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11月25日【6年学級活動p4c】松の子まつりの振り返り

先週実施され大盛況のうちに幕を閉じた「松の子まつり」。この日6年生はp4cで振り返ります。
対話を始める前に、教師がこの児童会活動のねらいを改めて確認しました。企画運営力の向上と他を思いやる心の醸成です。
今回のp4cで決められた問いは、「松の子まつり、大変でしたね。大変だったことは何ですか?」です。6年生はどんなことを話すのでしょうか。

「松の子まつりはねらいが簡単に達成できるものではありませんでした。みんなそれぞれ大変だったと思う。みんはは、どんなことが大変だったのかなあと思ってこの問いにしました」
「私は時間を守ることが大変でした。自分はいいんだけど、他の学年の子たちにも時間厳守してもらわないとならないけど、なかなかいうこと聞いてくれなくて・・・」
「あと、ブースを班ごとに回るときに、低学年の希望を聞きながら回るんだけど、それぞれ行きたいところがバラバラで、うまくまとめるのが大変だったなあ」
「やっぱり、1~3年生がなかなか言うことを聞いてくれなくて、で、みんなバラバラに動くから収集がつかなくて大変だったなあ」
「ぼくの班は、ボール拾いするべき時なのに、みんないつまでも遊んでてなあ」
「私、『はこの中身は何だろな?』だったんだけど、みんなで協力してやらなくてはならないから、役割分担したんだけど、本当は自分だけでやった方が早いんだよね。でも敢えてみんなに仕事を割り振ったの」
「ああ。めっちゃ分かる!ボール投げのボードを3つ用意しなくちゃならなかったんだけど、〇年生がよく分かってなくて、2つしか用意しないんだよね。大変だった。どう伝えればよかったんだろう。どう伝えればわかってもらえたんだろうって、今でも考えてる」
「みんなで協力するのが松の子まつりでしょう。だから、自分一人でやればそっちの方が早いかもしれないけど、それじゃあ、他の学年の子はいい経験にならない。私たちみんなのブースなんだし」

「みんなに訊きたいんだけど、大変だったのに、どうして楽しかったんだと思う?」
うおおおおおおおー!こ、これは早くも深める発言炸裂です!この論法は、教師が運動会とかの振り返りp4cで使った論法です。対話は話し言葉なんだけど、消えてなくなるわけじゃない。彼らの身体の中にしっかりと残っているんですねえ。感無量。嬉しいです。
「確かに自分は大変だった。でも班のみんなが楽しそうに活動してるのを見ると、なぜか嬉しくなっちゃってたんだよねえ」

「みんなはさあ、友だちが大変そうだったなあと思うブースとか場面とかある?」
「私はね、火星人来襲ゲームの班の人たち。低学年に教えるのが難しそうだったな。的が倒されたら、いちいち立て直さないとならなかったし、ダンボールの空気砲を扱い方の説明の時、何回も『強く叩きすぎて壊さないように』って言ってたから、壊しちゃう子もいたんだろうなあって思った」
「ボール投げゲームの班。投げた後にブースの担当者がボールを拾わなきゃならないでしょう。ボールが集まらないと次のお客さんを入れられないし。低学年の子がお客さんだったりすると、並ばせたり整理したりしなくちゃならなかったしね」
「私のブースはお客さんの回転効率が悪くて、次のお客さんにずいぶん待ってもらわなくちゃならなくて申し訳なかった。何か工夫すればよかったなあって思う」
「箱の中身は何だろなは、お客さんの楽しかったと思うけど、例えば箱の中に入れて何か当ててもらうクレーンゲームのアームを、〇年生が隠そうともしないで堂々とお客さんの前でダンボールの中に入れていた。『あーあ、ばれちゃうよ』って思ってさあ、6年生は大変そうだなあって思ったよ」
「確かに、答えの品物がたくさんあったから、準備も大変だったろうなあ」
「私、怖い話のブースやったんだけど。用意してた怖い話が長くてね。怖い話の後はクイズ出して、で、その後に鍵探しもしてもらったんだ。だから、一班当たりの時間がすごくかかっちゃって。待ち時間も長くなっちゃった。途中から2班ずつ入ってもらうようにしたんだけどね」
「あとね。モグラたたきが大変そうだったよ」
「ああ、そうそう。あれは大変そうだった。ペットボトルをモグラに見立てて、出したり引っ込めたりしてたけど、ダンボール製の棒がペットボトル以外のところに当たったりしたこともあったんじゃないかなあって思って。体だったらガーンって当たって痛かったかも。で『強く叩かないでください』って何回も説明の時に言ってたもんねえ」
「なんかさあ、ダーツできなくなっちゃってとき、なかった?大変そうだった」
「どの班も、お客さんが楽しめるよう、低学年の子が苦労しないように考えて、様々な工夫をしていたよね」
「準備しなくちゃならない時に、遊んでて準備してくれない子もいたなあ」

