学校ブログ
10月7日【5年食育】米粉をテーマに
5年生は米粉をテーマに総合的な学習の時間で学びを重ねています。
この日は栄養教諭さんからお出でいただき、食育の出前授業。
テーマはやはり米粉です。もう米粉どっぷりですね!
さて、AとBの器にはそれぞれ白い粉があります。子どもたちは見た目やにおい、手触りで、どちらが小麦粉か、どちらが米粉か当てるクイズに挑戦しました。
子どもたちはああだこうだ言いながら、じっくりと2つの粉を比較します。
さらに、胎内市で開発生産されている「微細米粉」もここで登場!
どれほど微細なのか栄養教諭さんから話があると、想像だにできないほどの小ささに子どもたちは驚いていました。
米粉をテーマに様々な角度から追究している5年生の総合的な学習の時間。
いい勉強を重ねていますね。
10月4日 第3回怖い話大会👻 告知
過去に2回開催した、怖い話大会は大盛況。今までは私が企画運営していました。
さて、怖い話大会のポスターを取り外しているときに、たまたま近くを通った4年生の子たちに声を掛けました。
「ねえ、君たち。怖い話大会を運営してみない。怖い話をするんじゃなくて、怖い話大会の計画を立て、ポスターを作ってみんなに知らせ、当日司会をするの」
すると、この子たちは声をそろえて即答。「校長先生、やりたいです!」
この瞬間から企画運営活動が始まりました。早速子どもたちはその場でスタンド・ミーティング!「ポスターは大洋紙だと大き過ぎて描くの大変だから、小さい紙に描いて、先生に印刷してもらって、各教室に配ろうよ」「校長先生、いつの昼休みに怖い話大会をできるか教えてください」「会場はこの前と同じ3階コンピュータ室でいいですか?」
もう私、彼らのバイタリティにたじたじです。
当校が理想とする教育像「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」の実現に向け、子どもたちは猛スピードで走り出しています。
*写真は給食時に告知している様子です。
10月4日 マラソン チャレンジタイム
遡ること1日。10月3日の2限終了後は全校児童がマラソンチャレンジタイムで汗を流します。
準備体操は縦割り班ごと、走り終わった後のミーティングも縦割り班ごとです。
子どもたちの走る様子を見ていると、なんだかいい感じ。縦割り班ごとに、みんな楽し気に走っています。
楽しみながら、持久力を伸ばします。がんばれ、みんな!
10月4日【5年国語p4c】君たちは銀河の星
5年生の国語の教科書(下)『銀河』の冒頭には、ある詩が掲載されています。作者は羽曽部忠さん。『銀河』というタイトルで、教科書と同じ名前なのです。
ここに、編集者あるいは作者の意図が表れているのだと思われます。
夜空に浮かぶ星の帯「銀河」は、日本では「天の川」と言われ、また別の地域では「乳の道」(ミルキー・ウエイ)と言ったりもします。作者の羽曽部さんは「どっちもいい名前だなあ」と書いてこの詩を締めくくっています。
子どもたちの問いの中から選ばれたのは、「なぜ同じものに2つの名前を付けたのか?」です。
では、対話の様子を見ていきましょう。
「同じものなら、名前を1つ付ければ十分、それでしっかり伝わると思うけど、どうして別の呼び名を付けたのかなあと思って」
「私もそう思います。名前は1つで十分」
「う~ん。いくつも付けたのは、いろいろな呼び方がある方が、言いやすい方を選べるからじゃないの?」
「そうだね。私もそっちの方が言いやすいと思う」
「それぞれの地方によって特色とか違いがある。だから地方によって呼びやすさは違う」
「うん、そう。天の川だけじゃなくて、同じものを見ても、地域や人によって感じ方は違うと思うよ」
* * * * *
ここで、あるお子さんがものすごいものをぶち込んできました!
