2024年5月の記事一覧

畑の準備 ありがとうございました

4連休前の5月2日の夕方、コミュニティスクール委員のお二人の方が、学校の畑の土を耕してくださいました。

この畑で、2年生は野菜を育て、他の学年も胎内特産のサツマイモを育てて、地域協働の活動を展開していこうと考えています。

子どもたちのため、畑の作業、本当にありがとうございました。

5月7日 新しい介助員さん、登場!

この日から、今まで1人分欠員だった介助員さんたちに、新たにお一人素敵な方が加わりました。

本人から給食時に放送で自己紹介。子どもたちも新介助員さんも、早く慣れて一緒に楽しく生活できたらいいなと思います。

さて、放送終了後、やや緊張気味だった狂言回しの私と新介助員さんに、放送委員の5年生から温かな一言。「〇〇先生(介助員の名前)と校長先生、とっても良かったですよ。上手でした」とお褒めの言葉。嬉しいなあ、本当に。なんて素敵なお子さんなのでしょう。こういうお子さんが築地小学校にはいるんですね。素晴らしいと思います。

5月7日【6年理科】「新しい空気」「古い空気」について(解決編)

6年生は理科の学習。ゴールデンウィーク明けの第1時間目ですが、6年生はもうフルスロットルですよー。

前の時間にp4cで「新しい空気」「古い空気」「酸素」等をキーワードに、子どもたちなりに燃焼の条件を考えた子どもたち。この日は改めて、空気の入れ替わりがものが燃える際には必要であることを実験によって明らかにしました。

それにしても6年生、意欲的に学んでいます。班ごとにああだこうだ相談しながらやっているのですね。

最初の実験は底のない集気びんの中でろうそくを燃やし、線香の煙で空気の流れを突き止めた子どもたち。

「空気は底のない瓶の下から、口の方向に流れているんだなあ」と確認した後で、次の実験に突入です。今度は集気びんの口にしか穴が開いていません。ばっちり底アリです。さて、この集気びんの中でろうそくを燃やし、線香を入口に近づけた場合、煙はどのように動くと思いますか?そうです。線香の煙は2手に分かれ、上に登っていく一方で、瓶に吸い込まれるようにして下に下りてもいくんですね。子どもたちにとっては新たな発見になりました。

ちなみにこの日の私のいでたちは白衣。私の場合は、謂わばコスプレですね、ははははは。登場した瞬間に子どもたちから「おおー」というどよめきが!こういう発見もまた楽し。

5月7日【3年算数】そもそも、わり算って?

この日、3年生は算数でわり算の勉強。これまで、たし算、ひき算、かけ算については学んできましたが、わり算については今回初めて学習することになります。
小学校ではわり算について、どのように定義され、どのように使うよう指導されているのでしょうか。
黒板を見ると、「同じ数ずつ分ける」と書かれ、「同じ数ずつ」が強調されています。
担任が「2人でそれぞれ3個と5個で分けるとします。これはわり算で解けますか?」と問うたところ、子どもたちは「違いまーす」との返事。
さらに担任がその理由を問うと、「わり算は同じ数ずつ分ける場合に使うからです」と正しく答えることができました。
私たちが日常的に使っている四則演算。それぞれどんな時に使うべきなのか、改めて考え、定義づけようとすると結構難しいものですね。
小学校では、学問の初歩を学びます。
時々、お子さんの教科書をぱらぱらとめくってみると、「ほー、小学校ではこうやって教えてるんだなあ」などと新たな発見もあるかもしれませんね。

5月2日 眼科検診とダンス

この日の昼休み、眼科検診が行われました。
お医者様が到着するまでの間の6年生。くねくねダンスを披露してくれました。ははははは。このダンス、なんていう踊り方なの?

この自由な雰囲気、いいなー。ある意味セーフティが溢れているってことなのでしょうし、大人や仲間あるいは社会に対する信頼があるということなのではないでしょうか。自分は認められているという自己肯定感、自分は役に立っている、自分には居場所がしっかりあるという自己有用感があるからこその、くねくねダンス披露。ご家庭の教育力の高さを感じます。とっても素敵な子どもたちです。
ちなみに、お医者様が到着なさった後は、廊下で静かに待っていました。さすがメリハリが効いています。

最後の写真は眼科検診の後、校長室に遊びに来てくれた4年生です。

5月1日【1年道徳】みんなと仲良くするために

1年生は道徳の勉強中。題材名は『みんな いっしょ』。教科書見開きページには、校庭で遊ぶ子どもたちのイラストがあり、その中央には「わたしもいれて」と書かれています。

