2024年9月の記事一覧
9月30日【6年p4c】LGBTQ+の方だけの問題じゃない<感動!>
先日、LGBTQ+の基本的なことについて学んだ6年生。それを踏まえて子どもたちは問いを出し、そしてこの日p4c!
今回は、LGBTQ+の啓発活動や支援活動に取り組んでいる「LGBTここラテにいがた」から代表の井浦様はじめスタッフ様にお出でいただき、子どもたちと一緒に対話していただきます。おー!これは大物ゲストですねー。
どうなるのかしら。お楽しみ。では、見ていきましょう。
問いは、「LGBTQ+の方々が暮らしやすくなるためには?」です。
「LGBTQ+方々って、そもそもどういう場面で暮らしにくいんだろう?」
「体は男だけど、心は女の人なら、『男なんだから〇〇しなさい』とか、その逆を言われたりとかって言われるのが嫌なんじゃない?」
「心と体の性別が一致する人からすれば、性的マイノリティの人たちに対して違和感を感じるんだと思う。『男のくせに』、『女のくせに』とかって」
「私も『女なんだから』とかって言われたことがあった。その時は、ちょっと嫌な感じがしたな」
「中学校に行くと制服があるでしょう。男と女が別の。それは嫌だなあって思うと思うよ」
ここで、ここラテにいがたの井浦さんが発言してくれました。
「LGBTQ+の人って、何種類かある。心と体が一致しないトランスジェンダーの人、恋愛対象が同性の人、心が男と女のどちらでもない人。こういう人たちは少数なんだし、それが悩みに繋がっているんだよね」
子どもたちは、想像力を大いに働かせ、LGBTQ+の人たちの立場に立って発言していきます。
「結婚相手が同性だと苦労しそう。本人たちはいいかもしれないけれど、周りの人たちの理解をどう得るかが問題」
「付き合う相手の理解ももちろん必要で、好きになってくれた上に、『同性だけれど結婚する』って言ってくれないと結婚できない」
「うん。親の理解がないとすごく苦労すると思う。親ってさ、生まれた時からずっと育ててくれていたわけだし、ものすごく信頼している相手でしょう。その親から否定されたら、すごくつらいと思う」
「そうだよね。親もそうだし、家族もそう。近所の人たちも。暮らしやすくなるためには、周囲の理解が大切なんだね」
「そうそう。自分の気持ちが理解されないって本当につらいし、悲しいと思うよ」
「性的マイノリティの人がカミングアウトするのって相当な勇気が必要だってことだけど、それは周囲の理解が進んでいないからなんだ。周囲がすぐに理解してくれたら、あるいは必ず理解してくれるって分かっていたら、そんなに勇気は必要にはならないと思う」
おおっ!思考が鋭いねー。
「うん。自分と違うから、LGBTQ+の人のことを変に思う人がいるんだ」
教師も発言しますよー。
「少しずつだけれど、社会全体の理解も少しずつ広がっているようだね。新潟県ではこの9月1日から『パートナーシップ制度』が開始されたんだ」
「う~ん。新潟県はいいとしても、やっぱり国が同性婚を認めないとね、ダメだと思う。男らしさとか女らしさという考え方も国が方針出してくれたら・・・」
もう一発、私が介入。
「ねえ、君たち。もし、すごく仲のいい人から『自分はLGBTQ+なんだ』ってカミングアウトされたら、君たちはどうする?」
「私はまず『話してくれてありがとう』って言うよ」
「ぼくも、そう言うよ。その後で、カミングアウトしてくれた人が暮らしやすくなるよう、がんばる」
「そう。勇気をもって告白してくれたんだものね。そういう人たちが楽しく暮らせるようにしたい」
「うんうん。カミングアウトしてくれた勇気に応えたい。何とか力になりたいって思う」
「LGBTQ+の人に違和感を持つなんて、もう古いんだよ!」
かー!しびれますねえ。会場から拍手が出ましたよー。
「そういう人たちを差別する人がいるなんて。やってはいけないことなんだ」
「『男は男らしく』、『女は女らしく』なんて。『女の子なんだから自分のことを私って言いなさい』とかって、それによって傷つく人もいると思う」
「男らしさとか女らしさとか。そういうのに縛られない社会。何にも縛られない社会にしなくちゃならないと思う」
「そうなんだよね。LGBTQ+の人だって、そうでない人だって、同じ人間なんだ!」
うぎゃー!す、すごい言葉!背中がぞわーっとしました。感動!
私、またしゃべりたくなっちゃった。う~ん、どうしよう・・・。もう、しゃべっちゃおう!
「この時間のp4cの問いは、『LGBTQ+の人たちが暮らしやすくなるためには』ってことでスタートしたんだよね。でもさ、対話してると、LGBTQ+の人たちに限定されないことも含まれていた。LGBTQ+かどうかに関わらず、すべての人が何にも縛られることなく自由に暮らせる社会が大切ってことなんだね」
「はい。『LGBTQ+』って、それ以外の人から区別するために使うんだろうけど、それが却って差別につながっちゃってることもあるんじゃないかって思います」
おおっとーーー!!思考力、爆発です。
「『LGBTQ+』なんて言葉を使う必要がない社会がいいよね」
「そう。そういう社会を創っていきたいね」
もう、内容が濃すぎるから、後半は十分に記録をとることができませんでした、私も対話に夢中になっちゃって(写真も少なめですみません)。本当はもっと深く詳しい発言が炸裂していたのですけれど。でも、概ねこんな感じの対話でしたのですよ。ホント素晴らしい!恐るべし、6年生!
この後、ここラテにいがたスタッフ様たちから、子どもたちの対話や考え方、そして社会を創っていく姿勢などについてお褒めの言葉をいただきました。また、自分たちが話そうとしていたことが、すべて子どもたちの発言の中に含まれていたともおっしゃいました。ありがたいことです。
スタッフのお一人は、「子どもたちの対話に感激して涙が出そうになりました」とおっしゃっていたんですよー(実は私も)。
調査によって多少の違いはありますが、性的マイノリティの方は、3~10%程度いるそうです。40人学級なら1~4人程度はいる計算になります。
そして、LGBTQ+の方は見た目じゃ分からないのです。
どこか遠いところの話なんじゃない。この胎内市にもLGBTQ+当事者の方はいる。そういうことを前提にしながら、これから生きていくことが大切なんだと思うな。ねえ、6年生のみんな、そう思うよね。
とにかく、素晴らしい対話でした。私も涙出そうになっちゃったよ。と言うか、ちょっと泣いた。うふふ。お見事!
9月30日 第1怪 怖い話の続き
昼休みに第1回怖い話大会の2回目。
怖い話大会だから、もう「第1怪」にしちゃおう。ははははは。
今回は、第1回目の時に希望したのだけれど、時間がなくて話せなかった子たちの登場です。
前回は低学年に怖い話を話すのを譲った高学年の子たちが多いですね。
今回も大勢の子どもたちが集まってくれました。
会場のコンピュータ室は阿鼻叫喚の雨嵐!
お、おとろし~。
自分でも怖い話をして、友だちに怖がってほしいという子どもたちの思いを大切にし、伸ばしていきたいなあと考えています。
9月27日【6年理科p4c】対話で課題解決
「月はなぜ欠けているように見えるのか?」
先日この問いを出して、あいまいな考えを子どもたちが出し合ったところで終了した理科の学習。
この日、p4cであいまいな考えを積み上げて、課題解決に挑みます。
なお、会場は先日怖い話大会を開催した薄暗い部屋。一つの窓からのみ明かりがさすようにして、部屋の中央には月球儀を置きました。これ、実はちょっとした仕掛けなのです。これが功を奏するかどうかはお楽しみ。
では、見ていきましょう。
「私は太陽の光の当たり方が関係してるんだと思う」
「月には隕石が衝突してできたクレーターがあるでしょう。そういう穴によって影になったりするんじゃないかな」
「太陽の位置が関係するんだよ、きっと」
「そう。太陽は動くから、光が月に当たる位置も変わるんだよ。それで、月の影になる部分も変わって・・・」
「う~ん。月と太陽の位置が変わると、太陽の光の当たり方も変わるってこと?」
「月って丸いでしょう。私はそれが関係するんじゃないかなって思う」
「私は、日にちが関係すると思うよ。だってさあ、月のカレンダーってあるでしょう。ほら、〇月〇日は満月とかって書いてあるやつ」
この発言に、一同どよめき。「おー!そうだねえ」「確かにー」というつぶやきも聞こえます。
「さっきの話に戻るんだけど、太陽は動くから、日光の差し方も変わるでしょう。それが関係するんだよ、多分」
「私はやっぱり日にち。月のカレンダーは、満月の他にも半月とか新月とかも書いてある。予め分かってるってのは、月の満ち欠けは日にちによって決まる」
「日にちもそうなんだけど、季節っていう方がいいのかも。ほら、暑い日とか寒い日とかによって違いそうじゃない」
「たくさん意見が出たけど、結局、何で月の満ち欠けって決まるの?」
おおおー!!!!これはびっくり!おどろき、桃の木です。
このような対話の総括を促す発言って、たいていは教師がするものです。
それを子どもたちが自分たちでやっちゃうんだもんなあ・・・恐るべし6年生!
