学校ブログ

5月21日【4年ノンジャンルp4c】世界はどうして戦争を繰り返してしまうのか

4年生もp4c。テーマはノンジャンルとしたところ、今回も素晴らしい問いが並びましたよー。で、選ばれた問いは次のものでした。
ジャーン!「どうして戦争は起きてしまうのか?/世界はどうして戦争を繰り返してしまうのか?」
おー!子どもたち、相当怒っています!そりゃあそうですよね。私は大人の一人として、子どもたちに謝りたいと思います。どうもすみませんです。

さて、対話。
問いを出した子たちから、問いを出した理由を発言します。
「人を殺すのはよくないことだって、戦争をしている人たちはよく知っているはず。なのに、どうして戦争を起こすんだろうって」
「ぼくも戦争なんて繰り返してほしくない。でもなぜ繰り返すのかと思う」
そうでしょうとも、そうでしょうとも。私もそう思います。
では対話の続きを見ていきましょう。

「私も戦争を起こすのはよくないと思う。どうして起こしちゃうんだろうって思う」
教師「みんなはさ、戦争って誰が起こすんだと思う?」
「その国の大統領だと思うよ、大統領」
「私は相手の国に恨みを持っている人」
「その国の兵隊さんたちじゃないの?」
「やっぱり私も恨みを持っている人だと思う」
教師「自分の考えをもった人たちが、考えの違いから戦争を起こしてしまうんだと思う」
「相手の国をうらやましいと思う人たちだとか」
教師「もしみんながある国の大統領だとして、自分の国の人が相手の国の人に10人殺されたら、報復しますか?」
全員に訊いてみると、ほとんどの子が「報復しない」に挙手しました。
「報復する」に挙手したことは2、3人。
そこでその子たちに理由を尋ねてみました。
「人数の問題じゃない。一人でも、もしかしたら殺されたその一人が、その後研究とかして国が大きく栄えることに貢献するかもしれないでしょう。誰もがその可能性を持っているんだから、一人でも殺されたら報復する」
「でも自分の国の人々が殺されたからと言って報復したら、戦争になっちゃう。それがたとえたくさんの人が殺されたとしても、戦争したらもっとたくさんの人が死んでしまうことになるでしょう。報復とか復讐とかはしちゃだめなんだと思う」

この後、「報復・復讐をするべきか」と「してはならないのか」で、それぞれの発言が重ねられました。
やがて、「報復・復讐はしてはならない」と考える子どもたちが多数を占めていきました。
そんなこんなでタイムアップ。
子どもたちはまだまだ言い足りない様子。
機会を見て、続きをやりたいねということで、この日の対話は終了しました。
4年生、対話にも徐々に慣れてきました。回数を重ねるうちに、強固なセーフティが構築され、もっと多様な、そして深い対話が繰り広げられていくでしょうね。
それにしても、社会的な事象にも目を向けている4年生。素晴らしいです。
この気持ちを維持しつつ、地域連携活動やp4cを続けていけば、持続可能な社会を創ろうとする気持ちと力の土台を持つことができるだろうと思います。
今後が期待できる4年生。この調子でがんばれ!