6月10日【3年道徳】みんなの学校

3年生の道徳「みんなの学校なのに」。
あらすじはこうです。
主人公は登校すると技能員さんが校庭の落ち葉掃きをしていることに気付きました。主人公はそれを手伝うのですが、その後教室でクラスの友だちから「いいことをしていることを友だちから褒められたいんだろう。本当は掃除したいんじゃなくて、目立ちたいだけなんだ」」とからかわれます。周りの子どもたちも笑っています。するとある女の子が「そんな風にからかうなんておかしいと思う。笑うのも同じ。私は主人公と一緒に技能員さんを手伝えばよかったと思ってる」と発言するのです。翌朝、主人公やかばった女の子以外に何人もの子が技能員さんを手伝う姿が見られました。


担任は問いかけました。「女の子はクラスの友だちに何を伝えたかったんだと思う?」。
すると子どもたちは応えます。「みんなの学校なんだよと伝えたかった」「手伝った方がみんなが喜ぶと思った」「手伝わなかったら学校はどんどんきれいじゃなくなるし、手伝うのはみんなのためなんだよ。技能員さんのためでもあるよ」「手伝うとみんながいい気持ちになるよと伝えたかった」などなど。
担任は子どもたちの発言を受けて「『みんな』っていうのがキーワードみたいだね」とこれらの発言を引き取り、さらに「築地小学校は『みんなの学校』だよね。君たちはこの『みんなの学校のため』にみんなで何をする?」と問いました。
子どもたちは考えながら、「挨拶をしたらいいんじゃない?」「友だちの話をしっかり聞くことは、みんなのためになると思う」「学校がよくなるためにみんなで手伝いながら協力すればいいと思う」など今後に繋がる発言が続きました。


ここで授業終了。でもまだ少し時間があったようなので、私も子どもたちに質問してみました。
「君たちは『みんなの築地小学校』なんだから、廊下にゴミが落ちていたら拾えばいいと思うよね。じゃあさ、気が付いたらごみを拾う当番を決めたらいいんじゃない?」
私は校長ですからね、忖度したのでしょうか。ほとんどの子が「ゴミを拾う当番制」がいいと答えました、ただ2人を除いては!
その2人に理由を尋ねると、「当番を決めたら、結局ゴミを拾うのはその日の当番の人だけになっちゃう」「みんなの学校なんだから、気付いたときに誰でもいいからやる。そういう気持ちでいることが大事」と彼らは言うのです。
かー!しびれますね!問いに対してよく考え、たった2人だけでも自分の考えを堂々と発言しようとする、この意志と態度!
実は3年生はまだあまりp4cの経験がないのですが、それでもセーフティ溢れるこの雰囲気の中、よく考えたからこその発言なのですね。
前にも触れたと思うのですが、『p4cは人との違いが強みになる』とは日本p4cの第一人者である豊田光世教授の言葉です。
最後に発言した2人のお子さんも、その発言をじっと聞いていたその他のお子さんたちも、とっても素晴らしいよ、君たち!