この問いかけに、あるお子さんが答えました。
「結局、全部関係してるんじゃない?」
ほーほーほー。そうだよねえ。みんな関係ありそうだよねえ。
ここであるお子さんが力説し始めます。
「あっ、みんな、見て!この月球儀に日光が当たってるけど、ここから見ると、ほら、なんか三日月のように見えない?」
子どもたちは、発言しているお子さんの話を聞き洩らさないよう一心に聞き入っています。
「でさあ、今度はこっちから見ると・・・」
あまりに熱が入っているので、隣の子が補助として月球儀を持ち上げたり、傾けたりして発言しているお子さんをサポートします。
ここで私もようやく登場。
「みんなさ、ちょっと動きながら月球儀を見てみよう。見る位置によって月球儀が三日月に見えたり、半月に見えたりしない?」
「どれどれ」と、子どもたちは立ち上がって、月球儀の周りを歩き始めます。
お、何となく、分かってきたみたいね、君たち。
(教師)「ほら日光を背にして月球儀を見ると、日光が球の前面に当たってるよ。これは?」
(子ども一同)「ああ、満月!」
(教師)「じゃあ日光に向かいながら、月球儀を見ると影になっちゃってるね。これは?」
(子ども一同)「新月!」
(教師)「じゃあ、次の理科は、班ごとに球に光を当てて、どのように見えるか確認しようね。じゃあ、これでこの時間はおしまいです」
p4cは基本的に、教師が対話をまとめません。それは、子ども一人一人の多様な考えを無理やり一本化しないためです。
しかし、教科指導においては学習のまとめとして、学習内容を確認する必要がある場面も多くあります。
それは理科も同じこと。ただし、この時間は、すべてとは言いませんが、かなりの部分を子どもたちが自らまとめていたのです(この次の時間に改めてまとめることはしますが)。
当校が理想として掲げる教育像は「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」です。
子どもたちは、あいまいさを積み重ね、そこから新しい考えを生み出したのです。子どもが主体となった学びが展開されたと言っていいと思います。
お見事、6年生のみんな!さすがだねえ。
9月26日【6年】親善陸上大会p4c
親善陸上大会から帰校後、6年生は早速p4cで振り返ります。
一番最後の写真は、p4cの発言を板書したものです。
ものすごい発言量で、複雑で、おまけに話が多岐に及び、それぞれに深い対話になったものですから、板書していた私も構造的に分かりやすく記録するなんて無理です(きっぱり!)
とは言え、対話はとっても面白かったのです。
問いは「陸上大会で走ったり跳んだりする前に何を考えていたか?」です。
ほんの僅かだけ、ダイジェストでお送りします。
まず始めは子どもたちが陸上大会でのエピソードを語っていきました。
「入賞できた友だちはすごいなあと思いました」
「スタート前には他校の人とおしゃべりしたりして、応援もしてもらえたりもして、嬉しかったです」
「リレーのバトンパスがうまくいってよかったです」
「練習よりもいい記録が出て嬉しかったです。何で本番だといい記録が出るんだろうって思いました」
「私うまくいったなあって思ったんだけど、結果は4位だったので残念でした」
「競技の前には周りがみんな足速そうに見えた。で、同じ組の他校の人と話したとき、『私足遅いの』と話したら、『私も遅いの』って言われて少しほっとしたの。でも一緒に走ったらその人ものすごく速くて、『なんでー』って思いました」
「レース前、呼名されたとき、ものすごく緊張しておどおどしちゃったんだけど、スタートしたら吹っ切れて不安なく走れました」などなど。
とにかくたくさんの発言がありました。
自分の思いを友だちに聞いてもらい、友だちのエピソードを聞く。
これだけでも、子どもたちは楽しそうです。
ここで担任が初めて話したのです。
「ねえ、みんな。緊張したってことだけど、それをどうやって克服したの?」
子どもたちが話した方法はおおむね以下のとおり。
「ほかの学校の人たちがやってたんだけど大きな声を出す。アップするときとかに」
「私はね地面をじっと見るとか。一点を見つめるの」
「友だちとおしゃべりするといいと思う。他校のことだったら、おしゃべりに集中できると思う」
「頭を切り替えて、この状況を楽しもうって思うようにすればいい」(この発言、後で本人に訊いたところ、対話の中で思い浮かんだとのことです。すごいなあ、これぞp4c)
「もうね、あきらめちゃう。失敗したらどうしようと思うから緊張しちゃう。走幅跳びで踏切失敗しても仕方ない。うまくやろうとしない」
「で、あきらめた上で、全力を出す」
「何も考えずに、今やるべきことに集中する」
「大勢の前で競技すると思うから緊張する。周りに誰もいないと思い込む」
「いつもどおりにやることを心掛ける」
「もう、やるしかないって覚悟する」
「手とかで足を叩くとかして音を出す」
「とにかく動き回る」
「何か他の事をして、気を紛らわせる」
対話の途中で、「どうして緊張するんだろう?」という根本的な問いも出されていました。
「緊張するのはそれだけ練習したって証拠なんだよ」
「緊張するって悪いばかりじゃないんだ。いいことだってあるのかもね」
予め考えていた意見や思いを発表するのではなく、対話をする中で友だちの発言に触発され、ヒントを得て新しい考えを創っていく子が何人もいました。
ホント素晴らしい。これぞ対話の醍醐味だって言えるのではないでしょうか。
お見事!
9月26日【6年】親善陸上競技会
胎内市内の小学6年生が集って行われる「胎内市小学校親善陸上大会」。我らが6年生は張り切って出場しましたよー。
練習も含め、全力を尽くすことのすがすがしさ、心地よさ、達成感を感じたことでしょう。
さらには仲間と励まし合いながら活動したことで互いの信頼関係もより一層深まったのじゃないかしら。
お疲れ様でした。
今日はゆっくり体を休めて、次はマラソン大会だー!ははははは。
*私役員だったので、思うように写真が撮れなかったのです。虫眼鏡で見てください。ははははは。すみません。
9月25日【6年理科】ネガティブ・ケイパビリティ
現在、6年生は理科で『月の形と太陽』の学習中。
この日は、「月はなぜ欠けているように見えるのか?」、そして「なぜ毎日欠け方は変わるのか?」について考えました。
子どもたちにいきなり問うてみましたが、誰も分かりません。そりゃあ、そうでしょう。何も勉強していないのですから。
よくある授業だと、「誰も分かりませんね。では答えは・・・」と教師が説明しておしまいです。
でも、私たちにはp4cがある!
あいまいな考えを積み重ねる中で、気付きが生まれたり、新しい考えが思いついたりするかもしれません。
そこで、「こうじゃないかな」「こうかもしれない」「〇〇に関係あるかも」というあいまいな考えをあいまいなままノートに書きだすように促したところ、出るわ出るわのあいまい大行進です。
・太陽の動きや位置が関係しているのかな。
・太陽の光と関係があるかもしれない。
・月の光と関係しているのかもしれない。
・月の位置に関係しているのかもしれない。
・季節が関係してるかも?
・日付と関係があるかもしれない。
・気温と関係がある?
・空と関係してるかも?
・太陽の光が月に当たって、毎日少しずつ西から東に移動してくにつれて月の形が変わるのかもしれない。
・太陽の熱と位置が関係してる?
・太陽も月に近づいているのかもしれない。
・太陽が夜になると暗くなって、太陽が形を隠しているから毎日月の形が変わるのかな?
・太陽が回っていて、毎日少しずつ回るから、それにつれて月に照らされる場所が変わって、欠けたような形に見えたり、真ん丸のような形に見えたりするのかもしれない。
・日光の当たり方によって違うかもしれない。
・隕石が当たって、深いところが暗くなって、浅いところが明るくなって、深いところから明るいところに順番に明るさが変わっているのじゃないかな?
・地球が丸いことと関係があるのかな?
・地球が回っているから?
