2024年10月の記事一覧
10月19日 ついじわくわくキッズジョブ!
子どもたちはきっと楽しみにしていただろう、ついじわくわくキッズジョブ!私も楽しみにしていました、すごく。2016年からスタートしたこの教育イベントは、今回で5回目となります。
地域の事業所等にお願いして職業体験的ブースを出していただき、たくさんのブースの中から、子どもたちは好きなブースを回って体験します。これ、実は大変いいキャリア教育なんですよー、自画自賛。ブースのスタッフの方々の技術に感嘆し、さらに仕事上の苦労や喜び、そして仕事にかける思い等を伺うことで、ブースの方々に憧れを持ち、「ああなりたい」「こうなりたい」とロールモデルとすることで、自分の将来や生き方そのものを見つめる。こんなことをねらっているのです。
子どもたちは、20分間ごとに体験ブースを移動し、一人当たり合計4つのブースを巡りました。それぞれのブースでとってもいい思いをしたみたいねえ、君たち。よかったね。
地域の事業所の皆様の多大なるご理解とご協力によってはじめて実施できる本事業。ブース設置にご協力くださったすべての皆様に心から感謝申し上げます。
10月18日 アートフェスティバル展示作品鑑賞
アートフェスティバルに先駆けて、一足先に子どもたちだけ作品鑑賞会をしました。友だちの作品を見て、素敵だなあと思うポイントなど互いに肯定的に評価し合います。
子どもたちは友だちの作品のいいところを紹介し合ったり、自分の作品に解説を加えたりしながら、楽しく鑑賞していました。
10月18日 ジャック・オー・ランタン!
アートフェスティバル、わくわくキジョブを前日に控え、校舎内にジャック・オー・ランタンが来てくれましたよ。何人かの子どもたちが作ってくれたものです。どこかユーモラスで、かわいいですね。
このジャンボカボチャは地域の方から頂戴したものです。この方からは、フォックス・フェイスも頂戴したんですよ。名前のとおり、まるで狐の頭のような実がなっています。ナス科の植物だと言われると、なるほど納得です。
子どもたちはフォックスフェイスをじーっと見たり、またジャンボカボチャの上に腰掛けたりして興味津々に楽しんでいました。提供してくださった方に感謝、感謝です。
10月17日 第4怪 怖い話大会
怖い話大会も回を重ねること、もう4怪目。毎回、怖い話マニアの子どもたちの熱気もさることながら、運営スタッフの子どもたちのバイタリティのすばらしさについては、すでに触れてきているとおりです。
教育活動としてはカウントしていないこの活動ではありますが、子どもたちの自主的・自律的な活動を実行する力や主体的に社会を創っていこうとする意欲と能力の育成には大いに役立つものと考えています。
今回も任意の運営スタッフ(4年生の6人)がお昼に放送をしたり、ポスターを作ったり、もちろん大会運営をしたりと、素晴らしく主体的に活動していました。私はくるくる舌を巻いているばかりなり。彼らは自ら怖い話を披露もしたのですよー。すごく怖いやつ。
今後は、子どもが主体となって企画運営する活動として、今回やった怖い話大会のほか、子どものアイドルコンサートや人形劇、p4c大会、スポーツ大会、ゲーム大会とかなんか、面白いんじゃないかなあ。これからも、子どもたちの「やってみたい」という思いを、子どもたちが自ら企画運営したものを可能な限り実現できるようサポートしていきたいなあと思っています。子どもたちには既成概念にとらわれず、自由にやってほしいなあ。
10月17日【1年国語】ペアで音読
1年教室を覗くと、隣同士向き合って何やら話をしています。どうやら音読を2人(もしくは3人)で、一文ごとに交代で読んでいるようです。
時には教え合ったりするなど、1年生は隣の子と上手に協力して音読をしていました。
担任の話を聞く態度も極めて立派です。もう全身耳になっているようですね。見ている私は、やっぱり舌を巻くばかりです。
10月16日【2年国語】グループ学習
2年教室を覗くと国語の学習中でした。教材はアーノルド・ローベルの名作『お手紙』です。
