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12月2日【自主的・自律的活動】レインボーフラッグ作り

昼休みに、「レインボーフラッグづくり」が行われました。これは、校長の自主的・自律的活動です、ははははは。私だってやりたいんだもの。
先日、私がここラテにいがた様のイベントに参加した際に教えていただいた活動です。
子どもたち、来てくれるかなあと案じておりましたが、全くの杞憂に終わりました。蓋を開けてみると大盛況。
アシスタントをお願いしていた数人の子どもたちも大活躍!胸に輝く「アシスタント」の名刺ホルダーが眩しいほどで、どこか誇らしげです。ありがとう、アシスタントの子どもたち!
活動後、「校長先生、とっても楽しかったです」と言ってくれたお子さんもいました。
「校長先生、家族の分も作りたいので、もう一つ作ってもいいですか?」と言う心が温まること言ってくれた子もいました。
ごめんねえ。今日来られなかった子の中に、後で作りたーいって子がいるかもしれないから、一人1本でお願いしてるの。また今度やるから、それまで楽しみにして待っててね。
レインボーには、LGBTQ+の方々の人権を守るという意味に加えてすべての人を大切にしますって意味も当校では込めています。

11月29日【2年道徳p4c】宝物はなあに?

2年生は道徳でp4c。教材は『たからものはなあに』です。

学校の宿題で宝物についての作文が課された主人公の「わたし」。帰宅後、母親に宝物は何か訊いてみました。すると主人公のきょうだい「ひろ」は東日本大震災があって大変な状況の中で生まれ、医師をはじめとして周囲はものすごく喜んだのだといいます。だから主人公と「ひろ」は、母親の宝物なのだとの返事。主人公は自分が宝物だなんて、不思議な気持ちだけれどとても喜びました。そして主人公は言うのです。「おかあさん、ありがとう」と。

問いは「『わたし』はどうしてお母さんに『ありがとう』と言ったのか?」です。

「自分を大切にしてくれてありがとう」
「お母さん産んでくれてありがとう」
「きょうだいの『ひろ』と『わたし』を産んでくれてありがとう」
「お母さんは『ひろ』も『わたし』も苦労して産んでくれたから」
「津波でみんな逃げるので必死だったんだけど、そんな中お母さんを救ってくれた。だからお母さんも『ひろ』も『わたし』も助かった」
「お母さんじゃないと、自分たちは産んでもらえなかった」
「うん。お母さんは命を懸けて産んでくれたんだよね」
「病院で『ひろ』を産むとき、窓ガラスが割れちゃったり、ベッドが使えなかったりして大変だったと思う」
「『ひろ』を産んだ後、お母さんは病院の廊下で横になっていたって書いてあるし」
「お母さん、大変だったんだ」
「お父さんじゃ産めないしね」
「お医者さんたちも喜んでくれた」
「あとね、お母さんに『私たちを宝物にしてくれてありがとう』って気持ちもある」
対話中では、自分の体験も語られていきます。
「私の宝物はハムスターと家族」
「家族の命はとっても大事」
「うん、そうそう」


初めは自分の宝はおもちゃなどの具体的な物を挙げていた子どもたちですが、友だちの発言を受け、物ではなく、家族など身近な人や生き物だと発言する子が多数に上っていきました。
加えて、亡くなった親戚やペットとの思い出や思い出の品だとする発言も。「さっきおもちゃって言ったんだけど、やっぱり家族にします」と言い直す子も。
残り5分というところで、漸く私も発言します。
「お母さんの宝物は『わたし』と『ひろ』なんでしょう。『わたし』にとっての宝物は何だって作文に書いたと思う?」
「多分、お母さんが宝物だって書いたんじゃないかな?」
「『わたし』も『ひろ』もお母さんから生まれてきたでしょう。でも、生まれる前からお母さんは私たちを大切にしてくれていたんだと思う。お母さんだけじゃない他の人たちからも助けてもらっていた。だからさ、みんなに感謝。みんなが宝物」

教材の読み取りや子どもたち一人一人の宝物の紹介で、対話は15分間くらい。
2年生の対話であれば、一般的に15分間って言うのは長いなあって思えるのかもしれませんが、我らが2年生にとっては短すぎたみたいです。もっともっと話したいっていう子が多数。終了間際になっても挙手が止みません。
対話中で、自分のことと関連付けての発言がたくさん見られました。教材の読み取りに終始するのではなく、自分事として捉えていたからこそなのでしょう。
対話後、「先生、p4cとっても楽しかったです」とわざわざ教えに来てくれた子もいました。
発言意欲旺盛な2年生。ただ「発言できたから満足」なのではなく、友だちの発言に耳を傾けてもいたのが印象的でした。
2年生、着実に成長しています。

11月29日【1年生活科】秋のお店を作ろう

秋も深まってきました。

1年教室にはドングリや松ぼっくり、ススキ、落ち葉など外で拾ってきた木の実やらマジックやらが置かれています。これなら、子どもたちのあらゆる豊かな創造性に応えることができそうですね。

そうです。1年生はこれから秋のお店を班ごとに出店するのです。店のコンセプトは「秋ってこんなに楽しい!」です。そうでしょう、そうでしょう。1年生のみんな、秋を堪能してたもんねえ。

さて、子どもたちはどんなお店を出そうとしてるのかしら?黒板に書き残されていたものをそのまま紹介すると・・・「こうさく」「たいけつ」「シャッフル」「プレゼント」「がっき」「めいろ」だそうです。どんなお店か想像が困難なのもありますが、それは当日のお楽しみですね、ははははは。