・まず月は、一日ごとに東に移動しているから、東に行くほど光が見えるんじゃないかなあと思いました。
・面積と関係があるのかな。
あいまいなものをあいまいなままで持ち続ける力、問い続ける力をネガティブケイパビリティと言うのだそうです。
そして、私は先行き不透明な社会を生き抜く子どもたちには、ぜひ、このネガティブケイパビリティを持ってもらいたいと思っています。
次の時間にはp4cで、互いのあいまいな考えを出し合い、練り上げていきたいと考えています。
我らが6年生は、この難問に果敢に立ち向かってくれることでしょう。
9月25日【1年生活科】虫の住処
1年生はこの前の時間、グラウンドで虫捕りに興じていました。
そして教室に戻った後、活動を振り返ります。
実はこれが大事なのです。
この日、1年生はグループごとに、どこに虫がいたのか確認をして、虫の住処地図(?)を作ったのです。
虫捕りがよほど楽しかったのでしょう。
振り返りにも花が咲きます。
そしてこの話し合いの実に自然なこと。ざっくばらんな雰囲気で、互いの経験を聴き合い、紹介し合っていました。1年生、着実に成長していますね。
虫たちよ、1年生の勉強に協力してくれてありがとう。
子どもたちの勉強が済んだら、また自然の中で元気よく過ごしてね。
1年生のみんな、虫たちに感謝だね。いい勉強させてくれてありがとうだね。
9月24日【2年国語】バラバラになった文章を並べ直す
2年生の国語の授業。この日は、担任が公開する授業を近隣の小学校の若手教員が参観に来たんですよ。
教材は『どうぶつ園のじゅうい』。獣医の一日を追ったルポルタージュです!
授業の冒頭、担任は文章を段落ごとに切り離して、順序をバラバラにして子どもたちに提示しました。
で、バラバラになった文章を元通りに並べ直すのが、学習の課題です。
しかし、教科書を見てはならないのですから難問です。
子どもたちはどうするのかなあ?と見ていると、あにはからんや、子どもたちはどんどん正しい順番に並び替えていくではありませんか。
と言うのは、子どもたちは「朝」「お昼過ぎには」「夕方」「一日の仕事の終わりには」「お昼前に」などの時を表す言葉を手掛かりに考えているようなのです。すごいなあ、君たち。
まさにこの単元のねらいの一つは「時間的な順序を考えながら、内容の大体を捉える」だったのです。
授業の中で、子どもたちの意見が分かれる場面がありましたが、それぞれが自分が正しいと思う理由をしっかりと話して見事解決していました。
この時間は子どもたちの思考力・判断力・表現力を鍛える時間となりました。
2年生のみんな、がんばりましたね。
9月24日【5年総合的な学習の時間】稲刈り
先週の長雨を超えると気温も下がり、すっかり秋らしくなりました。
気が付くと赤とんぼがあたりを飛び交っています。
秋晴れの下、地域の農家様とJA胎内市青年部様からのご協力をいただき、この日、5年生は稲刈りを体験させていただきました。
鎌の使い方を教えていただきながらの「手刈り」です。おー!
交代しながらとは言え、腰を曲げながらの作業は重労働だったはず。
それでもみんな稲穂の中に入り込んで、笑顔で一生懸命取り組んでいましたよ。
そのうち、「ぎゃー!」と乙女の悲鳴が!
声のする方向を見ると、田んぼのぬかるみに足を取られて、2人の子が転んでいました。ははははは。
泥だらけになっても笑顔なんだよなあ、君たち。
田んぼを吹く風が心地よく、思い出に残る体験となりました。
お忙しいところご協力くださった皆様、子どもたちの応援にお出でくださった保護者の皆様、ありがとうございました。
9月24日 全校マラソンチャレンジタイム
10月9日に開催されるマラソン記録会にむけて、この日から「マラソンチャレンジタイム」が始まりました。
今年から縦割り班ごとに走るのですよ。
これは、体力・持久力の向上はもちろんですが、それと同時に、異学年に対する思いやりの心を育てるとともに、良好な人間関係づくりの基礎を養います。
縦割り班ごとに準備体操をしたら、さあ出発です。
さわやかな風が吹き抜けるグラウンドで、互いに声を掛け合いながら走る、素敵な姿が随所で見られました。
マラソンって、一人で黙々と走るよりも仲間と走る方がつらさが軽減するって言うか、楽しく走れちゃうんですよねえ、なぜか。
みんな、一生懸命走りながら、友だちとの仲ももっと良くなるといいね。
9月20日【1年、4年食育】箸の使い方
この日、1年生は築地中学校在籍の栄養教諭に来てもらって食育授業で学びました。
食事のマナーを学ぶ一環で、正しい箸の持ち方を教えてもらったのです。
子どもたちは上手に持てるよう奮闘!
みんな上手に持てるようになったかな。
正しい箸の使い方をマスターして、ごはんをおいしく食べられるようになってね。
また、4年生も食育授業で学びました。
丈夫な体をつくるためには、3つの栄養素+適量のカルシウムを積極的に摂取することが大事と教えていただきました。
栄養教諭が指導する際に面白く(かつ大胆に)動く教材を示すと、4年生は「わあー!」と大盛り上がり。
君たち、いいねー、ノリが。ははははは。(それでも本当に集中してしっかり学んでいたんですよ。さすがー!)
9月20日【3年国語】学び方を学ぶ
遡ること1日の9月19日。
3年教室を覗くと、国語の学習が始まったばかりでした。
黒板には、次のように今後数時間の課題が書かれていました。「くわしく読んで、感想を伝え合おう」。
子どもたちは丁寧に板書を視写していますね。ノートを取り終わった子は担任が何を話すのか、じっと注目しています。学ぶ意欲が旺盛です。
全員の子どもが視写終わったのを確認した後で、担任は話し始めました。
「詳しく読むって、どういうことだろう?今まで国語でどう勉強してきたか思い出してみよう」
その後、担任と子どもたちが対話しながら、この文学教材では、登場人物の気持ちの変化を読み取りながら読み進めるといいことが確認されました。
さらに、場面ごとの主人公の心情を前の場面と比較することで変化を読み取ること、それは場面の出来事に対する主人公の行動や様子を表にまとめると、物語全体の心情変化をとらえることができることも、担任と子どもとの対話によって明らかにされていきました。
この後、子どもたちは、物語を場面ごとに分ける作業に入りました。
何気ない日々の授業の一コマ。しかし、ここには、子どもが自分で見通しをもって学習を進められる力、そして自分が主体となって学習できる力を育成しようとする担任の意図が見て取れました。
「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」は日々の授業で体現されているのです。
9月19日【5年学級活動p4c】私たちはクラスメイトだから
この日、5年生は学級活動でp4c。日本中、あるいは世界中で大問題になっていて、どの学級でも起こりうる「いじめ」についての対話です。いじめは、たとえ今現在いじめが起きていないとしても、子どもたちが将来に渡って人間関係を築いていく上で、考えるに値する重大な課題だととらえています。
さて、授業の冒頭、担任は5年生に一つの動画を見てもらいました。ある県で起きた集団いじめに関するニュース映像です。子どもたちは深く感じ入った様子で、その後の対話にも気持ちが入っていました。
問いは「どうしていじめは止められないのか?」です。
「いじめを目の当たりにしても止められないことがあるのは、止めることによって自分もいじめられちゃうかもしれないって思っちゃうからだと思う」
「いじめをしている人は自分よりも強いから、止めようと思っても、ほかの人と同じように話せなかったからだと思うよ」
「うん。次は自分がターゲットにされちゃうかも」
「あのニュースだと、いじめをしている多くのクラスメイトが、自分よりも上だと思ったから止めることができなかったんだ」
「そうだね。今度は自分がいじめられるかもって」
「いじめられている人は、なんで自分だけがいじめられるんだろうって苦しんでたと思う。でも、いじめる子が大勢いて、みんな自分より上だって思いこませられちゃった」
「いじめを止めようとしたら、後からいじめていた人から怒られるのが嫌なんだと思う」
「いじめていた子たちと、普段あまり話していなかったから声を掛けられなかったんじゃない?」
「クラスの中にランクとか順位みたいなのがあって、自分より上の人にやられちゃう」
