学校ブログ
9月2日【2年国語】オノマトペを表現する
この日の午前中、2年生教室から詩を音読する声が聞こえてきましたよ。
どれどれと教室を覗いてみると、みんないい姿勢で音読していました。
教科書の下部を机に付け、教科書を立てていますね。これぞ、「教科書トン!」の姿勢です。お見事。
さて、教材は鶴見正夫 作の『雨のうた』。
「あめは ひとりじゃ うたえない、きっと だれかと いっしょだよ。」から始まる素敵な詩です。
雨が屋根や土、川、花に当たると、当たったものによってさまざまな音が奏でられる様子を「うた」と表現しています。
担任が問います。「ねえ、雨って歌うのかな?何で『雨のうた』っていうタイトルなんだろうね」。
すると、子どもたちは適宜隣の子と意見交換しながら発言していきました。
「『ざーざー』とか『とんとん』とかって、リズムみたいだから『うた』って言ってるんだと思う」
「雨が当たるときの音が当たるものによって違うから、それが歌みたいなんだよ」
「いろいろな音がするんだよ。楽器みたいに」
(教師)「様々な楽器が音を出しているから、まるでオーケストラみたいってこと?」
「そうそう!」
こんな感じで、対話によって詩を理解していきます。
詩の内容の基本理解を済ませた後、自分なりの表現で読みを深めます。
(担任)「『つちで ぴちぴち』ってどんな感じがする?」
「『ぴちぴち』って、魚が水の中から出てきたときに、ぴちぴちしてるって感じ」
一同、あー!そうだね!
「私はひよこの鳴き声みたいに思えるよ」
雨の音が、魚の動きやひよこの声のように聞こえるなんて、なんて詩的なんでしょう。
教科書に書かれている「とんとん」「つんつん」についても同様に読みを進めていきます。
これらの表現って、「カンカン」など実際に聞こえる音ではなく、ものの状態を表すオノマトペなのですから、結構難しめ。
それでも子どもたちは果敢にチャレンジしていました。
ところが、この後に登場する表現が大問題なのです!
(担任)「『しとしと』ってどんな感じ?」
おわー!出たー!これぞラスボス的発問。
それでも子どもたちは諦めることなく、う~んと頭をひねります。
そして何人かの子どもたちがぽつりぽつりと発言していきました。
「え~っと、しっとり雨が降る感じかな?」
「そう。なんか染み込むみたいな感じだと思う」
折よく、外はそぼ降る雨の模様。
窓際に行って、雨の様子をじっと見たり、耳を澄ませたりして、自分なりの表現方法を探していました。
この後、5時間目にはこの詩の音読大会。上手に気持ちを込めて音読できたことでしょうね。
8月30日【6年理科p4c】てこは人を幸せにするか?
6年生理科。2学期最初の単元は『てこのつくりとはたらき』です。
で、いきなりp4cやっちゃうんだなー、これが。
アルキメデスの「我に支点を与えよ。そうすれば地球をも持ち上げて見せよう」という言葉を紹介し、新単元の教科書該当箇所にざっと目を通した後、子どもたちはみんなで話し合いたい問いを出し合いました。
そして選ばれた問いは次のものでした。
「てこを使って、人を幸せにできるのか?」
おー!しびれますねー。
では早速行ってみましょう!
「ぼくは幸せにできると思う。大切なものが重いものの下敷きになっちゃったときに、てこを使えば取り出せる」
「私も幸せにできると思う。てこの仕組みを利用した道具が世の中にはたくさんあることがその証拠」
「そうそう。災害救助の時に、重いものを棒で持ち上げることができるから。それで命を救うこともできると思う」
「消防の面でも役に立つよね、多分」
「もしてこがなかったと考えると大変なことになりそう」
「てこは既にいろいろなところで使われていて、生活に役立つことが多いと思う」
「皆さんに質問します」
おっ!出ましたねー。6年生、自分たちで対話を回していきます。
「てこで人を幸せにできる道具ってどんなのがあるの?」
おおー!対話の全体像のみならず、単元の学習をも見据えたこの問い。いやー、驚きました。ホントすごい!
「釘抜きがあるよ」
「あとね、はさみとドライバーの写真が教科書に載ってる」
「缶ジュースのプルタブもそうなんじゃない?」
一同、どよめき。みんななるほどーって顔してます。今の段階では、てこの勉強って全くしていないんだよねえ。すごいよ、君たち。
「実際にてこの仕組みが使えるか分からないんだけど、重いものを持ち上げるときとか、こんなときにてこの仕組みが使えたらいいなあってことある?」
「テレビを持ち上げるときとか、てこの仕組みが使えるんだったらいいなと思う」
「電車が脱線しちゃったときに、てこの力で元に戻すんじゃない?」
「家を持ち上げるときとか、そう!引っ越しのときとか」
ここで私が発言。
「ねえ、みんな。まだ全く勉強してないからもちろん分からないと思うんだけど、アルキメデスの言葉にある『支点』ってどんな点だと思う?」
「棒を支える点」
「重い物の重さをちょっとだけ少なくすることができる点」
そんなこんなでタイムアップ!
単元の学習を始めるにあたって、学習の概要について子どもたち同士の意見交流・対話をすることによって、単元の学習の見通しをもち、学習への期待を高めることをねらいとしたこの対話。
子どもたちは、このp4cでてこのついて勉強したいって気持ちが強くなったって言ってます(私への忖度もあるのしから。うふふ)。
8月30日【3年学級活動p4c】どうしたら、楽しく過ごせる学級になるの
3年生も2学期スタート2日目にして早くもp4c。
まだそれほどp4c体験の頻度は高くない子どもたちですが、やる気は十分!
