2025年7月の記事一覧
7月3日【昼休みの遊び】「恐怖!お化け屋敷」の続き
6月に行ったお化け屋敷が大盛況すぎて、入りきれなかった子どもが多数。それで、まだお化け屋敷に入っていない子たち向けに、先週と今週の20分休みにお化け屋敷が再び開催されていました。
まずは、会場の音楽室に貼られた表示をご覧ください。最初に掲示された張り紙に修正がたくさん加えられていますね。これは子どもたちが自分たちで運営していくうちに、「もっとこうした方がいい」「こうしないと、またお化け屋敷に入れない人がたくさん出ちゃう」など、適宜相談しながら改善していった跡です。こんなに修正が加えられたのね。この張り紙は、企画運営した4年生の血と汗と涙と奮闘努力と・・・ええと、あと何があるかなと?とにかくたくさん様々なものが詰まった誇るべき結晶なのです。これらを子どもたちが楽しみながらやったのですから、子どもたちのバイタリティのすばらしさに舌を巻くばかりです。
そんなお化け屋敷もこの日で終了。がんばったね。
そうしたら、子どもたちは「また、お化け屋敷やりたいね」って話してましたからね。恐るべしです!
7月3日【3年朝の会】ハッピーな気持ちで一日のスタートを
担任はいつも笑顔を絶やしません。このことが子どもたちにいい影響を与えていることに間違いはないと思います。
この日の朝の会、担任から嬉しいニュースとして、次に4つが語られました。
「皆さんがいいこと、素晴らしいことをしているたびに追加されていく『カービーポイント』が規定数に到達しました。みんなすばらしいね。なので、みんなが決めた通りお楽しみ会をすることにしまーす」
子どもたち「やったー」
「さらに、君たちに理科を教えてくださっている教頭先生が、『君たちは授業中勉強熱心で、大変よく発言しているんですよ』と教えてくれました。みんな、すごいね」
子どもたち「やったー!」
「さらにさらに、いつも挨拶がいいですね」
子どもたち「やったー!!!」
「おまけに、今日は全員が出席していますね」
子どもたち「やったー!!!!」
朝から子どもたちは褒められ、ハッピーな気持ちで一日をスタートさせました。
ピグマリオン効果という説があります。教育心理学の言葉ですが、期待が人を育てるという言葉に通じます。小中学生にとっては褒められることで、「この人は自分のいいところを見てくれている。この人は自分に期待してくれている」という気持ちを持たせることになるでしょう。
世界では、経済協力開発機構(OECD)が提唱する考え方として、「ウェルビーイング」がキーワードとして挙げられ、「教育の目的は、個人のウェルビーイングと社会のウェルビーイングの2つを実現することである」と様々なところで紹介されています。
教育の目的が、子どもたち、人々がハッピーになることだとすれば、3年生はこの朝もいいスタートを切りましたね。
7月2日【まなび学級活動】もうすぐ七夕ですね
地域コーディネーターさんが子どもたち向けに笹をお持ちくださいました。ちょうどいい大きさで、子どもたちが願い事を書いた短冊を吊り下げるのに大変いいです。
さてさて、子どもたちはどんな願い事を書いたのかな?ゲームが欲しいとかかなあ。
と思いきや!