登場人物はかえるくんとがまくん。あるとき、がまくんが来る当てのない手紙をずっと悲しそうに待っていました。「今、一日のうちのかなしい時なんだ。つまり、お手紙をまつ時間なんだ。そうなると、いつもぼく、とてもふしあわせな気持ちになるんだよ」とがまくん。そして、今まで一度も手紙をもらったことがないと言うのです。そこでかえるくんは一計を案じ、自分でがまくんに手紙を書きました。ところが郵便配達のかたつむりくんは待てど暮らせど到着しません。自暴自棄になるがまくんに、かえるくんはつい「ぼくが君に手紙を書いた。そのうちその手紙が届く」と話してしまうのです。ふたりは一緒にかたつむり君の到着を待ちます。以前は手紙が到着するのを悲しい気持ちで待っていたがまくんですが、今度はふたりともとても幸せな気持ちで待っているのでした、というお話です。
我らが2年生はがまくんとかえるくんの心情をグループごとに相談しながら解明していきます。
グループ学習にも慣れてきた2年生。友だちの話を大切に聞こうとする気持ちもしっかり育ってきていますね。対話の1丁目1番地は「聴くこと」。セーフティを大切にしてこれからも聴く力を伸ばしていってほしと思います。
ついでに廊下に掲示されていた2年生の絵画作品も少し。掌に絵の具を付けて描いたのだそうです。ダイナミックで素晴らしい出来栄えですね。すぐ下の絵から順に「嵐に揺れる木」「海」「珍しい大きな蝶」「カラフルなカラス」というタイトルが付けられています。それぞれ小さい絵ですが、迫力ありますね。
10月15日 ノーベル平和賞の掲示
先日、ノーベル平和賞が日本原水爆被害者団体協議会に決まったというニュースが駆け巡りました。関心を持っている子どもも多いようです。児童玄関に関係する掲示を作ってみました。子どもたち、興味を持ってくれると嬉しいなあ。
ノンジャンルでp4cをすると、問いとして「なぜ戦争は起こるのか?」「戦争を止めるにはどうしたらいいか?」などの問いが候補として毎回上がります。子どもたちの社会を見る視点が素晴らしいと思います。
みんなで力を合わせて、平和な世の中を創っていきたいものです。
10月15日【6年道徳p4c】対話は彼らの身体に残っている
6年生は道徳で『カラフルな工夫』という題材で対話をしました。
日本理科学工業はチョークを製造する会社で、障がいがある職員も働きやすいように色で工夫などした実話が基にされているお話です。
子どもたちは、対話をして学びを深めましたが、私はその様子を見ることはできませんでした、とほほ。
でも、振り返りの作文は素晴らしいので、何人かピックアップしてここに紹介することにします。
問いは「様々な人たちと共に生きていく上で大切なことは?」でした。
なお、対話では、「障がい者」という言葉は差別になるのではないか?という意見が出され、それについても対話したようです。振り返りにもそのことが触れられているものがいくつもありますね。
・不自由がある人とかと一緒に仕事をするには、その人の気持ちをきちんと考えればいいと思います。
・まず、「障害者」という呼び方はよくないと思った。理由はみんなと同じなのに、ただ少し違うだけで「障害者」という呼び方をするのは差別だと思った。ほかにも「不自由な人」という呼び方がいいという意見もあったけれど、それも「障害者」と意味が同じだから良くないと思った。そういう人たちの気持ちを考えて行動するといい。
・言い方が違っても差別になる。そういう人たちの気持ちを考えることが大切。
・「障がい者」や「不自由」と呼ぶのがダメだったら、何て呼べばいいの分からなくなっちゃった。
・「障がい者」も「不自由な人」も言い方が違うだけで、意味は同じだと思いました。
・みんなと仲良く生きる。みんなが平等に、差別なく、上下関係もなく生きる。障がい者と呼ぶのではなく相手の名前を呼ぶ。
・小さい子どもに話しかけるときには、分かりやすく目線を合わせて話してあげる。障がいのある人にも、他の人と同じように接する。
・相手のことを理解して注意する。相手にすべて任せるのではなく、解決策を一緒に考えることも大事だと思った。優しい言い方をするのも大事。
・みんなに同じように平等に接することは難しいけれど、相手に合わせて接することが大事。障害者や不自由のある人という呼び方はよくない。名前で呼べたら一番いいけれど、分からない場合にはどうすればいいの?相手に訊くという方法もあるけれど、耳が聞こえない人や声の出せない人にはどう訊けばいいの?その場合は手話や書くと言う方法があるけれど、、それができない場合には「障害者」や「不自由な人」と言わないといけないの?(←おおっと!これは振り返りながら、一人p4cやっちゃってますねえ。素晴らしい!)
