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学校ブログ

12月16日【子どもがつくる学び 子どもがつくる学校】クリスマス・オーナメント作り

「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」を具現化した姿の一つとして、昼休みに行っている子ども主体となって行う活動。
今までは、たまたま廊下を歩いていた子に「これやってみない?」と私がスカウトしていたのですが、今回は子どもたちの方から、私に「校長先生、今度クリスマスオーナメントづくりをみんなでやりたいんです!」と申し出がありました。「必要なものは折り紙と針金のモールです。いいですか?」。
おおおおおー!もう、悪いわけないじゃないですか!ウエルカム☆ウエルカム!私はもう嬉しくって仕方がありません。「君たち、私はね、君たちのような言葉を待っていたんだよ~!」と抱きしめんばかり(本当に抱きしめたら問題になりますので自重しましたが。ははははは)。
で、この日、廊下にはポスターが何枚も貼りだされ、給食の時間には放送でも告知されました。
開催は2日後の昼休み。とっても楽しみだなあ。

12月16日【6年社会】アジア・太平洋戦争および原爆投下について

アジア・太平洋戦争中における原子爆弾投下について、6年生の社会科(歴史分野)の教科書ではどう扱われているのでしょうか。
「アメリカ軍は、8月6日に広島、9日に長崎に原子爆弾を投下しました。地上から約1万mの高さにまできのこ雲が立ち上がり、熱線と爆風で、建物はくずれ、人々は体を焼かれました。この原子爆弾の投下によって、広島、長崎の両市では、合わせて30万人以上の命がうばわれました。現在でも、放射線の影響による後遺症に苦しむ人々がたくさんいます。」
直接原子爆弾について触れられているのはこの4文と2枚の写真のみです。当然、これだけでは原子爆弾についての理解は十分とは言えません。
これ以外について、何をどのように伝えるのかは、各教師に任されているのです。
さて、6年生。教室の前を通ると、ノーベル平和賞を受賞した被団協のスピーチの動画が流されており、子どもたちは食い入るように見つめていました(写真は見終わった後です。視聴しているところを撮影できなかったのです、とほほ)。
黒板には「敗戦までを学習し、自分の考えをまとめよう」として、さらに「核爆弾12000発、すぐに発射可能4000発」など、アジア・太平洋戦争末期および現在各国の軍備の状況について端的に記載されていました。
子どもたちは担任の話を聞き、さらにタブレット等で自分自身でもこの戦争や原爆について発展学習として調べてまとめていました。
かつて、老子は「魚を与えるのではなく釣り方を教えよ」と言ったと伝えられています。
原爆の投下について、教師の考えを伝えるのは簡単ではありますが、やはり子どもたちが自ら調査し、仲間と対話して、自分なりの考えを持つなどの術を教えたいものです。
原爆投下を正当化する言説などを引き合いに出しながら対話するなど、子どもたちには借り物ではない自分の考えを持ってほしいと思います。

 

12月16日【1年国語】すぐに相談!&常に叙述に立ち返る

1年生は国語で物語教材の読み取り中です。
1年生全体と担任とで対話しながら読み取りを進めるのですが、まず授業のテンポがすごくいい。速すぎず、かといって間延びせず、子どもたちが意欲的に読み理解する上でとても適しているテンポです。
さらに担任は「はい、隣の子と相談してみて」「班のみんなで話し合ってみて」と随時子ども同士の対話をも促しています。「随時」というよりは「しょっちゅう」という感じですかね。そして相談する際には、相談している相手も指名された時にしっかりと発言できるように相談するんだよ」とも言っています。
相談と言っても、自分の思いを一方的にしゃべるだけで、伝えようという意識がない場合も一般的な小学生にはよくあるケースです。その点、我らが1年生は、相手意識をしっかり持って、「相手は自分が言わんとすることを理解して聞いてくれるのかしら」と考え、必要に応じて工夫して伝えることを求めているのです。
担任の独りよがりな進め方、あるいは話相手の子どもの自分中心のペースで、ついていけない子どもを放っておかれないようにしているんですね。
おまけに常に叙述に立ち返っているお子さんが多いことも特筆に値します。「〇ページの〇行目に書いてあります」「〇ページの〇行目と〇ページの〇行目では書かれていることが少し違います」など、叙述を根拠に発言しているのです。1年生にしてこれができるって言うのは相当鍛えられている証拠ですね。
1年生の子どもたちが真摯に授業に取り組む姿勢は、こういう指導などが功を奏しているからだと思われます。