ごく一部を紹介します。どうかご覧ください。
「足が速くなりますように」、「肌が白くなりますように」(あなたの肌の色はは十分素敵ですよ!)、「ボールを遠くに投げたいです」、「ダンスが去年よりうまくなりますように」、「字がうまくなりたいです」・・・。ほう。ゲームが欲しいと書いている物欲の神様みたいな子はいませんね。
一方、こう書いた子もいましたよ。
「〇〇ちゃんに会えますように」、「家族みんなが健康で暮らせますように」、「二度と災害が起きませんように」、「戦争がなくなりますように」。
自分の周囲の人たちを気遣い、みんなで幸せになることを願っている子がいるのです。素敵な子どもたちですね。
こう書いた子もいましたよ。「四つ葉のクローバーが見つかりますように」。これを書いた子の願いが叶い、みんなが幸せになりますように。
7月2日【5・6年総合】地引網体験
例年5年生が地域の方からのご協力をいただき行っている地引網。今年で10回目くらいになるのかな。何と第1回目は、私は教頭として関わっていました。その時からご協力いただいていたのは今回同様「かもめ会」の皆様です。
昨年度は天候不良の為、3回の延期判断の末、結局行えませんでした。む、むねん、ガクッって感じでした、去年は。そんなこんなで今年度は5・6年生が合同で地引網を行うことになりました。5年生にとっては初めての地引網、6年生にとっても初めてですが、昨年度のリベンジになりますね。6年生の目の奥には、ひそかな闘志がめらめらと燃え上がっています。「むははははは。海の魚たちよ、一網打尽にしてくれるわ、覚悟するがよい。なはーは、なはーは」って感じでしょうか。
さて、若干のセレモニーのあと、網の引き方を教えてもらい、いよいよスタート!「魚を逃がさないように、ゆっくりじっくりと引くんだよ」というかもめ会様からのご教示を胸に、はやる心を押さえつつ網を引きますが、網は相当大きく、広くて、引いても引いてもなかなかゴールが見えません。魚も見えないし・・・。
しかし、そこは辛抱我慢。「疲れたー」なんて誰も一切口にしません。私は浜辺にいるだけでもうグロッキーでしたが。だって疲れちゃったんだもん。
やがて、仕掛けた網の範囲の中で跳ねる魚が何匹か見られるようになっていきました。網からジャンプ一閃、大海原に逃れた魚もいます。しだいに海面がざわつくようになっていき、いよいよ網を引き揚げる頃になると、大量の魚たちが姿を現しました。コノシロ、アジなどなど様々な魚が網にかかっています。大きな真鯛などは7匹もいたとか。もの凄い量です。これは大漁と言っていいのではないでしょうか(12枚目の写真に写っている魚の山が3つも)。子どもたちは大歓声!網にかかった魚を手で持って見せてくれる子もいます。
そしてその後は浜汁。興味津々で、かもめ会の皆様が魚をさばくところから見ていた子どもたちも。で、いただいた浜汁のおいしいこと、おいしいこと。何杯もおかわりする子もいますね。重労働の後のごちそうだもんね。どおりでさっきからなんかポンポン聞こえてたと思っていたら、みんなの舌鼓だったのね。ははははは。君たち、実はまだ8時30分くらいなのよ。びっくり。早朝からがんばってたものねえ。
築地ならではの体験。これでますます、築地のことを楽しみと喜びをもってよく知れたんじゃないかな。
今回の地引網はこのかもめ会の皆様のお力添えなくしては到底実現できませんでした。レディース&ジェントルメン!どうそ皆様、拍手をもってご覧ください、かもめ会の皆様です。わーわー、ぱちぱちぱち。映画「ライトスタッフ」の勇敢なメンバーみたいですね。かっこいいー!かもめ会の皆様、本当にありがとうございました。心より感謝いたします。
なお、今回はテレビ局の取材が2件。地引網が終わった後のわずかな時間を見逃さず、将来カメラマンが夢の子が、テレビのカメラマンに突撃インタビュー!これはまさに子どもが主体のキャリア教育ですね。
7月1日【6年理科対話(p4c)】根から吸い上げられた水は、その後どうなるのか?
通常、p4cは「哲学対話」や「探求の対話」と言われ、答えがない問いについて、対話することがオーソドックスとなっています。
ただし、答えを知る前にああだこうだ考え、課題意識を高めておくのは、理科などの答えが決まっている教科指導でも有効だと考えています。
この日、6年生は理科で次の問いについて対話しました。
「植物で根から吸い上げられた水は、その後どうなるのか?」です。
時間は20分間程度と今の6年生にとっては短め。それでも充実した対話となりました。どうぞご覧ください。
教師「植物ってさ、根から水を吸い上げるでしょう。体の中に取り込むというか。で、その後、その水はどうなっちゃうんだろうって、みんなどう考える?」
「私は養分になると思います」
「うん。植物の体の中で養分に変えられて、成長するために使われると思う」(同様の意見が4つ続きます。)
