6年生は学級活動で対話(p4c)。ノンジャンルで問いを募ったところ、次のものが選ばれました。
「校長先生はいらないんじゃないか?」
うわー!私の存在意義について、6年生が対話してくれるようです。確かに校長って何やってるか分からないもんね。変なクイズ出したり、一発ギャグみたいなのやったりしてるばかりで。
しかし、こういう問いが出されるってこと自体が、セーフティがあるっていう証です。何を言ってもこの場では受け入れてもらえる(私にも、ははははは)っていう安心感ですね。
まあ、対話(p4c)を重ねていくと、この手の問いが出されることってしばしばあるんですけどね。
では、対話をダイジェストで見ていきましょう。


「校長先生がいなくても教頭先生とかほかの先生方がいるから大丈夫なんじゃない?」
「うん。先生方はたくさんいるから、一人くらいいなくても大丈夫だと思うよ」(今のご時世、教員は潤沢にいるわけじゃないんだなあ、これが)
「そうかな。私は必要だと思う。校長先生は学校のリーダーでしょう。リーダーは大事だよ」
「う~ん。でも教頭先生もいるから、校長先生がいなくてもあんまり変わらないんじゃない?」
「そう。教頭先生だけじゃなくて、他の先生方もいるし」
「私はやっぱり必要だと思う。全校の中心だから、校長先生は」
「うん。校長先生が校外学習の時の許可とか取ってくれるんだよ、多分」(実は私、ハンコを押すくらいで、後は担当の先生に「いいねー、行っといで」って言う係なの。ははははは)
「学校を動かすのは校長先生。だから大事なんだよ」
「どっちでもいいんじゃない?先生方はたくさんいるんだし」(いやむしろ足りないくらいなのよ、実は)


「どっちでもいいって言う意見があるけど、校長先生じゃないとできない仕事はあると思うよ」
「そう。ほかの先生じゃできないこと」
おおっ!数の問題から校長としての職務に焦点化されていきましたね。あるいは私のオリジナリティの問題に。
「校長先生に質問です。校長先生は給食が安全か確かめるって聞いたけど、そうなんですか?」
おおー!私の存在意義は「検査役」かあ。
校長「それは『検食』って言うんだけどね。君たちが給食を食べる30分前位に、検査の意味で先に食べさせてもらってるんだよ」


「やっぱりいてもいなくても、どっちでもいいような気がしてきた。ほかの先生方もいるし。でも『検食』は必要だよね」
ははははは。そうですね。私の存在意義は、やっぱり検食?
「校長先生に質問です。校長先生って普段何してるんですか?」
ですよねー。そう思うのも無理はありませんよね。
校長「私の大きな仕事の一つは学校経営方針を立てることです。みんな、築地小学校の理想とする教育像って知ってる?」
みんな「『子どもがつくる学び 子どもがつくる学校』です!」
校長「おお、よく覚えてるね。さすが。このスローガンは大人の言うとおりに勉強してればいいって言うのじゃなくて、子どもたちが自分たちで中心になって学習を創っていこうってことを言ってるの。そのための方策が、「対話(p4c)」と「地域連携」、そして「昼休みの子どもが自発的に行う組織的な遊び」なんだよ。この方針を立てたのが、わ・た・し♡」

「みんなに質問です。全世界の全ての学校で校長先生がいなくなったらどうなると思う?」
「大きな変化はないんじゃない?教頭先生がいるから」
「でもさ、校長先生がいなくなったら理想とする教育像とかなくなっちゃうってことでしょう」
「校長先生は他の先生方を引っ張っていくでしょう。それって大事なことだと思うよ」
「ほかの先生方が校長先生の仕事したらいいんじゃない」
「うん。ほかの先生方も校長先生の仕事をする姿を見てるから、それを真似すればできると思う」

「じゃあ、みんなに次の質問です。学校で校長先生以外の先生がいなくなったらどう?」
「それは困るでしょう」
「そうなったら、他の先生の分も校長先生がやらなきゃならないから、校長先生は大変だよ。校長先生は超忙しくなる。マッハのスピードで動かなくなちゃ」
「ニュースで教員不足について話があった。そうなると、私たちが授業を受けるのも大変になるね」
「うん。校長先生一人だと、忙しすぎて体調を崩したら勉強できなくなっちゃうし」
「築地小学校の理想の教育像は『子どもがつくる学び 子どもがつくる学校』だけど、本当に子どもだけだと、メリハリがなくなっちゃうと思うよ」
「築地小学校の教育活動の3本柱は『対話(p4c)』と『地域連携』と『昼休みのイベント』でしょう。校長先生がいなくなったら、地域の人とかと学び合うことができなくなっちゃう」

対話後に振り返りを書いてもらいました。
読むと、対話前には校長はいなくてもいいんじゃないと考えている子がほとんどだったことが分かります。
抜粋をお読みください。
「校長先生は学校の中心的な人だし、校長先生は命がけでみんなを守ってくれる。それと、学校の経営方針を決めてくれるから必要です」
「いろいろな先生がいるけれど、学校を動かすには校長先生がいると思う。校長先生がいないと学び合えない。今日の対話で校長先生がなぜいるのかが分かった」
「校長先生がいるだけではそんなに動かないかもしれないけれど、校長先生が決めることもあるからいると思う。それに学校をまとめる人は必要だし、先生方だけでは学校が回らないと思う。対話で『校長先生はいらない』って言う人の意見を聴いて、『必要ないかも』と思うこともあったけど、私はやっぱり必要だと思いました」
「校長先生は学校の心臓といっても過言ではないほどいろいろなことをしているから必要だと思う。校長先生だけじゃなくてほかの先生方(技能員さんも含めて)も誰一人かけてはいけないと思った」
「ぼくはいらないと思いました。教頭先生などがいるからです。→(対話後)→ぼくは校長先生はいると思いました。なぜかと言うと学校のことなどを運営しているからです」
対話後には、一転校長は必要と考える子がほぼ全員になりました。
みんな、ありがとう!みんなのお陰で私の自己肯定感は爆上がりです。よーし、明日もがんばるぞー!
ちなみに、この対話。ファシリテートはすべて子どもたちが行っています。私は質問に答えただけ。6年生、対話力着いてきてますね。