今回のp4c、私の出番はほぼ皆無。最後にちょっとだけ介入しちゃいました。
「ねえ、みんな。今回の松の子まつりって、結局どうだった?」
子どもたちはじっくり振り返りながら考えていました。そして、あるお子さんの発言でこのp4cは大団円となりました。
「結局、松の子まつりでは、それぞれの子が、それぞれの子なりに、みんなで協力してやれた。だから、仲を深めることができたんじゃないかな。友情って言っていいのか、でも友情が育まれたって言う感じだよね」

上記に書ききれなかった発言の中に、「苦労したし、大変だったけど、最高の松の子まつりになりました」って言ったお子さんがいました。
それぞれのお子さんが、大きな学びを遂げたんじゃないかしら。
6年生、お疲れ様!
そして、企画運営を指導した我らが教職員集団のみんな、お疲れ様でした。
大変だったけど、とってもいい松の子まつりでしたね、教職員にとっても。

11月21日【2年道徳p4c】勇気と努力と仲間の力

2年生はすごーく久しぶりのp4cとなります。
1学期にやった時には、自分の意見を言いたい気持ちが強すぎて、発言したことで満足していたよねえ、君たち。で、友だちの発言をよく聞こうって気持ちにならなかった子もいたじゃない。あれから、数か月。君たちがどれほど成長したのか、ものすごく楽しみにしてるんだ、私。
みたいなことを考えながら、コミュニティ・ボールをもって2年教室に入ると、みんな瞳がキラキラしています。楽しみだったんだねえ。瞳はダイヤモンドになってるもんね。
さて道徳。教材のあらすじは「丸くなる練習に飽きてしまっただんごむしのまるちゃん。風に飛ばされた葉っぱにしがみついていたまるちゃんは、冒険をしながら、赤とんぼにアドバイスをもらったりして、いつの間にか上手に丸くなることができるようになっていました。」というものです。
子どもたちが設定した問いは、「まるちゃんはどうして丸くなれたのかな?」です。
今日もバンバン発言が出るのかな?

「赤とんぼがアドバイスしてくれたからだよ」
「それと、葉っぱが地面に落ちた時に、まるちゃんも一緒に落ちたんだけど、その時の衝撃で丸くなれるようになったんじゃないかな」
「まるちゃんが葉っぱに乗って風に吹かれているときに、体力をためたからできるようになったんだよ」
「そうそう。楽な姿勢で葉っぱに乗っていたから、リラックスできたんだ、きっと」
「そういうのもあったと思う。私はやっぱり、あきらめないで練習を頑張っていたからできたんだと思うな」
「うん、いっぱい練習したから」
「ねえ、最初まるちゃんは止まっているところで、形だけ丸くなろうとしていたでしょう。でも葉っぱが地面に落ちるときにまるちゃんが丸くなれたのは、形だけじゃなくて動きも取り入れたから、うまく丸くなれたんだと思うな」
「形だけじゃなくて、動きも練習したからだね」
「私は、まるちゃんが怖い目に遭いながらも、勇気をもってやっていたからだと思います」


