2024年5月の記事一覧
5月31日【6年p4c】なんかますます覚醒してきたなあ、6年生のみんな!
p4cを行うごとに、バンバンいい意見が出るようになってきている6年生。友だちの考えを大切にしながら、考えることを楽しんでいるようです。
さて、この日はノンジャンルで問いを募ったところ、いい問いがたくさん出されていきました。そして、数多ある素晴らしい問いの中で、今回選ばれたのは次の問いです。
「人は最終的には死んでしまうのに、どうしてそんなに苦労してでも生きようとするのか?」
かー!深い対話になりそうなにおいがプンプンしますね。
では、対話の様子を早速見ていきましょう。
問いを出したお子さん「みんな、いい企業に就職して、お金を稼ごうってがんばるけれど、いくらお金を稼いでも、人は最後には死んでしまうよね。なのに、どうしてがんばるんだろう?って思いました」
「私たちはいずれ死んでしまうにしても、それまでは生きていかなくてはならない。そうなるとお金が必要でしょう」
「いずれ死んでしまうって言ったらそうなんだけれど、でもやりたいことや楽しいことは生きているうちにしかできないことだよね」
「人生は一度きりだけど、一度きりだからこそ、がんばろうって思うんじゃない?」
「やっぱり後悔したくないし。がんばらなければ後悔しちゃう」
「死ぬのは、あるいはもうすぐ死んでしまうとなったら怖い。でも仲間がいれば。孤独にならなければ、耐えられるのかな?」
「人とのかかわりがストレスになっちゃうこともある。でもだからといって自殺するのは・・・」
「うん。死んだら、大切な人とのかかわりもなくなっちゃう。それは嫌だな」
「そうなんだけれど、自殺する人は他人には分からないくらい苦しんでいると思うよ。自殺はしない方がいいって分かっていても・・・」
「諦めない気持ちが大切だと思う」
「うん。自殺したくなることもあるかもしれない。そんなときでも、そこを乗り越えたら、また生きていこうって思うんじゃないかな」
「そう。生きることに必死な人もいるのに、自殺するなんて」
「生きていく中で、つらいことは絶対にあると思う。でもそれを乗り越えたら気持ちは変わると思う」
「乗り越えられる人はいい。でも本当に耐えられない状況になっていたら?今すぐ乗り越えることができないときはどうしたらいいんだろう」
「う~ん。でも、自分の一時的な思いだけで死んじゃったら・・・」
「自殺したら、遺された人たちはすごく悲しむと思う。大切に思っている人を悲しませないようにしたい」
「人間関係の中で、いじめとか起きちゃうかもしれない。だからいじめをなくそうっていう思いが大切なんだ」
「そうだよね。自殺させたくない。自殺する人を少なくしたい!」
「人は苦しんで死ぬのが怖いから、できるだけ長生きしようって思うんだ。できるだけ長生きしようって。だからがんばって生きている」
「大切な人を悲しませたくないから自殺しないって考え。そのとおりだと思う。でも犬とか猫とかって一匹しかいないし・・・。そこはどう考えたらいいんだろう」
教師「自殺しようと思ったんだけど失敗して死ななかった人に対して調査した結果があるって聞いたことがある。生還した多くの人は『死ななくてよかった』って思っていたらしいよ」
「人はそれぞれ悩みをもっている。でも・・・」
教師「私の両親は寿命で亡くなったんだけど、最期まで一生懸命生きようとする意思を感じたし、そういう生き方に尊さを感じるよ」
以上、約25分間。圧巻のp4c!
対話の途中で、新たな問いも生み出された、本格的なp4cとなりました。
もうこれ以上何も言うことはないでしょう!
恐るべし6年生!お見事!!
ちなみに一番最初の問いを選んでいるところの写真。実はこれ休み時間の光景なんですよ。6年生の対話に対する熱を感じます!