1年生は他の子と相談しながら、とっても楽しそうに活動しています。

11月29日 水辺のグラウンド

夜半からの雨で、水はけのいいグラウンドも、さすがに水辺の様相を呈しています。

子どもたち曰く、「校長先生、トラックが川みたいになってます!」。

おおおー!確かに!アオサギまで来ちゃってますもんね、ははははは。

校長室で子どもたちと盛り上がってたら、そのうちに飛び立って行っちゃいました。

11月28日【6年総合学習】建設、ブルーベリー、養蜂(アントレプレナーシップ教育)

6年生は地域の建設会社の浮須社長をお迎えしての出前授業。
この方から、建設会社を経営する上での喜びや苦労話、経営理念に繋がるような貴重なお話を伺うことができました。質問にお答えになる上で、経営上の心構えなんかもご教示いただいたんですよ。
さらに、この方は建設会社を経営する傍らブルーベリーの生産や養蜂も手掛けていらっしゃるとのこと。ご自身では「趣味です」と謙遜されてはいらっしゃいますが、いやいやそんなレベルのお仕事ぶりじゃあありません!(きっぱり)
いただいた蜂蜜を一口いただくと、そのおいしいこと!まさに激ウマなんですよー!一般的な蜂蜜と違って癖がないのです。
お話にはダイヤのような金言格言が散りばめられていましたし、おいしい蜂蜜までいただいちゃって、子どもは幸せだなーと思います(ご相伴に預かった私も!うふふ)。
「事業は失敗するもの。でもそれでくじけないことが大事」
「学校の勉強は大事だから基礎学力はしっかり習得しよう。その上で大切にして育んでもらいたいのはコミュニケーション力、先見性、企画力、実行力、あきらめない気持ち」
「苦しんでいる人を助けることは、サバイバル精神であり、とても重要である」
浮須様はよく『ついてるなあ』と言われるそうです。ご本人は「私は運がいい」とおっしゃっていますが、運だけではなく、付いてるとしたら、それは「人」が浮須社長についていってるんだろうなあと思えます。
コミュニケーションを、人そのものを大切にされてきたからこそ、今の浮須様があるんだろうなと思います。

こりゃあ、アントレプレナーシップ教育ですね。
素晴らしいお話を伺うことができました。浮須様、ありがとうございました。


加えて言うなら、ある6年生が質問したのです。
「浮須さんは今後社長としてどうしたいですか?」と。
かー!しびれますねえ。トーク番組、インタビュー番組のMCみたいです。こんな質問するなんて、お主、ただ者じゃないな!

ちなみに、浮須様の話を聞きながら、子どもたちはタブレットに何やら打ち込んでいますね。実はこれ、メモをタブレットでとっているのです。お主たち、やるなー!

11月28日【子どもの遊び】怖い話大会

これが何回目になったのか、もう分からなくなっちゃった怖い話大会。
運営する子たちは、いつ行うか教務主任と調整して日時を決定し、ポスターを作り、放送でも周知し、さらに怖い話をしたい人を募って、当日開催に持ち込む。このルーティンを完全に把握したみたいです。
私がサポートする必要はもうありません。子どもたちによる自主的自律的運営になっています。
子どもたちの活動なのですが、教務室の毎日の予定を書き込む黒板にも、教務主任は「11月28日(木)13:00怖い話大会」って明記しちゃってますものね、ははははは。教務主任の先生、ありがとう!
松の子まつりと同じように、運営する子どもたちもかなり楽しんでるようです。
遊びの延長ではありますが、子どもたちにとってはかなり力がつく活動になっていると確信しています。

次回はあるのかな?

11月27日【4年道徳p4c】何も起こらないけど、目頭が熱くなるシーン

先日、素晴らしいp4cをして深めた4年生ですが、この日も深めますよー。
道徳で藤井総太棋士のエピソードが基になっている教材で学びます。
問いは「名人を超すという目標を達成したのに、藤井総太さんはどうして『私はまだ名人には及びません』と話したのか?」です。

では行ってみよう!
「名人に勝ったってことは名人より強いってことでしょう。でも何で名人には及ばないって言ったのかと思って」
「まだ自分の中では強くないって思ってたんじゃないかな?」
「うん。十分な自信がないって言うか」
「そうだね。世界にはたくさんの名人がいるし」
「もっと強い人がいるかもしれない」
「強い名人がね」
「上には上がいるんだよ」
「まだまだ努力が足りないって思うんだ」
「もっと努力して、たくさんの名人を超したい」
「もっと上の名人になりたいんだ」
「最強の名人」
「自分の心の中での名人に」
「そうそう。自分が思う本当の名人を目指すってこと」
「うん。自分が満足するまで!」


教師「藤井総太さんは、どこまでやったら満足できるんだろうね」
「どんな相手でも、その時々で違う方法で勝てるように」
「心の中にいる何百人もの名人に勝てるまで」
「ねえ、何回勝てばいいの?」
「何回って言えない。回数じゃないと思うよ」
「どんな相手でも絶対負けない。絶対勝てるくらいの強さ」


