学校ブログ

10月7日【5年食育】米粉をテーマに

5年生は米粉をテーマに総合的な学習の時間で学びを重ねています。
この日は栄養教諭さんからお出でいただき、食育の出前授業。
テーマはやはり米粉です。もう米粉どっぷりですね!
さて、AとBの器にはそれぞれ白い粉があります。子どもたちは見た目やにおい、手触りで、どちらが小麦粉か、どちらが米粉か当てるクイズに挑戦しました。
子どもたちはああだこうだ言いながら、じっくりと2つの粉を比較します。
さらに、胎内市で開発生産されている「微細米粉」もここで登場!
どれほど微細なのか栄養教諭さんから話があると、想像だにできないほどの小ささに子どもたちは驚いていました。
米粉をテーマに様々な角度から追究している5年生の総合的な学習の時間。
いい勉強を重ねていますね。

10月4日 第3回怖い話大会👻 告知

過去に2回開催した、怖い話大会は大盛況。今までは私が企画運営していました。

さて、怖い話大会のポスターを取り外しているときに、たまたま近くを通った4年生の子たちに声を掛けました。

「ねえ、君たち。怖い話大会を運営してみない。怖い話をするんじゃなくて、怖い話大会の計画を立て、ポスターを作ってみんなに知らせ、当日司会をするの」

すると、この子たちは声をそろえて即答。「校長先生、やりたいです!」

この瞬間から企画運営活動が始まりました。早速子どもたちはその場でスタンド・ミーティング!「ポスターは大洋紙だと大き過ぎて描くの大変だから、小さい紙に描いて、先生に印刷してもらって、各教室に配ろうよ」「校長先生、いつの昼休みに怖い話大会をできるか教えてください」「会場はこの前と同じ3階コンピュータ室でいいですか?」

もう私、彼らのバイタリティにたじたじです。

当校が理想とする教育像「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」の実現に向け、子どもたちは猛スピードで走り出しています。

*写真は給食時に告知している様子です。

10月4日 マラソン チャレンジタイム

遡ること1日。10月3日の2限終了後は全校児童がマラソンチャレンジタイムで汗を流します。

準備体操は縦割り班ごと、走り終わった後のミーティングも縦割り班ごとです。

子どもたちの走る様子を見ていると、なんだかいい感じ。縦割り班ごとに、みんな楽し気に走っています。

楽しみながら、持久力を伸ばします。がんばれ、みんな!

10月4日【5年国語p4c】君たちは銀河の星

5年生の国語の教科書(下)『銀河』の冒頭には、ある詩が掲載されています。作者は羽曽部忠さん。『銀河』というタイトルで、教科書と同じ名前なのです。
ここに、編集者あるいは作者の意図が表れているのだと思われます。
夜空に浮かぶ星の帯「銀河」は、日本では「天の川」と言われ、また別の地域では「乳の道」(ミルキー・ウエイ)と言ったりもします。作者の羽曽部さんは「どっちもいい名前だなあ」と書いてこの詩を締めくくっています。
子どもたちの問いの中から選ばれたのは、「なぜ同じものに2つの名前を付けたのか?」です。
では、対話の様子を見ていきましょう。

「同じものなら、名前を1つ付ければ十分、それでしっかり伝わると思うけど、どうして別の呼び名を付けたのかなあと思って」
「私もそう思います。名前は1つで十分」
「う~ん。いくつも付けたのは、いろいろな呼び方がある方が、言いやすい方を選べるからじゃないの?」
「そうだね。私もそっちの方が言いやすいと思う」
「それぞれの地方によって特色とか違いがある。だから地方によって呼びやすさは違う」
「うん、そう。天の川だけじゃなくて、同じものを見ても、地域や人によって感じ方は違うと思うよ」
*     *     *     *     *
ここで、あるお子さんがものすごいものをぶち込んできました!
「みんなにとって、『問い』って何ですか?」
う、うわー!こ、これはものすごい問いですね。これだけで2~3時間は十分行けそう。
「私は、考えても分からないことを問いにしてるよ」
「そうだなあ。私は、『なんでだろう?』って思うことを問いにする」・・・
この問いはすご過ぎるので、私が話を強引に戻してしまいました。ごめんなさいね。
*     *     *     *     *
(教師)「ねえ、みんなだったら、「天の川」は「銀河」って呼ぶのと、「乳の道」って呼ぶの、どちらの方がいい?」
挙手してもらうと、ほぼ全員が「銀河」。
この日、ファシリテーターの私はそろそろ終了時刻が気になってまいりました。
(私の心の声「わわわわわっ!もうこんな時間!?」)
(教師)「どうして『銀河』の方がいいの?」
「私は、『銀河』の方が、呼びやすくてしっくりくるからです」
「なんかさあ、きれいな感じがするよね」
「うん。私も『銀河』ってきれいな感じがする」
ここで、「THE 国語のp4c」って感じの発言が飛び出しました。
「教科書の1ページ、2~3行目に『星たちが、ぶつかり合い、重なり合い』ってあるでしょう。それがさ、なんか、キラキラっていうか、ピカピカっていうか、そんな感じがする」