5月30日 シャトルラン
各学年では、体力テストの一種目として「20mシャトルラン」に取り組んでいます。
「シャトルラン」とは持久力を測定するテストで、20mの距離を何回も往復します。制限時間内に20mの距離を何本も走るのですが、テストが進むにつれて規定された制限時間が短くなるものですから、初めは余裕でクリアできてはいても、テストが進むにつれてだんだんとクリアするのが難しくなっていくのです。
テストが終わった後、5年生に訊きました。「シャトルラン、どうだった?」
子どもたちは答えました。
「はい。苦しかったけれど・・・」「苦しかったけれど?」「苦しかったけれど楽しかったです!」
「私も苦しかったけれど、昨年よりも記録が伸びて嬉しかったです」
「ぼくも苦しかったけれど、やりきった感じがしてよかったです」などなど。
苦しかったその先に何かを見つけた子どもたち。自分の精一杯を発揮するって爽快なことなのでしょうね。
お疲れ様。よかったね、みんな。
5月29日 スマイル集会
いじめ防止を目的に、全校で「スマイル集会」を行いました。
各学級で考えた標語をした後、生活指導主任からいじめ防止について講話をしました。
(先日、4年生でいじめに関する標語を紹介しましたね。)
みんな、いじめは相手の心にいつまでも深い傷となって残るものです。命にかかわる事態を引き起こしてしまう可能性すらある、決してやってはいけないことなのです。セーフティが溢れる学校を創っていこうね。
5月29日 耳鼻科検診
この日、全校の子どもたちの耳鼻科検診が行われました。
耳、鼻、のどを子どもたちはお医者さんによく見てもらいました。
実は私、耳が悪くて、不便に感じることが少なくないのです。
子どもたちよ、今の健康な状況はずっとつづくと思ってはいけませんよ。日頃から健康な生活を心がけようね。
5月29日【5年学級活動p4c】エピソードで運動会を振り返る
シリーズ「エピソードから運動会を振り返る」。最終回は、出ました、5年生!
彼らは仲間との対話をとおして、運動会をどう総括するのでしょうか!?
では早速見ていきましょうと言いたいところですが、さすが5年生、発言数が多くて、私とても議事録をつけていることができませんでした。いつもすみません。
ここ最近の恒例「概略でお伝えします」!
問いは4・6年生と同じく「運動会で私はどんな心を獲得したのか?」です。
「私はのどが痛くなるまで応援しました。のどが枯れるまで」
「ぼくも友だちを一生懸命応援しました」
「私も応援しました。逆に応援されもしました」
「応援されたからがんばれたと思います」
「私はがんばって応援している人を見て、私もがんばって応援しようって思いました」
「がんばって、2冠獲れて嬉しかったです」
「私も。最高な気分でした」
「ぼくも苦しかったけれど、楽しかったです」
教師「苦しかったけど楽しかった?苦しかったと楽しかったって相反する感情じゃない?同時に感じることができたのはどうして?」
「そうですね。苦しかったけれど、がんばって、で結果がついてきたからだと思います」
「ぼくもそうです。あと、みんなで協力して勝ち取ったからかな」
「ぼくは白組で、2冠とも獲られちゃって悔しかったです」
「うん。赤組にはない悔しさがあった」
教師「白組の人に訊きたい。君たちは負けちゃった。ものすごく悔しかったと思う。だから『運動会は悔しかった、おしまい。』ですか?」
「いいえ、そうではありません」
「ぼくも、そうは思いません。悔しかったけれど、なんかよかった。がんばったから」
「そう。負けたからよくなかったのではなくて、負けても力を出し切れたからよかったと思える」
「全力をね」
「一生懸命やったし。勝っても負けても、悔いはない」
「赤組も白組もお互いに一生懸命やった。全力を出し切ったから、よかったと思う」
「うちの組は、運動会の終盤に相手にリードされてて、みんながあきらめムードだったんだけど、応援団長だけは『まだ勝てる!』って言い続けてた。すごいと思う。だから私もがんばろうって」
「最後まであきらめないってことだよね」
「ぼくたちの組はリードしてたから、楽勝ムードが漂ってたのかも。油断しちゃったのかな」
「運動会を終えて、来年こそはって思ってる」
「そうだね」
だいたいこんな感じだったでしょうか。
実際の対話はこんなにすっきりとしたものではなく、多様な価値観が提示され、複雑で、行ったり来たりを繰り返していました。
でも、それでいいのです!
人の頭の中は複雑で、それを表したようなものがp4cなのですから。
途中である快活な女の子が挙手しました。ところが、コミュニティ・ボールが回ってきても、思いがありすぎるのか、言いよどむ場面がありました。
それでも、周囲の子たちは、その女の子をじっと見つめ、彼女の発言をじっと待っています。じっと待っているのです。
何というセーフティ!何と素敵な雰囲気なのでしょう。
彼女もそんなセーフティ溢れるこの空間の中で、しっかりと自分の意見を表明しきったのです。
素晴らしい発言でした!
5年生の今現在が提示され、仲間と対話する中で新たな気付きが生まれたこの時間。
これぞp4cと言える対話でした。お見事!5年生のみんな、運動会もよかったけれど、この振り返りp4cもとってもよかったよ!