教科書の叙述から、うまく丸くなれた原因についての発言があらかた終わった後で、担任が問い掛けました。
「ねえ、赤とんぼのアドバイスもあってうまく丸くなれたんだとすると、もし赤とんぼがいなかったら、まるちゃんは丸くなれたと思う?」
おおー!さすが担任。いいとこ突きますね。これはこの教材に内包されている「勇気」「努力」といった様々な道徳的価値の中で、「仲間の力」「信頼」に焦点化し、子どもたちにさらに深く考えることを促す発問ですね。
子どもたちは担任の言葉に敏感に反応し、自分の考えをどんどん発表していきます。
とにかく発言意欲が旺盛です。
「私は赤とんぼがいなくても、自信をもってできたと思う」
「私は、う~ん・・・、うまくできなくて、そのままどこかに行っちゃったかもしれないと・・・」
「そうかも。赤とんぼに励まされなかったら、まるちゃんは勇気が出なかったかもね」
「私はね、まるちゃんは赤とんぼがいなくても、『大丈夫かなあ。でも信じよう』ってがんばって練習したと思うよ」
「うん、きっとそうだよね」

この後、子どもたちの発言のキーワードとなる点を確認して、まるちゃんが丸くなれた理由をまとめました。

それにしても、2年生諸君!1学期から大きく成長したねえ!友だちの話を食い入るように見つめながら聴いていたじゃない!
まだ7、8歳の2年生でもここまで対話できるようになったんだねえ。感慨無量。
このp4cでは途中で問いが変わったよね。1学期だったら、対話をよく聞いていなかったから、新しい問いなんてそっちのけで最初の問いについて発言し続けた子が多かったよねえ。でも今回君たちは、新しい問いにしっかり対応しながら対話を作っていったよね。ホント素晴らしいと思うよ。

発言意欲旺盛なだけじゃない、聴く力も以前とは比べものにならないくらい身に付けた2年生のみんな!これまで重ねてきた学びがしっかりと身体に残っている証拠だね。
お見事!また、みんなとp4cしたいなあ。

11月21日【6年学級活動p4c】人はなぜ無駄なことをするのか?

6年生は学級活動でp4c。
最近は多くの学年でバンバンp4cやるようになっていて、平均すると毎日どこかの教室で必ずp4cやってるってくらいの計算になりそうですね。
6年生のこの日の問いは「人はなぜ無駄なことをするのか?」。かー、身につまされますねえ。とりあえず、先に謝っておいちゃおう。どうもすみませんです、はい。

問いを出した子の発言からスタートです。
「もっと効率的なやり方があるのに、非効率的なやり方でやってることがある。どうしてかなと思って」
「ねえ、『無駄』ってどういうこと?」出たー!いきなりクリティカル・シンキング。そもそも を問うってのは、深い考えに行きつくためには有効な手段です。さすが6年生!
「無駄って、言わなくていいことを言ったり、近道があるのにわざわざ遠回りしたりってこと」
「どうして近道を行かないことがあるんだろう?」
「近道は楽しくないから?遠回りすると、なんだかわくわくすることも」
「そうだね。遠回りしても、何か発見すれば、無駄にはならない」
「うん。何か発見すればね」
ここで私も発言。「何か発見してさ、それがものすごくくだらないものだったとしても、無駄にはならないの?」
「そうです。いくらくだらない発見だったとしても、発見は発見だから」
「私もそう思う。発見は発見」
「そうだね。私も同じ意見」
「私も。近道してた時には気付かないことを、遠回りしたときに初めて気付くことができたなんて、素敵じゃない」
「その時はくだらないと思ったとしても、あとで調べたら、もしかしたら、ものすごい発見だったかもしれないしね」
「そうだね」
「たとえくだらないと思っても、どんなものでも、自分が発見したのだから素直に喜べばいいんだよ」
「発見するってわくわくだよね。また、この道を通ったら発見できるかもしれないって、毎日またわくわくできる」
「何も見つからないって分かってるよりも、何か見つかったらいいことって思える。発見ってすごいことだと思うよ。そういうのって近道にはない楽しさだよね」
「うん。遠回りしたとしても、楽しさがある。新たなアイディアが生まれるかもよ」
「ぼくもそう思う。発見がなくてもいつもよりもたくさん歩いてるうちに、アイディアが生まれるかもしれない」
「私は遠回りしたらいいことがあるかもしれないと思うし、近道でもいいことあるかもって思う」
「遠回りでも近道でも、何かあるかもって物事をポジティブに捉えることができたらいいよね。近道したとしても、もっと近道があるかもって」
「必ず遠回り、必ず近道って決めておくんじゃなくて、『今日はこの道』って毎日違う道を行ったら面白だろうね」

