学校ブログ

7月11日【2年道徳】迷うっていいこと?

2年生の道徳。途中からの参観でしたが、子どもたちは深く考えていましたよー。

授業の流れの中で、担任が子どもたちに問いました。

「ねえ、『迷う』っていいこと?」
おおーっ!これ、2年生の道徳ですよね?レベル高っ。
す、すごいなー、2年担任の子どもたちに対する信頼感が!
そしてそれに見事に応える子どもたちもやっぱりすごい!
「迷うってことは考えてるってことで、考えることはいいことだから、迷うのもいいことだと思います」
「迷ってるってことは、考えて考えて、それで迷って、また考えて、それでいい考えが浮かぶってことになるから、いいことだと思います」
「迷う」という言葉に対するこの思考!素晴らしいじゃないですか、2年生のみんな!

さて、教材文は次のようなあらすじです。
広場に咲いているひまわりの根元に空き缶が転がっています。
その脇を女の子が通り過ぎるとき、空き缶が転がっていることに気付きました。女の子は空き缶はそのままにして通り過ぎました。でも、ひまわりはニコッと笑いました。
次の日、女の子は「空き缶がないほうがいいのにな」と思いました。女の子は空き缶をそのままにして通り過ぎました。でも、ひまわりはニコッと笑いました。
その次の日、女の子は「私が空き缶を拾えばいいのかな」と思いました。女の子は迷ったけれど、空き缶をそのままにして通り過ぎました。でも、ひまわりはニコッと笑いました。
また次の日。女の子は空き缶を拾いました。女の子はひまわりと一緒にニコッと笑いました。

面白い文章ですね。
この文章にはかわいい挿絵が描かれているのですが、注意深い子どもたちは、周囲の子たちと対話しながら、挿絵のひまわりが最初から笑っていることに気付いたのです。
担任は子どもたちに問いました。「ひまわりは、女の子が空き缶を拾わなかったときにも、ニコッと笑ったのはどうしてか?」
そうですよねー。子どもたちが疑問に思ったことを担任はズバリと突きます。
さあ、子どもたちはどう考えるのか。グループで話し合っていた子どもたちは、このひまわり問題に決着を付けようと様々な考えを発表し合います。さらに、担任は女の子の思考と行動を時系列にまとめ板書もしました。
そして、子どもたちは次のような結論に至ったのです。
「ひまわりは、最初から女の子を信じていたんだよ。だから、最初に気付いた時から、そのうちに空き缶を拾ってくれるだろうって分かっていたんだと思う」
う~ん。お見事!
この時間では善悪の判断,自律,自由と責任といった道徳的価値に加え、人を信じるということについても子どもたちは言及していたのです。
こういう学びを重ねていくことが、子どもたちの道徳的価値観を高めるのでしょうし、学ぶって楽しいと思えていくのだと思います。