ちなみに最後の写真。これ多分「またp4cやりたい人ー?」という質問で手を挙げているところだったと思います。子どもたちは、仲間と対話することをとっても楽しんでいるのですね。ほかの学年でもそうなんですよ。
5月28日 胎内市教育委員会訪問
この日、胎内市教育委員会の訪問を受けました。
全学級の授業もご覧いただきました。
教育委員会の皆様からは「全体として、子どもたちが集中して学んでいましたね。子どもたちと教師との信頼関係があって、とてもいいと思います」とお褒めの言葉をいただきました。
全校のみんな、よかったね。君たちの学ぶ姿は素晴らしい。これからもしっかり勉強していこうね。
5月28日【4年学級活動】セーフティ溢れる いじめ標語
4年生がいじめ(見逃し)ゼロに関する標語を書いていました。
それは「大じょうぶ 大じょうぶ みんなが友だち」。とっても素敵な標語(合言葉)ですね💛
子どもたちはこの周りに友だちを勇気づける言葉、自分が勇気を持てる言葉を書き足していました。
「よかったね😊」「いつもありがとう😊」「チーム友だち😊」「すごいね😊」「ブラボー😊」「やさしいね😊」「ガンバッテネ😊」「みんななかよし😊」「みんなやさしい!😊」「かわいいね😊」「ドンマイ😊」「おめでとう😊」「おはようございます😊」などなど。
子どもたちは自分が言われて嬉しかった言葉を思い起こしながら、これらの言葉を考えたのでしょうね。
いじめに関する標語の掲示物をただ漠然と作るのではなく、この標語の視点から改めて人間関係を振り返ったこの活動。作っていくうちに、自分がどうあっても自分は仲間に理解され、ともに生活していけるという安心感。そして自己肯定感に繋がることでしょう。このような積み重ねがセーフティが溢れる学級風土を作り上げるのだと思います。
それにしても彼らが書いたこれらの文字。どの言葉の最後にも、にこにこマークが付けられているんですよ。とってもいい雰囲気ですよね。
5月27日【1年生活科】毎朝の愉しみ
1年生が登校して真っ先に向かう場所。そうです、それは一人一人が栽培しているアサガオの鉢のところです。ランドセル背負ったままの子もいますね。気になるんだろうなあ。親御さんも見に来てくれています。
この日、水遣りをしていた子どもたちが「ああー!芽が出てるー!やったー!」「私のアサガオも芽が出てる。ええと『1,2,3,4』、4つも芽が出てるー!」と口々につぶやいて・・・というより叫んでいます。嬉しいんだろうなあ。
ところがあるお子さんが一人私のところに来て、「校長先生、私のアサガオ、まだ芽を出していないんです」としょんぼり顔。
「ふーん、そうなの・・・」とそのお子さんのアサガオのところに行ってみると、ああっ!重い土を押しのけながら、まさに芽を出さんとしているところでした。
「ほら、〇〇さんのアサガオ、芽を出そうってがんばってるよ」と伝えると、そのお子さんは「ええっ!?あ、ほんとだー!やったー!」と跳び上がらんばかりに喜んでいました。「がんばれって、応援するといいよ」と伝えると、その子は嬉しそうにこれから芽を出そうとするアサガオを見つめていました。
アサガオに自己を投影しながら世話をしている1年生もいることでしょう。
土の中からようやく顔を出したアサガオさんは、まるで君たちのようだね、ねえ1年生のみんな。これからどんどん大きくなるよ、きっと。よかったね。一生懸命世話しようね。
5月27日【3年社会科】胎内市の特徴を読み取ろう
社会科で地図の見方を学んでいる3年生。
この日は地図から胎内市の特徴を読み取る学習をしていました。
グループごとに地図を見ながら意見交換し、山地や平地などの地形や、使われている地図記号から地域の盛んな産業を見つけていった子どもたち。
大人になると、意外とこういった地図の使い方ってしないのじゃないかしら。
「胎内市の特徴は~です」といった教師の説明をただ聞いて覚えるのではなく、地図について学びながら子どもが自分たちで市の特徴を読み取ることにより、大きな学びに繋がります。
いい学びを重ねていますね、3年生のみんな。
学校だよりを更新しました
5月24日【6年p4cの後】問い続ける
この前日、p4cで運動会を振り返った我らが6年生。その余韻冷めやらぬうちに、自主学習として、改めて自分の考えを書き記し、まとめたお子さんがいました。その最後の部分だけ抜粋してご紹介します。
「応援賞、総合優勝は、分かりやすくしただけの結果で、どちらがよりがんばったかなんて数値にはできないと思う。だから負けても勝っても悔いはないと言える。」
また、別のお子さんも家庭で改めて自分の考えを書いてきたのだそうです。読ませてもらうと、運動会でも自分の頑張りを誇りに思っているような書きぶりで、さらに前日のp4cについては「p4cをやった中で、一番意見や考えを出すことができたと思いました」と締めくくってありました。
いずれも自分自身を見つめ、思いを言語化した素晴らしい振り返り。
私が大切にしたいことの一つに「問い続ける」ことがあります。「考え続ける」と言い換えてもいいでしょう。p4cが終わっても、ずっと考え続けることにより、より深い考えに到達できると思います。それを実践している子どもたちに拍手を贈ります。素晴らしいじゃないですか、君たち!
