似ていて、人には好きな人もいれば苦手な人もいる。嫌いな人のことは陰口を叩いちゃう」
「一人じゃ面と向かって言えないことでも友だちと一緒なら言えるってことあるでしょう。こっそり味方をつくりたいんだと思う。それで一緒に言ってもらう」
「大人になると仕事上のストレスが増えるよね。だからそのはけ口として悪口を言っちゃう」
「そもそも人には悪口を言う脳みそがあるから」
「仕事上で悪口を言われる人は、仕事をしていないからじゃない?」
「私は、悪口を言う人って、その人のいいところを見ないで、悪いところだけ見ているからだと思う」
「うん。好きな人に対しては、その人のいいところしか見えなくて、苦手な人に対しては、その人の悪いところしか見えていないんだと思うよ」
「そう。ある意味、決めつけちゃってるのかも」
ここまで、なんと子どもたちだけで対話を回しているのです。
無駄口をたたいている子はいません。発言している子をみんなが凝視しているのです。すごい対話意欲です。
ここで私も発言。「ねえ、さっき『悪口を言うことによって世の中を快適にしている』という意見があったけれど、悪口を言うと快適になるのかな?」
「悪口を言った人はスッキリするから快適になるってことなんじゃないの?言われた人は嫌だろうけど」
「私も〇〇さんと同じで言った人はスッキリするかもしれない。だけど、言われた相手は傷つくから、それは嫌だなあ」
「確かに言った人はスッキリするかもしれないけれど・・・」
私が2度目の発言。「言われた人が言われたことが分からなければいいんじゃないの?誰も傷つかないよ」
「う~ん。でも誰かが、悪口を言われた人にばらすかも」
「私も〇〇さんと同じで、『悪口を言われてたよ』ってばらされたら、言われた人がかわいそう」
「私は悪口は言っちゃだめだと思う。でもモヤモヤする場合には、悪口を言ってもいいのかな。いや、やっぱり直してほしいところがあれば、信用できる人に相談したらいいんだと思う。『どうしたらあの人の悪いところが直るのだろうか』って」
ここでタイムアップ!
誰からも発言を否定されないというセーフティなルールのもと、子どもたちは本音で語り合い、悪口を言いたくなる心理的状況とそれを超える対応策にまで考えを及ばせました。
対話の問いを子どもたち自らが設定し、子どもたち自らが対話を回し、子どもたちが自ら考えを深めた、この15分間。子どもが主体的に学びを深めたこのp4c。
5年生恐るべし!これが彼らにとって初めてのp4cとは思えませんでした。
このようにp4cを積み重ねることによって、「ワンダー(知的好奇心)」が刺激され、「セーフティ(心理的安全性)」が醸成されることが期待されます。
この調子なら、すごいことになりそうですね。われらが5年生、お見事!
4月15日【1年】認められるということ
1年生は国語の勉強中。
教科書見開きページのイラストに何が描かれているか、子どもたちは発表しています。
子どもたちは盛んに手を挙げ、「カエルです」「恐竜です」などなど、発表していきます。
一人の子が発表するたびに、聞いていた子どもたちは「いいでーす!」の大合唱。
すると、発表した子は大勢の前で発表する緊張から解き放たれると同時に、認められた嬉しさで、満面の笑みを湛えています。
自分が、ほかの子どもたちから認められたということは、かくも嬉しいものなのですね。
ミソは教師ではなく、ほかの子どもたちから認められているということ。
この先の学校生活の中で、他の児童と協働的に活動していく機会はたくさんありますし、一人の子の発表をみんなで認める中で、学級の支持的雰囲気は醸成されていくのでしょうね。
自分の発言が他の子から認められたという体験は自己肯定感を上げることにつながり、さらに、お返しとばかりに友だちの発言を認めることによって、互いをケアし合う関係が構築されることになります。
この先の学校生活を送るうえでの、あらゆる土台が、1年生の今の時期に作られているのだなあと感じます。