「道の距離の問題だけじゃなくて、同じものでも、人によって、いいものもしょうもないものも違いがあると思う」
「そう。楽しさがある」
「遠回りの方が近道よりも安全なことが多いと思うよ。近道にはない楽しさがある。それは風景だったり。そう、好奇心!」
「好奇心の赴くままにってことかな。どちらの道を行っても無駄にはならないのかも」
楽しい対話が続きます。きっとこの対話も無駄じゃないはず。

「納豆って変な臭いって思う人いない?私も最初はそうだった。今は大好きだけど。納豆を最初に食べた人ってすごいなあって思う。すごい好奇心。すごくお腹がすいていたのかもしれないけれど」
「食べないで後悔するよりも、食べてまずーいって思う方がいいような」
「食べて見なきゃ、分からない。無駄なことってないのかも。たとえ食べたらまずかったとしても、これは食べちゃダメって一つの知識として蓄積される。どうなったら、どう使ったらいいかってのも一つの新たな知識になる」
「そういうことってある。いや逆にいい発見なんだよ。これは食べちゃダメとか買っちゃダメとかっていう発見は」
「フグって猛毒があるでしょう。でも今は毒さえ食べなければ、残りの部分はすごくおいしいって分かってる。最初はその毒を食べちゃった人もいたと思う。昔の人のそういう苦労が今に繋がってる。無駄を積み重ねていくことが成功になるんだ。・・・人間ってさ、冒険する生き物なんだ!」
おおおおおっと!ものすごい発言。まさに金言・格言ですね。確かサルトルも似たようなこと言ってたような気がする。「人間って冒険する生き物」かあ。私の辞書に書き加えておこうっと。
「似たような話を聞いたことある。日本ではウニって食べられないと昔は思われていた。でも食べたらおいしかった。そういう発見をした。ご飯にお茶漬けっていう定番も失敗しつつも様々に工夫することによって、さらにおいしくなる」
「そうだよ。生きていて無駄なことはない!無駄だと思わないっていう考え方が大事なんだと思うよ。要は考え方!」
あああああ、ありがとう!反省しきりの毎日ですが、この一言で、今夜はおいしい夕食になりそうです!

ところが、ここで発言がピタッと止まっちゃったのです。みんな言い尽くしちゃったのかな?
そこで私が介入。必殺技を炸裂させちゃおう!
「ねえ、誰かさらに深めて」
なんとー!「必殺子どもに対話のかじ取りを委ねる」の術!
すると・・・
「ねえ、好奇心って大事って議論になってるけど、どうしたら好奇心って湧くんだと思う?」
おおおおおおおおおー!これですよ、これ。子どもたちが対話を深めるべく、自分で新たな問いを提示したのです!
「好奇心ってどうしたら湧くかって言うと・・・、面白いもの、わくわくするもの、やってみたいってものを常に探している、あるいはそういうのを感じるアンテナをもち続けることかな?」
す、すごーい。6年生、深める問いにしっかりと対応しますねえ。素晴らしい思考力!
「例えば松の子まつりで私たちは企画したよね。運営する中で、『こうやったら楽しめるかな?』とか、全校が楽しめるように考えたんだけど、そういうことを考えていることが好奇心をもてるようになるんじゃないかな?『これどうかな?試しにやってみよう』って」
「そうそう。ぼくたちの班はボール投げゲームをするんだけど、ただボールを投げるだけじゃ面白くないから、的を作ったり、ボールの代わりにフリスビーにしたりとか、試行錯誤をした。こういう工夫をするってことが大事なんだと思う」

あああああー!具体的な事象を抽象化し、さらにそれらについて対話するなんて!お、恐るべし6年生!

以上、圧巻のp4c!6年生、さすが!素晴らしいの一言に尽きます。

今回の対話では、いくつの発言の中に「具体と抽象を往還させる」ような発言が見られました。これまでの彼らのp4cには、対話中に純粋に疑問に思ったことを全体に問いという形で示すことはあっても、対話を深めようという明確な意思のもと発せられた発言はあまり見られませんでした。さらに「好奇心」に関する一連のやり取りはこれまでの対話を一般化しする姿も見られました。このように考えを抽象と具体で往還させることは深い学びにつながると考えています。6年生がこれを意図的に行ったのですね。これは驚異の世界です!いやー、びっくり。前のp4cで、対話を深めようと考えながら発言することが大事と結論付けた6年生ですが、今回早速その意図のもと対話が行われているのです。はー、今夜はぐっすり眠れそうです!(ねえ、これらの発言をした君たち!『抽象と具体を往還させることが学びにつながる』って知ってたの?知らなかったのにこの発言できたんだとしたらホントびっくり。今度サインください!ははははは)

おかげで今夜はいい夢見られそうです。ありがとう6年生!翌日の松の子まつり、すんごく楽しみにしていまーす!