・すべての人を尊重するカラー、レインボー。
・今日の授業で、障がい者の勉強をして、生まれつきや事故の人や様々な障がいの人がいるから、そういう人が困っていたら助けてあげたいなと思いました。
・その人が思っていることを知る必要があると思う。「優しさ」とは自分がやったことに対して、相手が「優しいな」と思えるようなことをすることだと思う。雇うことは責任がいることだけど、私は大山さんが会社を変えたいと思って2人の障がい者を雇ったんだと思う。誰もができる仕事の会社になったんだと思う。
・世界中の人が同じ。
・名前が分かるんだったら名前で呼ぶけれど、分からない場合にはどうしたらいいんだろう。「気持ちを考えて」という意見は分かるけど、対処法が分からない。みんなを平等にするのも難しい。言い方を変えるだけで、少しは楽になると思う。「障がい者」っていう言葉、言いたくて言ってるんじゃない。今はその言葉しかないから使っているだけ。
彼らの振り返りを読んでいると、先日のLGBTQ+に関するp4cで対話したことが色濃く反映されていることが分かります。
対話した言葉は見えないけれど、消えてなくなっているわけじゃない。彼らの身体にしっかりと残っているのですね。
*写真は、理科で「地面の下はどうなってんの?」でのp4cの様子です。
また、先日は「宇宙の果てはどうなっているのか?」でも対話しました!ははははは。
10月13日【5年総合的な学習の時間】米粉クッキー販売! → 即完売!
当日販売用の100個があっという間になくなりました。まあ、ホントは60分間くらいかかったんですけれどね。「即完売」って言わせてもらってもいいでしょう。この当日販売用の100個!さらに加えて大量の予約販売(400個くらいだったのかしら?)も早々に引き取られていき、クッキーは直に無くなりました。すべてのお客様に感謝したいと思います。ありがとうございます!
これまで米粉について学び、追究してきた5年生。この日はその中締めと言ってもいいかもしれません。胎内市の米粉フェスタで、マサヤ菓子舗様と一緒に共同開発してきた米粉クッキー。この販売のために、チラシを作り、パンフレットを作り、販売するためのセリフを考え、売り方も工夫し、クッキーに貼るシールを作り、ポップも作り、おまけにおまけのシールも作り・・・、あとは・・・う~ん。ねえ5年生のみんな、他に何やった?そうそう、教職員相手に模擬販売もしたよねえ。多分、ほかにもたーくさん!もちろん米粉そのものについても様々な角度からたくさん学んでもきました。
販売当日となったこの日、子どもたちは様々な経験をして、みるみる成長していく姿が見られました(さらに仲良くなったりしてね)。途中でマイクでインタビューを受けたり、市長の電撃訪問を受けたりと、想定外のハプニングも多くありましたが、それらすべてが子どもたちの学びにプラスに働くだろうと思います。
都合があって、米粉フェスタに来られなかった子どもたちよ、来週土産話を楽しみにしていてね。
この体験は、言葉では言い尽くせないほどでしたが、あとは写真をご覧ください。まあ、写し切れてもいないんですけれどね、ははははは。
最後に子どもたちのためにお骨折りくださったマサヤさんはじめ保護者の皆様に心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました!
10月11日 第3怪 怖い話大会
気が付くと校舎内のあらゆるところに、「第3回怖い話大会」のチラシが貼ってありました。
え・・・、いつの間に・・・。ひ、ひえ~、これまた怖い・・・。
と言うわけで、怖い話大会の企画運営をしてくれている4年生有志6人が貼ってくれていたのね。彼らのバイタリティは、もはやオーバーコントロールですっ!もう、「有志」じゃなくて、「勇士」と言っちゃってもいいでしょう!「雄姿」でもいいな、うん。給食の時間にも告知の放送をしてくれました。すごいなあ、君たち。
さて、昼休み。この6人の呼びかけに応じて、怖い話好きな子たちが続々と集まってきましたよー。
薄暗い部屋で怖い話を聞く子どもたち。ごくり・・・という生唾を飲み込む音まで聞こえてきそうです。
適宜相談しながら、4年生6人だけで怖い話大会を進めていきます。もう、私が口をはさむ余地は皆無です!