教師「君たちは目標に向かって努力したことある?」
「運動会で何回も練習して速く走れるようにがんばった」
そのほか、子どもたちは自分自身を振り返って、自分の体験を語り始めます。ここでは省略しますね。
教師「そういう時ってくじけそうになったりしない?」
「するする」「よくくじけそうになります」など同様の発言が多数。
教師「そんなときってどうやってがんばり続けようって思うの?」
「う~ん。私は将来アメリカに行きたいと思ってるんだけど・・・」
このお子さんは、この後、がんばってもうまくいかない時にどういう心持ちで乗り越えるか語ります。
そしてほかの子からもくじけそうなときに乗り越えた体験が多数語られました。
「私が乗り越えられたのは、練習を止めたい時もあったけど、止めたいって気持ちよりも、自分の目標を達成したいって気持ちの方が強かったからなんじゃないかな」
「私は、うまくできなくて、もう嫌だって思ったんだけど、お母さんが上手にやり方を教えてくれたから、続けられた」
「誰か助けてくれる人がいるといいのかもね」

はいはいはーいと積極的に発言しようって子ばかりではありませんが、それでも文字に起こしてみると、ダイジェストでもこれだけの発言量に上るんですね。すごいなあ。
そんな子どもたちのp4cですが、この日の私の目が真っ赤になったシーンとしてはこんな場面が挙げられます。

あるお子さんが、意を決して挙手をしました。周りの子どもたちは、何を話すんだろうってじっとその子を見つめます。しかし、コミュニティボールが回ってきても、その子は語ろうとしないのです。まっすぐ前に向けられていた視線はやがて手元のボールに落とされていきました。でもやっぱり周りの子どもたちはじっと息をのんでその子を見つめ続けているのです。きっと頭の中で『〇〇さん、がんばれ、○○さん、がんばれ』ってエールを送りながら。2、3分経った頃、私が途中で介入しました。「ねえ、○○さん、一旦別の人にしゃべってもらう?」。ところがそのお子さんは下を向いたまま、発言しますって意思表示をしたのです。この様子を見た子どもたちは、もうとことんこのお子さんが語りだすのを待っていようと心に決めたようです。じっと発言を待ち続けます、その子を見つめながら。学級のすべての子たちの思いが一つになったような気がしました。さらに何分か経過したころ、私が再度介入しボールをもらいました。もしかして、もうちょっと待ってたら、そのお子さんは話せたかもしれないなあと逡巡しながら。
この時間のp4cが終わった後で、私そのお子さんに声をかけたんです。
「さっきは結局発言できなかったけど、あなたがんばったねえ。自分の頭の中のことを何とか言葉にしようって思って考え続けていたんでしょう?」
そのお子さんは、こくりと頷いて、私に「ありがとうございます」って言ってくれたんです。

頭の中で混沌とした思いを言語化するのって、大人でも難しいことですよね。それでもこのお子さんは、それに果敢にチャレンジしたのです。そして、そんなその子の思いを周囲の子たちはきっと分かってたんじゃないかなあ、と思います。

素晴らしい4年生。
彼らは様々な経験を重ねながら、仲間と一緒に、じっくりじっくり成長していくことでしょうね。
がんばれ、4年生!

11月27日【1年生、4年算数】多様な考え

この日、1年生と4年生は胎内市教育委員会の指導主事に授業を公開しました。
いずれの学年も、子どもたちが多様な考えを出し合い、それを検証するという授業の流れ。子どもたちはタブレットを使いこなしてもいました。
指導主事からは、文科省の提唱する「個別・最適な学び」の観点から子どもたちの学びの様子を評価していただき、担任に対しては今後の指導の方向などについてご指導いただきました。
1年生と4年生のみんな、とっても一生懸命勉強していたね。そして素晴らしい勉強ぶりだったよ。
私も参観していて、いい勉強になりました。どうもありがとう。

11月27日【全校集会】12月の生活のめあてと「さん」付けについて

この日の昼休みに全校集会が行われました。

校長講話では、改めて友だちのことを「さん」を付けて呼ぶ意義について話しました。15分間くらいしゃべっちゃったなあ。でも、こんなに長い時間でも、子どもたちはしっかりと聞いてくれました。どうもありがとう。「さん付け」は友だちを大切にする上で、とっっっっっっっっっても大切なことです。築地小学校で苦しむ子がいないように行動していこうね。

続いて指導担当教師から12月の生活目標についても話がありました。12月の生活目標は「廊下や階段を静かに歩こう」です。昼休みに校長室に遊びに来ているお子さんたちは、時計をしっかり見て、互いに声を掛け合いながら時間に遅れないように行動しています。素晴らしいと思います!心からそう思います!!ぜひ、続けてほしいなあ。

11月26日【児童会活動】赤い羽根共同募金

今週、給食ボランティア委員会の子どもたちが、赤い羽根共同募金を募ってくれています。毎朝、児童玄関から「募金お願いしまーす」と元気のいい声が響いています。みんな、どうもありがとう。

「共同募金は、誰もが安心して暮らすことができるように使われます。

 募金の70%は胎内市へ、30%は県内の災害などに備えるために使われます。

 赤い羽根共同募金はあなたの街の子どもたち、高齢者、障碍者などを支援する様々な福祉活動に役立てられます。

 災害時には、「災害ボランティアセンター」の設置や運営など、被災地支援にも役立てられます。」(校内用周知文書より)

11月26日【4年国語】デジタルとアナログ 人間関係形成

一人1台タブレット端末の時代。子どもたちはタブレットを毎日のように学習に利用しています。以前のようにコンピュータは特別な学習の時に使うのではなく、毎日の学習で文具のように使いこなすことが求められているのです。子どもたちはそれぞれの発達段階に応じて、タブレットを使っています。タブレットの方が便利な場合にはタブレットを、手書きの方がいい場合には手書きで。デジタルとアナログを使い分けているのです。