11月18日【4年学級活動p4c】私たちはジュニア音楽祭で何を学んだのか?

感動の歌声を響かせた4年生のジュニア音楽祭。
この日、p4cで振り返りました
かなり長文になっちゃいましたので、覚悟してお読みください。ははははは。
4年生の今がここにあります!

まずは、感想の交流から。
「最初は緊張したけど、きれいな声で歌えました」
「今までで一番きれいに歌えたと思います」
「全員の心が一つになったと感じました」
「♪Beliveが私たちに合った歌だったから、最高の合唱になったと思いました」
「私はみんなと一緒に歌ったからできたと思います。一人じゃとてもできなかった」
「みんなが全力で歌ったからうまくできたのじゃないかな。このクラスのみんなと一緒に発表できてよかったです」
「みんなの声がたくさん出ていて嬉しくなりました」
「ピアノの伴奏がうまくできてよかったなあと思います。みんなも合唱がんばったと思います」
「うん。大きな声で歌えたし、よかったと思います」
「はじめはすごく緊張していたんだけれど、歌っているうちに緊張がなくなっていました」
「歌ったらスッキリした」
「私たちの声が思っていたより響いてびっくりしました」
「音を伸ばすところや大きい声を出すところがうまくできてよかったです」
「そう。裏声も上手に出せました」
「みんなで歌ったから、恥ずかしさも吹っ飛びました」
と、ここまでで早くもタイムアップ。
続きは、午後に持ち越しとなりました。
これから深めますよー!
対話の続きが楽しみ~!
早く午後にならないかなあ。

   *   *   *   *   *

午後になったよ!ははははは。
続きです。午前中の発言のキーワードを基に、4年生は対話を進めました。
「ジュニア音楽祭では私たち一人一人がバラバラじゃなくて、みんな一緒に全力でがんばったからできたんだと思う」
「一人だけでがんばって声を出しても、小さな声にしかならない。みんなで協力したから大きな声が出せたんだと思う」
「そうそう。みんなで全力で声を出したから、嬉しくもなったんだと思う」
「うん。そうやったら、恥ずかしさや緊張とかは吹っ飛んで大きな声を出せた。だから嬉しかったんだと思う」
「みんなで力を合わせたから嬉しくなったんだし、いつの間にか緊張が解けたんだと思う」
「みんなで全力で歌ったから、会場が嬉しさで溢れたんじゃないかな」
「Believeって曲。タイトルは信じるって意味なんだよね」
「そうだね。仲間を信じる」
ここで私が介入。
「君たちはこれから様々な場面で緊張したり、不安になったりすると思う。例えばこのp4c。発言する時って緊張するよねえ。変なこと言っちゃったらどうしようとか馬鹿にされるんじゃないかって。そういう気持ちを乗り越えるために、今回学んだことを生かせないかな?」
「私は、私たちは、自分の意見を、ここにいるみんなは決して否定しないと信じてるから、安心して発言できるんだよね。これからも友だちを信じて発言したい」
「一人よりもみんなでやった方が喜びも嬉しさも大きくなるし、楽しくなる。ここに人を馬鹿にするような人はいないから、仲間を信じる」
「うん。それと一人よりもみんなでやった方がいいと思う」
「仲間を信じること。友だちを信じることって大事」
と、対話はここまで。午後はわずか15分間の対話でしたが、私またちょっとうるってきちゃいましたよー、もう君たち!
子どもたちに訊くと「またp4cをやりたい」って子が多数に上りました。

これまで学級全体での話し合いではそれほど活発な意見交流はできなかった4年生。
この日は違いましたねえ。
一皮むけたって感じがします。彼らは大きく成長しましたね。
これから新しい4年生が見られるんじゃないかしら。
そんな予感がします。