披露してくれたのは1年生から6年生までの6人。それぞれの話の内容はと言うと・・・
①『なかよし』での出来事 ②お風呂のドアをノックする音 ③3階トイレの花子さん ④メリーさんからの電話 ⑤ゴミ箱の中の人形 ⑥ゲームをしているうちに小っちゃくなっちゃう話。う~ん、どれもタイトルを聞くだけでブルってしまいますね、ははははは。
で、私も一席披露。 ⓻屋根裏部屋のきょうだい
自分から話をしたいって申し出た子たちだけあって、話の長短はあるものの、どれも恐ろしく、ホラーだけど、とっても楽しめました。1年生も含め、あらゆる学年の子たちが怪談で、会場を恐怖のどん底に陥れました。お、おとろし~。
しかし、この日も話をしたいって子が多すぎて、話せなかった子がいたのです。
運営の4年生が本大会終了後、さっそく私のところに来ましたよ。
「校長先生、あと2人話せなかった子がいるんです。来週、また怖い話大会をやってもいいですか?」
「おおおおおー!どうぞどうぞ!その言葉を待っていましたあ!」
と言うことで、来週第4怪怖い話大会を開催します。
みんな、また来週やってくれるって。よかったね。
4年生のみんな、君たちホント素晴らしいよ!また来週、私も楽しみに待っていまーす。
10月11日【6年学級活動p4c】松の子まつりがもっと楽しくなるように
それは、10月10日のこと。6年生はp4cで学級活動。
テーマは「松の子まつり」についてです。
当校では、理想とする教育像として「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」を掲げていますが、この児童会活動「松の子まつり」も子どもたちがコンセプトを考え、企画運営しますよー!
例のごとく、テーマに沿って子どもたちがみんなで話し合いたい問いを出しています。
みんな、どんなテーマを書いたのかな?と見てみると・・・
おおおおお!これはすごい!
あるお子さんは、3つも問いを書いているのですが、それがまるで対話の全体像を想定しているかのような内容なのです。
①松の子まつりをより楽しくするには? → ②これまでの松の子まつりはどうだったか? → ③どんな松の子祭りにしたいか?
結局選ばれたのは、「松の子まつりをより楽しくするためには?」でした。
まるで対話の流れを見据えているかのようなこの3つの問いを書いたお子さんも素晴らしいし、これを選んだ子どもたちも素晴らしいです。
p4cを重ねていると、このような、よりよい対話の全体像が見えてくるようになるのですね。
では対話を見ていきましょう。
とは言え、私は途中からの参加。全体の流れをかいつまんでお知らせすることしかできません。どうかお許しください。
ちなみに「松の子まつり」というのは、縦割り班ごとにゲームの店を出して、全校の子がそれらの店を回るという児童会行事です。
「松の子まつりでサバゲー(サバイバルゲーム)をしたいなあ」
「サバゲーをするにしたら、そのルールやきまりはどうする?」
「後さあ、銃はどうする?」
「ムニュムニュボールを当てたらいいことにしたら?」
「ムニュムニュボールって何?」
「じゃあ、ゴム鉄砲や割りばし鉄砲を使ったら?」
「お手玉を当てることにしたらいいんじゃない?」
「各班対抗のサバイバルゲームをするとしたら、一班10人だから20丁必要ってことになる」
「サバゲーは楽しいかもしれないけれど、準備が大変そうだなあ」
「ボーリングならいいんじゃない?簡単だし」
「ねえ、自分の班がどんな店を出したいかじゃなくて、松の子まつり全体のことを考えるのが大事だよ。一つ一つのゲームをどうするかじゃなくて」
「そうすると、簡単な遊びの方がいいんだよ。1・2年生にもルールが分かりやすくて、準備も大変じゃないようなゲーム」
「そうだねえ。毎年同じゲームになりがちだけど、新しい遊びを出店するようにしたらいいと思う」
「キックストライクは?あれは簡単だし」
「キックストライクってどんなゲーム?」
「ほらサッカーみたいに蹴って的に当てるやつ」
「ああ。サッカーが苦手な人にとっては難しいよ。1・2年生は楽しめないかも」
「蹴るから、人に当たったら危ないし」
「蹴る場所から的までの距離を変えればいいんだよ。低学年は低学年向けの距離、高学年は高学年向けの距離とかに」
「私は上の方にボールを蹴れないんだよ。どうしよう」
「じゃあさ、下の方に的を作ればいい」