国語学習でのp4cは、やっぱり常に教科書の叙述に立ち返ることが求められます。教科書の〇ページの〇行目と叙述を根拠に発言をしたこのお子さん、素晴らしいですね。

「『天の川』ってずっと終わりがないでしょう。どこまでも続くって感じで。『銀河』は宇宙だから終わりがないけど、『乳の道』はなんか、すぐ行き止まりって感じがする」
「あ、そうそう。『銀河』は終わりがないよね。ずっと続いている。なんかすごい感じ」
「この詩のタイトルは『銀河』でしょう。教科書会社の人たちは私たちに思いを託してるって言うか・・・。銀河って終わりがないから、それと同じように、ずっと覚え続けていてほしい、勉強したことをってことなんじゃないの?」
「ああ、なるほど。勉強もしたことを忘れないでってことか。銀河の星たちのように輝きながら進んでいってほしいってことかも」
「私も『銀河』の方がいいと思うんだけど、銀河ってたくさんの星の集まりでしょう。みんないろいろなことに立ち向かってさ、協力してがんばろうって訴えてるんだよ、きっと」
「うん。この先、難しいこともあるだろうけど、みんなで協力してがんばって。私たち一人一人は、様々な色の星たちのように個性が光っているよって」
(私の心の声「あああああ。終了時刻だあ。とほほ。このまま続けたらもっといいところに行けたんだろうになあ。でもまあ、お腹もすいてきたし、給食に行くことにするかあ」)
「はい、みんな。これでp4cはおしまいです。給食の支度に行ってね。はい、急いで急いで、パンパンパン👏」

以上、30分弱の対話。とっても時間が足りませんでした。
でも対話の終盤になって、徐々にこの詩の本質に近づいていけたのだと思います。
もう、20分間あったらなあ。残念。でも子どもたちのセンスの良さが垣間見られた対話となりました。
もう一回やりたいなあ、君たちと、この詩で。

10月1日【3年学級活動p4c】WRAITECを使いこなす

3年生は学級活動でp4c。
テーマはノンジャンル!事前にみんなで話し合いたいことを募ったところ、いくつもの問いが出されました。その中で選ばれたのは次の問いでした。
「どうして動物のお墓は少ないの?」
う~ん。何とも微妙な・・・と思うでしょう?ところがどっこい。
この問いでの対話がものすごかったのです。(後で、一瞬でも微妙な問いと思っちゃった私は大いに恥じることになるのです。)
まあ、百聞は一見に如かず。とりあえずは、対話の流れをご覧ください。

「動物のお墓が少ないのは、動物の数が少ないからでしょう」
「動物はどこで死んだか分からないから、お墓を作れないんだよ」
「みんなが言うのもそのとおりかもしれない。でも、動物って長生きするからお墓を作る必要はそんなにないんじゃないの?」
「それにお墓を作るにもお金がかかるし」
「じゃあ、どうしてお金がかかるのに、人間のお墓の数は多いの?」
おおおおおー!そりゃそうだ。思考力大爆発!
「やっぱり動物のお墓を作ろうにも、どこで死んでるか分からないから作れないんだよ」
「さっき話した子の意見と少し違うんだけど、動物ってさ、人間より死ぬの早いよ」
「うん。人間ほど長生きしない」
「人も動物も同じ命なのでしょう。なんで寿命に差があるんだろうね」
「う~ん。そうだねえ。例えばさ、動物ってどれくらい生きるのかな?」
「ねえ、ちょっとお墓について話を戻すけど、動物のお墓が少ないのは、動物の場合、お墓を作っても仕方ないからなんじゃない?」
p4cって、このように発言が行ったり来たりするんですよね。だからこそ、紆余曲折を経ながら、ゆっくりゆっくり進むのだし、子どもたちみんなが対話に参加しやすくなるのだろうと思います。

さて、子どもたちの中から次のような新しい問いが出されましたよ。
「そもそも、なんでお墓って作るの?」
対話が新しい局面に突入しました。子どもたちは自らどんどん対話を掘り下げていきます。
「人が死んだらお墓を作るけど、動物は作らない。でも、同じ命だから、人も動物もお墓は作った方がいい」
「ペットとかのように飼い主がいる動物はいいけれど、そうでない動物はお墓作ってもらえないよね」
「うん。人が死んだらお墓を作るのは、死んだ人の命を大切に思うからなんだし、動物の飼い主がお墓を作るのもやっぱり死んだ動物を大切に思うからなんだよね」
「遺された人が、死んだ人を、死んだ人の命を大切にするためなんだ」
「そうやって考えると、死んだ人や動物のお墓は作った方がいいよね」
「さっき話が出たかもしれないんだけど、なんで人はお墓を作るの?」
「お墓を作って、亡くなった方を忘れないようにするため。覚えておくためなんだと思うよ」
「動物が死ぬときって、同じ動物同士でもどこで死んだか分からないんだと思うよ。でも人は家族とかいっぱいいるし、一人じゃないから、遺された人たちが亡くなった人を大切に思うんじゃないの?」
「動物がどこで死んだか分からないっていう話だけどさ、動物保護活動をしている人なら分かるんじゃない?どこで死んだかは」
「人は病院とかで死ぬから簡単に分かるけどね」
「海の生き物のお墓ってあるのかなあ?」