ここで、対話後に子どもたちが書いた振り返りを何人かピックアップしてご紹介します。
「p4c、楽しかったあ。またp4cをしたいと思いました。一人じゃなくてみんなでできるからかな」
「いつもなかなか発言することできないんだけど、今日は恥ずかしかったけど、意見を言うことができてよかったです」
「考えたり発言したりできて楽しかったです。またp4cをしたいと思いました。みんなを信じればいけるんだなと思いました」
「私は発言しなかったけど、みんなの話を聞いていて楽しかった。またp4cをやりたいです」
「仲間を信じるとは、聞く人にバカにされたりしないって思うこと。信じる。だから発表する自信が出るんだと思う」
「ジュニア音楽祭はこんなに大事なんだ、こんなに楽しく考えられるんだと思いました」
「音楽祭は、本当に一人の力だけじゃきれいな歌にはならなかったし、仲間を信じたからきれいな歌になったし、仲間を信じたからこそ、素晴らしい合唱になった!と考えます。午後ももっと考えを深められたのでよかったし、みんなで話し合えたのがとっても楽しかったのでまたやりたいです」
「p4cでは私は話せなかったけれど、友だちの気持ちが分かって嬉しかったです」
「ジュニア音楽祭での嬉しさや楽しさは一人じゃなかったと思いました。理由は一人で全力を出してがんばるより、仲間とともに達成できたのが嬉しかったんだ。『仲間を信じれば、ともにできる』。私は友だちのこの言葉を聞いて、何かやるとき、これを信じようと思いました」
「ジュニア音楽祭で学んだことが大きくて驚いた。発言できなかったけれど、様々なことを考えられてよかった」
「ジュニア音楽祭では最初はすごく緊張したし、恥ずかしかったけれど、みんなで全力のBeliveを歌ったと思う。築地小学校の4年生が歌うからこそ、輝くBelieveになったんだと改めて感じた。p4cでは、みんなの発言を聞きながら考えたことを発表するのは、すごく怖いし、緊張するけれど、『みんななら私の意見を否定しない、馬鹿にしない』って信じられる素敵な4年生だから、安心して意見を言えました」
「また音楽祭をやるなら、またみんなと一緒にやりたいと思いました。みんなとやれば楽しくできるからです」
「私はもっと意見を言えばよかったなあ」←大丈夫!発言したいって思っていれば、そのうちに発言できるようになるよ、きっと!

頭の中をうまく言語化できない子、言語化しきれない子もいますが、それでも何かしらの宝を彼らは獲得したことが分かります。
これから彼らがどう生きるのか。今回の学びをどう生かすのか。とっても楽しみです。
4年生のみんな、すばらしいp4cだったよー!お見事。
またやろうね!

11月13日【6年学級活動p4c】ファシリテーターは豊田先生!

11月12日、13日の2日間に渡って、新潟大学佐渡自然共生科学センターの豊田光世教授が当校の子どもたちのp4cをご覧にお出でになりました。

この記事で紹介する6年生のp4cは豊田先生がファシリテーターをお勤めくださったんですよー。よかったねえ、6年生のみんな!

問いは「なぜ人はうそをついてしまうのか?」。もちろん、子どもたちが設定した問いです。

さて、ここで一つ、このホームページをご覧になっている皆さんにお詫びです。ここ数日、私大変バタバタしておりまして、ホームページのアップが滞っている次第です。で、これから立て続けに何件か記事をアップしますが(それもすべてp4c!)、いつものように対話を起こしている途中で、私体力の限界を迎え、大して対話を追えていない記事ばかりになります。も、もうしわけ、ございません!写真が中心の記事になります。

ただ、対話自体はどれも素晴らしいものばかりでした。子どもたち、着実に力を伸ばしているなあと感心しきりの数日間。

ここで紹介する6年生のp4cも大変、大変に素晴らしかったのですよ。豊田先生も大絶賛!今度、気力体力がみなぎっているときにアップしますね、いつになるか分かりませんが。

*ではこの記事を含め、これ以降、日を遡って、怒涛のp4c記事の連続になります。どどーん、ざっぱーん、どどーん!よろしくお願いいたします!

11月13日【5年学級活動p4c】学校は必要か?