「的を上に置いても、下においても、得点化するのは難しい」
「的に当てるだけじゃなくて、いくつかカラーコーンを置いて、それぞれに点数を付けたら?このコーンに当たったら10点、あのコーンだったら20点とかさ」
「コーンを置いてそれをめがけて蹴るんだけど、コロコロって転がって止まったところが記録になるようにしたら?ここに止まったら10点とか」
「ダーツのルールだと、ボールの大きさも得点に関係するよ」
「ああ、ダーツ。いいね。ほら百円均一ショップとかなら、針の矢じゃなくて球のものがあるから安全。高さも結構自由に変えられるよ」
「でもさ、ダーツって一人がやり終わるまで、ほかの人はずっと待ってることになるでしょう。時間がかかっちゃうよ」
「じゃあ、ボーリングキックスライクにしたら?コロコロ転がすようにして蹴るの」
「蹴りたい人は蹴る、投げたい人は投げるで、選択制にしたら?」
「なるほど。じゃあ、一口に的当てって言っても様々な的当てゲームがあっていいってことね」
「祭りの最中にいい記録のランキングを放送したら盛り上がるんじゃない?」
「いいねえ」
「いい点数出せた人はいいけど、ランクが低い人は放送されると恥ずかしいかも」
「そうしたら、ランクの3位までを紹介するようにしたら?」
「ランクの上位を放送で紹介するんじゃなくて、20点とか50点とか点数を決めてその点数の人を紹介する」
「松の子まつりではみんなが全部の店を回れるようにしたいなあ」
「そうだね。行きたかったのに行けなかったってかわいそうだし」
「そのためには待つ時間が短くなるようにする必要がありそうだね」
「タブレットとか使ってうまくできないかな?」
「予約制にしたら?『〇時には〇班が〇の店に行く』みたいに」
まだまだ議論は乾きそうにありませんが、タイムアップ。
対話の流れにしろ、イベントの概略にしろ、全体を見通しながらの発言が目立った対話でした。
p4cを重ねていると、子どもたちの成長が目に見えてくるようで、嬉しい気持ちになりますね。
とってもよかったよ、6年生のみんな!
10月9日 マラソン記録会
曇り空。ちょっと肌寒いくらいの、絶好のマラソン日和です。
1・2年、3・4年、5・6年のそれぞれ男女別に走りました。
朝、予想したとおり、グラウンドは精一杯の応援の声で溢れかえりました。
この声援が子どもたちの背中を力強く押したことでしょうね。
どのお子さんも全力で走っていました。(大会新記録も驚くほどたくさん出たんですよ。)
10月9日 マラソン記録会は実施します!
本日、予定どおりマラソン大会を実施します!
スタートするまでの間、体を冷やさないように、必要に応じて、体操着の長袖・長ズボンやジャンパーなど上から着用できるものを持参させてください。
子どもたちが全力でがんばる姿を期待しています!
(写真)マラソン記録会前、静寂に包まれたグラウンド
これからここが歓声に包まれるんでしょうね。
10月8日【4年総合的な学習の時間】いにしえの勇士に思いをはせる
4年生は地域の勇士 板額御前について調べています。
遡ること一日。10月7日に板額御前にゆかりのある奥山の荘に、我らが4年生は見学に行きました。
鎌倉時代の板額御前の活躍に思いをはせる4年生。
実際に奥山の荘に出かけることは、話で聞くだけ、本で読むだけよりも、身体全体で学ぶことができたのではないでしょうか。
4年生のみんな、どうだった?
10月7日【6年食育】栄養のバランスを考えた献立
6年生はなんと2人の栄養教諭を招いて、食育授業。栄養教諭のタッグチームによる指導の下、6年生は栄養バランスの取れた献立を作る学習です。
ただお腹がいっぱいになればいいのではなく、もちろん好物だけをそろえてもダメなのです。分かりましたか?校長先生!「はい、すみません。以後気を付けます。とほほ」
主食、主菜、副菜を組み合わせ、全体としての栄養バランスを調整するのですが、子どもたちにとってはなかなか難しいようです。それでも楽しみながら、メニューを考えた子どもたち。
日常的に学んだことを踏まえて食事をとることが大切であることを、子どもたちは学びました。
10月7日【5年食育】米粉をテーマに
5年生は米粉をテーマに総合的な学習の時間で学びを重ねています。
この日は栄養教諭さんからお出でいただき、食育の出前授業。
テーマはやはり米粉です。もう米粉どっぷりですね!