大いに期待していますよー。
今回は3年教室を離れ、視聴覚室を舞台に対話を繰り広げます。
教科は学級活動。「2学期は円滑な友だち関係を構築するにはどうしたらいいか」「よりよいクラスにするにはどうしたらいいか」子どもたちは対話しながら深めました。
まずは、p4cの基本的なルールの確認。コミュニティ・ボールの渡し方(下投げで、相手の名前を呼びながら、優しく優しーく投げるのです)を練習しながらセーフティを高めます。みんな、なかなかいい調子。
そしていよいよ対話です。問いは「2学期、3年生が楽しく過ごせるには?」でスタート。
「ケンカしないで、仲良く過ごしたらいいと思います」
「そうだね。もしケンカしたら楽しくできないものね」
「それに1、2年生も真似しちゃうよ」
ここで教師が発言します。
「じゃあ、ケンカしているのを見たら、どうしたらいいと思う?」
「近くの人に相談したらいい」
「近くにいた大人とかね」
「相談もいいけど、まずはケンカを止めるのが最初かな」
「その後で、ケンカしている人に話を聞く」
「話を聞くのが大事ってこと?」
「そう」
「それと、いじめもダメ」
一同、「ああー、そうだねえ」。
ここで教師が発言。
「ねえ、なんでいじめはダメなの?」
おおー!敢えてその意味を問う作戦ですね。子どもたちの理解を確かなものにするための発言。やるなー、担任の先生。
「だっていじめられた子はかわいそう」
「そうだよね、深く傷つく」
「そうそう。いじめをしていると、今度は自分に友だちがいなくなっちゃうよ」
さらに教師は問います。
「いじめを見たらどうしたらいいんだろう?」
おおー。子どもたちはどう答えるのかしら?
「人を叩いている人がいたら、叩いている人に理由を訊く」
「私はまず叩くのを止めさせて、その上で叩いている人からも、叩かれている人からも話を聞くかな」
「なんで両方から話を聞くの?」
「両方とも嫌な気持ちになってると思うから」
「だって、叩かれている人はもちろん嫌な気持ちだろうけど、叩いている人も怒っているから。いい気持じゃないと思うよ」
「うん。本当は仲良くしたいのに、気持ちが落ち着かないっていうか・・・」
「話は戻るんだけど、勉強をする上で楽しくなるにはどうしたらいいんだろう?」
「私は先生に褒められると嬉しいし、楽しくなるよ」
「友だちに褒められても嬉しいよ」
「そうだね。勉強を教えてもらった人から褒められると嬉しい。それが先生でも友だちでも」
「私は勉強が楽しいって思うのは、勉強が頭の中に入るときです」
「できなかったことができるようになったときも嬉しいです」
「ぼくは、テストで100点とったときかな」
「テストでいい点数取れるとやっぱり嬉しいよね。その後の勉強も楽しくなる」
「自分が失敗したときに、友だちとかから『大丈夫、できるよ』って言ってもらえると嬉しいな。やる気になる」
セーフティ溢れる学級になる方法や勉強が楽しくなる方法など、素敵な発言が盛りだくさんのp4c。
p4c後、なんかとってもいい気持ちになったのは、私だけではなかったと思います。
3年生のみんな!みんなで安心して過ごせる学級をつくっていこうね!
対話後。
みんなが視聴覚室を出ていった後で一人のお子さんが私のところに来ました。私が書いていた対話記録を見せてほしいと言うのです。
「はい、どうぞどうぞ」と対話記録をどさっと渡すと、そのお子さんはじっくりじっくりそれを読んでいました。そして一言ぽつり。
「校長先生。私ね・・・p4cで話せなかったの・・・」
とっても寂しそうに言うのです。あああー、分かる!分かるよー、とっても!発言したかったんだけど、できなかったんだよね。そうだよねえ。みんなと一緒にやりたかったんだよね。
私は言いました。
「p4cで発言するって大事なことだし、発言するととってもいい気持ちになるんだよ。でもね、もっと大事なことは、友だちの発言をよく聞いて、そしてよーく考えることなんだよ。あなたはそれをやっていたでしょう。とっても立派だったよ。そして、話せなくて残念っていう今の気持ちをしっかり持ち続ければ、そのうち話せるようになるよ、きっと。あせらずに対話を楽しんでいこうね」
そのお子さんは、こくんと頷いて友だちの後を追うように視聴覚室を出ていきました。
このお子さんをはじめとする、子どもたちのよりよくなりたいという気持ちをしっかりと受け止めながら、私たち学校職員一同、すべての子どもたちの幸せのために全力を尽くします!どうぞよろしくお願いいたします。
8月29日 2学期始業式
長い夏休みが終わり、ついに2学期が始まりました。
校長講話では人権を尊重する学校をみんなでつくっていこうと呼びかけました。
続いて校歌斉唱、そして生活指導主任の講話です。
夏休みを振り返った後、2学期の学校生活について改めて遊びのルール等の確認と「さん付け」呼称の重要性について話がありました。
みんなの手でセーフティ溢れる学校をつくっていこうね。
8月29日 子どもたちを迎える黒板アート
新学期、各教室で児童を迎える黒板アート。
担任の力作が揃いましたねえ。
登校した子どもたちは、みんな笑顔でしげしげと見ていました。