5月24日 教育相談センター
先日、市の教育相談センターの相談員様がお出でになり、案内チラシをくださいました。
相談してみようかなとお思いの保護者様は直接市の教育相談センターにお問合せください。
5月23日【2年道徳p4c】発言意欲が旺盛です
2年生は道徳でp4c。
それにしても、2年生。ほんっっっとに発言意欲が旺盛ですね。発言が途切れることがありません。
私が手を挙げても、「自分たちがもっと話したい!」となかなかコミュニティ・ボールを回してくれないですもの、くっすん(涙)。ははははは。
教材は好きなことを追求して名を成した長谷川町子さんの逸話です。
小さいころには絵が好きで、毎日ノートを4、5冊描いていたとか。
問いは「どうして町子さんは絵を描くのが好きなんだろう」から始まり、やがて「好きなことでも毎日続けるのは大変。どうして町子さんは続けたんだろう?」に変わっていきました。
2年生は、自分の経験を踏まえて、長谷川町子になって想像していました。
相手の立場に立てるようになるのは、他者理解に大きくつながることになります。
2年生、これからも友だちを大切に、セーフティ溢れる学級を創っていってね。
5月23日【6年p4c】エピソードで運動会を振り返る
シリーズ「エピソードで運動会を振り返る」第2弾。今回は6年生。
最近、対話において成長著しい6年生が、あの運動会で中心的役割を果たした体験をどう語るのか。
予め子どもたちが書いた感想を読ませてもらうと、そこには一人一人の思いがたくさん詰まっていました。これはきっと素晴らしい語りを彼らは繰り広げてくれるのだろう、素晴らしい対話になるだろうと大いに期待して臨んだこのp4c。
結果は・・・。
結論から申し上げると、これがまた期待にたがわぬ対話となったのです!
私は彼らの対話に引き込まれ、対話記録は満足に取れず、写真も数枚しか撮れずってことで・・・すみません。とほほ。
概略をお伝えすることでどうかお許しください。
問いは、私が設定した「私は運動会でどんな心を獲得したのか」、4年生と同じです。
さて、問いが発表され、対話はスタートしましたが、なかなか挙手がありません。あれれと思いつつも、私がおだてたりすかしたりするうちに、漸く1人の勇者が挙手して発言しました。
彼女がとつとつと語るその姿は、まるで荒波に一人で立ち向かうかのようです。
周囲の子どもたちはじっとこの雄姿を見つめています。
彼女が発言し終え、ふーと一息つきましたが、しかし、それに続く勇者が出てきません。
しばらく待ちましたが、誰も挙手しようとしないのです。手元に発言するための原稿があるにもかかわらずです。
私は業を煮やして一喝!「君たち、〇〇さんは意を決して、先陣を切って発言した。素晴らしい発言だった。自信はなかったかもしれないけれど、きっと『誰か私の後に続いて、私たちのこのp4cを成立させてほしい』そんな祈りにも似た気持ちで発言したに違いないんだ。しかし、誰もその後に続こうとしないじゃないか!彼女の勇気を無駄にするのか!この場を形成している君たちはセーフティに溢れているはずだろう。なのになぜ彼女を一人にしておくのか!誰か彼女と一緒に対話に参加しようとする人はいないのか!彼女の思いに報いようとする勇者はいないのか!」
このように言ったことに対して賛否はあるでしょう。でも、私は先陣を切った彼女を一人きりにしておけなかったのです。そして、この6年生たちなら、必ずや彼女とともに立ち上がろうとするに違いない。私も祈るような気持ちで発言したのです。
するとどうでしょう。一気に何人もの6年生がパパパッと挙手したのです。みんな意を決したような顔つきです。
第1発言者の彼女は笑みを湛えながら、「〇〇さん」と優しくコミュニティ・ボールを第2発言者となる女の子に投げました。
さあ、第2発言者の女の子。「〇〇さんが声を枯らしているように、私も声が枯れるほど大きな声で応援しました。当日はのどが痛くてのど飴を2つも3つもほおばって応援をしました」。途中涙ぐみながらも懸命に語る彼女の尊さと言ったらありません。うつむきながら語る彼女の周りの子どもたちから自然と拍手が沸き上がります。それでもまだ彼女は語り終えようとはしないのです。胸の中に沸き上がるような思いがあるのでしょう。本当に素晴らしい!しびれました!!
