3年生は挨拶についての探求の対話(p4c)。1学期に自分たちで決めためあてを自己評価し、改善策を考えます。
担任「1学期に立てためあてで『大きな声で相手の目を見て挨拶しよう』はどうだった?」
子どもたち「できましたー!」
担任「じゃあ、『誰にでも挨拶しよう』は?」
子どもたち「う~ん・・・」(しーん)」
担任「そうね。今一つだったみたいね。実は朝、5年教室と6年教室に行って私挨拶したの。その時の様子を動画で撮ったから、みんな見てみて」
ここで、担任がそれぞれの教室で「おはようございまーす!」と挨拶している様子が映し出されました。5年生も6年生も元気に明るい声で挨拶を返しています。
担任「5・6年生はすごいよね。どうしたら私たちも誰にでも挨拶できるんだろう?」
子どもたち「そうだなあ。どうしたらいいんだろう」と考え込みました。
そして、これがこの日の問いになりました。
子どもたちの対話のスタートです。


「恥ずかしいけど、自分から挨拶しようって思うことが大事だと思うよ」
「恥ずかしいけれど、それは最初だけでやっていくうちに慣れていって、できるようになるんじゃない?」
「ぼくが誰にでもできない理由は、年上の人には緊張しちゃうからです」
「そうだね。でもさ、『この人は毎日会っている人だ』と思えばできるかも」
「人だと思わないで、ジャガイモだとかだって思い込めばいいんじゃない?」
「ええー、そう?」
教師「そうだよ。緊張しない方法として目の前の大勢の人たちはジャガイモだとかかぼちゃだって思い込めばいいってよく言われるんだよ」
「そうだね。人だと思わないで、猫とか犬だと思えばいい」
「それでもだめなら、年下の人だって思う」
「上学年はあんまり会ったことない人だと緊張しちゃうよね」
「そうそう。普段あんまり会わない人だと挨拶しにくいよ」
「じゃあ毎日会うようにしたらいいんじゃない?挨拶するだけじゃなくて、その後少し話したり笑い合ったりすればいいと思う」


「ぼくさ、勇気だして挨拶しても、たまに挨拶を返してくれない人がいると嫌になっちゃうよ」
「そうやって考えると、自分が挨拶されたら、しっかり返さなくちゃね」
「返してもらえないと、勇気が出なくなっちゃう」
「逆に返してもらえると、勇気が出て、他の人にも挨拶しようって気になるよ」


「挨拶してくれる人もいれば挨拶してくれない人もいる。でも何回もこっちから挨拶していけば、たまにでも挨拶を返してもらえると余計嬉しくなるから、もっと挨拶しようって思えるよ」
「そうだね。誰かが挨拶を返してくれたら、他の人にも挨拶できる」
「みんなに訊きたいんだけど、挨拶返してもらえたら、他の人にも挨拶できそうな人は?」
半数くらいの子が同意しました。
「挨拶返してもらったら嬉しいしね」
「うん。『ありがとう』って気持ちになるよ」
「でもね、私、状学年の人には勇気が出せないから、なかなか挨拶できないの」
「私もそう。あんまり上学年の人がいる3階に行く機会もないしね」


教師「私ね、廊下を歩いてて、向こうから10人くらいの人が来たら、「おはようございます」「おはようございます」で早口で10回連続で言うよ」
「そうか。たくさん挨拶してていれば、そのうち返してもらえる」
「私は、朝バス停で待っている時には挨拶できる。そこで練習みたいにしたらいいと思う」
「ああ、練習ね。なるほど」
「ぼくは向こうから10人来たら、10回も言わないくても、1回大きな声で言えばいいと思う」
「練習を何回もしてたら、できるようになるよね、きっと」
「でも、なかなかできないんだよなあ」
「私も。上学年にはあまり自信がない。下の学年ならできるけど」
担任「なんで下の学年なら言いやすいの?」
「う~ん・・・。上の学年の人は背が高いから?」
「ねえ、みんなにも訊きたいんだけど、何で上学年には言いにくいんだろう?」
「下の学年は小さいから言いやすい。でも上の学年は大きいから言えない」
教師「上の学年には挨拶しづらい人っていう人は手を挙げて」
7人くらいが挙手。
教師「じゃあ、5・6年生に『あなたたちには挨拶しづらいんできすけど』って言ったら?」
「ははは。それはもっと言いづらいよ」
「じゃあ、1年生から順に挨拶していって、次は2年生、4年生とどんどん学年を挙げていったら?」
「それもいいかも。でも上の学年に挨拶したいんだよね。じゃあこういうのは?休み時間に担任の先生がやったみたいにみんなで行って一斉に挨拶するの」
「う~ん。
教師「6年生に直接言うのが難しいなら、6年生の担任の先生にお願いしてみる?」
「うん。お願いしてみようか」
「後ね、相手の目をじっと見るの。そうしたら『挨拶返さなくちゃ』って気付いてもらえるかも」
担任「今、上学年の人に挨拶ってことで対話してたけど、皆さんは1・2年生には自分から挨拶できますか?」
「うん、できるよ」「できまーす」などなど。


さあ、5・6年生から挨拶のリーダーシップをとってもらう作戦。吉と出るか、凶と出るか!?(「凶」はでないか)
乞うご期待です!