「みんなにとって、『問い』って何ですか?」
う、うわー!こ、これはものすごい問いですね。これだけで2~3時間は十分行けそう。
「私は、考えても分からないことを問いにしてるよ」
「そうだなあ。私は、『なんでだろう?』って思うことを問いにする」・・・
この問いはすご過ぎるので、私が話を強引に戻してしまいました。ごめんなさいね。
* * * * *
(教師)「ねえ、みんなだったら、「天の川」は「銀河」って呼ぶのと、「乳の道」って呼ぶの、どちらの方がいい?」
挙手してもらうと、ほぼ全員が「銀河」。
この日、ファシリテーターの私はそろそろ終了時刻が気になってまいりました。
(私の心の声「わわわわわっ!もうこんな時間!?」)
(教師)「どうして『銀河』の方がいいの?」
「私は、『銀河』の方が、呼びやすくてしっくりくるからです」
「なんかさあ、きれいな感じがするよね」
「うん。私も『銀河』ってきれいな感じがする」
ここで、「THE 国語のp4c」って感じの発言が飛び出しました。
「教科書の1ページ、2~3行目に『星たちが、ぶつかり合い、重なり合い』ってあるでしょう。それがさ、なんか、キラキラっていうか、ピカピカっていうか、そんな感じがする」
国語学習でのp4cは、やっぱり常に教科書の叙述に立ち返ることが求められます。教科書の〇ページの〇行目と叙述を根拠に発言をしたこのお子さん、素晴らしいですね。
「『天の川』ってずっと終わりがないでしょう。どこまでも続くって感じで。『銀河』は宇宙だから終わりがないけど、『乳の道』はなんか、すぐ行き止まりって感じがする」
「あ、そうそう。『銀河』は終わりがないよね。ずっと続いている。なんかすごい感じ」
「この詩のタイトルは『銀河』でしょう。教科書会社の人たちは私たちに思いを託してるって言うか・・・。銀河って終わりがないから、それと同じように、ずっと覚え続けていてほしい、勉強したことをってことなんじゃないの?」
「ああ、なるほど。勉強もしたことを忘れないでってことか。銀河の星たちのように輝きながら進んでいってほしいってことかも」
「私も『銀河』の方がいいと思うんだけど、銀河ってたくさんの星の集まりでしょう。みんないろいろなことに立ち向かってさ、協力してがんばろうって訴えてるんだよ、きっと」
「うん。この先、難しいこともあるだろうけど、みんなで協力してがんばって。私たち一人一人は、様々な色の星たちのように個性が光っているよって」
(私の心の声「あああああ。終了時刻だあ。とほほ。このまま続けたらもっといいところに行けたんだろうになあ。でもまあ、お腹もすいてきたし、給食に行くことにするかあ」)
「はい、みんな。これでp4cはおしまいです。給食の支度に行ってね。はい、急いで急いで、パンパンパン👏」
以上、30分弱の対話。とっても時間が足りませんでした。
でも対話の終盤になって、徐々にこの詩の本質に近づいていけたのだと思います。
もう、20分間あったらなあ。残念。でも子どもたちのセンスの良さが垣間見られた対話となりました。
もう一回やりたいなあ、君たちと、この詩で。
10月1日【3年学級活動p4c】WRAITECを使いこなす
3年生は学級活動でp4c。
テーマはノンジャンル!事前にみんなで話し合いたいことを募ったところ、いくつもの問いが出されました。その中で選ばれたのは次の問いでした。
「どうして動物のお墓は少ないの?」
う~ん。何とも微妙な・・・と思うでしょう?ところがどっこい。
この問いでの対話がものすごかったのです。(後で、一瞬でも微妙な問いと思っちゃった私は大いに恥じることになるのです。)
まあ、百聞は一見に如かず。とりあえずは、対話の流れをご覧ください。
「動物のお墓が少ないのは、動物の数が少ないからでしょう」
「動物はどこで死んだか分からないから、お墓を作れないんだよ」
「みんなが言うのもそのとおりかもしれない。でも、動物って長生きするからお墓を作る必要はそんなにないんじゃないの?」
「それにお墓を作るにもお金がかかるし」
「じゃあ、どうしてお金がかかるのに、人間のお墓の数は多いの?」
おおおおおー!そりゃそうだ。思考力大爆発!