時は令和6年11月13日。ところは5年教室となりの学習室。新潟大学佐渡自然共生科学センターの豊田光世教授をお迎えしてのp4c第2弾。ファシリテーターは5年担任です。

結論を言うと、これもまた素晴らしいp4c。意見が響き合い、学校の社会的意義にまで話は及んだp4cとなりました。豊田先生もやっぱり大絶賛!

ほんとすごかった!お見事。

11月12日【6年学級活動p4c】対話が深まるp4cって、どんなの?

さて、再び6年生。時は令和6年11月12日、ところは6年教室のとなりの学習室。

この時間はp4cについてp4cで深めます。こういうのメタp4cって言うの?

今まで彼らがやってきたp4cでも「深まったp4c」と「深まるというよりは広がったと言った方がいいp4c」の2つに分かれることに気付いた、我らが6年生。深い考えに到達するにはどうしたらいいのか、その方策を探求しました。

しかし、そう簡単にはいきません。あるお子さんが「ねえ、そもそも深まるってどういうこと?」と衝撃発言!こういうのクリティカル・シンキングって言うの?

子どもたちは対話の中で、一体どうなったら深まった状態であると考えたのでしょうか?

・最初の問いに対する答えのほかに、それ以外の考えに到達する対話

・今まで自分が持っていた考えより一層新しい考え、別の観点からの考えに到達する対話

・みんなが自分のことについて話していたんだけど、それが社会一般にも通用するような考えや価値観に到達する対話

などなど。恐るべし、6年生!

すごいなあ。私もくるくると舌を巻いたのでした。お見事!

*それにしても、最後あたりの写真のみんな。なんでこんなに前かがみになってんの?ははははは。面白いからそのままアップしちゃいます。

 

11月12日【3年学級活動p4c】どうしたらセーフティがあるp4cができるの?

時は令和6年11月12日。ところは3階視聴覚室。

新潟大学佐渡自然共生科学センターから豊田光世教授にお出でいただいてのp4c。2日間のうちの初日です。

ファシリテーターは3年担任。ビックネームをお呼びしてのp4cに3年生も声もやや小さくなり気味ですが、WRAITECを駆使したp4c、対話の中身は素晴らしいものでした。

豊田先生も感心しきり。

対話の内容を書くと、とてつもなく長くなっちゃうので、別の機会があれば、その時にご紹介しましょう。

今回は写真をた~~~っぷりとご覧ください。

とにかく素晴らしい対話でした!

11月7日【6年学級活動p4c】保育園時代の思い出

日付があっち行ったり、こっち行ったりですみません。

時は、令和6年11月7日。ところは6年教室。週1回のp4cで、この日はノンジャンル。問いは保育園時代の思い出です。

子どもたちは終始和気あいあいとした雰囲気の中、楽しく温かい対話が繰り広げられていきました。

しかし、君たちよく覚えてるねー。私なんて、もの心ついたのが小学1年生くらいだったような。保育園時代のことなんて、ほとんど忘れちゃってるもんなあ。

思い出しながら話すのも楽し、友だちの思い出を聞くも楽し。こんなp4cもいいね。

11月8日【5年国語p4c】綾はどこで最も成長したのか

怒涛のp4c紹介もこの記事で最後になります。

時は令和6年11月8日。5年生は胎内市内小学校の教員に対し、授業を公開しました。

教科は国語。『たずね人』を教材にp4cで深める授業です。

問いは「主人公の綾はどの場面で一番成長したのか」です。

授業後、他校の教員が驚いていたのは、子どもたち一人一人が相当教材を読み込んでいたこと。対話の中でいちいち教科書を開いて叙述を確認するまでもなく、子どもたちの頭の中には叙述がインプットされるほど繰り返し読んでいたのです。すごいなあ。

併せて指導者の先生からは、担任の授業構想力の高さについての指摘がありました。

子どもたちの輪の後ろを囲むように立ててあるパーテーション。掲示されているのは教科書の拡大コピーです。ダイナミックな教室掲示ですね。このほかに、『たずね人』に関係する戦争に関する図書も教室に置かれていました。『たずね人』の世界にどっぷり浸かりながら、子どもたちは学習を進めているのですね。

5年生、これからも国語の教科書を徹底的に読み込みながら、自ら読解力を鍛えていこうね。