さて、AとBの器にはそれぞれ白い粉があります。子どもたちは見た目やにおい、手触りで、どちらが小麦粉か、どちらが米粉か当てるクイズに挑戦しました。
子どもたちはああだこうだ言いながら、じっくりと2つの粉を比較します。
さらに、胎内市で開発生産されている「微細米粉」もここで登場!
どれほど微細なのか栄養教諭さんから話があると、想像だにできないほどの小ささに子どもたちは驚いていました。
米粉をテーマに様々な角度から追究している5年生の総合的な学習の時間。
いい勉強を重ねていますね。
10月4日 第3回怖い話大会👻 告知
過去に2回開催した、怖い話大会は大盛況。今までは私が企画運営していました。
さて、怖い話大会のポスターを取り外しているときに、たまたま近くを通った4年生の子たちに声を掛けました。
「ねえ、君たち。怖い話大会を運営してみない。怖い話をするんじゃなくて、怖い話大会の計画を立て、ポスターを作ってみんなに知らせ、当日司会をするの」
すると、この子たちは声をそろえて即答。「校長先生、やりたいです!」
この瞬間から企画運営活動が始まりました。早速子どもたちはその場でスタンド・ミーティング!「ポスターは大洋紙だと大き過ぎて描くの大変だから、小さい紙に描いて、先生に印刷してもらって、各教室に配ろうよ」「校長先生、いつの昼休みに怖い話大会をできるか教えてください」「会場はこの前と同じ3階コンピュータ室でいいですか?」
もう私、彼らのバイタリティにたじたじです。
当校が理想とする教育像「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」の実現に向け、子どもたちは猛スピードで走り出しています。
*写真は給食時に告知している様子です。
10月4日 マラソン チャレンジタイム
遡ること1日。10月3日の2限終了後は全校児童がマラソンチャレンジタイムで汗を流します。
準備体操は縦割り班ごと、走り終わった後のミーティングも縦割り班ごとです。
子どもたちの走る様子を見ていると、なんだかいい感じ。縦割り班ごとに、みんな楽し気に走っています。
楽しみながら、持久力を伸ばします。がんばれ、みんな!
10月4日【5年国語p4c】君たちは銀河の星
5年生の国語の教科書(下)『銀河』の冒頭には、ある詩が掲載されています。作者は羽曽部忠さん。『銀河』というタイトルで、教科書と同じ名前なのです。
ここに、編集者あるいは作者の意図が表れているのだと思われます。
夜空に浮かぶ星の帯「銀河」は、日本では「天の川」と言われ、また別の地域では「乳の道」(ミルキー・ウエイ)と言ったりもします。作者の羽曽部さんは「どっちもいい名前だなあ」と書いてこの詩を締めくくっています。
子どもたちの問いの中から選ばれたのは、「なぜ同じものに2つの名前を付けたのか?」です。
では、対話の様子を見ていきましょう。
「同じものなら、名前を1つ付ければ十分、それでしっかり伝わると思うけど、どうして別の呼び名を付けたのかなあと思って」
「私もそう思います。名前は1つで十分」
「う~ん。いくつも付けたのは、いろいろな呼び方がある方が、言いやすい方を選べるからじゃないの?」
「そうだね。私もそっちの方が言いやすいと思う」
「それぞれの地方によって特色とか違いがある。だから地方によって呼びやすさは違う」
「うん、そう。天の川だけじゃなくて、同じものを見ても、地域や人によって感じ方は違うと思うよ」
* * * * *
ここで、あるお子さんがものすごいものをぶち込んできました!
