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9月10日【5年探求の対話(p4c)】勇気とは何か

5年生は「勇気」について対話していました。

図書室所蔵の『勇気』という本をもとに対話を始めます。

私は途中からの参観でしたが、濃い対話がなされていましたよ。

問いは「勇気とは何か?」「どうしたら勇気を出せるようになるのか?」です。

「どうしたら勇気を出せるようになるかというと、ポジティブに考えるといいんじゃないかな?」

「うん。失敗したって大丈夫って思うこと」

「失敗しても大丈夫と思えた。失敗を恐れちゃダメ」

「失敗は成功の素っていうものね」

「様々なことを経験して、失敗に慣れるといいと思う」

「そうだね。成功する前には失敗がつきもの。成功するまで何度失敗してもあきらめずにやるって大事なんだ」

「うん。失敗したってさ、変わるもんじゃないしね」

「失敗しても『がんばろう』って思うのが勇気」

子どもたちの中から問いが出されます。そもそも『勇気』って何だろう?」

「勇気って、『失敗しても大丈夫!』って思えることなんじゃないの?」

「そう。失敗しても大丈夫」

ここで私もちょっと介入。「ねえ、君たちは1年前と大きく変わったよね。自分たちで変わったってこと、分かる?」

首をかしげる子多数。こちらがものすごく成長したとみていることを彼らは自覚してないみたいです。

「君たち1年前はp4cしてもほとんど発言なかったんだよ。ところが今はバンバン意見がでるじゃない。どうしてそうなったの?今どんな気持ちでp4cやってるの?」

「地道に少しずつ意見を言えるように頑張ってたのかな?」

「私は前から意見は言えてたんだけど、心のどこかで『馬鹿にされたらどうしよう」って思ってたとこがある。今はそうじゃない。黙ってないで前に進もうって思えるようになった」

「私が勇気をもって意見を言えるようになったのは、みんなと一緒に、同じ問いを考えているってことが理由」

「間違ったって、自分は負けないって、自分自身を信じることができるようになったからかな」

「p4cに慣れたってこともあるかも。p4cをするにつれて、自信を持てるようになっていったんだ」

「私ね、前は考えすぎちゃってたかも。完璧な答えを出そうって。だからあまり意見を言えなかった。でも自分なりに深く考えて、それで出た答えなら、それが「完璧な答え」なのかも?」

「完璧な答えを最初から言おうと思うと、本当に言いたいことを言えなくなっちゃう」

おおおー!まさにそうですね。よく分かるよ、そういう気持ち。形の整っていない生の感情とか意見を出したいっていうことね。これはこの学級にセーフティがあるっていう何よりの証左ですね。

「完璧な答えって対話の中で作られていくんだと思う」

おおおおおー!これまたすごい意見だ!

教師「完璧な答えじゃない意見を誰が完璧にするの?」

「みんなで意見を少しずつ出し合って作るんだよ」

「完璧じゃなくても、思いついたらどんどん言ったらいいと思う」

あいまいな意見を出し合って、よりよい意見を作り上げるなんて、君たちすばらしいこと言うじゃないの!

「完璧な意見を言おうとすると、どんどん『本当に話したいこと』から離れていっちゃう」

「最初から完璧じゃない意見を、対話で深めたいんだよ」

「うん。みんなで深める」

「そうだね。一生懸命考えて自分が本当に言いたいことを言えたら嬉しいな」

と、ここでタイムアップ!

まさに金言格言のオンパレードですね。

このあと、担任から続きの対話は今度また別の機会にやろうって提案があり、子どもたちは了承してくれました。

次はどんな対話になるのかしら。楽しみです。

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