さて、4年教室を覗くと、子どもたちはタブレットをじっくり見ながら、手元の付箋に何やら書き込んでいますね。

実は、4年生はこれまで国語の学習で日本の伝統工芸について調べ、一人一人がデジタルリーフレットにまとめていたのです。そしてこの日、友だちが作ったリーフレットを読んで、感想を付箋に書いて渡していたというわけです。

どれどれ、子どもたちは友だちに向け、どんなことを付箋に書き込んだのかな。数人分だけ写真を掲載します。

・・・ああ、相手が気持ちよくなるふわふわ言葉が満載ですね。付箋をもらったお子さんはとっても嬉しそうです。

国語の学習をしていても、友だち関係がさらに良くなるように、信頼関係がさらに高まるように、細かく配慮されています。

11月25日【3年道徳ほぼp4c】まるちゃんとたまちゃん

3年生は道徳の勉強中。教材はちびまる子ちゃんのまるちゃんとたまちゃんのエピソードを基に作成されているものです。

こんなあらすじです。

タイムカプセルを作った2人は翌日に埋めようと約束します。まるちゃんは約束の時刻にずっと待っていたのですが、いつまでたってもたまちゃんは現れませんでした。翌日学校で会い、たまちゃんから理由を聞くのですが、まるちゃんは許せません。しかし、まるちゃんもその後、たまちゃんと似たような体験をして、たまちゃんの気持ちをおもんばかることができるようになりました。誤解が解けた二人は涙を流しながら、互いを好きであることを再確認したのでした。

話し合いでは、問いを子どもたちが設定し、3年生は席に着いたまま、黒板の方を向いています。しかし、発言権はコミュニティ・ボールを持っている子にあり、周囲の子は発言している子の方をしっかり向いて聞いています。円座になってはいませんが、こりゃあ確かにp4cですね。

さて、問いは「なんでまるちゃんはケンカしたのに、捨てたタイムカプセルを泣きながら探したの?」です。
かなり大雑把なダイジェストで対話をご覧ください。

「まるちゃんにとって、たまちゃんは大切な友だち。ケンカしても、まるちゃんは『自分が悪かった』って気付いたからまた仲直りしたいと思ったんだよ。でもタイムカプセルは捨てちゃったから、泣きながら探した」
「そうだね。まるちゃんは、自分も同じような体験をして、たまちゃんの気持ちが分かったんだよ」
「うん。それはまるちゃんだけじゃなくて、たまちゃんもきっとそうだったんだね」
「二人とも、互いの気持ちが分かった」
「始めはまるちゃんは怒っていた。でも時間がたって、同じような体験もして、で、冷静になって、申し訳ないなと思った」
「だから悪かったと思って泣いたんだと思う」


教師「そもそも何で二人はタイムカプセルを埋めようとしたんだろう?」
「タイムカプセルって、仲のいい人と一緒に作ったり埋めたりするでしょう。ずっと友達だよって気持ちだったんだと思う」
「もともとまるちゃんとたまちゃんは仲良しだった」
「だからまた仲良くしたいって思った。自分も悪かったから、タイムカプセルを探しに行ってもう一度一緒に埋めようって」
「仲直りしたかった。でも見つからなくて泣いたんだ」
「まるちゃんは『悪かったな。たまちゃんにごめんなさい』って気持ち」
教師「タイムカプセルを探しているときに、まるちゃんは泣いたよね。その後、たまちゃんと仲直りして、今度は二人で泣いた。この2つの涙は同じ気持ちからなの?違う気持ちからなの?」
「探してる時の涙は、悪かったな。でも一緒に泣いたときの涙は嬉しい涙」
「仲直りできてうれしい」
「これからも仲良くしようねみたいな」
「ずっと友達だよって」


教師「みんなは友だちと分かり合って嬉しいという気持ちの涙って流したことある?」
この後、子どもたちの体験談がぽつぽつとではありますが、語られていきました。まあ、多分まだあまり経験ないんだろうねえ。でも私はあるよ!そんなことを彼らに話しました。

ねえ、3年生のみんな。
きっと君たちはこれから先、友だちと泣いたり笑ったりしながら、親友とかかけがえのない友だちとかをつくっていくんだろうねえ。
そういう大切な友だちは、人生を豊かにしてくれるような気がします。
人とのかかわりあいを大切にしながら、生きていってほしいなあ。
私の願いです。

11月25日【6年学級活動p4c】松の子まつりの振り返り

先週実施され大盛況のうちに幕を閉じた「松の子まつり」。この日6年生はp4cで振り返ります。
対話を始める前に、教師がこの児童会活動のねらいを改めて確認しました。企画運営力の向上と他を思いやる心の醸成です。
今回のp4cで決められた問いは、「松の子まつり、大変でしたね。大変だったことは何ですか?」です。6年生はどんなことを話すのでしょうか。

