4月10日【4年国語】「水はつるつる」?
この後に紹介する「為すことによって学ぶ」算数の授業から数時間後。今度は国語の授業を紹介します。
「ケルルンクック、ケルルンクック」と言えば、何度か耳にしたことがある方も多いと思います。
ご存じ草野心平の詩「春のうた」です。
「かえるは冬のあいだは土の中にいて 春になると地上に出てきます。そのはじめての日のうた。」で始まるこの詩は、春の喜びに満ちた素敵な詩です。
この詩を4年生は、ひと文言ずつ問いを立てながら、みんなで話し合っていきます。
例えば、「『みずは つるつる。』ってどう?」という教師の発問から、子どもたちの活発な意見交流が始まります。
「そうだね。水は『つるつる』じゃないよね」「そうだよね。どっちって言うとザーザーとかビショビショとか?」
「ねえ、これ春先の詩でしょう。だからまだ水には氷が張ってるんだよ。だから『つるつる』」
教室は、「なるほど~」という雰囲気になります。
すると別のお子さんが挙手します。
「かえるってぬるぬるしてることがあるでしょう。そんな自分を水に重ね合わせて『つるつる』って表現してるのかもね」
教室は、また「なるほど~」っていう雰囲気になります。
するとまた別のお子さんが、「春の日が当たって、水面がキラキラしてる。まるで氷が張っているように。だから『つるつる』なんじゃない?」
教室はまたも「なるほど~」って感じになります。
子どもそれぞれに読み取り、あるいは考え方に違いがあって面白いですね。
あんまり楽しいので、私思わず手を挙げちゃいました。
「さっきまでの話し合いで、かえるが目覚めたこの日は晴れだと思うわけだよね、みんなは。もしも雨が降っていたら、雨が水面に当たってポツンポツンとか、ざわざわとか言う感じになるよね。でもこの日は晴れている。日の光を浴びてる平らな水面なんだ。だから『つるつる』って表現してるんじゃないかな?」
こんな感じで、同じように『かぜは そよそよ』や『ああいいにおいだ』などについても話し合っていきます。
途中で近くの友だちと話し合いを重ねながら読み込んでいくんですね、さすが4年生。
高いセーフティのもと、穏やかで知的好奇心に満ちた国語の授業。
とっても素敵な時間が流れていました。