その後、彼女が語り終えた瞬間、それを待っていたかのように、たくさんの手が挙がりました。
ここまで来たらもう大丈夫。p4cは完全に6年生の手に渡りました。
ここから発言が出るは出るはの大行進。
まさに怒涛のような発言量で私は途中から記録を取るのを諦めました。
彼らの発言から、キーワードだけ紹介しますね。
「がんばった」「応援の力」「支えられたから立ち上がれた」「負けたけれど・・・支え合い、チーム意識で」「心では負けていない」「恥ずかしさを克服」「苦手を克服」「不安は仲間の姿を見て乗り越え」「団長としての責任」「バネ!自らを成長させる」「仲間の姿」「思い切り」「楽しくていい思い出に」「全力」「勇気」「大切にしたい心」・・・。
対話の後半、私が問いかけました。「4年生がこんなこと言ってた。『もしも負けたら、がんばればがんばった分だけ、悔しさも大きくなる』。確かにそうだろうと思う。悔しさが大きくなるなら、初めからがんばらない方がいいんじゃない?がんばるって大変だしさ。大してがんばらなければ負けてもそれほど悔しくないなら、がんばらない方がいい」
「みんなでがんばって練習してきた。結局、私は白組だったから負けちゃったけれど、それでも自分たちの最高が出せたんじゃないかって思う」
「うん。私たちにとっては今回が小学校最後の運動会だった。負けても勝っても最後。そういうこともあってがんばった。結果は負けたけれど、なんか嬉しかったよ」
「そう。最後の運動会だったから、競技の部も応援の部も2冠取りたかったから、全力でやった。全力で」
「私も本当に一生懸命やった。負けて悔しいとは思うけれど、でもいい運動会だったって言える」
「最後まで赤も白も圧倒的な差はなかった。互いにがんばったから。悔いはない。やり切った」
「この運動会は、5月18日だけで終わるんじゃない。これからも日常生活の中でも生きてくると思う」
「仲間とかチームのために全力でやること。クラス、班のためにみんなで全力でやること。この大切さって普段の生活でも同じじゃないかな」
「運動会ではスローガンだとか、2冠だとか、一つの目標に向かって真剣に取り組んだ」
「ぼくはホント全力を出した。このような気持ちになれたことを、日常生活でも生かせればいいなと思う」
「100m走は苦手だったけれど、できる限りがんばろうって思って走ったんだ。苦手だからあきらめようじゃなくて、苦手だけどがんばろうって」
「スローガンでも『あきらめず』ってある。苦手なことでもがんばろうって思う」
「全力を出さないで負けて終わるなんて。最初からあきらめないでイチかバチかでがんばらなくちゃ」
「100m走では勝てなかったけれど、でも一番いい走りができたような気がする」
「仲間のことを思う気持ちとか目標に向かう気持ちが私たちに力をくれたんじゃないかな」
「そう。だから運動会で団結力が高まったって言えると思う」
とにかく、発話数が多かったので、記録しきれなかったのですが、大体こんな趣旨での発言が続きました。
p4cの冒頭で、私に一喝されたのが嘘のようです。
これは参りました。お見事。素晴らしいリフレクション。君たち、また一つ階段を上ったね。
5月22日 5年生田植え体験
JA北新潟青年部の皆さんから、田植え体験をさせていただきました。
まず、目印を付ける工程を見学し、植え方を聞いて、いざ、チャレンジ。
田んぼに入ったときは悲鳴、歓声がたくさん聞かれました。何ともいえない田んぼの土の感触を体感しました。
一時間ほどの時間、みんな夢中になって苗を植えました。
秋には、稲刈りをさせていただきます。それまでの稲の成長の様子をまた観察に来たいと思います。
田植えまでの準備、今後の稲刈りまでの管理と、JAの皆さんから子どもたちのために多大なるご協力をいただき、深く感謝いたします。
5月22日 読み聞かせ
図書館指導員さんが、この日の昼休みに読み聞かせをしてくださいました。
図書館指導員さんの読み聞かせの技術も素晴らしく、集まった2年生は楽しんでいました。
それにしても昼休みに読み聞かせを聞きたい子たちだけが集まるこの読み聞かせ。自由な雰囲気で素敵な活動だと思います。
よかったね、みんな。
5月22日【給食】阿賀北ポークは無償提供
この日の給食のメニューに「阿賀北ポークのごまみそだれ」があります。
月に1回阿賀北ポークを食材にしたメニューが登場していますが、実はこれ、地元の阿賀北ファーム様が「地元の子どもたちに安全で美味しい豚肉を食べて知ってもらいたい!」という思いから無償で提供してくださっているものなのです。
この日のメニューは子どもたちの好みに合っていたようで、余った阿賀北ポークについてはじゃんけんで争奪戦が繰り広げられていました。ははははは。よかったね、みんな。
写真は舌鼓を連打している1年生と2年生です。
5月22日【4年p4c】エピソードで運動会を振り返る
4年生は宿題として記入してきたワークシートを手に運動会の振り返りp4cです。
問いは今回私が設定しました。
「私は運動会でどんな心を獲得したのか!?」です。おー!ずばり単刀直入に訊いちゃいましたね。