「松の子まつりはねらいが簡単に達成できるものではありませんでした。みんなそれぞれ大変だったと思う。みんはは、どんなことが大変だったのかなあと思ってこの問いにしました」
「私は時間を守ることが大変でした。自分はいいんだけど、他の学年の子たちにも時間厳守してもらわないとならないけど、なかなかいうこと聞いてくれなくて・・・」
「あと、ブースを班ごとに回るときに、低学年の希望を聞きながら回るんだけど、それぞれ行きたいところがバラバラで、うまくまとめるのが大変だったなあ」
「やっぱり、1~3年生がなかなか言うことを聞いてくれなくて、で、みんなバラバラに動くから収集がつかなくて大変だったなあ」
「ぼくの班は、ボール拾いするべき時なのに、みんないつまでも遊んでてなあ」
「私、『はこの中身は何だろな?』だったんだけど、みんなで協力してやらなくてはならないから、役割分担したんだけど、本当は自分だけでやった方が早いんだよね。でも敢えてみんなに仕事を割り振ったの」
「ああ。めっちゃ分かる!ボール投げのボードを3つ用意しなくちゃならなかったんだけど、〇年生がよく分かってなくて、2つしか用意しないんだよね。大変だった。どう伝えればよかったんだろう。どう伝えればわかってもらえたんだろうって、今でも考えてる」
「みんなで協力するのが松の子まつりでしょう。だから、自分一人でやればそっちの方が早いかもしれないけど、それじゃあ、他の学年の子はいい経験にならない。私たちみんなのブースなんだし」

「みんなに訊きたいんだけど、大変だったのに、どうして楽しかったんだと思う?」
うおおおおおおおー!こ、これは早くも深める発言炸裂です!この論法は、教師が運動会とかの振り返りp4cで使った論法です。対話は話し言葉なんだけど、消えてなくなるわけじゃない。彼らの身体の中にしっかりと残っているんですねえ。感無量。嬉しいです。
「確かに自分は大変だった。でも班のみんなが楽しそうに活動してるのを見ると、なぜか嬉しくなっちゃってたんだよねえ」

「みんなはさあ、友だちが大変そうだったなあと思うブースとか場面とかある?」
「私はね、火星人来襲ゲームの班の人たち。低学年に教えるのが難しそうだったな。的が倒されたら、いちいち立て直さないとならなかったし、ダンボールの空気砲を扱い方の説明の時、何回も『強く叩きすぎて壊さないように』って言ってたから、壊しちゃう子もいたんだろうなあって思った」
「ボール投げゲームの班。投げた後にブースの担当者がボールを拾わなきゃならないでしょう。ボールが集まらないと次のお客さんを入れられないし。低学年の子がお客さんだったりすると、並ばせたり整理したりしなくちゃならなかったしね」
「私のブースはお客さんの回転効率が悪くて、次のお客さんにずいぶん待ってもらわなくちゃならなくて申し訳なかった。何か工夫すればよかったなあって思う」
「箱の中身は何だろなは、お客さんの楽しかったと思うけど、例えば箱の中に入れて何か当ててもらうクレーンゲームのアームを、〇年生が隠そうともしないで堂々とお客さんの前でダンボールの中に入れていた。『あーあ、ばれちゃうよ』って思ってさあ、6年生は大変そうだなあって思ったよ」
「確かに、答えの品物がたくさんあったから、準備も大変だったろうなあ」
「私、怖い話のブースやったんだけど。用意してた怖い話が長くてね。怖い話の後はクイズ出して、で、その後に鍵探しもしてもらったんだ。だから、一班当たりの時間がすごくかかっちゃって。待ち時間も長くなっちゃった。途中から2班ずつ入ってもらうようにしたんだけどね」
「あとね。モグラたたきが大変そうだったよ」
「ああ、そうそう。あれは大変そうだった。ペットボトルをモグラに見立てて、出したり引っ込めたりしてたけど、ダンボール製の棒がペットボトル以外のところに当たったりしたこともあったんじゃないかなあって思って。体だったらガーンって当たって痛かったかも。で『強く叩かないでください』って何回も説明の時に言ってたもんねえ」
「なんかさあ、ダーツできなくなっちゃってとき、なかった?大変そうだった」
「どの班も、お客さんが楽しめるよう、低学年の子が苦労しないように考えて、様々な工夫をしていたよね」
「準備しなくちゃならない時に、遊んでて準備してくれない子もいたなあ」

今回のp4c、私の出番はほぼ皆無。最後にちょっとだけ介入しちゃいました。
「ねえ、みんな。今回の松の子まつりって、結局どうだった?」
子どもたちはじっくり振り返りながら考えていました。そして、あるお子さんの発言でこのp4cは大団円となりました。
「結局、松の子まつりでは、それぞれの子が、それぞれの子なりに、みんなで協力してやれた。だから、仲を深めることができたんじゃないかな。友情って言っていいのか、でも友情が育まれたって言う感じだよね」

上記に書ききれなかった発言の中に、「苦労したし、大変だったけど、最高の松の子まつりになりました」って言ったお子さんがいました。
それぞれのお子さんが、大きな学びを遂げたんじゃないかしら。
6年生、お疲れ様!
そして、企画運営を指導した我らが教職員集団のみんな、お疲れ様でした。
大変だったけど、とってもいい松の子まつりでしたね、教職員にとっても。

11月22日【3年総合的な学習の時間】にんじんグラッセ

11月22日、5時間目。3年生は学級活動として調理実習。
にんじんグラッセを作っていました。ある子が家でにんじんグラッセを作ったと話したところ、他の子たちも作ってみたくなっちゃったというわけです。
切ったニンジンを鍋に入れ、しばらく煮込むときにバターを加えます。
鍋の中のにんじんをじっと見つめる3年生。「早く出来上がらないかなー」って顔に書いてありますよ。ほらほら、よだれ垂れそうになっちゃってるよ、なーんちゃって。バターのほかに指までくわえちゃってる感じですね。
もちろん出来上がりは最高!だった?私試食まで見届けることできなかったのです、とほほ。
今度食レポしてね、3年生のみんな。