「みんなにとって、『問い』って何ですか?」
う、うわー!こ、これはものすごい問いですね。これだけで2~3時間は十分行けそう。
「私は、考えても分からないことを問いにしてるよ」
「そうだなあ。私は、『なんでだろう?』って思うことを問いにする」・・・
この問いはすご過ぎるので、私が話を強引に戻してしまいました。ごめんなさいね。
* * * * *
(教師)「ねえ、みんなだったら、「天の川」は「銀河」って呼ぶのと、「乳の道」って呼ぶの、どちらの方がいい?」
挙手してもらうと、ほぼ全員が「銀河」。
この日、ファシリテーターの私はそろそろ終了時刻が気になってまいりました。
(私の心の声「わわわわわっ!もうこんな時間!?」)
(教師)「どうして『銀河』の方がいいの?」
「私は、『銀河』の方が、呼びやすくてしっくりくるからです」
「なんかさあ、きれいな感じがするよね」
「うん。私も『銀河』ってきれいな感じがする」
ここで、「THE 国語のp4c」って感じの発言が飛び出しました。
「教科書の1ページ、2~3行目に『星たちが、ぶつかり合い、重なり合い』ってあるでしょう。それがさ、なんか、キラキラっていうか、ピカピカっていうか、そんな感じがする」
国語学習でのp4cは、やっぱり常に教科書の叙述に立ち返ることが求められます。教科書の〇ページの〇行目と叙述を根拠に発言をしたこのお子さん、素晴らしいですね。
「『天の川』ってずっと終わりがないでしょう。どこまでも続くって感じで。『銀河』は宇宙だから終わりがないけど、『乳の道』はなんか、すぐ行き止まりって感じがする」
「あ、そうそう。『銀河』は終わりがないよね。ずっと続いている。なんかすごい感じ」
「この詩のタイトルは『銀河』でしょう。教科書会社の人たちは私たちに思いを託してるって言うか・・・。銀河って終わりがないから、それと同じように、ずっと覚え続けていてほしい、勉強したことをってことなんじゃないの?」
「ああ、なるほど。勉強もしたことを忘れないでってことか。銀河の星たちのように輝きながら進んでいってほしいってことかも」
「私も『銀河』の方がいいと思うんだけど、銀河ってたくさんの星の集まりでしょう。みんないろいろなことに立ち向かってさ、協力してがんばろうって訴えてるんだよ、きっと」
「うん。この先、難しいこともあるだろうけど、みんなで協力してがんばって。私たち一人一人は、様々な色の星たちのように個性が光っているよって」
(私の心の声「あああああ。終了時刻だあ。とほほ。このまま続けたらもっといいところに行けたんだろうになあ。でもまあ、お腹もすいてきたし、給食に行くことにするかあ」)
「はい、みんな。これでp4cはおしまいです。給食の支度に行ってね。はい、急いで急いで、パンパンパン👏」
以上、30分弱の対話。とっても時間が足りませんでした。
でも対話の終盤になって、徐々にこの詩の本質に近づいていけたのだと思います。
もう、20分間あったらなあ。残念。でも子どもたちのセンスの良さが垣間見られた対話となりました。
もう一回やりたいなあ、君たちと、この詩で。
10月1日【3年学級活動p4c】WRAITECを使いこなす
3年生は学級活動でp4c。
テーマはノンジャンル!事前にみんなで話し合いたいことを募ったところ、いくつもの問いが出されました。その中で選ばれたのは次の問いでした。
「どうして動物のお墓は少ないの?」
う~ん。何とも微妙な・・・と思うでしょう?ところがどっこい。
この問いでの対話がものすごかったのです。(後で、一瞬でも微妙な問いと思っちゃった私は大いに恥じることになるのです。)
まあ、百聞は一見に如かず。とりあえずは、対話の流れをご覧ください。
「動物のお墓が少ないのは、動物の数が少ないからでしょう」
「動物はどこで死んだか分からないから、お墓を作れないんだよ」
「みんなが言うのもそのとおりかもしれない。でも、動物って長生きするからお墓を作る必要はそんなにないんじゃないの?」
「それにお墓を作るにもお金がかかるし」
「じゃあ、どうしてお金がかかるのに、人間のお墓の数は多いの?」
おおおおおー!そりゃそうだ。思考力大爆発!