子どもたちは自分の運動会でのエピソードを語りながら、自分が獲得した心について対話します。
では対話の様子を見ていきましょう。
「応援では5・6年生がいつも引っ張っていてくれました。5・6年生が競技しているときの応援は4年生が5・6年生の真似をして応援を組織しました。そうしたら、4年生だけでも下級生をまとめることができました」
「綱引きでは、みんなで力を合わせて引っ張って、勝ったのでよかったです」
「徒競走では同じ組の人たちがみんな速い人たちばかりだったので負けそうだなって思っていました。でも全力で走ったらなんと1位を獲ることができました。よかったです」
「応援練習では大きな声を出せていなかったのですが、自分でもこれではダメだと思ったので、本番には大きな声で応援しました。すると、何か楽しくなっちゃってよかったです」
「私も応援の時、大きな声を出せたからよかったです。私が競技しているときに、みんなががんばって応援していてくれたから、今度は自分も一生懸命応援しようって思ったんです」
「綱引きの時、みんなで声を合わせて、力も合わせてがんばりました」
「〇〇さんが大きな声を出してみたらと言ってくれたので大きな声で応援したら先生に褒められたんです。それから今まで以上に大きな声出さなくっちゃって思うようになりました」
「私はみんなの競技する姿を見たり、応援してもらったりしたから、自分なりにがんばることができました。その時、自分でも思ってた以上に頑張ることができてびっくりしました」
「徒競走ではたくさん練習して1位を獲れたのでよかったです」
「前に言った人がいたんだけど、ぼくも5・6年生が競技しているときに4年生だけで応援することができてすごいなあと思いました」
「私はみんなががんばっていたから大きな声を出そうって思いました。そしたら大きな声を出すことができて嬉しかった。がんばればできるんだなあって思いました」
「さっきの話と同じなんだけれど、5・6年生が走っている時には4年生だけで応援団を組織して応援しました。それが楽しかったです」
「うん。4年生だけで応援団をリードするときには、その場で太鼓はだれが叩くかとか担当を決めたりして応援しました。みんながキビキビ動いててよかったです」
「私は5・6年生に下級生のまとめ方とか指導の仕方とかを教えてもらいました。今度は私が下の学年の子たちに教えたいです」
「綱引きでは負けちゃったけど、競技中はみんなで声を合わせて力を合わせてやっていて、それが心の支えになりました」
「ダンスは、練習の時はうまくいかなかったんです。でも5・6年生がお手本になってくれたからうまくできるようになっていきました。嬉しかったです」
「綱引きは力を合わせてやったら勝てて嬉しかったです」
「運動会で印象に残ったことは、全員で力を合わせてがんばったことです」
「ぼくも似ています。綱引きで勝てたのは、みんなで力を合わせたからだと思います」
「応援合戦では声を合わせてやりました。ダンスではうまくいかなかいなあって思ってたんだけど、上手だって言われて自分でもびっくりしました」
「練習では大きい声を出せなかったんだけど、運動会当日には大きな声を出せました」
「運動会の開会式で、校長先生が不思議な気持ちになるっておっしゃってたから、競技しながら『不思議な気持ちってどんな気持ちなんだろう』ってずっと思っていました。結局負けちゃったんだけど、全力でやったから、楽しかったんです。その時に楽しいのは勝ち負けは関係ないんだなあと思いました」
「応援合戦の時、声を枯らしていた6年生がいて、すごいなあって思いました」
「80m走では2位を獲れました。運動会全体でも2冠が獲れていい気持ちです」
教師「運動会ではみんなが楽しかったり、嬉しかったり、いい気持になったりしたみたいね。それは2冠とも赤組に取られちゃった白組の人たちも同じなの?だって負けちゃったんだよ」
白組の子「負けたけど、でも楽しかったです。がんばったからかな」
白組の子「勝てたら嬉しいだろうけど、負けても嬉しいって気持ちは変わらないかな」
教師「嬉しいとか楽しいってどういうときに感じるんだと思う?」
「白組もがんばってたから、嬉しかったし楽しかったんだと思います」
「全力で競技したり、応援したりした時かな」
「あと、力を合わせてやった時」
「精一杯やった時」
「やっぱりがんばった時だと思う」
「私もそう思う。一生懸命がんばればがんばるほど、その分負けた時は悔しくなるんだろうけど・・・」
教師「じゃあさ、がんばればその分負けた時に余計悔しくなるなら、最初からがんばらない方がいいんじゃないの。がんばらないから練習とかもつらくないし、簡単に負けちゃうかもしれないけれど、負けても悔しくなければいいんじゃない?」
子どもたちはそうじゃないって顔して、私を見ています。
もう残り時間もわずかなので、ちょっと強引なのですが次を最後の問い掛けにしました。
教師「ねえ、みんな、負けたら悔しいけれど、それでも全力を出すって子はどれくらいいるのかな?」
すると、全員が挙手!