11月22日【6年PTA】学年親子行事

11月22日に6年生はPTA学年親子行事を行いました。
何をしたのかというと、まずは手形アート。掌に絵の具を付けて、スタンプのように画用紙に押します。そこからインスピレーションを得て、芸術作品に仕上げます。
素敵なアート作品が出来上がりました。
その後はバトミントン大会。親子でペアを組み、ダブルスで勝負です。
盛りだくさんの6年生の親子行事でした。より一層親子の絆は深まったようですね。

11月22日【全校児童会活動】松の子まつり

前々から子どもたちは準備を重ねてきたのですよ、この日のために。
そうです、松の子まつり。児童会主催の一大イベントです。
2つの縦割り班がペアを組み、一緒に遊びのブースを運営します。
5・6年生が中心になりながらも、1~4年生も一人前の働き手としてブース運営に携わります。
どんなブースが立ったのでしょうか。
1・2班「箱の中身はなんだろな」
3・4班「火星人襲来ゲーム」
5・6班「怖い話」
7・8班「お手玉ゲーム」
9・10班「玉入れゲーム」
11・12班「ダーツ eleven twelve(イレブン トゥエルブ)」
13・14班「モグラたたき」
15・16班「ボール投げ大会」
児童玄関にまとめて掲示された店の看板(ポスター?)を見ると、なんとも楽しそう。
私も実際にやらせてもらうと、やっぱりとっても楽しいゲームばかりでした。
どんなゲームだったのか、お子さんに訊いてみてくださいね。

ブースに行ってゲームをした子どもたちはもちろんのこと、ブースを運営した子どもたちも大いに楽しんだ松の子まつり。
そしてこの楽しい活動で、子どもたちが獲得したものは大きかったのじゃないかしら。
来週あたり、この振り返りをする学年もあると思います。

11月21日【5年PTA親子行事】いじめに関する講演

PTA5学年親子行事は、講演会。なんと上越教育大学いじめ・生徒指導研究研修センター長の教授 高橋 知己様からお出でいただいたのです。これはビックネームですねえ。昨日までは青森、明日は東京という引っ張りだこの先生です。この超御多忙の中、隙間を縫って当校5年生の親活動のためにお出でいただいたのですから、テンション爆上がりです!

で、結論から申し挙げると、これが期待に違わないものすごいご講演でした。まさにキョーレツーって感じで、言葉にならないほどの衝撃でした。

詳しい話は省略しますが、この話を聞いたらいじめなんて絶対にしてはならないって、誰でも思いますよ、そりゃあ。

これ、学校職員でも共有して、明日からまた子どもたちの健やかな成長のためにがんばります。

この講演会を企画してくださったPTA役員の皆様方、ありがとうございました。

そして高橋知己先生、本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。

11月21日【2年道徳p4c】勇気と努力と仲間の力

2年生はすごーく久しぶりのp4cとなります。
1学期にやった時には、自分の意見を言いたい気持ちが強すぎて、発言したことで満足していたよねえ、君たち。で、友だちの発言をよく聞こうって気持ちにならなかった子もいたじゃない。あれから、数か月。君たちがどれほど成長したのか、ものすごく楽しみにしてるんだ、私。
みたいなことを考えながら、コミュニティ・ボールをもって2年教室に入ると、みんな瞳がキラキラしています。楽しみだったんだねえ。瞳はダイヤモンドになってるもんね。
さて道徳。教材のあらすじは「丸くなる練習に飽きてしまっただんごむしのまるちゃん。風に飛ばされた葉っぱにしがみついていたまるちゃんは、冒険をしながら、赤とんぼにアドバイスをもらったりして、いつの間にか上手に丸くなることができるようになっていました。」というものです。
子どもたちが設定した問いは、「まるちゃんはどうして丸くなれたのかな?」です。
今日もバンバン発言が出るのかな?

「赤とんぼがアドバイスしてくれたからだよ」
「それと、葉っぱが地面に落ちた時に、まるちゃんも一緒に落ちたんだけど、その時の衝撃で丸くなれるようになったんじゃないかな」
「まるちゃんが葉っぱに乗って風に吹かれているときに、体力をためたからできるようになったんだよ」
「そうそう。楽な姿勢で葉っぱに乗っていたから、リラックスできたんだ、きっと」
「そういうのもあったと思う。私はやっぱり、あきらめないで練習を頑張っていたからできたんだと思うな」
「うん、いっぱい練習したから」
「ねえ、最初まるちゃんは止まっているところで、形だけ丸くなろうとしていたでしょう。でも葉っぱが地面に落ちるときにまるちゃんが丸くなれたのは、形だけじゃなくて動きも取り入れたから、うまく丸くなれたんだと思うな」
「形だけじゃなくて、動きも練習したからだね」
「私は、まるちゃんが怖い目に遭いながらも、勇気をもってやっていたからだと思います」