さあ、ここから対話は、子どもたちによってさらに新しい局面に突入します。
「そもそもさ、どうして遺された人たちは、亡くなった方のお墓を作るんだろう」
「お墓に行ったら、死んだ人に会えるからだよ」
「でもさ、現実には会えないよ」
「本当には会えないとしても、心の中で会える。思い出せるんだよ、お墓に行くと」
「もしお墓参りに行く人がいなかったらどうする?」
「寂しいね」
ここで私がようやく介入。これまで子どもたちだけで動かしていたとは思えないほどの素晴らしい対話だったので躊躇していたのです。でも、入っちゃおう。
「毎日ニュースを見ていると、能登半島の大雨被害で亡くなった方の捜索がされていることが出てくる。行方不明になって何日も経つのに。もう亡くなっているかもしれないのに。それでも探している。どうしてだと思う?」
「自分の命も、行方不明になった人の命も大切だから、探し続ける」
「行方不明になった人を大切に思うから」
「その人の思い出とか、たくさんある。大切な思い出を忘れたくない。だから形見なんかも探してる」
「生きてることを信じているからだよ」
「私は、これからも家族とかを大切にしたいと思ったよ」
この発言に3年生みんな拍手。この拍手、子どもたちから自然発生的に生まれたんだからすごいです。
「私もそう思う。これからも家族を大切にしたいです。そして世界中の人も、世の中の動物たちも大切にしたい」
「うん。命のあるものはみんな大切にしたい。それが小さな生き物であっても、大切な命だしね」
「人も動物も牛もみんな命がある。お墓を作るのって、そういう命を大切にしたいって人がたくさんいるからなんじゃないかな」

以上1時間、圧巻のp4c!ほぼ子どもたちだけで回したのです。
そのカギのひとつは、「WRAITEC(ライテック)」。「なぜ?どうして~なの?」「例えばどういうこと?」「それって当たり前のことなの?」など、対話を掘り下げるための思考のツールです。
3年生はそれを使いながら対話をするので、自分たちだけで、お墓の話から命の話に発展させることができたのでしょうね。
さらに子どもたちの発言意欲の旺盛なこと!これはホント素晴らしい。大きなポテンシャルを秘めた3年生のp4c。これを積み重ねれば、ものすごいことになりそうです。お見事!

9月30日【6年p4c】LGBTQ+の方だけの問題じゃない<感動!>

先日、LGBTQ+の基本的なことについて学んだ6年生。それを踏まえて子どもたちは問いを出し、そしてこの日p4c!
今回は、LGBTQ+の啓発活動や支援活動に取り組んでいる「LGBTここラテにいがた」から代表の井浦様はじめスタッフ様にお出でいただき、子どもたちと一緒に対話していただきます。おー!これは大物ゲストですねー。
どうなるのかしら。お楽しみ。では、見ていきましょう。
問いは、「LGBTQ+の方々が暮らしやすくなるためには?」です。

「LGBTQ+方々って、そもそもどういう場面で暮らしにくいんだろう?」
「体は男だけど、心は女の人なら、『男なんだから〇〇しなさい』とか、その逆を言われたりとかって言われるのが嫌なんじゃない?」
「心と体の性別が一致する人からすれば、性的マイノリティの人たちに対して違和感を感じるんだと思う。『男のくせに』、『女のくせに』とかって」
「私も『女なんだから』とかって言われたことがあった。その時は、ちょっと嫌な感じがしたな」
「中学校に行くと制服があるでしょう。男と女が別の。それは嫌だなあって思うと思うよ」
ここで、ここラテにいがたの井浦さんが発言してくれました。
「LGBTQ+の人って、何種類かある。心と体が一致しないトランスジェンダーの人、恋愛対象が同性の人、心が男と女のどちらでもない人。こういう人たちは少数なんだし、それが悩みに繋がっているんだよね」
子どもたちは、想像力を大いに働かせ、LGBTQ+の人たちの立場に立って発言していきます。
「結婚相手が同性だと苦労しそう。本人たちはいいかもしれないけれど、周りの人たちの理解をどう得るかが問題」
「付き合う相手の理解ももちろん必要で、好きになってくれた上に、『同性だけれど結婚する』って言ってくれないと結婚できない」
「うん。親の理解がないとすごく苦労すると思う。親ってさ、生まれた時からずっと育ててくれていたわけだし、ものすごく信頼している相手でしょう。その親から否定されたら、すごくつらいと思う」
「そうだよね。親もそうだし、家族もそう。近所の人たちも。暮らしやすくなるためには、周囲の理解が大切なんだね」
「そうそう。自分の気持ちが理解されないって本当につらいし、悲しいと思うよ」
「性的マイノリティの人がカミングアウトするのって相当な勇気が必要だってことだけど、それは周囲の理解が進んでいないからなんだ。周囲がすぐに理解してくれたら、あるいは必ず理解してくれるって分かっていたら、そんなに勇気は必要にはならないと思う」
おおっ!思考が鋭いねー。
「うん。自分と違うから、LGBTQ+の人のことを変に思う人がいるんだ」
教師も発言しますよー。
「少しずつだけれど、社会全体の理解も少しずつ広がっているようだね。新潟県ではこの9月1日から『パートナーシップ制度』が開始されたんだ」
「う~ん。新潟県はいいとしても、やっぱり国が同性婚を認めないとね、ダメだと思う。男らしさとか女らしさという考え方も国が方針出してくれたら・・・」


もう一発、私が介入。
「ねえ、君たち。もし、すごく仲のいい人から『自分はLGBTQ+なんだ』ってカミングアウトされたら、君たちはどうする?」
「私はまず『話してくれてありがとう』って言うよ」
「ぼくも、そう言うよ。その後で、カミングアウトしてくれた人が暮らしやすくなるよう、がんばる」
「そう。勇気をもって告白してくれたんだものね。そういう人たちが楽しく暮らせるようにしたい」
「うんうん。カミングアウトしてくれた勇気に応えたい。何とか力になりたいって思う」
「LGBTQ+の人に違和感を持つなんて、もう古いんだよ!」
かー!しびれますねえ。会場から拍手が出ましたよー。
「そういう人たちを差別する人がいるなんて。やってはいけないことなんだ」
「『男は男らしく』、『女は女らしく』なんて。『女の子なんだから自分のことを私って言いなさい』とかって、それによって傷つく人もいると思う」
「男らしさとか女らしさとか。そういうのに縛られない社会。何にも縛られない社会にしなくちゃならないと思う」
「そうなんだよね。LGBTQ+の人だって、そうでない人だって、同じ人間なんだ!」