12月13日【1年算数】かさ比べ

1年生ってすごいんですよー、学ぶ意欲とメリハリが。
教師が話し出すと、それまでの作業をピタッとやめて、教師の方をしっかり向きながら話を聞くのです。メリハリが効いています。
それだけじゃあ、ありません。
教師が動画を見せると、それを食い入るように見つめ、よく理解できたり、思いもよらなかった映像が流れたりすると、「ああー!」って感嘆するんです。学ぶ意欲がものすごく旺盛ですね。文章に表すと私の感動は10分の1も伝わらないと思うのですが(とほほ)。

この日、1年生は算数で水のかさ比べの学習。
2つの形状の違うビンで、どちらの容積が多いか比べる方法を考えていました。
子どもたちは周囲の子と相談しながら、ああしたらいい、こうしたらいいと侃々諤々です。
その後、様々ありまして、最後に動画を見せると、「ああ、そうだ」「こうすればいいんだ」など口々につぶやいているのです。
身も心も課題解決に打ち込んでいる様子がよく分かります。

もう一つ。子どもたちは動画を見て、比べ方を理解したようですが、担任はそれだけでは終わりにしないのです。
「では、どうやって比べたらいいのか、ノートに文章で表しましょう」と投げ掛けたのです。
確かに子どもたちはやり方を理解はしたでしょうが、それに留まらせず、さらに頭の中のあいまいな考えを言語化するよう促したのです。
実はこれがとっても大事な作業なのです。
「分かってるんだけど、うまく言えないんだよなあ」というレベルの理解を、友だちと意見交換しながら言語化することによって、より高いレベルの理解に繋げつつ、言語能力の育成も図ったのです。
これは担任のファインプレー!力量の高さをうかがわせますね。
もちろん、子どもたちもすばらしくよーく勉強していますよ。
両方にあっぱれあげてください!アッパレ、アッパレ!

12月13日【2年学級活動p4c】対話の主導権は子どもに

2年生はこの日、ノンジャンルでp4cをしました。
ジャンルを問わず、自由に話し合いたい問いを各自が出し合って、その中から問いを決めるのですが、素晴らしい問いが揃いました。いくつかご紹介します。
・何で家族を愛するのか?
・なぜプレゼントがあると喜ぶのか?
・なぜいじめは起こるのか?いじめている人といじめられている人の気持ちは?
・海洋ゴミ問題は解決できるのか?
・なぜ戦争が起きるのか?(同様の戦争に関する問いは4つ)
・なんで世の中に怖い人がいるのか?
読むだけで感動する問いもありますね。子どもたちは社会に関心があり、大人をよく見ているのだと思わせられます。
これらの素晴らしい問いの中で、選ばれた問いは!
じゃーん!「サンタさんは、なぜみんなにプレゼントを渡すのか?」でーす!!おおおおおー!ははははは。やっぱりクリスマスも近いしね。
ということで、今日はこれで行きましょう、これでね。

ところが皆さん、聞いください!やってみたら、このp4c、とってもよかったのです。
今までの2年生は、初めに提示された問いについてのみ意見をバンバン出していって、どんどん広がっていく一方の対話だったのですが、この日は一つの発言が起点となって、その都度生じた問いを全員で考え合うことが何回もあったp4cになったのです。それも子どもたちが主体となって!2年生のポテンシャルの高さを感じました。いやー、びっくり!
前置きはこれくらいにして、対話の様子を見ていきましょう。