これを見届けて、このp4cは幕としました。
体験活動中の自分自身を振り返り、体験が内包する道徳的価値を自分との関係として改めてとらえたこの時間。
頭の中でぼんやりとしていた道徳的価値を、仲間と協働的に対話することによって、より確かなものにすることができたのではないでしょうか。
それにしても、運動会で自分のエピソードを語りたい子が多く、それを深める時間は必ずしも十分ではありませんでしたが、子どもたちは友だちの話を聞くことを楽しんでいました。
p4cが終わると自然と拍手が沸き起こりました。
さらにその後、数人のお子さんが私のところに来て、「校長先生、p4c、とっても楽しかったです」と感想を言ってくれました。
仲間と対話することを楽しむ子、仲間と協働的に学ぶことに意欲的になっていた4年生。
なんかいい感じ。これからバンバンといい学びを重ねることができそうです。
とってもよかったねえ、4年生のみんな。
5月21日【6年道徳p4c】友だち
この日、6年生が道徳でp4c。ファシリテーターは担任です。おー!
テーマは「友だち」。かなり広いテーマですね。
子どもたちから問いを募ると、素敵な問いが集まりました。分類すると次のようになりました。
・どこからどこまでが友だちか?
・仲よくするにはどうしたらいいか。
・なぜ、友だちができるのだろう?
・何でも言い合えるのが本当の友だちなのか?
・本当の友情とは何か?
この中で選ばれたのは、「なぜ友だちができるのだろう?」です。
これは期待できそうな問いですね。
では、対話の様子を見ていきましょう。
「もともと、どうして友だちってできるのだろうって、疑問に思っていたんです」
「多分、自分と意見が合ったり、相性が良かったりしていると、いつの間にか友だちの一人になっているんじゃないかなって思います」
「そうだね。一緒にいて楽しかったりすると自然に友だちになっているって感じかな」
教師「みんなは友だちって作りたい?」
「そうですね。一人だと怖いっていうか、不安に思っちゃうことがある。誰かと一緒にいたい」
「周囲が知らない人ばかりだと楽しくない。そんなときは友だちを作りたいって思う」
教師「じゃあ、友だちがいなくて一人ぼっちの人はかわいそうだと思う?」
「はい。やっぱり一人の子はかわいそうだと思う。友だちがいないなんて」
「ぼくも友だちがいないと寂しいし、楽しくない。一人ぼっちの子がいたらかわいそうだと思う、きっと」
「一人でいるときにはスマホとかしているのかな。でも仲間がいなくて、ずっとスマホしかすることないとしたらかわいそう」
「誰でも一人でいたいときってあると思う。だから、『あの子は一人でいたいのかな、それともみんなといたいんだけど一人にならざるを得ないのかな』って見極めてから話しかけたりすることが大事だと思う」
「う~ん。でもさ、一人ぼっちで『かわいそう』って、同情するってことになるから、あんまりよくないんじゃない?」
「一人ぼっちの子は、やっぱり見ててかわいそうって思うよ。その子の立場になって考えると、悲しんでると思う」
教師「一人ぼっちで友だちになりたいって思っても、声に出せない子もいるんじゃない」
「そうですね。もし、一人でいる子がいたら話しかけて、どうしたのって訊いてみるといいんじゃない?」
教師「私、大阪の地下鉄に乗っているときに電車内で火事があったの。みんな逃げたんだけど、私の近くに車いすの方がいたから思わず『一緒に逃げましょうか?』って訊いたら『お願いします』って言うから一緒に逃げたのね。安全なところにまで逃げることができたから別れたんだけど、そのまま一緒だったら友だちになってたかもね」
「何かきっかけがあるといいのかも。お礼を言い合ったりして仲良くなれると思う」
「そうだね。そういうきっかけを台無しにしないようにしなくちゃ」
「ぼくは、きっかけがあってもなくても、自分から話しかければいいんじゃないかなって思うよ」
「ぼくも、この子と友だちになれたら楽しそうっていう子がいたら、どんどん話しかけたらいいと思う」
「うん。遊びとかでも、友だちじゃなかったとしても、仲良くなれるよう声を掛けることって大事なんじゃないかな」
「うん。遊びも差別につながらない遊びをするといいと思う。そういう遊びにして自分から誘うとかね」
「この対話のまとめみたいになっちゃうんだけど、友だちをつくるには自分から話しかけることが大切ってことだよね」
「でもさっき先生が言ってたみたいに、勇気が出ないこともあるし、そういう人もいる。そんなときには、仲間になってくれそうな人にお願いして、一緒に声を掛けてもらうといい」
教師「私、学生時代には最初友だちがいなかった。知らない人に話しかけるのは恥ずかしかった。でも陸上競技をやっているなど共通のことがある人と一緒に過ごすうちに友だちになれて、そこから友だち関係が広がっていったんだ。中国からの留学生とも友だちになれたよ」