うぎゃー!す、すごい言葉!背中がぞわーっとしました。感動!
私、またしゃべりたくなっちゃった。う~ん、どうしよう・・・。もう、しゃべっちゃおう!
「この時間のp4cの問いは、『LGBTQ+の人たちが暮らしやすくなるためには』ってことでスタートしたんだよね。でもさ、対話してると、LGBTQ+の人たちに限定されないことも含まれていた。LGBTQ+かどうかに関わらず、すべての人が何にも縛られることなく自由に暮らせる社会が大切ってことなんだね」
「はい。『LGBTQ+』って、それ以外の人から区別するために使うんだろうけど、それが却って差別につながっちゃってることもあるんじゃないかって思います」
おおっとーーー!!思考力、爆発です。
「『LGBTQ+』なんて言葉を使う必要がない社会がいいよね」
「そう。そういう社会を創っていきたいね」


もう、内容が濃すぎるから、後半は十分に記録をとることができませんでした、私も対話に夢中になっちゃって(写真も少なめですみません)。本当はもっと深く詳しい発言が炸裂していたのですけれど。でも、概ねこんな感じの対話でしたのですよ。ホント素晴らしい!恐るべし、6年生!
この後、ここラテにいがたスタッフ様たちから、子どもたちの対話や考え方、そして社会を創っていく姿勢などについてお褒めの言葉をいただきました。また、自分たちが話そうとしていたことが、すべて子どもたちの発言の中に含まれていたともおっしゃいました。ありがたいことです。
スタッフのお一人は、「子どもたちの対話に感激して涙が出そうになりました」とおっしゃっていたんですよー(実は私も)。

調査によって多少の違いはありますが、性的マイノリティの方は、3~10%程度いるそうです。40人学級なら1~4人程度はいる計算になります。
そして、LGBTQ+の方は見た目じゃ分からないのです。
どこか遠いところの話なんじゃない。この胎内市にもLGBTQ+当事者の方はいる。そういうことを前提にしながら、これから生きていくことが大切なんだと思うな。ねえ、6年生のみんな、そう思うよね。
とにかく、素晴らしい対話でした。私も涙出そうになっちゃったよ。と言うか、ちょっと泣いた。うふふ。お見事!

9月30日 第1怪 怖い話の続き

昼休みに第1回怖い話大会の2回目。

怖い話大会だから、もう「第1怪」にしちゃおう。ははははは。

今回は、第1回目の時に希望したのだけれど、時間がなくて話せなかった子たちの登場です。
前回は低学年に怖い話を話すのを譲った高学年の子たちが多いですね。

今回も大勢の子どもたちが集まってくれました。
会場のコンピュータ室は阿鼻叫喚の雨嵐!
お、おとろし~。
自分でも怖い話をして、友だちに怖がってほしいという子どもたちの思いを大切にし、伸ばしていきたいなあと考えています。

9月27日【6年理科p4c】対話で課題解決

「月はなぜ欠けているように見えるのか?」
先日この問いを出して、あいまいな考えを子どもたちが出し合ったところで終了した理科の学習。
この日、p4cであいまいな考えを積み上げて、課題解決に挑みます。
なお、会場は先日怖い話大会を開催した薄暗い部屋。一つの窓からのみ明かりがさすようにして、部屋の中央には月球儀を置きました。これ、実はちょっとした仕掛けなのです。これが功を奏するかどうかはお楽しみ。
では、見ていきましょう。

「私は太陽の光の当たり方が関係してるんだと思う」
「月には隕石が衝突してできたクレーターがあるでしょう。そういう穴によって影になったりするんじゃないかな」
「太陽の位置が関係するんだよ、きっと」
「そう。太陽は動くから、光が月に当たる位置も変わるんだよ。それで、月の影になる部分も変わって・・・」
「う~ん。月と太陽の位置が変わると、太陽の光の当たり方も変わるってこと?」
「月って丸いでしょう。私はそれが関係するんじゃないかなって思う」
「私は、日にちが関係すると思うよ。だってさあ、月のカレンダーってあるでしょう。ほら、〇月〇日は満月とかって書いてあるやつ」
この発言に、一同どよめき。「おー!そうだねえ」「確かにー」というつぶやきも聞こえます。
「さっきの話に戻るんだけど、太陽は動くから、日光の差し方も変わるでしょう。それが関係するんだよ、多分」
「私はやっぱり日にち。月のカレンダーは、満月の他にも半月とか新月とかも書いてある。予め分かってるってのは、月の満ち欠けは日にちによって決まる」
「日にちもそうなんだけど、季節っていう方がいいのかも。ほら、暑い日とか寒い日とかによって違いそうじゃない」
「たくさん意見が出たけど、結局、何で月の満ち欠けって決まるの?」
おおおー!!!!これはびっくり!おどろき、桃の木です。
このような対話の総括を促す発言って、たいていは教師がするものです。
それを子どもたちが自分たちでやっちゃうんだもんなあ・・・恐るべし6年生!
この問いかけに、あるお子さんが答えました。
「結局、全部関係してるんじゃない?」
ほーほーほー。そうだよねえ。みんな関係ありそうだよねえ。
ここであるお子さんが力説し始めます。
「あっ、みんな、見て!この月球儀に日光が当たってるけど、ここから見ると、ほら、なんか三日月のように見えない?」
子どもたちは、発言しているお子さんの話を聞き洩らさないよう一心に聞き入っています。
「でさあ、今度はこっちから見ると・・・」
あまりに熱が入っているので、隣の子が補助として月球儀を持ち上げたり、傾けたりして発言しているお子さんをサポートします。
ここで私もようやく登場。
「みんなさ、ちょっと動きながら月球儀を見てみよう。見る位置によって月球儀が三日月に見えたり、半月に見えたりしない?」
「どれどれ」と、子どもたちは立ち上がって、月球儀の周りを歩き始めます。
お、何となく、分かってきたみたいね、君たち。
(教師)「ほら日光を背にして月球儀を見ると、日光が球の前面に当たってるよ。これは?」
(子ども一同)「ああ、満月!」
(教師)「じゃあ日光に向かいながら、月球儀を見ると影になっちゃってるね。これは?」
(子ども一同)「新月!」
(教師)「じゃあ、次の理科は、班ごとに球に光を当てて、どのように見えるか確認しようね。じゃあ、これでこの時間はおしまいです」

