さすが5年生!
あるお子さんたちから担任に直訴があったのだそうです。
「先生、私たちp4cをしたいと思っているんです。問いはもう考えてあって「『ふざける』と『楽しむ』の違いは?」です。先生、お願いします!」なんとー!
まさに、「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」を体現してますねー!
担任からこの話を聞いた時、私、もうお腹いっぱいで、涙がちょちょぎれる思いがしました。
私、このp4cを参観できなかったのですが、後で聞いたところによると、男子も女子もものすごくたくさん発言したのだそうです。
では、対話の様子を、担任のメモをもとに再現してみましょう。
★★★
「ふざけるっていうのは、わざとやっていること。一方、楽しむというのは、ルールを守ってやるってことなんだと思う」
「楽しむっていうのはそれでいいと思う。私はふざけるっていうのは、人が嫌がることにもつながるんじゃないかって思うの」
「確かに、ふざけるって誰かが嫌な思いをすることがあると思う。楽しむっているのは、みんなが楽しめるよね」
「うん。ふざけるときには、あまり人のことを考えていないように思う。だけど、楽しむはみんなのことを考えてやってるんだと思う」
「じゃあ、ふざけるっていうのは、人に迷惑がかかるってことになるよね。逆に、楽しむはみんながいい気持ちになるよ」
「ふざけるっていうのは、なんか、もういいやって思ってるところもあるのかも」
「ふざけるって、学習に関係ないことでしょう。学習に関係するかどうかが分かれ目だと思う」
「真面目かどうかが問題。ふざけるのは真面目じゃない。楽しむのは真面目にやってるってこと」
「ああ。ということは悪いことかどうかってことだね」
「うん。ふざけるって学習に関係ないことだよね。人の邪魔になっちゃう」
「授業をしっかり受けているかどうかに関わるよね」
「自分勝手かどうか」
「怒られることかどうか」
「ねえ、みんなに訊きたいんだけど、ふざけると誰に迷惑がかかると思う?」
「それが授業中だったら、真面目に授業を受けたい人に迷惑がかかる」
「私もそう思う」
「先生にも迷惑がかかるよね」
「やっぱりきちんと授業を受けたい人」
「きちんとしている人」「ふざけてない人」「真面目な人」
「ふざけている人の友だちにも迷惑だと思う」
「ふざけてる人がいると、周りの人に迷惑がかかるから、嫌な気持ちにさせると思う」
「ふざけに気付いている人にも。注意しようかどうしようか迷わせてることになる」
「さっきも同じ意見が出たけど、先生にも迷惑だよね。だって、先生だって教えたくなっちゃうよ、きっと。周りの人も嫌がるし」
「ふざけている本人は楽しい。だけど、周りの人は嫌な思いをしてる」
ここで新たな問いが出されます。
「ふざけている人ってさ、どんな気持ちでふざけているんだと思う?」
「盛り上げようとしてるんじゃない?」
「こっそりふざけていれば、ばれないだろうって思ってるのかな?」
「授業が分からないからなんじゃない?」
「授業がつまらないのかな?」
「面倒臭いとか?」
「苦手だとか」
「結局、周囲の人のことを考えずにふざけているんだよ」
さらに新たな問いが出されます。すごい!
「みんなに訊きたいんだけど、どこからがふざけだと思う?」
「そうだなあ。みんなとは別のことしてたらダメだと思うよ。みんなが勉強してるのに一人で何かやってて楽しんでるとか。それはふざけだよ」
「授業中に関係のないこと話してたらふざけ」
「話すだけじゃなくて、関係のないことしててもふざけ」
「前で人が一生懸命話してるのに、後ろ向いて違うことを話してるってのはふざけ。それはダメだよね」
「そうだよ。前を見ずに、隣の人と何かしてるなんて!ふざけだよ!」
「関係のないことしてるのはふざけ」
対話も終盤。これが最後の新たな問いになるか。
「ふざけかどうかの判断基準は、かなり確かなものになってきたね。ところで、みんなはふざけている人がいたら、それをやめさせるためにどう声をかけたらいいと思う?」
「声かけるってのは難しい。授業が終わったあとに先生に相談して、先生から声かけてもらったら?」
「私が声をかけるとしたら、『なんでふざけているの?』かな」
「うん。あと、『まじめにやった方がいいよ』もいいと思う」
「そうだね。なんでふざけているのか訊くのもいいよね」
「これは周りの人がどう行動するかが大事なんだね。だからふざけ始めた人がいたら、すぐに気付かないと。で、注意してあげる」
「そうそう。『今授業中だから、休み時間にしたら?』とか」
「そう言えたらいいね。私は本人に直接は言いづらいから、後で先生に言うかな?」
「でも、やっぱり自分で注意した方がいいよ」
「私は、やっぱりちょっと・・・。先生に言うのがいいかな」
「『別の時間にしなよ』って声かけてあげる」
「私は自分で注意しに行く」
「とにかく、ふざけるのはダメだよね」
「すぐに注意する。声をかける」
「注意すればいい」
★★★
恐るべし、5年生!君たちに心からの拍手を贈ろう!パチパチパチ👏ワーワー、ヒューヒュー📣
素晴らしい対話だったんだねえ。
おまけに担任は介入しなかったんですって!ひえー😂
子どもたちが自ら対話をファシリテートしてたなんてすばらしい!もう、びっくり!!
途中で子どもたちの方から新たな問いが5回も提出されていますね。このことについて、よくよく訊いてみると、子どもたちは、なんと予め対話の流れを予想して、深める問いをいくつか用意していたそうなのです。
敢えて、もう一度言いましょう!
恐るべし、5年生!この対話を企画してファシリテートしたお子さんたちと、そのお子さんたちの気持ちに共鳴して対話でバンバン発言した5年生のみんな!ホント素晴らしいよ、君たち🎊私の喜びのくす玉を割ろう♡
子ども発の対話(p4c)に乾杯!
彼ら、この一時間で大きく成長したと思います。この時間の成果は計り知れません。
何度でも言いましょう!恐るべし、5年生!お見事!!!