教科書の叙述から、うまく丸くなれた原因についての発言があらかた終わった後で、担任が問い掛けました。
「ねえ、赤とんぼのアドバイスもあってうまく丸くなれたんだとすると、もし赤とんぼがいなかったら、まるちゃんは丸くなれたと思う?」
おおー!さすが担任。いいとこ突きますね。これはこの教材に内包されている「勇気」「努力」といった様々な道徳的価値の中で、「仲間の力」「信頼」に焦点化し、子どもたちにさらに深く考えることを促す発問ですね。
子どもたちは担任の言葉に敏感に反応し、自分の考えをどんどん発表していきます。
とにかく発言意欲が旺盛です。
「私は赤とんぼがいなくても、自信をもってできたと思う」
「私は、う~ん・・・、うまくできなくて、そのままどこかに行っちゃったかもしれないと・・・」
「そうかも。赤とんぼに励まされなかったら、まるちゃんは勇気が出なかったかもね」
「私はね、まるちゃんは赤とんぼがいなくても、『大丈夫かなあ。でも信じよう』ってがんばって練習したと思うよ」
「うん、きっとそうだよね」

この後、子どもたちの発言のキーワードとなる点を確認して、まるちゃんが丸くなれた理由をまとめました。

それにしても、2年生諸君!1学期から大きく成長したねえ!友だちの話を食い入るように見つめながら聴いていたじゃない!
まだ7、8歳の2年生でもここまで対話できるようになったんだねえ。感慨無量。
このp4cでは途中で問いが変わったよね。1学期だったら、対話をよく聞いていなかったから、新しい問いなんてそっちのけで最初の問いについて発言し続けた子が多かったよねえ。でも今回君たちは、新しい問いにしっかり対応しながら対話を作っていったよね。ホント素晴らしいと思うよ。

発言意欲旺盛なだけじゃない、聴く力も以前とは比べものにならないくらい身に付けた2年生のみんな!これまで重ねてきた学びがしっかりと身体に残っている証拠だね。
お見事!また、みんなとp4cしたいなあ。

11月21日【6年学級活動p4c】人はなぜ無駄なことをするのか?

6年生は学級活動でp4c。
最近は多くの学年でバンバンp4cやるようになっていて、平均すると毎日どこかの教室で必ずp4cやってるってくらいの計算になりそうですね。
6年生のこの日の問いは「人はなぜ無駄なことをするのか?」。かー、身につまされますねえ。とりあえず、先に謝っておいちゃおう。どうもすみませんです、はい。

問いを出した子の発言からスタートです。
「もっと効率的なやり方があるのに、非効率的なやり方でやってることがある。どうしてかなと思って」
「ねえ、『無駄』ってどういうこと?」出たー!いきなりクリティカル・シンキング。そもそも を問うってのは、深い考えに行きつくためには有効な手段です。さすが6年生!
「無駄って、言わなくていいことを言ったり、近道があるのにわざわざ遠回りしたりってこと」
「どうして近道を行かないことがあるんだろう?」
「近道は楽しくないから?遠回りすると、なんだかわくわくすることも」
「そうだね。遠回りしても、何か発見すれば、無駄にはならない」
「うん。何か発見すればね」
ここで私も発言。「何か発見してさ、それがものすごくくだらないものだったとしても、無駄にはならないの?」
「そうです。いくらくだらない発見だったとしても、発見は発見だから」
「私もそう思う。発見は発見」
「そうだね。私も同じ意見」
「私も。近道してた時には気付かないことを、遠回りしたときに初めて気付くことができたなんて、素敵じゃない」
「その時はくだらないと思ったとしても、あとで調べたら、もしかしたら、ものすごい発見だったかもしれないしね」
「そうだね」
「たとえくだらないと思っても、どんなものでも、自分が発見したのだから素直に喜べばいいんだよ」
「発見するってわくわくだよね。また、この道を通ったら発見できるかもしれないって、毎日またわくわくできる」
「何も見つからないって分かってるよりも、何か見つかったらいいことって思える。発見ってすごいことだと思うよ。そういうのって近道にはない楽しさだよね」
「うん。遠回りしたとしても、楽しさがある。新たなアイディアが生まれるかもよ」
「ぼくもそう思う。発見がなくてもいつもよりもたくさん歩いてるうちに、アイディアが生まれるかもしれない」
「私は遠回りしたらいいことがあるかもしれないと思うし、近道でもいいことあるかもって思う」
「遠回りでも近道でも、何かあるかもって物事をポジティブに捉えることができたらいいよね。近道したとしても、もっと近道があるかもって」
「必ず遠回り、必ず近道って決めておくんじゃなくて、『今日はこの道』って毎日違う道を行ったら面白だろうね」

「道の距離の問題だけじゃなくて、同じものでも、人によって、いいものもしょうもないものも違いがあると思う」
「そう。楽しさがある」
「遠回りの方が近道よりも安全なことが多いと思うよ。近道にはない楽しさがある。それは風景だったり。そう、好奇心!」
「好奇心の赴くままにってことかな。どちらの道を行っても無駄にはならないのかも」
楽しい対話が続きます。きっとこの対話も無駄じゃないはず。