「私はサンタさんはどうして子どもたちにプレゼントをするのか不思議だったからこの問いを出しました。この問いについてみんなで話し合いたいです」
「それはさあ、子どもたちに喜んでもらいたいからじゃないの?」
「多分、子どもたちがいい子にしていたから、がんばったから、ご褒美なんだよ」
「それもあるけど、クリスマスって大事な日だから、子どもたちにプレゼントをあげたくなっちゃうんだよ、きっと」
「で、子どもたちにプレゼントをあげると、みんな喜ぶでしょう。それを見て、サンタさんも嬉しくなるんだと思うよ」

「ねえ、みんなに訊きたいんだけど、子どもたちはがんばらないとプレゼントをもらえないの?」
ええええええー!ご褒美に値しない行いの子はどうなるのでしょう?子どもたちの表情に緊張が走ります。ごくり・・・。
「そうだね。がんばらないと、逆にサンタさんにプレゼントしなくちゃならないのかも。プレゼントじゃなくても物を取られちゃうとか。どうしよう」
この発言の意味を、子どもたちが理解していくにしたがって、じわじわと重たーい雰囲気が教室を覆っていきます。
「・・・サンタさんは優しいから、悪いことをしちゃっても、プレゼントくれるよ・・・と思う」
「ねえ、どうして毎年がんばらなくちゃならないの?」
「サンタさんはいい子にしかプレゼントあげないってことにしてるんだよ。そういうきまり」
校長「サンタさんはどうしていい子にしかプレゼンをあげないんだろう?あ、そうやって、世界中にいい子を増やそうとしてるの?」
「ああ、そうそう。世界中がいい子ばっかりになるように、サンタさんはプレゼントを配ってるんだ」
「やっぱり、悪い子のところには来ないのかあ」

ここで新たな問いが出されます。2年生すごい!なんか君たち、覚醒したねえ。
「ねえ、クリスマスのプレゼントって、大人ももらえるの?」
「うん。多分もらえると思うよ」
「大人はもらえないんだよ。だってお父さんもお母さんももらってないもの」
「えー、そうなの!?」
「大人はがんばってるけど、サンタさんに欲しいもの頼んでないもの」
「ああ、そうか」
「私は大人でもプレゼントもらえると思うよ」
「私はもらえないんじゃないかなって思う。ほしいものを手紙とかに書いてないもの」
「そう言えば、大人が手紙書いてるとこ、見たいことない」
「なんで大人はもらえないの?」
「サンタさんが子どもにだけプレゼントあげるのは、未来を変える力が子どもたちにはあるからだと思うよ」
おおおおおーっと!これは!君たちは自らその役割を引き受けるというのか。すごーい!自覚あるねえ、素晴らしい!

「さっきの話なんだけど、大人もプレゼントもらえると思うよ」
「校長先生はプレゼントもらえるの?」
ははははは。これはものすごい質問だなあ。
校長「私はプレゼントもらえるかは分からないけれど、私はプレゼント用意してるよ」
「校長先生もいい子にしてたの?」
「そりゃあ、そうだよ」
校長「大人がね、プレゼントをあげるのはご褒美というよりは愛してるからなんだと思うよ」
「愛してるから、プレゼントするんだ」
「で、校長先生は何かもらうの?」
校長「物と言うよりは、愛情だよね。私はそれが嬉しいなあ。愛し、愛されるって嬉しいことなんだよ」
「愛されるから、愛し返すってこと?」

「ねえ、みんな。サンタさんって嫌いな人にもプレゼントすると思う?」
「分からないけれど、がんばってる人にはプレゼントするんじゃないかなあ」

もうね、時間が全く足りません!!!!!!
子どもたち、まだまだ話し足りなーいって様子がひしひしと。

それにしても、2年生。前回までのp4cでは完全に教師のコントロール下での対話でしたが、対話中の主導権も完全に掌握するようになりつつありますね。
恐るべし、2年生!