子どもたちはイラスト中で寂しい思いをしている子や悲しい思いをしている子に印をつけています。その後、友だちと仲よく遊ぶ上で、好ましい行いをしている子にも印をつけました。黒板には、「みんなとなかよくするために、たいせつなことは?」と書かれています。担任は、子どもたちと対話しながら、他の子と仲よくするためにどのような働き掛けをしたらいいのか、具体的にイメージできるようにしていたのですね。

さらには隣の子と話し合うことで、望ましい行動についてより深く考えた1年生。

1年生は学校にも少しずつ慣れ、安心して生活できるようになっています。これからさらに友達関係が広がっていくだろうこの時期に、円滑によりよい友だち関係を築く子どもができるよう、授業でも働き掛けています。

今までは生徒指導は問題行動があったときに適切に対応することに重点が置かれていました。しかし、これからは普段の生活の中で、積極的に互いに信頼のおける関係を築けるよう指導することで、豊かな生徒指導に結び付けることも重要だとされるようになりました。これによって問題行動の未然防止にもつながることでしょう。

そんな指導を受けつつ、休み時間にも笑顔で生活している1年生です。

5月1日【2年学級活動p4c】みんなが好きなことって何?

いくかの学級で謂わばゲリラ的に行ってきたp4c。「探求の対話」とか「哲学対話」などとも言われます。

2年生ももちろんp4cを体験しますよー。2年生に対話の問いを募ったところ、「今日の給食のメニューを知りたい」「明日は何の勉強をするの?」とかなり現実的な問い。「p4cは答えのないことについて対話する」ってことを伝えないうちに、2年生のパワーと勢いに押され、純粋に子どもたちの対話したい問いとしたところ、子どもたちから出され、選ばれた問いは次のものでした。

「みんなは、今どんなことが好きなの?」

おおー!いいですね。子どもたちは互いのことを知りたいのね。たっぷり20分間。互いを理解し合うためのp4c!

さて、対話ですが、「私の好きなものは〇〇です。どうして好きなのかというと・・・」と理由も明らかにしつつの、自己紹介的な発言が続きます。みんな発言意欲が旺盛。そして聞く子たちも発言者をじっと見つめながら、しっかりと聞いています。一人ずつ発言者が話し終わるたびに、学級全体で拍手が巻き起こるのです。とってもいい雰囲気。

2年生はどんなものが、あるいはどんなことが好きなのでしょうか。いくつか紹介しますね。

「私は〇〇ダンスです。振付が面白いからです」
「ぼくはレゴ(ブロック)です。お母さんに買ってもらったもので、とても面白いです」これには周りの子から「おおー!いいじゃん」という声がそこかしこから湧き上がっていました。
「本です。いろいろなことを知れるからです」
「お兄ちゃんと遊ぶことです。兄ちゃんとゲームをしたりすると楽しいです」
「ダンボールで遊ぶことです」
「スポーツのテレビゲームです。バドミントンができて、楽しいです」
「私は掃除です。家がきれいになると嬉しいです」
「犬と遊ぶことです。ボールを投げると取りに行ってくれて、楽しいです」
「妹と遊ぶことです。妹はうるさすぎるからです」ははははは。なんでー。

みんな興味津々に聞いています。
考えを深める対話ではありませんでしたが、他者に対して新たな気付きを得ることができた対話でした。
発言意欲は言うに及ばず、聞く態度も素晴らしかったです。
時々発言者の方を向いて聞くことができないお子さんもいましたが、そのたびに教師は「今はこの場に『セーフティ』はありますか?」と問いかけます。「そこに愛はあるんか!?」みたいですね。ははははは。
『セーフティ』とは、安心して参加できる雰囲気のことを言います。「発言しても否定されることはなく、受け入れてもらえる」という安心感、「あいまいなことでも、考えが必ずしもまとまっていないことでも、途中までしか分からないことでも、発言できる」という安心感。これが質の高い対話の重要な条件となるのです。
そして、これを徹底することで、学習指導のみならず、生徒指導上でも大変大きな教育的効果が見込まれるのです。

2年生、安心してこのp4cを存分に楽しみました。私も楽しかったあ。
みんな、これからもセーフティを大切にして毎日を過ごしてね。

5月1日【6年学級活動p4c】人はなんのために生きているのだろう

6年生は早くも3回目のp4c。今回のテーマはノンジャンル。6年生が疑問に思っていることについて、ジャンルを問わずに問いを設定し、みんなで対話します。
子どもたちが問いを出し合ったところ、素晴らしい問いが並びました!ホントすごいね、君たちは!