「やっぱり動物のお墓を作ろうにも、どこで死んでるか分からないから作れないんだよ」
「さっき話した子の意見と少し違うんだけど、動物ってさ、人間より死ぬの早いよ」
「うん。人間ほど長生きしない」
「人も動物も同じ命なのでしょう。なんで寿命に差があるんだろうね」
「う~ん。そうだねえ。例えばさ、動物ってどれくらい生きるのかな?」
「ねえ、ちょっとお墓について話を戻すけど、動物のお墓が少ないのは、動物の場合、お墓を作っても仕方ないからなんじゃない?」
p4cって、このように発言が行ったり来たりするんですよね。だからこそ、紆余曲折を経ながら、ゆっくりゆっくり進むのだし、子どもたちみんなが対話に参加しやすくなるのだろうと思います。
さて、子どもたちの中から次のような新しい問いが出されましたよ。
「そもそも、なんでお墓って作るの?」
対話が新しい局面に突入しました。子どもたちは自らどんどん対話を掘り下げていきます。
「人が死んだらお墓を作るけど、動物は作らない。でも、同じ命だから、人も動物もお墓は作った方がいい」
「ペットとかのように飼い主がいる動物はいいけれど、そうでない動物はお墓作ってもらえないよね」
「うん。人が死んだらお墓を作るのは、死んだ人の命を大切に思うからなんだし、動物の飼い主がお墓を作るのもやっぱり死んだ動物を大切に思うからなんだよね」
「遺された人が、死んだ人を、死んだ人の命を大切にするためなんだ」
「そうやって考えると、死んだ人や動物のお墓は作った方がいいよね」
「さっき話が出たかもしれないんだけど、なんで人はお墓を作るの?」
「お墓を作って、亡くなった方を忘れないようにするため。覚えておくためなんだと思うよ」
「動物が死ぬときって、同じ動物同士でもどこで死んだか分からないんだと思うよ。でも人は家族とかいっぱいいるし、一人じゃないから、遺された人たちが亡くなった人を大切に思うんじゃないの?」
「動物がどこで死んだか分からないっていう話だけどさ、動物保護活動をしている人なら分かるんじゃない?どこで死んだかは」
「人は病院とかで死ぬから簡単に分かるけどね」
「海の生き物のお墓ってあるのかなあ?」
さあ、ここから対話は、子どもたちによってさらに新しい局面に突入します。
「そもそもさ、どうして遺された人たちは、亡くなった方のお墓を作るんだろう」
「お墓に行ったら、死んだ人に会えるからだよ」
「でもさ、現実には会えないよ」
「本当には会えないとしても、心の中で会える。思い出せるんだよ、お墓に行くと」
「もしお墓参りに行く人がいなかったらどうする?」
「寂しいね」
ここで私がようやく介入。これまで子どもたちだけで動かしていたとは思えないほどの素晴らしい対話だったので躊躇していたのです。でも、入っちゃおう。
「毎日ニュースを見ていると、能登半島の大雨被害で亡くなった方の捜索がされていることが出てくる。行方不明になって何日も経つのに。もう亡くなっているかもしれないのに。それでも探している。どうしてだと思う?」
「自分の命も、行方不明になった人の命も大切だから、探し続ける」
「行方不明になった人を大切に思うから」
「その人の思い出とか、たくさんある。大切な思い出を忘れたくない。だから形見なんかも探してる」
「生きてることを信じているからだよ」
「私は、これからも家族とかを大切にしたいと思ったよ」
この発言に3年生みんな拍手。この拍手、子どもたちから自然発生的に生まれたんだからすごいです。
「私もそう思う。これからも家族を大切にしたいです。そして世界中の人も、世の中の動物たちも大切にしたい」
「うん。命のあるものはみんな大切にしたい。それが小さな生き物であっても、大切な命だしね」
「人も動物も牛もみんな命がある。お墓を作るのって、そういう命を大切にしたいって人がたくさんいるからなんじゃないかな」
以上1時間、圧巻のp4c!ほぼ子どもたちだけで回したのです。
そのカギのひとつは、「WRAITEC(ライテック)」。「なぜ?どうして~なの?」「例えばどういうこと?」「それって当たり前のことなの?」など、対話を掘り下げるための思考のツールです。
3年生はそれを使いながら対話をするので、自分たちだけで、お墓の話から命の話に発展させることができたのでしょうね。
さらに子どもたちの発言意欲の旺盛なこと!これはホント素晴らしい。大きなポテンシャルを秘めた3年生のp4c。これを積み重ねれば、ものすごいことになりそうです。お見事!