なんかあったか~~い気持ちになりました。クリスマスには、花買って帰ろうっと。

12月12日【3~6年生活指導】警察によるネット講話

この日、新潟県警察本部少年課 新潟少年サポートセンター様にお出でいただき、インターネットに関する講話をしていただきました。
ネット上の個人情報の保護、ネットいじめの防止、ネットを長時間利用したときに心配される点について、具体的かつ分かりやすくご講話いただきました。
ネット社会を生きていく子どもたちにとって、ネットの適切な使い方を学ぶ大変貴重な学習の機会となりました。
この講話を聴いた3~6年生の感想を何人か紹介します。

【あなたは講話を聴いて、これからどんなことに気を付けようと思いますか】
・私は、まだスマートフォンを持っていないけど、これから持つかもしれないから気をつけたいと思いました。
・親から携帯を借りて使っていたけど、お話にあった少し悪いことも当てはまっていて、インターネットには、気をつけようと思いました。
・私がもしスマホを持っていたら、知らない人の写真に悪口を書かないようにしたり、その人がもし優しい人じゃないかもしれないから、ぜったいに個人情報にを教えないようにしたいです。
・知り合った人に個人情報を送って相手に会おうって言われても会わないようにします。
・これからは、ネット友(ネットの友達)を信じすぎないようにしたいです。そして、〇〇さんだけねと言って、その友達だけに言うや、見せるなどは、しないようにします。
・元からネットには気を付けていたけど、今回話を聞いて、更に良くわかったので、これからは写真をネットにのせる・知らない人と会うということを今までよりも気をつけようと思いました。
・ネットなどは、見るだけにしようと思いました。
・非公開のアプリだからって顔写真をネットに送らないようにします。
・インターネットゲームで汚い言葉やチクチク言葉犯罪になることがわかりました。
・SNSを使うときは、必ず大人の人と話し合います。
・個人情報は、絶対に送らないようにします。また、何気ない写真も、個人情報が書いてあったらNG!
・いじめになるような動画や写真は、送らない。
・これからは、オンラインゲームやSNSで知り合った人とは、絶対に友達になってはいけないことを気をつけたいです。
・メディアの時間を守ること。個人情報は絶対に投稿しない。何かあったら必ず!大人に相談すること!!!!!
・写真を取ってネットに送ると個人情報がバレるかもしれないし、写真を1人にわたしたつもりでもわたした相手が他の人に、また他の人にってどんどん広がっているかもしれないということがわかったので気をつけたいし、ネットで知り合った人でおないどしと言っていてもおじさんでなりすましをしていたり命に関わることだと教えてもらったので、ネット出会った人にも気をつけたいです。

もうすぐ冬休み。インターネットやゲーム漬けにならないよう、子どもたちには十分に気を付けてほしいと思います。
ご家庭においても、望ましいネット、ゲームの使い方について話し合っていただきたいと思います。
ネット依存、ゲーム依存は本当に恐ろしいものです。
それを防ぐのは大人の責務です。

12月12日【6年『さん付け』p4c】まだまだ乾きません

先日、教育委員から「子どもたちの学校運営への参画意識が高い」とお褒めの言葉をいただいた築地小学校の子どもたち。
当校が理想とする教育像は「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」です。
この日、6年生がp4c。選ばれた問いは「『さん付け』について、6年生はどう思っているか?」です。
『さん付け』についてのp4cは今回で2回目となります。
当校の生徒指導の中核に対して、6年生がもの申ーす!あるいはもっと深く考えたーいって感じですね。私としては、ウエルカム☆ウエルカム!
では見ていきましょう!

「前に『さん付け』についてp4cやった時、『さん付け』されたくない人がいたから、みんなはどう思っているのかなって?」
「あなたはどう思うの?」
「う~ん、私はね。『さん付け』されたくない人がいるなら、『さん』を付けなくていいと思う」
「私は『さん付け』は別にいいと思うんだけど、相手が別の呼び方をしてほしいのなら、その呼び方をすればいいんじゃない?」
「うん。『さん付け』をしたい人だけ『さん付け』すればいい」
「『さん付け』されたい人だけ『さん付け』する?」
「う~ん。どうかなあ。『さん付け』されたい人だけ『さん付け』されるのって、違う気がする・・・」
「『さん付け』される人とされない人とでは、区別されちゃうんじゃないの?『さん付け』せずあだ名で呼ぶ人とは仲良し、『さん付け』して呼ぶ人とはそれほど仲良しじゃないって」
「2人で呼び合うなら、自分も相手もいいならいい。嫌なら『そう呼ばないで』って言えばいい。言うのに勇気が必要なら、勇気を出すのも必要」
「私は、自分が呼んでほしい呼び方で呼んでほしいなあ」
「じゃあ、呼ばれたい名前を名札に書くっていうのは?」