「やっぱり、いじめを止めるにはたくさんの勇気が必要なんだと思う」
いじめが起こるような学級にはヒエラルキー(ピラミッド型のような組織における構成員の力関係)が存在するという、今まで彼らが聞いたことのある知識がこのp4cで生かされています。彼らはそれを踏まえて発言しているのです。
この後も子どもたちは、今まで自分の身に起きた出来事を振り返りながら、その時々に感じた思いを語っていきました。(が、ここでは省略します。)
その後、対話の焦点は、「もしも、いじめを見たらどう対応するか?」に移っていきました。
「親でも先生でもいいから、相談してみるかな」
「そうそう。大人にね」
「いじめを一緒に見てた人がいたら、その子と一緒に相談する」
「うん。一人じゃできないことでも、一緒ならできるって」
「前にいじめの4層構造について教えてもらった時、いじめの傍観者がどう行動するかが大事だって思った。それを思うと、いじめを見た人がどう行動するかによって決まる」
「私は、自分で止めようとする!」
「ああ。みんなだったら、いじめをどうやって止める?」
「さっき発言があったんだけど、一人でやったら今度は自分がいじめられちゃう。でも友達と一緒なら大丈夫だと思う」
「そうだね。仲間を作って、やる」
「あと、先生に相談していじめを止めさせてもらう」
「私はいじめを見たら、仲間を作る前に、まず自分で声を掛ける」
「自分で声を掛けるのは大事だけど勇気が要る。こっそり友だちに話したらいいと思う。『あれはいじめだよね』って」
「始めはこっそりで小さな声だったとしても、それがだんだんと広がって大きな声になっていくんじゃないかな」
「そうなったら、全体で話ができるね」
対話を見ていると、同じような発言が繰り返されているような印象をお持ちになるかもしれません。しかし、その発言が繰り返される中で、新しい対話の視点が提示されているのです。一見堂々巡りのようでも、回り道のようでも、子どもたちが主体的に自分たちのペースで考えるためには必要な流れなのでしょう。教師が敷いたレールの上ではない、子どもが主役のp4cならではの対話の流れと言ってもいいかもしれません。
この対話、ここまで大人の出番はほとんどありませんでした。子どもたちがまさに主体となってこの対話を回し、発言を積み重ねていったのです。
私はいたく感動し、子どもたちに語りました。
「ねえ、君たち。1学期末に似たようなテーマでp4cやった時のこと覚えてる?君たちは『いじめはよくないけれど、止めるには勇気が必要で、自分にはその勇気がない』って言ってたんだよ。覚えてる?」
子どもたちはゆっくりと頷きます。
「でも、今日は違うね。どうして、2か月前に語れなかったこと、『いじめをやめさせるために何かしたい』って語れるようになったの?」
「だって、先生。私たちはクラスメイトだし」
「だからみんなを信頼する」
「仲がよくなりたいし、もう仲いい」
「そんな思いをみんな同じように持ってると思う」
「ぼくたちは今まで何回もp4cやってきて、深く考えた。今は困っている人がいたら助けなくちゃって思える」
担任も発言。「みんなさ、今まで対話してきて、いじめってどう思う?」
「とっても良くないこと」
「いじめられている側にとっては、恐怖」
「いじめはなぜダメなのかって、もっと深く考えたい」
「いじめはされたら嫌でしょう。それなのに、どうしていじめは起きるんだろうって思う」
「そうだよね。やられている側の立場に立ったら、嫌な気持ちなんだろうって分かるだろうに」
「いじめはダメ。やられた側は立ち直れないかも。やった方だって後悔すると思うよ」
「どうしたらいじめは起きなくなるんだろうって思う」
「いじめなんてしてたら、大人になって社会で生きていけないと思うよ」
この後、「覚悟」というキーワードが出されるなど、対話はさらに深まりを見せました。(が、ここでは省略します。)
築地小学校が掲げる理想とする教育像は、「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」です。
この日のp4cでは、もしも目の前でいじめが起きたらどうするかという危機的状況を想定しての対話となりました。
この厳しい問いに対して、ほぼ全員の子が語ったのです。
子どもたちは一生懸命考え、そしてさらに自分たちの手でよりよい学級をつくっていこうと決めたのかもしれませんね、覚悟をもって。
お見事、5年生諸君!素晴らしいよ、君たち!これからも大いに期待していますよ。
9月19日 怖い話大会
ついに来ました、この日が!そう、「怖い話大会」です。
写真をご覧ください。怖い話大会なんだけれど、会場は熱気ムンムンです。怖い話好きな子ってこんなにたくさんいるのね。想定を大きく超える大盛況ぶり。おかげで話したい子全員から怖い話をしてもらうことはできませんでした。
ギャー!
これは嬉しい悲鳴です、ははははは。
怖い話を始める前に、電気を消しただけで、ギャー、うわーって叫び声が。君たち、盛り上がる気満々だねえ。
3人の子が話し手となって語ったのですが、みんななかなか上手です。
私も短い話を一席「チャイコフスキーの赤い目」を披露しました。私の自作なんですよー、うふふ。私も好きねえ。
まだまだ話したい子はたくさんいるので、すぐにでも第2弾、第3弾を開催しなくちゃって考えています。
これを呼び水として、子どもたちが自分たちで企画運営してくれたら嬉しいなあ。
9月19日【6年体育】陸上練習~開始国際高等学校陸上部の皆さんをお招きして
市親善陸上大会に向け、6年生は陸上練習に勤しんでいます。
この日は、開志国際高等学校の陸上部の皆さんにお出でいただき、ご指導いただきました。
なんてったって、高校生の皆さんの体つきは、もう陸上競技大会で素晴らしい成績を収められるようにカスタマイズされていますもんね。
ホントかっこいい。
我らが6年生、練習にも熱が入るってもんです。
また、優しく丁寧に教えてくれるんだもんなあ。
高校生の皆さんに憧れをもち、自分のロールモデルの一つとして、子どもたちは捉えているんだろうなあと思いました。
開始国際高校の校長先生、指導の先生、そして陸上部の皆さん、ありがとうございました!
9月18日 図書館司書による読み聞かせ
昼休みに司書による読み聞かせがありました。昼休みなのですが、結構多くの子たちがランチルームに集まりました。
今回読み聞かせてもらったのは絵本『かぐや姫』。聞いてみてわかったのですが、この絵本、かなり古典の竹取物語に準じた内容になっているんですね。
子ども向けの現代語訳ですが、子どもたちはいにしえの世界に思いをはせながら、引き込まれるようにして読み聞かせを楽しんでいました。
9月18日 小中合同あいさつ運動
築地中学校と合同でのあいさつ運動。今回は1学期に続いての2回目、築地中学校が会場となります。
築地小学校から都合のつく子どもたちがたくさん参加してくれました。
村松浜のクリーン作戦と同じで、同じ目的をもって、中学生や地域の方々と協力して活動するって、とっても教育的価値の高いことだと考えています。
9月17日【3年学級活動p4c】挨拶は気持ちが大事
さあ、3年生のp4c。2学期になって本格的にp4cを始めた3年生ですが、回を重ねるにつれ、どんどん慣れていって、急成長しています。
この時間は学級活動で、テーマは「挨拶」。
どんな対話になったのかな。では見ていきましょう。
なお、この時間、子どもたちは「WRAITEC(ライテック)」と呼ばれる思考のツール(「どうしてそう思うの?」「それって本当?」「例えば?」などの発言例)を時に駆使しながら自分たちで対話を深めようとしていました。
「もし、挨拶しても無視されたらどうしたらいいかって思うの」
「無視されたら、嫌だよねえ」
「うん。挨拶したくなくなっちゃう」
「そういうことってよくあるの?」(WRAITECの一つ)
「そういうことがよくあるなら、誰も挨拶したくなくなっちゃうよねえ」(WRAITECの一つ)
子どもたちは早速WRAITECを使って対話を深めようとしています。素晴らしい!
「そんなときは、挨拶を返してくれるまであいさつし続ける」
「ねえ、そもそもどうして挨拶するの?」
おおー!これはそもそもを尋ねる発言。謂わばクリティカル・シンキング(批判的思考)ですね。恐るべし3年生!