「水って言っても、私たちが飲むようなきれいな水じゃなくて、雨なんかは土の上に落ちるから泥水になっちゃう。泥水も養分になるの?」おおっと!新しい観点からの問いですね。子どもたちの中では水は養分になるというのは分かり切ったことなのかもしれません。
「土にはたくさん水分が含まれているから、それはみんな養分になるんだと思う」
「う~ん。でも雨が降ったとは土と混ざって泥水になっちゃうよね」
「植物は泥も一緒に体の中に取り入れているのかな?」
「もしそうだとしたら、泥水の中の土も成長のために使われるってこと?」(同様の意見3つ)
「自然の中にあるどんな水にも泥って含まれているんじゃない?だから植物は泥も体の中に取り込んじゃう」
「そうかな。泥水に使っていたとしても、根っこはその中で水だけを吸い上げているんじゃない?」
ここで子どもたちの経験が語られていきます。
「前に私たちジャガイモを植えたでしょう、種芋。その時に水をたくさんあげたら、泥水の水たまりみたいになっちゃった。あれ全部泥事吸い込んじゃったのかな?」
「そうなんじゃない?大量の泥水の中には水と土がたくさん含まれているけど、それをいちいち土と水に分けて吸っているとしたら大変だよ」
「あ、ちょっと待って!土ごと泥水を吸っているんだとしたら、畑の土はどんどん減っていっちゃうよね」(賛同する意見2つ)
「そうだね。植木鉢で栽培してたとしたら、植木鉢の中の土はみるみる減っていっちゃう」
「確かに。植木鉢の土は減らないよね。干からびてるなら別だけど」
「例えば大根は土ごと泥水を吸っていたとしたら、大根を切れば中から土が出てくるよね。じゃりじゃりして食べにくい」(会賛同する意見2つ)
「う~ん。でも大根を食べる前にはしっかり洗うよ。だからじゃりじゃりしない。皮もむくから土は付いていないんだよ」(同様の意見2つ)
「私は泥水でも土は吸わないで、水だけ吸っていると思う。根がそういう構造になっているんだと思う」
教師「そうなんだよ。植物は根っこで土は吸わず、水のみを吸い上げることができるんだ。ここで最初の問いに戻るんだけど、根から吸い上げられた水はどうなるんだろうね。根で吸い上げられた水は、茎の中の水が通る道を通って葉に行く。その後どうなる?
「葉とか茎とかで水は全部養分になるんじゃない?」
「私は、全部じゃなくて、一部は養分になるけど、全部じゃなくて・・・。よく分からないんだけど・・・」
そうそう!頭の中でよく分からないような、まだぼんやりした、混沌とした考えをそのまま出し合うことで、よいよい対話になっていくのだろうと思います。この一言、隠れたファインプレーです!
「全部すぐに成長に繋げられるんじゃなくて、一部は植物の体の中にためておかれるんじゃないかな」
「うん。一部は養分に。一部はためておく」
教師「みんな素晴らしいよ、よく考えたね。実は葉っぱの裏側には小さな孔がたくさんあいているんだ」
子どもたち「ええー!」
教師「それが何の役割をしているのかは次の時間に追究しよう」
植物が吸い上げた水は養分になるのではなく、養分を運ぶために使われます。ただ、この知識を明らかにするのは今じゃないでしょう。次の勉強のときに明らかにしたいと思います。
この時間mのp4cの意味ですが、きっと最初から「吸い上げられた水は道管を通り、さらに師管を通って水によって養分は各所に運ばれます」と教師が正解を話したとしたら、子どもたちの記憶には大して残らないでしょう。正解を知る前に子どもどうしでああだこうだと対話することに大きな意義を感じています。
さて、対話をご覧いただくと、子どもたちが自分たちの発言を吟味し、そこから考えられることを表明した意見がいくつも見られます。「もしその発言のとおりだとしたら、〇〇になるよね」などなど。これがp4cが思考力を鍛えると言われている所以だと思います。
次の理科の時間が楽しみになってきました。
それにしても、6年生、思考力が素晴らしいですね。
7月1日【昼休みの組織的な遊び】地域連携は子どもの手で
木工作を昼休みにみんなでやりたいと考え、企画運営を進めている4年生有志。材料となる木材をどうやって調達しようか考えていたようです。
で、この日校長室からものづくりクラブでボランティアとしてご協力くださっている地域の方に電話で直談判することになりました!
緊張の面持ちの4年生たち。「みんな、これから電話するから静かにしてて」といった後、ダイヤルをプッシュして電話。電話機はスピーカーにしてあり、同志の仲間たちが、仲間と電話先の方との会話にじっと耳を傾けます。
そして交渉成立!学校に木の切れ端を持ってきてくれることに話はまとまりました。
この電話は、子どもたちが自分たちで考え、地域の方に協力してもらおうとこの日の依頼へとつながったのです。
子どもたち発の地域連携。どんどん進化していくなあ、君たち。すごいよ。
ご協力くださる地域の方々、どうもありがとうございます。