「『さん付け』は授業中だけでいいんじゃない?『さん付け』されていい気持ちにならない人もいる。そのことに対しては否定しない」
「今の意見を聞いて思うんだけど、この前浮須社長さんの話を聞いたでしょう。社員の働く環境づくりが大事だって。『さん付け』でも会社経営でもそれは同じことなんじゃないかな。トランス男性が『さん付け』が嫌だって言えないんだとしたら、LGBTQ+だっていいんだと思える環境にすればいいんだ」
「どうして授業とかの改まった場面だけで『さん付け』すればいいって思うの?」
「なんか、あだ名だとか『ちゃん』は改まった場所では使わない方がいい気がする」
「そういうのは授業以外ならいいのかな?」
「うん。授業は遊びじゃないから」

「友情ってさ、呼び方で表すもんじゃないと思うんだよ。深い友情は『さん付け』でも築けると思う」
「この対話では、『さん付け』のどんなところがいいのかって話が出ていないよね。『〇〇という呼ばれ方をすると辛い』とかって、マイナスのことばかりでさ」
「そうかも」
「『くん付け』やあだ名での呼び方には慣れているから、呼びやすい」
「私には名前が同じ友だちがもう一人いる。下の名前に『さん付け』なら同じ呼び方になっちゃう。そういう場合はあだ名の方がいい。『さん付け』だと苗字まで言わなくちゃならないから、呼ぶのに長くなっちゃうんだ」

ここまで、子どもたちが考えに考えた発言が炸裂しています。思考力爆発です!


満を持して、私がここで介入。
「『さん付け』を進めたい理由は3つある。
 1つ目は、LGBTQ+の人たちが苦しい思いをしないように。近年、履歴書で性別欄は「男、女、その他」の3つから選択できるようになっているものがある。一見いいようだけれど、「男」でも「女」でもなく「その他」を選ぶってことはLGBTQ+であることをカミングアウトするのと同じになっちゃう。だから、選択肢じゃなくて、大きな空欄にして、そこに自分の性別を書き込めるようにしているものもある。でもこれも問題がないわけじゃない。性別欄はそのそも必要なのかって議論がある。肝心なのはLGBTQ+の人って見た目じゃ分からないってこと。もしかして、自分の呼び方でつらい思いをさせている人がいるかもしれないと、見えないことに対しても配慮しなくちゃならないことがある。
 2つ目は、呼ぶ、呼ばれるの2者だけの問題じゃないってこと。あだ名で呼び合う2人を見ていて、辛くなる人もいるんだ。周囲と親しくなれず、いつまでたっても『さん付け』で呼ばれる人は、あだ名で呼び合う人たちを見て悲しい思いになる。そういう人にも配慮しようってこと。
 3つ目は、学校においては、『さん付け』は人権教育だってこと。『さん』は相手に対する敬称なんだ。歴史的に言えば、『君』よりも敬う言い方。『さん』を付けて呼ぶことによって学校全体で相手を敬う気持ちを育てていきましょうという思いがある。全校で築地小がどのようになってほしいかを考えていきたいなあって思っている。呼ぶ、呼ばれるの2者だけの問題じゃない。悲しい人を一人も出さず、みんなを尊重して大切にしていこうっていう心が『さん付け』には込められているんだ」