「私ね、前に挨拶を返してもらえなかったことがあって、とっても悔しかったの。挨拶って返した方がいいと思うよ」
「挨拶を返してくれないのは、もしかして聞こえなかったかもしれないよ」
ここで教師が介入。
「ねえ。挨拶を返せなかったことがある人は、どれくらいいるの?ちょっと手を挙げてみて」
すると半数くらいの子が挙手しました。
さらに教師が問います。
「挨拶を返せなかったのはどうしてなの?」
「私はどう返したらいいか分からなかったんです」複数の子が同様の意見でした。
「私は挨拶だけじゃなくて、大勢の人の前で話すのがそもそも苦手なんです」
「そう。恥ずかしい」こちらも複数の子が同様の発言をしました。
「ぼくは自分から挨拶するのはいいけれど、挨拶されてそれを返すのが恥ずかしいんだ」児童心理って複雑ですねえ。
「挨拶を返すにも、心の準備が必要なんだよ」ああ、なるほどね。
「ぼくも一人二人ならいいけれど、大勢の前で話すのは苦手だなあ」
「あと、知らない人に挨拶するのも恥ずかしい」
「そんなときは、自分一人でやろうとするのじゃなくて、友だちと一緒に挨拶すればいいんじゃない?」
おおー!協働作業としての挨拶ですね。
「恥ずかしいって気持ちをなくすにはどうしたらいいんだろう。みんなどう思う?」
「普段から友だちと仲よくしていればいいんじゃない?仲のいい友だちには恥ずかしいって思わない」
「挨拶するぞっていう気持ちを強く持てばいい」
「挨拶する相手を、自分の好きな食べ物だって思いこめばいい。お菓子とかさ」
「明るい気持ちでやればいいんだよ」
「最初は恥ずかしいって思ってても、1回挨拶すれば、勇気が出て何回もできるようになるよ」
「人の顔を見てあいさつするのが大事だよ」
「もし、相手の目を見てあいさつするのが苦手な人はどうすればいいの?」
「お辞儀だけでもいいんじゃない?」
「でもさ、お辞儀だけだと相手を無視したことにならない?」
「相手の顔を見てお辞儀すれば、無視したことにはならないと思うよ」
「そう。顔を見ないでお辞儀はダメ」
「でもさ、相手の顔を見るのが苦手な人なんだから仕方ないよ」
「無視するって、どこからどこまでが無視するってことなの?」
おお!この発言は、様々なパターンを踏まえての帰納法的な考え方と言ってもいいのかもしれませんね。素晴らしい!
「無視してるかどうかは、相手が無視されていないって感じれば、それでいいんだと思う」
「相手次第ってこと?」
「そう」
「相手を見るだとか、大きな声であいさつするとか、やった方がいいことはいいんだけど、でも苦手なら仕方ないじゃない」
「うん。相手を見て、ニコッとすれば気持ちは伝わると思う」
「う~ん・・・。お辞儀もいいと思うんだけど、なんかなあ・・・」
「お辞儀だけだと、やっぱり気持ちは伝わらないと思う」
「そう。お辞儀だけだと、挨拶にならないよ」
「そうだねえ。でも挨拶の仕方って、人それぞれでいいのかなあ」
子どもたちは、挨拶が苦手な人にもしっかり寄り添おうとしているのですね。
教師がこの対話を引き取ります。
「挨拶ってさ、結局何が大事なの?」
「明るい気持ち」
「笑顔だよ、笑顔」
「明るく元気な挨拶」
今まで、大人が子どもたちに話してきた望ましい挨拶の定型が子どもたちから出されました。
「えーっと、うまくできない人もいるけれど、まずは挨拶をしようって気持ちが大事だと思う」
「例えば、どういうこと?」
「挨拶しようって気持ちがあれば、自分から挨拶できるんじゃないってこと」
「気持ちがあれば、大きな声は出せなくても、何かできるんだと思う」
対話は「挨拶は相手に気持ちを伝えることが大事」という方向に進んでいきましたね。
教師が子どもたちにこの対話の感想を紹介するよう促します。
「私は、これから挨拶をしようと思う」
「挨拶は気持ちから始まるんだなって思いました」
「次からはもっと大きな声であいさつしようって思います」
3年生の中には、「WRAITECを活用するといいんだ」という意識が芽生えてきた子が何人もいて、子どもの発言によって、対話が回されていく姿に感動しました。
まさに子どもが主体となった対話、p4cでした。
なんと、たっぷり1時間の対話!
子どもたちのオーナーシップが発揮されたp4cだったといっても過言ではありません。
お見事!
9月17日【4年総合的な学習の時間】「はるかなた」は遥か彼方まで届くように
この日、4年生は胎内市で生まれた「はるかなた」について勉強しました。講師は胎内市商工会から経営指導員の宮下航平様です。
「はるかなた」というのは、サツマイモの一種の「べにはるか」をさらに品種改良して生まれた胎内市の新たな名産品です。聞くところによると、しっとりとしてあま~いのだそうです。誕生してから5年くらいしか経っていない特産品なのです。
さて、子どもたちはしっかりと話を聞いた後、はるかなたを使ったスイーツのデザインに取り組みました。どれもおいしそうです。ちょっとだけ紹介します。描いたデザインはこの後ブラッシュアップしてスイーツコンテストに応募するのだそうです。
聞くところによると、「はるかなた」は遥か彼方に届くようにという願いを込めてつけられたのだとか。そのお手伝いを4年生のみんなもできたらいいね。
9月13日【1年生活科】昆虫の家訪問
話は遡りますが、9月10日のこと。
1年生は市内にある昆虫の家を訪問しました。
とっても楽しかったみたいね。いい勉強になって、よかったね。
昆虫の家様、ありがとうございました!
9月13日【3年総合的な学習の時間】中村農園様訪問
こちらも遡りますが、9月11日のこと。
3年生は中村農園様を訪問。とってもいい思いをしたみたいね。いい勉強になって、よかったね。
中村農園様、ありがとうございました!
9月12日【5年学級活動p4c】罪悪感と後悔
5年生は学級活動でp4c。
授業の冒頭に、担任がニュース映像を流します。高校生4人組が川に飛び降りようとしている女性を引き留め助けたという出来事です。
この動画を見て、子どもたちは様々な感想を交流しました。
「高校生が力を合わせて女性の命を救ったのはすごい」「勇気をもって自殺を思いとどまらせたのはすごい。冷静にプラスの言葉がけをしていたのがよかったのかなあと思う」などなど。
子どもたちはこの動画で感じたことと自分の今までの体験を振り返って、みんなで対話したいことを出し合いました。
そして、その中から選ばれた問いは次の問いでした。
「罪悪感とは何か?」
う、うわー!重っ。
私としては、「勇気を出すってどういうこと?」とか「どうしたら勇敢になれるの?」なんて問いになるのかななんて、おぼろげながら考えていたのですが、予想は全く、まっっっっっったく外れました。なはははは。まあ、こういうこともありますわな。
で、どんな対話になったのでしょうか。
結論から言えば、対話は2時間にも及び(途中で給食・昼休みを挟みました)、特に後半は子どもたちの体験を踏まえた発言がバンバン出されたのです。
後半の様子は記録していなかったため紹介できませんが、対話の一部分だけチラ見せ。
「罪悪感と後悔。『あの時何かしとけばよかった』と言うのが後悔」
「そうだね。『何かをしなかった』から抱く後悔もある」
「後悔って単純じゃなくて、複雑な気持ちだと思う。ぼくは、道路でぐたっとなっている猫を見つけたことがある。大丈夫かなと思って通り過ぎたんだけど、次の日その猫は死んでました」
一同し~ん。空気が重いです。
「後悔とは少し違って、罪悪感って秘密をもっているときに感じるもの」
「罪悪感って後悔に近いかも」
「ねえ、『複雑な気持ち』ってどういうことなの?」
「なんというか、心がモヤモヤするって感じかな」
「気持ちが整理できなくて、自分でも分からないってことなんでしょう」
「そう。イライラするとか悲しいとかって気持ちが混ざり合ってるっていうか」
「様々な気持ちが混ざって、言葉で表現できないんだよね」
「みんなは、罪悪感を感じた体験ってある?」
「私は妹のお菓子を勝手に食べちゃったことかな」
「ははははは。私も姉のお菓子を食べちゃったことある。罪悪感」
「バスケットボールの大会の時、もっと頑張れば勝てたかもしれないって思えて、罪悪感を感じた」
「じゃあ、あの時何かをしとけばよかったって後悔したことはある?」
「妹にもっと勉強を教えてあげていれば、もっとテストでいい点数取れたかもって思う」
ここで教師が発言。
「罪悪感と後悔って一緒なの?違うの?」
「う~ん。似てると思うけど。この2つの感情って友だちのようなもの」
「あの時やってればよかったっていうのが後悔で、やって失敗しちゃったっていうのが罪悪感、じゃないの?」
「やってればよかったってのが後悔、やったら失敗しちゃったっていうのが罪悪感?」
この後、後悔や罪悪感を感じた時のエピソードがどんどん出されていきました。
子どもたちは時に深刻な表情で、そして時に勇気をもって言葉を絞り出していきました。
結局、全員が語ったのじゃないかしら。
全員が、自分たちのp4cとしてこの対話をとらえ、主体的にさらによりよい学級を創っていこうという決意に繋がってくれたら嬉しいです。
子どもたちが学びのオーナーシップを発揮したこの時間。
2時間かけた甲斐があったこの対話は、今後にとって大変価値ある対話になりました。
5年生のみんな、これからもセーフティ溢れる学級を一緒に目指していこうね。
9月12日【6年学級活動p4c】卵が先か、ニワトリが先か?