「やっぱり動物のお墓を作ろうにも、どこで死んでるか分からないから作れないんだよ」
「さっき話した子の意見と少し違うんだけど、動物ってさ、人間より死ぬの早いよ」
「うん。人間ほど長生きしない」
「人も動物も同じ命なのでしょう。なんで寿命に差があるんだろうね」
「う~ん。そうだねえ。例えばさ、動物ってどれくらい生きるのかな?」
「ねえ、ちょっとお墓について話を戻すけど、動物のお墓が少ないのは、動物の場合、お墓を作っても仕方ないからなんじゃない?」
p4cって、このように発言が行ったり来たりするんですよね。だからこそ、紆余曲折を経ながら、ゆっくりゆっくり進むのだし、子どもたちみんなが対話に参加しやすくなるのだろうと思います。
さて、子どもたちの中から次のような新しい問いが出されましたよ。
「そもそも、なんでお墓って作るの?」
対話が新しい局面に突入しました。子どもたちは自らどんどん対話を掘り下げていきます。
「人が死んだらお墓を作るけど、動物は作らない。でも、同じ命だから、人も動物もお墓は作った方がいい」
「ペットとかのように飼い主がいる動物はいいけれど、そうでない動物はお墓作ってもらえないよね」
「うん。人が死んだらお墓を作るのは、死んだ人の命を大切に思うからなんだし、動物の飼い主がお墓を作るのもやっぱり死んだ動物を大切に思うからなんだよね」
「遺された人が、死んだ人を、死んだ人の命を大切にするためなんだ」
「そうやって考えると、死んだ人や動物のお墓は作った方がいいよね」
「さっき話が出たかもしれないんだけど、なんで人はお墓を作るの?」
「お墓を作って、亡くなった方を忘れないようにするため。覚えておくためなんだと思うよ」
「動物が死ぬときって、同じ動物同士でもどこで死んだか分からないんだと思うよ。でも人は家族とかいっぱいいるし、一人じゃないから、遺された人たちが亡くなった人を大切に思うんじゃないの?」
「動物がどこで死んだか分からないっていう話だけどさ、動物保護活動をしている人なら分かるんじゃない?どこで死んだかは」
「人は病院とかで死ぬから簡単に分かるけどね」
「海の生き物のお墓ってあるのかなあ?」
さあ、ここから対話は、子どもたちによってさらに新しい局面に突入します。
「そもそもさ、どうして遺された人たちは、亡くなった方のお墓を作るんだろう」
「お墓に行ったら、死んだ人に会えるからだよ」
「でもさ、現実には会えないよ」
「本当には会えないとしても、心の中で会える。思い出せるんだよ、お墓に行くと」
「もしお墓参りに行く人がいなかったらどうする?」
「寂しいね」
ここで私がようやく介入。これまで子どもたちだけで動かしていたとは思えないほどの素晴らしい対話だったので躊躇していたのです。でも、入っちゃおう。
「毎日ニュースを見ていると、能登半島の大雨被害で亡くなった方の捜索がされていることが出てくる。行方不明になって何日も経つのに。もう亡くなっているかもしれないのに。それでも探している。どうしてだと思う?」
「自分の命も、行方不明になった人の命も大切だから、探し続ける」
「行方不明になった人を大切に思うから」
「その人の思い出とか、たくさんある。大切な思い出を忘れたくない。だから形見なんかも探してる」
「生きてることを信じているからだよ」
「私は、これからも家族とかを大切にしたいと思ったよ」
この発言に3年生みんな拍手。この拍手、子どもたちから自然発生的に生まれたんだからすごいです。
「私もそう思う。これからも家族を大切にしたいです。そして世界中の人も、世の中の動物たちも大切にしたい」
「うん。命のあるものはみんな大切にしたい。それが小さな生き物であっても、大切な命だしね」
「人も動物も牛もみんな命がある。お墓を作るのって、そういう命を大切にしたいって人がたくさんいるからなんじゃないかな」
以上1時間、圧巻のp4c!ほぼ子どもたちだけで回したのです。
そのカギのひとつは、「WRAITEC(ライテック)」。「なぜ?どうして~なの?」「例えばどういうこと?」「それって当たり前のことなの?」など、対話を掘り下げるための思考のツールです。
3年生はそれを使いながら対話をするので、自分たちだけで、お墓の話から命の話に発展させることができたのでしょうね。
さらに子どもたちの発言意欲の旺盛なこと!これはホント素晴らしい。大きなポテンシャルを秘めた3年生のp4c。これを積み重ねれば、ものすごいことになりそうです。お見事!