p4cは基本的に、教師が対話をまとめません。それは、子ども一人一人の多様な考えを無理やり一本化しないためです。
しかし、教科指導においては学習のまとめとして、学習内容を確認する必要がある場面も多くあります。
それは理科も同じこと。ただし、この時間は、すべてとは言いませんが、かなりの部分を子どもたちが自らまとめていたのです(この次の時間に改めてまとめることはしますが)。
当校が理想として掲げる教育像は「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」です。
子どもたちは、あいまいさを積み重ね、そこから新しい考えを生み出したのです。子どもが主体となった学びが展開されたと言っていいと思います。
お見事、6年生のみんな!さすがだねえ。

9月26日【6年】親善陸上大会p4c

親善陸上大会から帰校後、6年生は早速p4cで振り返ります。
一番最後の写真は、p4cの発言を板書したものです。
ものすごい発言量で、複雑で、おまけに話が多岐に及び、それぞれに深い対話になったものですから、板書していた私も構造的に分かりやすく記録するなんて無理です(きっぱり!)
とは言え、対話はとっても面白かったのです。
問いは「陸上大会で走ったり跳んだりする前に何を考えていたか?」です。
ほんの僅かだけ、ダイジェストでお送りします。

まず始めは子どもたちが陸上大会でのエピソードを語っていきました。
「入賞できた友だちはすごいなあと思いました」
「スタート前には他校の人とおしゃべりしたりして、応援もしてもらえたりもして、嬉しかったです」
「リレーのバトンパスがうまくいってよかったです」
「練習よりもいい記録が出て嬉しかったです。何で本番だといい記録が出るんだろうって思いました」
「私うまくいったなあって思ったんだけど、結果は4位だったので残念でした」
「競技の前には周りがみんな足速そうに見えた。で、同じ組の他校の人と話したとき、『私足遅いの』と話したら、『私も遅いの』って言われて少しほっとしたの。でも一緒に走ったらその人ものすごく速くて、『なんでー』って思いました」
「レース前、呼名されたとき、ものすごく緊張しておどおどしちゃったんだけど、スタートしたら吹っ切れて不安なく走れました」などなど。
とにかくたくさんの発言がありました。
自分の思いを友だちに聞いてもらい、友だちのエピソードを聞く。
これだけでも、子どもたちは楽しそうです。

ここで担任が初めて話したのです。
「ねえ、みんな。緊張したってことだけど、それをどうやって克服したの?」
子どもたちが話した方法はおおむね以下のとおり。
「ほかの学校の人たちがやってたんだけど大きな声を出す。アップするときとかに」
「私はね地面をじっと見るとか。一点を見つめるの」
「友だちとおしゃべりするといいと思う。他校のことだったら、おしゃべりに集中できると思う」
「頭を切り替えて、この状況を楽しもうって思うようにすればいい」(この発言、後で本人に訊いたところ、対話の中で思い浮かんだとのことです。すごいなあ、これぞp4c)
「もうね、あきらめちゃう。失敗したらどうしようと思うから緊張しちゃう。走幅跳びで踏切失敗しても仕方ない。うまくやろうとしない」
「で、あきらめた上で、全力を出す」
「何も考えずに、今やるべきことに集中する」
「大勢の前で競技すると思うから緊張する。周りに誰もいないと思い込む」
「いつもどおりにやることを心掛ける」
「もう、やるしかないって覚悟する」
「手とかで足を叩くとかして音を出す」
「とにかく動き回る」
「何か他の事をして、気を紛らわせる」

対話の途中で、「どうして緊張するんだろう?」という根本的な問いも出されていました。
「緊張するのはそれだけ練習したって証拠なんだよ」
「緊張するって悪いばかりじゃないんだ。いいことだってあるのかもね」
予め考えていた意見や思いを発表するのではなく、対話をする中で友だちの発言に触発され、ヒントを得て新しい考えを創っていく子が何人もいました。
ホント素晴らしい。これぞ対話の醍醐味だって言えるのではないでしょうか。
お見事!

