10月25日【6年道徳】スマイル集会p4cの問い決めp4c②

前日のp4cでは「いじめはいじめられる方にも悪いところがある」という考えが大勢を占めました。
そりゃあねえ、私も教師の端くれです。このままでは終われません!
で、その翌日。1限から続きのp4cです。
私も頭を一晩冷やして、子どもたちに考えを対話で確認した上で、このp4cの問いは私が設定しました。
「『相手に悪いところがあれば、いじめて直させる』について、どう思うか?」
どうなったのでしょうか!

「相手がいじめをするような悪い人だからって、自分でもいじめをしたら自分も悪くなっちゃう。いじめた方も悪いんだよ」
「いじめた方だって、自分のためにならない」
「そうだね。いじめるより、口で注意した方が早い」
「それで直らなかったら?」
「だめなら、先生とか大人に言う。それでもだめだったら自分の周りの人とかと協力してみんなで注意する」
「なんかさあ、それもいじめっぽくない?」
「う~ん」
「そもそもさ、いじめて直させるって考えはよくないと思う」
「うんうん。いじめられた人はもっと悪くなっちゃうかも」
「いじめられて、よくなる人はいない!」
「理由はどうであっても、いじめるって相手のためにならないんだよ」
「もう、どうしても合わないって人がいたら、近づかないようにするしかない」
「でもさ、話しかけられたら?」
「そうだなあ。答えるよ。無視はしない」
「いじめは絶対にダメなの?ぜっっったいにダメなの?」
この教師の問い掛けに対し、9割方が挙手で「いじめは絶対にダメ」という考えを示しました。
「誰でも悪いところはある。悪いということでいじめられてたら、みんないじめられることになっちゃう。だからいじめは相手に悪いところがあっても、絶対にやっちゃダメなんだよ」おおおおおー!か、感動です!
「でもなあ、やっぱり理由によっては許されるいじめもあると思う。相手に悪いところがあって、言っても直らなければいじめるのもいいと思う。基本的にはダメだけれどね」
ここで教師が発言!
「いじめは、いじめられた人を死に追いやってしまうこともある。死ななくても、後々まで心に大きな傷を与える行為なんだ。日本の毎年の自殺者数は3万人(2003年統計による。2022年は2万1,881人)」
「えー!」「そんなに多いの!?」
「若者の自殺の原因の1位は自殺だそうです」
一同沈黙・・・。
「私の一参加者としての考えを話すね。ホンの小さなミスでいじめられるなら、わずかなミスでもできないってことになっちゃって、ものすごいストレスの下で生活しなくちゃならなくなっちゃう。そんな生活にセーフティはないよね。ものすごく苦しい社会になっちゃうんだ。そんな生活、そんな社会ってどう?」

この後、スマイル集会でp4cをファシリテートする際に留意すべきことを話しました。
p4cの振り返りでは「このp4cでよく考えた人?」「このp4cで自分の考えが変わったり、広がったり、深まったりした人?」「スマイル集会でp4cのファシリテート、がんばってみたいと思う人?」この3つの問いに多くの子どもたちが肯定の挙手をしました。
理由の如何に関わらず、暴力はやってはならない。それを前提にした上で、では目的を達成するためにどのように対応したらいいのかを考える。このような考え方や理念・思想のもとになるような、この時間のp4c。
さあ、子どもたちはスマイル集会でどんなファシリテートをするのでしょうか!乞うご期待!!!!!