・幸せとは何か?
・何でもしていいと言われたら、人は何をするのだろう?
・どうして戦いが起きるのだろう?
・なぜ人というのがあるのだろう?
・深海で生息する生き物はどうやって暮らしているのか?
・人は何からできているの?
・人はどうして差別するのか?
・人はなぜ生きるのか?
・人類が生まれた理由はなんだ?
・正義とは?
・どうしてこの世には悪い人がいるのか?
・がんばっているって誰が決めるの?
・天才とは何か?
・本当に怖いことは何だろう?
・なぜ生き物が住める地球があるのか?
・天国には何があるのか?
・どうして人には名前があるのか?
・人間はどうやってこの世界に来たのか?
・この地球は何なのか?
・宇宙はどこまで続いているのか?
・世界はどうやってできた?
・何で地球には空気があるのか?
・いじめの意味とは?

似た問いごとに分類しようとしたのですが、似た問いはありませんでした。
オリジナリティあふれる6年生の問いの素晴らしさ。
新潟大学佐渡自然共生科学センターの豊田光世教授は、「p4cでは人との違いが強みになる」とおっしゃっています。やるなー、6年生。
さて、数多ある問いの中で僅差で選ばれたのは次の問いでした。
「人なんのために生きているのだろう?」
う~ん、しびれますねー。私目頭が熱くなっちゃって・・・。
と、泣いてばかりいられないので、対話の主な様子を追っていきましょう。

まずは問いを出したお子さんから。
「映画とかで人が環境破壊をしているシーンを見て、ほかの動物たちは迷惑だろうなあって」
なるほどー、素晴らしい気付き。ところが難しい問いと見えて、この後なかなか発言が続きません。
そこで早くも私が発言。「ねえ、確かに人類は環境破壊をして他の動物たちに迷惑をかけている。じゃあ、人類は消滅した方がいいのだろうか?それとも存在する意義はあるのだろうか?」
挙手を求めると、「消滅した方がいい」7人、「存在意義はある」その他多数となりました。
そこで存在意義があるとした子たちにその理由を問いました。
「人のせいで地球環境は悪くなっている。でもなあ・・・・。(無言で考える)・・・でも、楽しいから」
頭の中で曖昧模糊とした考えを、中途半端なままで言語化し、発言しながらも考え続ける。
これなのです、私がp4cで求める子どもの姿のひとつは!完成された意見の発表会に陥ってはなりません。
「私も生き続けた方がいいと思います。壊すのが人間なら、よくするのもまた人間だから」
おー!すごい意見が続きます。
「人間は、例えば絶滅危惧種の動物を保護するとかいいこともしてる」
「そうそう、人間が管理している環境もある。川とか」
「うん。人間がいないと植林した木とかが伸び放題になっちゃって、却って環境によくない。整備するなど管理する人がいなくちゃ」
「SDGsとかもそうでしょう。これは人間ができること。いや人間しかできないこと。動物にはできないよね」
「人がいることで、この世界は成り立っている」
「これまで人間がやってきたこと、築いてきたことを捨てては、この世界は成り立たない」
「そうなると、他の生き物も困ると思う」
「人間ができる活動はほかの動物たちにはできない」
「人間が悪いことをしちゃったことは、人間だけが直せる」
私も発言。「人間がいなくなったら、生き物たちのバランスが崩れてしまう。それはほかの生き物にもよくないこと」
「残念ながら、人間が環境破壊をしちゃってる。しかし、人間は知恵を生かしてそれを乗り越えることができるんじゃないか」
「人間にできることはある」
対話も終盤に差し掛かりました。私が発言します。
「われわれ人間がやるべきことは何だろう?」
「う~ん。人間がやるべきことは、やっぱり知恵を生かして、この世界を変えていくことなんじゃないかな」
「そうだね。動植物たちにもいい環境になるように」


写真をご覧ください。
何人かのお子さんが発言している姿なのですが、みんなうつむいて、コミュニティ・ボールを触りながら、話していますね。
そりゃあそうでしょう。はっきりまとまらない考えを話すんですから。どきどきしているんでしょうね、きっと。
こんな発言しちゃってもいいのだろうか、馬鹿にされたりしないのだろうかって。
でも、6年生はもちろんのこと、p4cで人の発言を否定したり、馬鹿にしたりする人なんていないのです。
6年生はp4cを重ねるごとに、セーフティがその場にあることを感じ、間違っているかもしれない意見やあいまいな考えをあいまいなままで表現することができるようになっていきました。
今回の対話も後半になって、どんどんと発言が続き、子どもの思いが響き合い始めていきました。
これからもp4cという対話を重ねていくことによって、互いをケアし合い、信頼し合える関係を築いていけることでしょう。
いい感じです、6年生!