しばらくの沈黙の後、再び対話が始まります。
「みんなが一斉に『さん付け』するならいいけど・・・。でもやっぱり私はあだ名で呼ばれたいな」
「トランスジェンダーなどLGBTQ+の人が否定されない学校になったらいいと思う。性的マイノリティの人に『そういう呼ばれ方は嫌なんだ』と言うのに勇気を出させるというんじゃなくて、セーフティのもと安心して自然に言えるような環境にしたいよね」
「じゃあさ、こういうのは?2週間を実験期間にして、まず1週間『さん付け』してみて、次の1週間であだ名で呼び合ってもいいようにするの。そうしたらどうなるか。全校でやるのが難しいなら、6年生だけでもどうかな?」
「呼び方をすべて『さん付け』に統一するのが、悲しい人をも幸せにするのの一番の近道だと思う。でも、それを強制することでみんなが幸せになれるの?別の方法はないかなあ」
「私はね、『さん付け』には反対じゃないです。でも『トランスジェンダーの人たちのためだ』って言いすぎなんじゃない?呼び方は様々ある。あだ名がいい人もいるし、『さん付け』を嫌がる人もいる。人の好き嫌いって多様なんじゃないかなあって」

『さん付け』について、子どもたちは揺れ動き、様々な意見があいまいなまま交錯する対話となりました。
対話後の振り返りでは「このp4cにセーフティがありましたか?」の設問に全員が挙手、「友だちの考えから新たな考えを持つことができましたか?」の設問には全員がものすごくピーンと挙手していました。
6年生にとっては『さん付け』についての議論はまだ乾いてはいませんが、『さん付け』について確実に深ーい考えに辿り着いているようです。
『さん付け』についてのp4cは、これで終わり?
いいえ、6年生が望むならこれからも何回でも!

12月12日【1年国語】日本語って難しい

1年生は国語で日にちの読み方を学習中。

参観していて、日本語って難しいと言われる理由の一つが分かるような気がしました。だって、「一日」は「いちにち」ではなく、「ついたち」と、「二日」は「ににち」ではなく、「ふつか」と特別な読み方をするんですものね。

ただし、子どもたちは今までの経験から、「ついたち」「ふつか」「みっか」「よっか」「いつか」・・・としっかりと読むことができていました、さすが!「とおか」の次、「十一日」から「じゅういちにち」と通常の読み方になるのですが、子どもたちは「二十日」はちゃんと「はつか」って読めまていました。素晴らしい。

この日の勉強では触れられませんでしたが、ものの数え方も複雑です。「一本」は「いっん」、「二本」は「に」、「三本」は「さんん」・・・なんですものねえ。こりゃあ、覚えるのが大変です。でも、そのうち、何ということもなく、自然と覚えることができるのですから不思議です。

1年生、日にちの読み方を、振り仮名を振ったり、繰り返し読んだりしながら覚えていきました。

私は「八日(ようか)」と「二十日(はつか)」をごっちゃにしてて、分からなかくなっちゃうときあったなあ、御幼少の頃の思い出です、ははははは。

12月12日【2年国語】子どもたちは作家になる

2年生は国語『お話のさくしゃになろう』で執筆活動に専念中。
アイディアの手がかりになるのは、教科書の3つのマス(それぞれに「はじめ」「中」「おわり」と書かれています)と、1つ目のマスに描かれた2匹のネズミの絵のみです。
ここから子どもたちは想像力を働かせて物語を作るのですが、どのお子さんも書くわ書くわ、原稿がどんどん出来上がっていきます。
子どもたちが書いている物語の「はじめ」には、登場人物の性格設定までされていて、本格的ですねえ。それぞれの性格の違いが物語に彩を与えたり、物語進行のキーになれば素晴らしいです。
子どもって結構物語づくりが好きな子が一般的に多いようです、私の経験上。
2年生はどんな物語を紡いでいくのかな。

まさに金森俊朗さんの名著『子どもたちは作家になる』を地で言っていますね。
作家である2年生本人の人生物語はまだ始まったばかりです。きっと大冒険になるんでしょうね。

12月11日【4年国語】子どもたちと一緒にあらすじ確認、登場人物の心情理解

4年生は国語の物語教材『友情のかべ新聞』で学習しています。担任は教科書片手に、子どもたちと一緒にあらすじと登場人物の心情を読み取っていきます。

担任が「〇ページの〇行目に・・・って書かれているよね」と言うと、子どもたちはささっと教科書の該当ページを開いて確認していました。

しっとり落ち着いている4年生。しっかり学習を進めていますね。