10月15日【6年道徳p4c】対話は彼らの身体に残っている

6年生は道徳で『カラフルな工夫』という題材で対話をしました。
日本理科学工業はチョークを製造する会社で、障がいがある職員も働きやすいように色で工夫などした実話が基にされているお話です。
子どもたちは、対話をして学びを深めましたが、私はその様子を見ることはできませんでした、とほほ。
でも、振り返りの作文は素晴らしいので、何人かピックアップしてここに紹介することにします。
問いは「様々な人たちと共に生きていく上で大切なことは?」でした。

なお、対話では、「障がい者」という言葉は差別になるのではないか?という意見が出され、それについても対話したようです。振り返りにもそのことが触れられているものがいくつもありますね。

・不自由がある人とかと一緒に仕事をするには、その人の気持ちをきちんと考えればいいと思います。
・まず、「障害者」という呼び方はよくないと思った。理由はみんなと同じなのに、ただ少し違うだけで「障害者」という呼び方をするのは差別だと思った。ほかにも「不自由な人」という呼び方がいいという意見もあったけれど、それも「障害者」と意味が同じだから良くないと思った。そういう人たちの気持ちを考えて行動するといい。
・言い方が違っても差別になる。そういう人たちの気持ちを考えることが大切。
・「障がい者」や「不自由」と呼ぶのがダメだったら、何て呼べばいいの分からなくなっちゃった。
・「障がい者」も「不自由な人」も言い方が違うだけで、意味は同じだと思いました。
・みんなと仲良く生きる。みんなが平等に、差別なく、上下関係もなく生きる。障がい者と呼ぶのではなく相手の名前を呼ぶ。
・小さい子どもに話しかけるときには、分かりやすく目線を合わせて話してあげる。障がいのある人にも、他の人と同じように接する。
・相手のことを理解して注意する。相手にすべて任せるのではなく、解決策を一緒に考えることも大事だと思った。優しい言い方をするのも大事。
・みんなに同じように平等に接することは難しいけれど、相手に合わせて接することが大事。障害者や不自由のある人という呼び方はよくない。名前で呼べたら一番いいけれど、分からない場合にはどうすればいいの?相手に訊くという方法もあるけれど、耳が聞こえない人や声の出せない人にはどう訊けばいいの?その場合は手話や書くと言う方法があるけれど、、それができない場合には「障害者」や「不自由な人」と言わないといけないの?(←おおっと!これは振り返りながら、一人p4cやっちゃってますねえ。素晴らしい!)
・すべての人を尊重するカラー、レインボー。
・今日の授業で、障がい者の勉強をして、生まれつきや事故の人や様々な障がいの人がいるから、そういう人が困っていたら助けてあげたいなと思いました。
・その人が思っていることを知る必要があると思う。「優しさ」とは自分がやったことに対して、相手が「優しいな」と思えるようなことをすることだと思う。雇うことは責任がいることだけど、私は大山さんが会社を変えたいと思って2人の障がい者を雇ったんだと思う。誰もができる仕事の会社になったんだと思う。
・世界中の人が同じ。
・名前が分かるんだったら名前で呼ぶけれど、分からない場合にはどうしたらいいんだろう。「気持ちを考えて」という意見は分かるけど、対処法が分からない。みんなを平等にするのも難しい。言い方を変えるだけで、少しは楽になると思う。「障がい者」っていう言葉、言いたくて言ってるんじゃない。今はその言葉しかないから使っているだけ。

彼らの振り返りを読んでいると、先日のLGBTQ+に関するp4cで対話したことが色濃く反映されていることが分かります。
対話した言葉は見えないけれど、消えてなくなっているわけじゃない。彼らの身体にしっかりと残っているのですね。

*写真は、理科で「地面の下はどうなってんの?」でのp4cの様子です。
 また、先日は「宇宙の果てはどうなっているのか?」でも対話しました!ははははは。