6年生はノンジャンルでp4c。子どもたちが設定した問いは「卵が先か、ニワトリが先か?」です。
おおー!世界中の大人が頭を悩まず、大問題に6年生が挑みます。
「卵が先か、鶏が先か」問題の概要について確認した後、p4cの開幕です!
「えーっと、卵はたんぱく質が多く含まれていて・・・、で、鶏の体にもたんぱく質が多くて・・・、う~ん、大体そんなところです」
「生き物の進化って突然変異が重なってどんどん変わっていったんでしょう。だから、ある生き物が鶏になって、それ鶏が卵を産んだんだから、鶏が先」
おおーっと!これで世界の論争に終止符が打たれるのでしょうか!?
「生物は海の生き物が進化したものだから、生き物の大もとは海の生き物。一番の大もとは卵じゃない」
私がもうこの段階で発言。だっていい考えを思いついちゃったんだもの。言わずにいられません。
「私ね、動物園の猿の前でずーっと見ていたんだけれど、猿は人間に進化しませんでした。生き物が生きているうちに変わるってことはない。卵が産まれて、孵った生き物が突然変異だったりすることで、進化するんだと思う。だから卵が先」
現段階の考えで手を挙げてもらうと、「卵が先」18、「鶏が先」3という結果に。
「私は『卵が先』派なんだけど、校長先生の意見に賛成です」
「私は『鶏が先』派。猿から進化していった生き物と鶏も同じだと思う」
「ぼくは、やっぱりたんぱく質が関係してると思うんだけど・・・。う~ん」
タンパク質について、このお子さんは語るのですが、スッキリ整理した形で言語化するのが難しいようです。
しかし、たとえぼんやりした考えであってもみんなに聞いてもらいたい、発言したいと思うお子さんの姿勢と、このお子さんの発言を聞き洩らさずに聞こうとする周囲の子の姿勢!
セーフティ溢れる素晴らしい空間です!
「目が見えなくなった人は、やがてそれを補うように耳がよく聞こえるようになるって話を聞いたことがある。生きている途中で生き物は変わることってあると思う」
「でも、遺伝子って変わらないし、遺伝子でその生き物って形とか決まるんじゃないの?」
「別々の種類の生き物が交配して、その時代に合うような子どもができるのかも。ハイブリッド卵みたいなの」
ここで私は反省しつつ、先程の自分の発言を取り消します。だってもっと素敵な考えが思いついちゃったんだもの。
「私さっき随分夢のないこと言っちゃった。生き物って生きているうちは変わらなくて次の世代になって漸く変われるって言ったんだけど、みんなの話を聞いていて生きているうちに感覚が鋭くなることもあるなあって思いました。私たちが大谷選手みたいになりたいって努力しても無駄だなんて考えたくないもんね。だから、努力すれば変われるっていう、『鶏が先』派に転向します!」
「鶏は飛べませんよね。最初は飛べたかもしれないけれど、だんだん飛べなくなっちゃった。でも、その分、すばしっこく動けるようになれた。卵だってたくさん産めるようになった。できないことがあったとしても、別のことがずば抜けてうまくできるようになる」
「ねえ、鶏って、人間が家畜として改良した動物でしょう。だから、卵もたくさん産めるし、肉もよりおいしくなった」
「なんで同じ鳥なのに、そんなに違いがあるんだろう?」
「そうだね。例えばダチョウって、ほかの鳥に比べて大きいし、首も長い。で、めっちゃ走ってる。そういうよさが環境に適応してていいのであれば、同じような子どもが卵として生まれる」
「鳥は鳥でも、種類が違うんじゃない?」
「牛や馬は卵じゃなくて、親の形で生まれてくる。なんで?」
「生物は環境によって変わってくるし、進化していく。馬なんて生まれて数時間後にはもう走れるみたいだよ」
「必要だから発達するんだね」
いつしか対話は子どもたちなりの進化論に発展していきました。
そして、あるお子さんがまとめの総括討論!
「〇〇さんが言ったように、生き物も私たちも、みんながみんな同じなわけじゃない!」
「そうだよ。種類が違うし、個体差もある。私たち一人一人が違うように」
突然変異で進化し始めた生き物も、同じ種内でも変異せず進化していない生き物もいる。人間も同じで、それぞれの多様性は尊重されるべきであるというようなところに対話は着地したのかしら。はい、着地したとしましょう。
それにしても想像だにしなかったところに到達しましたね。
おもしろいなあ、子どもたち。おもしろいなあ、p4c。
私も子どもたちに交じって対話したp4c。
私は世界の大問題に今更挑むなんてと思いましたが、よく考えてみると、この問題にじっくり取り組んでみることはなかったことに気付きました。
私も対話の中で子どもたちの発言に揺さぶられ、考えを変える場面もあるほど、子どもたちの発言は力のあるものになっていたことにも気づきました。
すごいなあ、君たち。
週1でp4cに取り組んでいる6年生。p4c名人への道まっしぐらです。
学校だより9月号
9月10日【5年国語討論】方言と共通語
5年生は国語で徹底討論!
ひと通り方言と共通語について学んだ後で、「一生方言だけで生活するのがいいか、一生共通語だけで生活するのがいいか」で大激論に発展しました!
方言派と共通語派に分かれたのですが、圧倒的多数なのは共通語派。しかし、マイノリティである方言派も負けていませんよー。
まずは、方言派から、方言のよさについて、最初に出された意見を紹介しましょう。
・方言は親しみを感じる。
・方言を話すということは、地域の言葉を大切にしているということ。
続いて、共通語派の最初の段階での意見をどうぞ。
・方言は地域限定だけど、共通語は他地域にも意味が伝わる。
・きちんとした会話が成り立つ。
両派の最初の意見が出されたところで、徐々に議論は熱を帯びてきます。
子どもたちは、時に周囲と小声で話し合いながら、討論していきました。
(共通語派)「共通語は、東京に出た時にも会話が通じるよ」
(方言派) 「方言をどんどん広めていけばいいんじゃない?」
(共通語派)「外国の人が日本語を勉強する時には、やっぱり共通語を勉強するでしょう」
(共通語派)「うん。外国の人だけじゃなくて、都会の人にとっても共通語派通じやすい」
(方言派) 「方言は習うとか教わるとかじゃなくて、自然に身に付くもの」
(方言派) 「関西の人とか、東京に行っても関西弁で話す人がいる。それだけ愛着があるってことかな。誇りみたいなもの」
(共通語派)「方言だって広がって、多くの人が話すようになれば、それは方言じゃなくなるよ」
(共通語派)「うん。方言は共通語になる」
(共通語派)「言葉が話されるようになったばかりの頃は、それぞれの地域で方言を話していたんだけれど、ある方言が広まって共通語になったんじゃない?」
(方言派) 「方言は方言で、変わらないんじゃない?」
(方言派) 「方言ってさ、それぞれの地域の気候とかによって言葉が作られていったもの。寒い地方は体温を保持するためにあまり口を大きく開けないようにしてたから、活舌が悪くなった?暑い地方で体温を維持するための言葉は合わない」
(方言派) 「言葉は伝わりやすいのが一番だけれど、うまく伝わらないとしても不思議と楽しいと思えることもある」
(方言派) 「私は方言に憧れをもっている。どこに行っても自信をもって自分の地域の言葉を話すなんていいじゃない」
(共通語派)「ぼくはやっぱり共通語派。外国人が共通語を覚えるんだから、共通語は世界とつながれる言葉だね」
こんな感じで話し合いは進んでいきました。
ここに記載したのは、授業を中盤以降参観していた私が脳内で再構成したものです。
さらに時間を掛ければ、この討論はただの言葉だけじゃなくて、人が誇りに思うことやアイデンティティの形成、生き方についてまでも対話は広がっていったことでしょうね。
p4cではない、この時間の対話。
対話はp4cだけではなく、様々な対話を体験する中で、その時々の状況に応じた対話を自分なりに選択できるようになるといいですね。
様々な対話の型を授業で積み上げている5年生。この調子で行けば、対話のエキスパートに成れる予感がしますよ。
討論の終了を担任が宣言すると、「えー、もっとやりたかった」っていうつぶやきが・・・。はい、今つぶやいたあなた!話し合い活動にはまりましたね。このまま続けたら「朝まで生テレビ」になっちゃうなあ、ははははは。
9月10日 <怖い話大会>の告知
いやー、今日も暑かったですね、秋とは思えません。
そんな中、身の毛もよだつ「怖い話大会」を翌週の昼休みに開催します!と子どもたちに告知しました。
3階には、床が絨毯張りで室内に何も置かれていず、さらに窓のブラインドを下すと暗くなる部屋があるのです。怖い話にもってこい。おあつらえ向きのこの部屋で怪談を繰り広げることにしました。
私はもちろん怖い話をしたいのですが、友だちに自分の怖い話を聞いてもらいたいって子も、案外多いのです。
そこで、「怖い大会」では私のほかに、怪談をしたいって子どもたちにも話をしてもらう予定です。もう何人もエントリーしているんですよ、なんて気が早いんでしょう。それだけ楽しみにしているってことかしら。そんな子がたくさんいるので、この「怖い話大会」は1回じゃ終わらなそうですね。第2回、第3回と続きそうな予感。
実はこのイベントは、子どもに「やりたいってことは、自分で計画を立てれば、どんどんやっていいんだよ」っていう一つのメッセージなのです。
「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」の実現のために、これからも子どもが主体性を育み、発揮できるような働き掛けをしていきたいと考えています。
*それにしても、このポスターのイラスト。校長室に遊びに来た女の子たちに描いてもらったのですが、とーってもかわいいですよね。身の毛は全くよだちそうにありません、ははははは。描いてくれた子たち、どうもありがとう!