9月26日【6年】親善陸上競技会

胎内市内の小学6年生が集って行われる「胎内市小学校親善陸上大会」。我らが6年生は張り切って出場しましたよー。

練習も含め、全力を尽くすことのすがすがしさ、心地よさ、達成感を感じたことでしょう。

さらには仲間と励まし合いながら活動したことで互いの信頼関係もより一層深まったのじゃないかしら。

お疲れ様でした。

今日はゆっくり体を休めて、次はマラソン大会だー!ははははは。

*私役員だったので、思うように写真が撮れなかったのです。虫眼鏡で見てください。ははははは。すみません。

9月25日【6年理科】ネガティブ・ケイパビリティ

現在、6年生は理科で『月の形と太陽』の学習中。
この日は、「月はなぜ欠けているように見えるのか?」、そして「なぜ毎日欠け方は変わるのか?」について考えました。
子どもたちにいきなり問うてみましたが、誰も分かりません。そりゃあ、そうでしょう。何も勉強していないのですから。
よくある授業だと、「誰も分かりませんね。では答えは・・・」と教師が説明しておしまいです。
でも、私たちにはp4cがある!
あいまいな考えを積み重ねる中で、気付きが生まれたり、新しい考えが思いついたりするかもしれません。
そこで、「こうじゃないかな」「こうかもしれない」「〇〇に関係あるかも」というあいまいな考えをあいまいなままノートに書きだすように促したところ、出るわ出るわのあいまい大行進です。


・太陽の動きや位置が関係しているのかな。
・太陽の光と関係があるかもしれない。
・月の光と関係しているのかもしれない。
・月の位置に関係しているのかもしれない。
・季節が関係してるかも?
・日付と関係があるかもしれない。
・気温と関係がある?
・空と関係してるかも?
・太陽の光が月に当たって、毎日少しずつ西から東に移動してくにつれて月の形が変わるのかもしれない。
・太陽の熱と位置が関係してる?
・太陽も月に近づいているのかもしれない。
・太陽が夜になると暗くなって、太陽が形を隠しているから毎日月の形が変わるのかな?
・太陽が回っていて、毎日少しずつ回るから、それにつれて月に照らされる場所が変わって、欠けたような形に見えたり、真ん丸のような形に見えたりするのかもしれない。
・日光の当たり方によって違うかもしれない。
・隕石が当たって、深いところが暗くなって、浅いところが明るくなって、深いところから明るいところに順番に明るさが変わっているのじゃないかな?
・地球が丸いことと関係があるのかな?
・地球が回っているから?
・まず月は、一日ごとに東に移動しているから、東に行くほど光が見えるんじゃないかなあと思いました。
・面積と関係があるのかな。

あいまいなものをあいまいなままで持ち続ける力、問い続ける力をネガティブケイパビリティと言うのだそうです。
そして、私は先行き不透明な社会を生き抜く子どもたちには、ぜひ、このネガティブケイパビリティを持ってもらいたいと思っています。
次の時間にはp4cで、互いのあいまいな考えを出し合い、練り上げていきたいと考えています。
我らが6年生は、この難問に果敢に立ち向かってくれることでしょう。

9月25日【1年生活科】虫の住処

1年生はこの前の時間、グラウンドで虫捕りに興じていました。
そして教室に戻った後、活動を振り返ります。
実はこれが大事なのです。
この日、1年生はグループごとに、どこに虫がいたのか確認をして、虫の住処地図(?)を作ったのです。
虫捕りがよほど楽しかったのでしょう。
振り返りにも花が咲きます。
そしてこの話し合いの実に自然なこと。ざっくばらんな雰囲気で、互いの経験を聴き合い、紹介し合っていました。1年生、着実に成長していますね。
虫たちよ、1年生の勉強に協力してくれてありがとう。
子どもたちの勉強が済んだら、また自然の中で元気よく過ごしてね。
1年生のみんな、虫たちに感謝だね。いい勉強させてくれてありがとうだね。

9月24日【2年国語】バラバラになった文章を並べ直す

2年生の国語の授業。この日は、担任が公開する授業を近隣の小学校の若手教員が参観に来たんですよ。
教材は『どうぶつ園のじゅうい』。獣医の一日を追ったルポルタージュです!
授業の冒頭、担任は文章を段落ごとに切り離して、順序をバラバラにして子どもたちに提示しました。
で、バラバラになった文章を元通りに並べ直すのが、学習の課題です。
しかし、教科書を見てはならないのですから難問です。
子どもたちはどうするのかなあ?と見ていると、あにはからんや、子どもたちはどんどん正しい順番に並び替えていくではありませんか。
と言うのは、子どもたちは「朝」「お昼過ぎには」「夕方」「一日の仕事の終わりには」「お昼前に」などの時を表す言葉を手掛かりに考えているようなのです。すごいなあ、君たち。
まさにこの単元のねらいの一つは「時間的な順序を考えながら、内容の大体を捉える」だったのです。
授業の中で、子どもたちの意見が分かれる場面がありましたが、それぞれが自分が正しいと思う理由をしっかりと話して見事解決していました。
この時間は子どもたちの思考力・判断力・表現力を鍛える時間となりました。
2年生のみんな、がんばりましたね。

9月24日【5年総合的な学習の時間】稲刈り

先週の長雨を超えると気温も下がり、すっかり秋らしくなりました。
気が付くと赤とんぼがあたりを飛び交っています。
秋晴れの下、地域の農家様とJA胎内市青年部様からのご協力をいただき、この日、5年生は稲刈りを体験させていただきました。
鎌の使い方を教えていただきながらの「手刈り」です。おー!
交代しながらとは言え、腰を曲げながらの作業は重労働だったはず。
それでもみんな稲穂の中に入り込んで、笑顔で一生懸命取り組んでいましたよ。
そのうち、「ぎゃー!」と乙女の悲鳴が!
声のする方向を見ると、田んぼのぬかるみに足を取られて、2人の子が転んでいました。ははははは。
泥だらけになっても笑顔なんだよなあ、君たち。
田んぼを吹く風が心地よく、思い出に残る体験となりました。
お忙しいところご協力くださった皆様、子どもたちの応援にお出でくださった保護者の皆様、ありがとうございました。