「納豆って変な臭いって思う人いない?私も最初はそうだった。今は大好きだけど。納豆を最初に食べた人ってすごいなあって思う。すごい好奇心。すごくお腹がすいていたのかもしれないけれど」
「食べないで後悔するよりも、食べてまずーいって思う方がいいような」
「食べて見なきゃ、分からない。無駄なことってないのかも。たとえ食べたらまずかったとしても、これは食べちゃダメって一つの知識として蓄積される。どうなったら、どう使ったらいいかってのも一つの新たな知識になる」
「そういうことってある。いや逆にいい発見なんだよ。これは食べちゃダメとか買っちゃダメとかっていう発見は」
「フグって猛毒があるでしょう。でも今は毒さえ食べなければ、残りの部分はすごくおいしいって分かってる。最初はその毒を食べちゃった人もいたと思う。昔の人のそういう苦労が今に繋がってる。無駄を積み重ねていくことが成功になるんだ。・・・人間ってさ、冒険する生き物なんだ!」
おおおおおっと!ものすごい発言。まさに金言・格言ですね。確かサルトルも似たようなこと言ってたような気がする。「人間って冒険する生き物」かあ。私の辞書に書き加えておこうっと。
「似たような話を聞いたことある。日本ではウニって食べられないと昔は思われていた。でも食べたらおいしかった。そういう発見をした。ご飯にお茶漬けっていう定番も失敗しつつも様々に工夫することによって、さらにおいしくなる」
「そうだよ。生きていて無駄なことはない!無駄だと思わないっていう考え方が大事なんだと思うよ。要は考え方!」
あああああ、ありがとう!反省しきりの毎日ですが、この一言で、今夜はおいしい夕食になりそうです!

ところが、ここで発言がピタッと止まっちゃったのです。みんな言い尽くしちゃったのかな?
そこで私が介入。必殺技を炸裂させちゃおう!
「ねえ、誰かさらに深めて」
なんとー!「必殺子どもに対話のかじ取りを委ねる」の術!
すると・・・
「ねえ、好奇心って大事って議論になってるけど、どうしたら好奇心って湧くんだと思う?」
おおおおおおおおおー!これですよ、これ。子どもたちが対話を深めるべく、自分で新たな問いを提示したのです!
「好奇心ってどうしたら湧くかって言うと・・・、面白いもの、わくわくするもの、やってみたいってものを常に探している、あるいはそういうのを感じるアンテナをもち続けることかな?」
す、すごーい。6年生、深める問いにしっかりと対応しますねえ。素晴らしい思考力!
「例えば松の子まつりで私たちは企画したよね。運営する中で、『こうやったら楽しめるかな?』とか、全校が楽しめるように考えたんだけど、そういうことを考えていることが好奇心をもてるようになるんじゃないかな?『これどうかな?試しにやってみよう』って」
「そうそう。ぼくたちの班はボール投げゲームをするんだけど、ただボールを投げるだけじゃ面白くないから、的を作ったり、ボールの代わりにフリスビーにしたりとか、試行錯誤をした。こういう工夫をするってことが大事なんだと思う」

あああああー!具体的な事象を抽象化し、さらにそれらについて対話するなんて!お、恐るべし6年生!

以上、圧巻のp4c!6年生、さすが!素晴らしいの一言に尽きます。

今回の対話では、いくつの発言の中に「具体と抽象を往還させる」ような発言が見られました。これまでの彼らのp4cには、対話中に純粋に疑問に思ったことを全体に問いという形で示すことはあっても、対話を深めようという明確な意思のもと発せられた発言はあまり見られませんでした。さらに「好奇心」に関する一連のやり取りはこれまでの対話を一般化しする姿も見られました。このように考えを抽象と具体で往還させることは深い学びにつながると考えています。6年生がこれを意図的に行ったのですね。これは驚異の世界です!いやー、びっくり。前のp4cで、対話を深めようと考えながら発言することが大事と結論付けた6年生ですが、今回早速その意図のもと対話が行われているのです。はー、今夜はぐっすり眠れそうです!(ねえ、これらの発言をした君たち!『抽象と具体を往還させることが学びにつながる』って知ってたの?知らなかったのにこの発言できたんだとしたらホントびっくり。今度サインください!ははははは)

おかげで今夜はいい夢見られそうです。ありがとう6年生!翌日の松の子まつり、すんごく楽しみにしていまーす!

11月20日【子どもたちの自主的・自律的活動】怖い話大会

もう何回目になるのか、分からなくなっちゃいましたが、今度は3年生が「やりたいですっ」と声をあげてくれました、怖い話大会。彼らがポスターを作って、掲示して、自分たちで情報委員会の5・6年生と交渉して放送で周知までしたんですよー!。大人の力をほとんど借りずに。開催日時の決定のため、教務主任と日程調整までしたのです。すごいバイタリティです。

*放送のアナウンスはみんなで協力して行っていました。しゃべっている子の周りを取り囲むようにして応援しています。団結ですね、団結!

彼らが描いたポスターは怖いような、かわいいような、何のポスターか分からないような(「ウナギーヌ」ってフランスの女優さんみたいね)、それでいてとっても素敵に出来上がりました。

約1週間後の開催になったようです。今から楽しみだね。多くの子が来てくれるといいね。

子どもたちの自主的・自律的活動。「自立的」って言っちゃってもいいかもしれません。教育課程には組み込まれない活動ですが、企画運営する子どもたちにとっては、とっても楽しい活動になっているようです。以前にもホームページで触れましたが、「怖い話大会」に加えて、現在絶賛企画中の「人間まちがい探し」などの昼休みの子どもたちによる企画運営活動は、実は持続可能な社会の創り手としての意欲と力量を高めるための活動なのです。まあ、そんな仰々しいこと言わず、単純に楽しいから子どもたちはやってるんでしょうけどね。

さあ11月28日。参加してくれる子たちはどんな怖い話をしてくれるのか、今から楽しみです。私も一つ用意しておこうっと。