2024年9月の記事一覧
9月4日【1年生活】なかよくしようね、ちいさないのち
1年教室を覗くと、生活科の授業の真っ最中。みんな発言意欲が旺盛です。
教師が「小さな動物にも命があります。どんな動物が世の中にはいますか?」と問うと、ぱっぱっぱっと手たくさん挙がります。
「ハムスターです」「ライオンの赤ちゃんです」「ウサギです」「モルモットです」「カブトムシの雌です」「ハリネズミです」「モモンガです」・・・などなど、メジャーな動物ばかりでなく、マイナーな動物も含め、ものすごい勢いで動物たちの名前が挙がっていきます。(あ、動物本人にとっては、自分がマイナーだとかメジャーだとか、意識していないですよね、いやいや、これは失礼しました。反省反省)
さらに、教師が「学校にはどんな動物がいますか?」と問うと、「ハチです」「コオロギがいます」「カラスもいます」と、これまたバンバン挙げられていきます。(私なんかは「学校にいる動物」って言われると、メダカをはじめとした「学校で飼育している動物」と勝手に思い込んでしまうのですが、子どもたちはそんな思い込みを軽々と飛び越えていきます。「学校にいる動物」っていうのは「学校の敷地にいる動物」って意味だったのね。海より深ーく反省)
さらに、「それらの動物はどこにいましたか?」と問うと、これまたバンバン挙手。いやーすごいですね、1年生。それも、正しい言葉遣いでの発言。プリントに書く文字も丁寧だし。み、みごとじゃ!
そして、この後担任が発する問いが、実に秀逸だったのです。
「みんな、これからの生活科でこれらの動物と一緒に何したい?」!!
実は夏休みも終わろうとする頃、2学期の学校経営方針について教職員に話しました。理想とする教育像を「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」としようと。担任のこの発問は、活動そのものを子どもに委ねたといっても過言ではないくらいのものです。そこに、より教育的価値の高い活動になるよう味付けをするのは学校の役割でしょう。教師が敷いたレールの上を円滑に進むだけの教育活動をよしとしない、子どもの主体性を重視する発問によって、子どもの活動意欲に火を点けましたね。担任の先生、すごーい!
(当校は、p4cも子どもの主体性を大きく育てることから、理想とする教育像を具現化する大きな手段の一つとして考えています。)
では、子どもたちはどんなことをしたいって言ったのでしょうか。1年生がやりたいこととして挙げたのは、「虫を歩かせたい」「動物と一緒に写真を撮りたい」「背中に乗せたい」「テントウムシを手の指に這わせたい」「捕まえて観察したい」などでした。かわいいですね。これから1年生はどんな活動をするのかな。楽しみです。
9月4日【3年理科】根気強さ・粘りが驚きに
この前日、校庭で咲くマリーゴールドの種を一生懸命数えていたのは、3年生です。
細かい作業に、みんな一心に取り組んでいます。
きちんと並べて数えたり、10個ずつ集めてながら数えたりと、それぞれ工夫しながら数えていたのはさすがですね。
いくつの種があったか、互いに発表し合い、多い子は100個以上もあったことが分かりました。
わあ、すごいねえ。
自分で根気強く数えたからこそ、驚きに繋がったのでしょうね。
これ、教師が「マリーゴールドは100個くらい種ができます」ってさらっと言っちゃうと、「あ、そうですか。はいはい」って感動も何もありませんよね。
その翌日には(つまりこの日)、夏に咲いていた花が散った後の植物にはどんな変化が訪れてるのか、子どもたちは観察の結果を踏まえて学んでいました。
実際に見て、活動しながら行う理科の授業。
3年生、いい勉強を重ねていますね。
9月3日【5年総合】パテシエ気分でロケンロール
胎内市は「米粉発祥の地」と言われます。1998年に日本で最初に米粉専用の製粉工場ができたためです。そのせいもあるのでしょう。市内には米粉グルメや米粉スイーツのお店がたくさんあります。
さて、我らが5年生も、現在総合的な学習の時間で米粉スイーツを開発しようとがんばっています。
この日は胎内市の商店街から、マサヤ菓子舗から山際政和様を講師としてお迎えし、米粉を使ったお菓子やパンについてご教示いただきました。
ひと通りお話しいただいた後には、米粉スイーツのデザインに挑戦。
マサヤ菓子舗様からいただいた米粉クッキーをほおばりながら、デザイン画を描く段階になると、完全にパテシエ気分。出来上がったデザインを並べると、なかなかおいしそうなライナンナップです。
これ、私がお菓子屋さんで見かけたら、買っちゃうってのがたーくさんありますなあ。
9月2日【2年国語】オノマトペを表現する
この日の午前中、2年生教室から詩を音読する声が聞こえてきましたよ。
どれどれと教室を覗いてみると、みんないい姿勢で音読していました。
教科書の下部を机に付け、教科書を立てていますね。これぞ、「教科書トン!」の姿勢です。お見事。
さて、教材は鶴見正夫 作の『雨のうた』。
「あめは ひとりじゃ うたえない、きっと だれかと いっしょだよ。」から始まる素敵な詩です。
雨が屋根や土、川、花に当たると、当たったものによってさまざまな音が奏でられる様子を「うた」と表現しています。
担任が問います。「ねえ、雨って歌うのかな?何で『雨のうた』っていうタイトルなんだろうね」。
すると、子どもたちは適宜隣の子と意見交換しながら発言していきました。
「『ざーざー』とか『とんとん』とかって、リズムみたいだから『うた』って言ってるんだと思う」
「雨が当たるときの音が当たるものによって違うから、それが歌みたいなんだよ」
「いろいろな音がするんだよ。楽器みたいに」
(教師)「様々な楽器が音を出しているから、まるでオーケストラみたいってこと?」
「そうそう!」
こんな感じで、対話によって詩を理解していきます。
詩の内容の基本理解を済ませた後、自分なりの表現で読みを深めます。
(担任)「『つちで ぴちぴち』ってどんな感じがする?」
「『ぴちぴち』って、魚が水の中から出てきたときに、ぴちぴちしてるって感じ」
一同、あー!そうだね!
「私はひよこの鳴き声みたいに思えるよ」
雨の音が、魚の動きやひよこの声のように聞こえるなんて、なんて詩的なんでしょう。
教科書に書かれている「とんとん」「つんつん」についても同様に読みを進めていきます。
これらの表現って、「カンカン」など実際に聞こえる音ではなく、ものの状態を表すオノマトペなのですから、結構難しめ。
それでも子どもたちは果敢にチャレンジしていました。
ところが、この後に登場する表現が大問題なのです!
(担任)「『しとしと』ってどんな感じ?」
おわー!出たー!これぞラスボス的発問。
それでも子どもたちは諦めることなく、う~んと頭をひねります。
そして何人かの子どもたちがぽつりぽつりと発言していきました。
「え~っと、しっとり雨が降る感じかな?」
「そう。なんか染み込むみたいな感じだと思う」
折よく、外はそぼ降る雨の模様。
窓際に行って、雨の様子をじっと見たり、耳を澄ませたりして、自分なりの表現方法を探していました。
この後、5時間目にはこの詩の音読大会。上手に気持ちを込めて音読できたことでしょうね。