9月9日 教育実習生、颯爽登場!
本日から4週間にわたり、教育実習生が子どもたちと一緒に学びます。
子どもたちと盛んにコミュニケーションをおとりになる、素晴らしい実習生です。
給食の時間には、紹介のために、教頭先生と一緒に4~6年生のところと、1年生のところ、そして2年生のところと、それぞれの場所に顔見世興行!校舎行脚でした。
子どもたちのみんな、よろしくねー!
9月9日【4年学級活動】学級の中間評価(自己評価)
4年生は、1学期の末に自分たちの学級がどうか、100点満点で点数を付けたそうです。
4年生がつけた平均点数は、94点!なかなかいい点数ですね。しかし、我らが4年生はこれでは満足せず、さらなる高みを目指します。
グループごとに、あと6点を埋めるにはどうしたらいいのか話し合いました。子どもたち曰く「ミニミニp4c」なんだそうです。いいねー。
さて、彼らはどんなことを2学期心掛けようと言うのでしょうか。
<子どもたちが考える、現在、4年生のここがいい!と思うところ>
「あいさつがいい」「思いやりがある」「ケンカをすることもあるけれど、仲直りできる」「いじめがない」
「ほとんどの子がちゃんと宿題をしてくる」「勉強を頑張っている」「みんなやさしくてニコニコしている」
<2学期、がんばる必要があると思うところ>
「宿題を全員が必ずやる」「当たり前のことができる」「教え合う」「授業中にもっと集中する」「もっと発言する」
「ケンカをなくす」
「目を見て、ニコッとして挨拶をすると、よくなる」「給食の食べ残しを減らす」「片付けをきれいにする」「廊下を歩く」「ルール・きまりを守る」
これらを励行し、めざせ!にこにこ4年生!(⇐ これ、学級目標です)
9月9日【4年休み時間】辛抱我慢のTシャツ
前の時間に引き続いて4年教室にいると、「校長先生、見て見て!」って言われたので振り返ると・・・ おおっと!これはものすごいTシャツですねー!
じっと我慢の子であった。「ちゃーん!」「だいごろう!」。大好きな時代劇でした。ははははは。
やるなー。
ちなみに、Tシャツには『子連れ狼』ではなくて、野口英世って書いてありました。うふふ。
9月6日【2年生PTA学年行事】スノードーム作り
中に入れる材料はそれぞれで準備して、親子で楽しく製作しました。
逆さにしたり、ふったりするとキラキラ、うっとりする美しさです!
9月6日【1年生音楽】鍵盤ハーモニカ講習
初めての鍵盤ハーモニカ。
講師の先生の話をよーく聞いて、みんな、とっても楽しそうにチャレンジしていました。
これから音楽で鍵盤ハーモニカを演奏するのが楽しみですね!
9月5日【2年生活科】おすそ分け
長めの休み時間。2人の2年生が収穫した野菜を持ってきてくれました。
う、う、うれしー! 涙がちょちょぎれます。
かわいいミニトマトと立派なナス。
どうもありがとう。今夜のおかずにいたします。
ごちそうさまです💛
9月5日【2年体育】セーフティ溢れるボール遊び
体育館から何やら楽しそうな声が聞こえてきますね。覗いてみると、2年生がボール遊びをしていました。
ボール遊びといっても、子どもたちは真剣そのもの。汗だくになって、でもしっかり楽しんでいます。
教頭先生がドッジボールを基にして開発したオリジナルゲーム。細かいルール説明は省きますが、シンプルで分かりやすく、誰でも運動量を確保しながら、しっかりとボール投げの技術を高めることができるのです。
ゲームと言うと勝ち負けがはっきりするので、特に低学年の場合、熱が入りすぎて友だちを気遣うことなんてそっちのけになっちゃうことが多いです。
しかし、我らが2年生は、ボールをあまり投げていない子に敢えてボールを回したりするなど、勝ち負けと同じくらいみんなで一生懸命ゲームできることを重視していました。もう、素晴らしいじゃないですか、2年生のみんな!
誰もが一生懸命できて、ゲームを楽しめるというセーフティが溢れた体育活動でした。
とってもよかったよ、2年生のみんな!
9月5日【5年総合的な学習の時間】料理ってもっと自由でいいんだ
5年生はこの前日に引き続き、この日も市内のパテシエをお招きして、米粉スイーツのお勉強。米粉を使った商品の開発に余念がありません。
今回は、「いちごカンパニー スイーツラボ」から浅野隆 様にお出でいただきました。
実際に米粉で調理しながらのお話は、子どもたちを引き付けて止みません。
興味津々にリングサイドに陣取る子どもたち(これプロレスだったら、絶対乱闘に巻き込まれますね)。あるいは「砂かぶり席」で食いつくように講師の手元を見つめています(これ相撲だったら、絶対力士が飛んできますね)。
あ、いや、「砂がぶり」じゃなくて、「粉かぶり」ですね、米粉だけに。ははははは。
浅野様は米粉が世間に広がるためには家庭にある材料で、あるいは手に入りやすい材料で作れるメニューの提供を心掛けていらっしゃるようで、目分量や感覚(!?)でどんどんと材料を混ぜ合わせていきます。毎日の家庭料理を想定していらっしゃるのです。
さらに「みんなこの中に何を入れたい?」「どんな味にしたい?」などなど、予め作り方をきっちり決めておくのではなく、子どもたちのリクエストに応じて、チーズを入れたり、ご飯のふりかけを入れたり、はたまた煎餅を入れたりしながら調理されていきました。
「こうしたら面白いかも」「おいしくなるかも」というアイディアや思いつき(!?)をバンバン入れていくのです。
さすが、スイーツラボ!研究者・実験者ですね。
この様子を拝見していて、「料理って、もっと自由になっていいんだ!」って思った子も少なくないはず。
これって、料理だけじゃなくて、普段の生活ひいては人生そのものにも言えることかもしれませんね。
浅野様が焼く中で、フライパンを浮かせて、くるっと1回転させたときには、子どもたちから拍手が!おおおー!ってまるでライブを見ているよう。
焼きあがった米粉スイーツ(?)を少しずつ食べさせてもらった子どもたちは満面の笑みです。
そりゃあ、そうでしょう。私も味見させてもらったら、すごーくおいしかったもんねっ。
様々な体験を重ねつつ、子どもたちの米粉スイーツづくりは進んでいくのでした。
浅野様、ありがとうございました!