9月24日 全校マラソンチャレンジタイム

10月9日に開催されるマラソン記録会にむけて、この日から「マラソンチャレンジタイム」が始まりました。
今年から縦割り班ごとに走るのですよ。
これは、体力・持久力の向上はもちろんですが、それと同時に、異学年に対する思いやりの心を育てるとともに、良好な人間関係づくりの基礎を養います。
縦割り班ごとに準備体操をしたら、さあ出発です。
さわやかな風が吹き抜けるグラウンドで、互いに声を掛け合いながら走る、素敵な姿が随所で見られました。
マラソンって、一人で黙々と走るよりも仲間と走る方がつらさが軽減するって言うか、楽しく走れちゃうんですよねえ、なぜか。
みんな、一生懸命走りながら、友だちとの仲ももっと良くなるといいね。

9月20日【1年、4年食育】箸の使い方

この日、1年生は築地中学校在籍の栄養教諭に来てもらって食育授業で学びました。
食事のマナーを学ぶ一環で、正しい箸の持ち方を教えてもらったのです。
子どもたちは上手に持てるよう奮闘!
みんな上手に持てるようになったかな。
正しい箸の使い方をマスターして、ごはんをおいしく食べられるようになってね。

また、4年生も食育授業で学びました。
丈夫な体をつくるためには、3つの栄養素+適量のカルシウムを積極的に摂取することが大事と教えていただきました。
栄養教諭が指導する際に面白く(かつ大胆に)動く教材を示すと、4年生は「わあー!」と大盛り上がり。
君たち、いいねー、ノリが。ははははは。(それでも本当に集中してしっかり学んでいたんですよ。さすがー!)

 

9月20日【3年国語】学び方を学ぶ

遡ること1日の9月19日。

3年教室を覗くと、国語の学習が始まったばかりでした。

黒板には、次のように今後数時間の課題が書かれていました。「くわしく読んで、感想を伝え合おう」。

子どもたちは丁寧に板書を視写していますね。ノートを取り終わった子は担任が何を話すのか、じっと注目しています。学ぶ意欲が旺盛です。

全員の子どもが視写終わったのを確認した後で、担任は話し始めました。

「詳しく読むって、どういうことだろう?今まで国語でどう勉強してきたか思い出してみよう」

その後、担任と子どもたちが対話しながら、この文学教材では、登場人物の気持ちの変化を読み取りながら読み進めるといいことが確認されました。

さらに、場面ごとの主人公の心情を前の場面と比較することで変化を読み取ること、それは場面の出来事に対する主人公の行動や様子を表にまとめると、物語全体の心情変化をとらえることができることも、担任と子どもとの対話によって明らかにされていきました。

この後、子どもたちは、物語を場面ごとに分ける作業に入りました。

何気ない日々の授業の一コマ。しかし、ここには、子どもが自分で見通しをもって学習を進められる力、そして自分が主体となって学習できる力を育成しようとする担任の意図が見て取れました。

「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」は日々の授業で体現されているのです。

 

9月19日【5年学級活動p4c】私たちはクラスメイトだから

この日、5年生は学級活動でp4c。日本中、あるいは世界中で大問題になっていて、どの学級でも起こりうる「いじめ」についての対話です。いじめは、たとえ今現在いじめが起きていないとしても、子どもたちが将来に渡って人間関係を築いていく上で、考えるに値する重大な課題だととらえています。

さて、授業の冒頭、担任は5年生に一つの動画を見てもらいました。ある県で起きた集団いじめに関するニュース映像です。子どもたちは深く感じ入った様子で、その後の対話にも気持ちが入っていました。
問いは「どうしていじめは止められないのか?」です。

「いじめを目の当たりにしても止められないことがあるのは、止めることによって自分もいじめられちゃうかもしれないって思っちゃうからだと思う」
「いじめをしている人は自分よりも強いから、止めようと思っても、ほかの人と同じように話せなかったからだと思うよ」
「うん。次は自分がターゲットにされちゃうかも」
「あのニュースだと、いじめをしている多くのクラスメイトが、自分よりも上だと思ったから止めることができなかったんだ」
「そうだね。今度は自分がいじめられるかもって」
「いじめられている人は、なんで自分だけがいじめられるんだろうって苦しんでたと思う。でも、いじめる子が大勢いて、みんな自分より上だって思いこませられちゃった」
「いじめを止めようとしたら、後からいじめていた人から怒られるのが嫌なんだと思う」
「いじめていた子たちと、普段あまり話していなかったから声を掛けられなかったんじゃない?」
「クラスの中にランクとか順位みたいなのがあって、自分より上の人にやられちゃう」
「やっぱり、いじめを止めるにはたくさんの勇気が必要なんだと思う」
いじめが起こるような学級にはヒエラルキー(ピラミッド型のような組織における構成員の力関係)が存在するという、今まで彼らが聞いたことのある知識がこのp4cで生かされています。彼らはそれを踏まえて発言しているのです。
この後も子どもたちは、今まで自分の身に起きた出来事を振り返りながら、その時々に感じた思いを語っていきました。(が、ここでは省略します。)