9月4日【まなび国語】対話について
まなび学級で対話に関して学習していたので紹介します。
① 子ども3人が意見発表していました。
テーマは「自分が一番大切にしているもの」。
3人のお子さんはそれぞれ「友だち」、「自分の命」、そして「信頼」を挙げました。
これで終わらないのが築地小学校のまなび学級。
それぞれ挙げたものについて、今度は教師1人を含めみんなで対話することによって、それぞれの考えを深めていました。
3人の子どもたち、深く考えていましたよ。すごいよ、君たち。
② こちらは4人のお子さんでの授業。
この前までにどうやら実際に対話していたようです。
この時間はそのまとめとしての位置づけでした。
( 教師 )「ねえ、前に対話したよね。ところで、対話ってなあに?」
(子ども)「人と話すことです」
(子ども)「辞書で調べると、『直接向かい合って話をすること、また、その話』って書いてあります」
( 教師 )「前にみんなで対話したときには、みんなが優しい口調で話していたから、とっても和やかな対話になったよね」
(子ども)「相手の言い方によって、返し方も変わってくると思います」
( 教師 )「そうだよね。もしも乱暴な言い方だったらどう?」
(子ども)「乱暴な返し方になっちゃいます。優しい言葉遣いって大事」
( 教師 )「優しい言葉遣いって?」
(子ども)「悪口を言わないとか」
( 教師 )「優しい言葉遣いじゃない言い方で言われることある?」
(子ども)「あります。兄から、『早く片付けろよ』って」
( 教師 )「そういう命令されるような言われ方は嫌なんだね」
こんな感じで、子どもと教師の対話によって、セーフティ溢れる対話について考えていきました。
( 教師 )「私は、相手を大切にする対話になるようにするには、優しい言葉遣いのほかに、『相手が発言するのを待ってあげること』と『顔を見て話したり聞いたりすること』だと思うよ」
(子ども)「ケンカにならないように」
(子ども)「私、どう言っていいか分からない時があります」
( 教師 )「あるよね。そういう時。そんな時には、『私、どう言っていいか分からないよ』って素直に言っていいんだよ」
以上、ごく一部だけを抜粋してご紹介しましたが。①②のいずれも、セーフティ溢れる素晴らしい対話だったと思います。
* 以下に掲載する写真は、廊下に展示されていた夏休みの課題(主に4年生の作品)です。
9月4日【1年生活】なかよくしようね、ちいさないのち
1年教室を覗くと、生活科の授業の真っ最中。みんな発言意欲が旺盛です。
教師が「小さな動物にも命があります。どんな動物が世の中にはいますか?」と問うと、ぱっぱっぱっと手たくさん挙がります。
「ハムスターです」「ライオンの赤ちゃんです」「ウサギです」「モルモットです」「カブトムシの雌です」「ハリネズミです」「モモンガです」・・・などなど、メジャーな動物ばかりでなく、マイナーな動物も含め、ものすごい勢いで動物たちの名前が挙がっていきます。(あ、動物本人にとっては、自分がマイナーだとかメジャーだとか、意識していないですよね、いやいや、これは失礼しました。反省反省)
さらに、教師が「学校にはどんな動物がいますか?」と問うと、「ハチです」「コオロギがいます」「カラスもいます」と、これまたバンバン挙げられていきます。(私なんかは「学校にいる動物」って言われると、メダカをはじめとした「学校で飼育している動物」と勝手に思い込んでしまうのですが、子どもたちはそんな思い込みを軽々と飛び越えていきます。「学校にいる動物」っていうのは「学校の敷地にいる動物」って意味だったのね。海より深ーく反省)
さらに、「それらの動物はどこにいましたか?」と問うと、これまたバンバン挙手。いやーすごいですね、1年生。それも、正しい言葉遣いでの発言。プリントに書く文字も丁寧だし。み、みごとじゃ!
そして、この後担任が発する問いが、実に秀逸だったのです。
「みんな、これからの生活科でこれらの動物と一緒に何したい?」!!
実は夏休みも終わろうとする頃、2学期の学校経営方針について教職員に話しました。理想とする教育像を「子どもがつくる学び 子どもがつくる学校」としようと。担任のこの発問は、活動そのものを子どもに委ねたといっても過言ではないくらいのものです。そこに、より教育的価値の高い活動になるよう味付けをするのは学校の役割でしょう。教師が敷いたレールの上を円滑に進むだけの教育活動をよしとしない、子どもの主体性を重視する発問によって、子どもの活動意欲に火を点けましたね。担任の先生、すごーい!
(当校は、p4cも子どもの主体性を大きく育てることから、理想とする教育像を具現化する大きな手段の一つとして考えています。)
では、子どもたちはどんなことをしたいって言ったのでしょうか。1年生がやりたいこととして挙げたのは、「虫を歩かせたい」「動物と一緒に写真を撮りたい」「背中に乗せたい」「テントウムシを手の指に這わせたい」「捕まえて観察したい」などでした。かわいいですね。これから1年生はどんな活動をするのかな。楽しみです。
9月4日【3年理科】根気強さ・粘りが驚きに
この前日、校庭で咲くマリーゴールドの種を一生懸命数えていたのは、3年生です。
細かい作業に、みんな一心に取り組んでいます。
きちんと並べて数えたり、10個ずつ集めてながら数えたりと、それぞれ工夫しながら数えていたのはさすがですね。
いくつの種があったか、互いに発表し合い、多い子は100個以上もあったことが分かりました。
わあ、すごいねえ。
自分で根気強く数えたからこそ、驚きに繋がったのでしょうね。
これ、教師が「マリーゴールドは100個くらい種ができます」ってさらっと言っちゃうと、「あ、そうですか。はいはい」って感動も何もありませんよね。
その翌日には(つまりこの日)、夏に咲いていた花が散った後の植物にはどんな変化が訪れてるのか、子どもたちは観察の結果を踏まえて学んでいました。
実際に見て、活動しながら行う理科の授業。
3年生、いい勉強を重ねていますね。
9月3日【5年総合】パテシエ気分でロケンロール
胎内市は「米粉発祥の地」と言われます。1998年に日本で最初に米粉専用の製粉工場ができたためです。そのせいもあるのでしょう。市内には米粉グルメや米粉スイーツのお店がたくさんあります。
さて、我らが5年生も、現在総合的な学習の時間で米粉スイーツを開発しようとがんばっています。
この日は胎内市の商店街から、マサヤ菓子舗から山際政和様を講師としてお迎えし、米粉を使ったお菓子やパンについてご教示いただきました。
ひと通りお話しいただいた後には、米粉スイーツのデザインに挑戦。
マサヤ菓子舗様からいただいた米粉クッキーをほおばりながら、デザイン画を描く段階になると、完全にパテシエ気分。出来上がったデザインを並べると、なかなかおいしそうなライナンナップです。
これ、私がお菓子屋さんで見かけたら、買っちゃうってのがたーくさんありますなあ。
9月2日【2年国語】オノマトペを表現する
この日の午前中、2年生教室から詩を音読する声が聞こえてきましたよ。
どれどれと教室を覗いてみると、みんないい姿勢で音読していました。
教科書の下部を机に付け、教科書を立てていますね。これぞ、「教科書トン!」の姿勢です。お見事。
さて、教材は鶴見正夫 作の『雨のうた』。
「あめは ひとりじゃ うたえない、きっと だれかと いっしょだよ。」から始まる素敵な詩です。
雨が屋根や土、川、花に当たると、当たったものによってさまざまな音が奏でられる様子を「うた」と表現しています。
担任が問います。「ねえ、雨って歌うのかな?何で『雨のうた』っていうタイトルなんだろうね」。
すると、子どもたちは適宜隣の子と意見交換しながら発言していきました。
「『ざーざー』とか『とんとん』とかって、リズムみたいだから『うた』って言ってるんだと思う」
「雨が当たるときの音が当たるものによって違うから、それが歌みたいなんだよ」
「いろいろな音がするんだよ。楽器みたいに」
(教師)「様々な楽器が音を出しているから、まるでオーケストラみたいってこと?」
「そうそう!」
こんな感じで、対話によって詩を理解していきます。
詩の内容の基本理解を済ませた後、自分なりの表現で読みを深めます。
(担任)「『つちで ぴちぴち』ってどんな感じがする?」
「『ぴちぴち』って、魚が水の中から出てきたときに、ぴちぴちしてるって感じ」
一同、あー!そうだね!
「私はひよこの鳴き声みたいに思えるよ」
雨の音が、魚の動きやひよこの声のように聞こえるなんて、なんて詩的なんでしょう。
教科書に書かれている「とんとん」「つんつん」についても同様に読みを進めていきます。
これらの表現って、「カンカン」など実際に聞こえる音ではなく、ものの状態を表すオノマトペなのですから、結構難しめ。
それでも子どもたちは果敢にチャレンジしていました。
ところが、この後に登場する表現が大問題なのです!
(担任)「『しとしと』ってどんな感じ?」
おわー!出たー!これぞラスボス的発問。
それでも子どもたちは諦めることなく、う~んと頭をひねります。
そして何人かの子どもたちがぽつりぽつりと発言していきました。
「え~っと、しっとり雨が降る感じかな?」
「そう。なんか染み込むみたいな感じだと思う」
折よく、外はそぼ降る雨の模様。
窓際に行って、雨の様子をじっと見たり、耳を澄ませたりして、自分なりの表現方法を探していました。
この後、5時間目にはこの詩の音読大会。上手に気持ちを込めて音読できたことでしょうね。