その後、対話の焦点は、「もしも、いじめを見たらどう対応するか?」に移っていきました。
「親でも先生でもいいから、相談してみるかな」
「そうそう。大人にね」
「いじめを一緒に見てた人がいたら、その子と一緒に相談する」
「うん。一人じゃできないことでも、一緒ならできるって」
「前にいじめの4層構造について教えてもらった時、いじめの傍観者がどう行動するかが大事だって思った。それを思うと、いじめを見た人がどう行動するかによって決まる」
「私は、自分で止めようとする!」
「ああ。みんなだったら、いじめをどうやって止める?」
「さっき発言があったんだけど、一人でやったら今度は自分がいじめられちゃう。でも友達と一緒なら大丈夫だと思う」
「そうだね。仲間を作って、やる」
「あと、先生に相談していじめを止めさせてもらう」
「私はいじめを見たら、仲間を作る前に、まず自分で声を掛ける」
「自分で声を掛けるのは大事だけど勇気が要る。こっそり友だちに話したらいいと思う。『あれはいじめだよね』って」
「始めはこっそりで小さな声だったとしても、それがだんだんと広がって大きな声になっていくんじゃないかな」
「そうなったら、全体で話ができるね」

対話を見ていると、同じような発言が繰り返されているような印象をお持ちになるかもしれません。しかし、その発言が繰り返される中で、新しい対話の視点が提示されているのです。一見堂々巡りのようでも、回り道のようでも、子どもたちが主体的に自分たちのペースで考えるためには必要な流れなのでしょう。教師が敷いたレールの上ではない、子どもが主役のp4cならではの対話の流れと言ってもいいかもしれません。

この対話、ここまで大人の出番はほとんどありませんでした。子どもたちがまさに主体となってこの対話を回し、発言を積み重ねていったのです。
私はいたく感動し、子どもたちに語りました。
「ねえ、君たち。1学期末に似たようなテーマでp4cやった時のこと覚えてる?君たちは『いじめはよくないけれど、止めるには勇気が必要で、自分にはその勇気がない』って言ってたんだよ。覚えてる?」
子どもたちはゆっくりと頷きます。
「でも、今日は違うね。どうして、2か月前に語れなかったこと、『いじめをやめさせるために何かしたい』って語れるようになったの?」
「だって、先生。私たちはクラスメイトだし」
「だからみんなを信頼する」
「仲がよくなりたいし、もう仲いい」
「そんな思いをみんな同じように持ってると思う」
「ぼくたちは今まで何回もp4cやってきて、深く考えた。今は困っている人がいたら助けなくちゃって思える」

担任も発言。「みんなさ、今まで対話してきて、いじめってどう思う?」
「とっても良くないこと」
「いじめられている側にとっては、恐怖」
「いじめはなぜダメなのかって、もっと深く考えたい」
「いじめはされたら嫌でしょう。それなのに、どうしていじめは起きるんだろうって思う」
「そうだよね。やられている側の立場に立ったら、嫌な気持ちなんだろうって分かるだろうに」
「いじめはダメ。やられた側は立ち直れないかも。やった方だって後悔すると思うよ」
「どうしたらいじめは起きなくなるんだろうって思う」
「いじめなんてしてたら、大人になって社会で生きていけないと思うよ」

この後、「覚悟」というキーワードが出されるなど、対話はさらに深まりを見せました。(が、ここでは省略します。)
築地小学校が掲げる理想とする教育像は、「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」です。
この日のp4cでは、もしも目の前でいじめが起きたらどうするかという危機的状況を想定しての対話となりました。
この厳しい問いに対して、ほぼ全員の子が語ったのです。
子どもたちは一生懸命考え、そしてさらに自分たちの手でよりよい学級をつくっていこうと決めたのかもしれませんね、覚悟をもって。
お見事、5年生諸君!素晴らしいよ、君たち!これからも大いに期待していますよ。

9月19日 怖い話大会

ついに来ました、この日が!そう、「怖い話大会」です。

写真をご覧ください。怖い話大会なんだけれど、会場は熱気ムンムンです。怖い話好きな子ってこんなにたくさんいるのね。想定を大きく超える大盛況ぶり。おかげで話したい子全員から怖い話をしてもらうことはできませんでした。

ギャー!

これは嬉しい悲鳴です、ははははは。

怖い話を始める前に、電気を消しただけで、ギャー、うわーって叫び声が。君たち、盛り上がる気満々だねえ。

3人の子が話し手となって語ったのですが、みんななかなか上手です。

私も短い話を一席「チャイコフスキーの赤い目」を披露しました。私の自作なんですよー、うふふ。私も好きねえ。

まだまだ話したい子はたくさんいるので、すぐにでも第2弾、第3弾を開催しなくちゃって考えています。

これを呼び水として、子どもたちが自分たちで企画運営してくれたら嬉しいなあ。

9月19日【6年体育】陸上練習~開始国際高等学校陸上部の皆さんをお招きして

市親善陸上大会に向け、6年生は陸上練習に勤しんでいます。
この日は、開志国際高等学校の陸上部の皆さんにお出でいただき、ご指導いただきました。
なんてったって、高校生の皆さんの体つきは、もう陸上競技大会で素晴らしい成績を収められるようにカスタマイズされていますもんね。
ホントかっこいい。
我らが6年生、練習にも熱が入るってもんです。
また、優しく丁寧に教えてくれるんだもんなあ。
高校生の皆さんに憧れをもち、自分のロールモデルの一つとして、子どもたちは捉えているんだろうなあと思いました。
開始国際高校の校長先生、指導の先生、そして陸上部の皆さん、ありがとうございました!