「ぼくたちは、やがてそれぞれ違う学校に行くことになる。友だちが誰もいない学校もあると思う。そんなときには自分から話しかけることが大事だと思う。レッツ・トライだよ!チャレンジ!自分で道を切り拓いていくんだよ!」
「もしも、すぐに話しかけることができなくても、いずれは話しかけることができるようにするといい。勇気を持って」
「先生がお話になった地下鉄の話。車いすの人は、「自分がいたら相手に迷惑になるんじゃないか」「邪魔になるんじゃないか」って思っちゃったんじゃない?車いすは幅もとるし。だから言い出せなかった。そんな時は障害のない自分たちが積極的に声を掛けるべきなんじゃないかな」
「相手が緊張しているかもしれない時にもね」
「相手と同じ目線に立って、考えることが大事だと思う」
「先生がおっしゃってた逃げるのを手伝ってもらったとか、友だちのなり方って人それぞれ違う」
「ちょっとしたことがきっかけで友だちになれることってある。相手の状況を見抜く力と話しかける勇気が大切なんだ」
「最初は嫌いだったけれど、仲良くなることってある」
「そうそう。その人の悪いところばかりじゃなくて、いいところを見るようにしないと」
「うん。人間って相手の悪いところばかりが目に付いちゃうのかも。いいところを見るようにしよう」
「相手のいいところを見るようにすると、悪い人と決めつけていた相手が、自分にはないようないいところをもっていることに気付けるかも。そういう人と友だちになれたらいいな」
「相手のいいところを探すようにしよう。そうしたら、相手のいいところも悪いところも、みんな合わせて好きになるんじゃないかな」
「気に食わない相手ほど、いいところがあるんだなっていう発見が多いと思うよ」
対話自体は30分間程度。
「友だちのでき方」から「友だちのなり方あるいは作り方」、最後には他者理解に基づいた「人付き合い全般」にまで話は広がりました。
今までも、発言数こそ多くはなかったけれど、いい意見が出ていた6年生のp4c。
それが発言数も多くなると、このような素晴らしい対話になるのですね。
6年生、なんか覚醒してきたなあ。すごい!恐るべし6年生!
5月21日【4年ノンジャンルp4c】世界はどうして戦争を繰り返してしまうのか
4年生もp4c。テーマはノンジャンルとしたところ、今回も素晴らしい問いが並びましたよー。で、選ばれた問いは次のものでした。
ジャーン!「どうして戦争は起きてしまうのか?/世界はどうして戦争を繰り返してしまうのか?」
おー!子どもたち、相当怒っています!そりゃあそうですよね。私は大人の一人として、子どもたちに謝りたいと思います。どうもすみませんです。
さて、対話。
問いを出した子たちから、問いを出した理由を発言します。
「人を殺すのはよくないことだって、戦争をしている人たちはよく知っているはず。なのに、どうして戦争を起こすんだろうって」
「ぼくも戦争なんて繰り返してほしくない。でもなぜ繰り返すのかと思う」
そうでしょうとも、そうでしょうとも。私もそう思います。
では対話の続きを見ていきましょう。
「私も戦争を起こすのはよくないと思う。どうして起こしちゃうんだろうって思う」
教師「みんなはさ、戦争って誰が起こすんだと思う?」
「その国の大統領だと思うよ、大統領」
「私は相手の国に恨みを持っている人」
「その国の兵隊さんたちじゃないの?」
「やっぱり私も恨みを持っている人だと思う」
教師「自分の考えをもった人たちが、考えの違いから戦争を起こしてしまうんだと思う」
「相手の国をうらやましいと思う人たちだとか」
教師「もしみんながある国の大統領だとして、自分の国の人が相手の国の人に10人殺されたら、報復しますか?」
全員に訊いてみると、ほとんどの子が「報復しない」に挙手しました。
「報復する」に挙手したことは2、3人。
そこでその子たちに理由を尋ねてみました。
「人数の問題じゃない。一人でも、もしかしたら殺されたその一人が、その後研究とかして国が大きく栄えることに貢献するかもしれないでしょう。誰もがその可能性を持っているんだから、一人でも殺されたら報復する」
「でも自分の国の人々が殺されたからと言って報復したら、戦争になっちゃう。それがたとえたくさんの人が殺されたとしても、戦争したらもっとたくさんの人が死んでしまうことになるでしょう。報復とか復讐とかはしちゃだめなんだと思う」
この後、「報復・復讐をするべきか」と「してはならないのか」で、それぞれの発言が重ねられました。
やがて、「報復・復讐はしてはならない」と考える子どもたちが多数を占めていきました。
そんなこんなでタイムアップ。
子どもたちはまだまだ言い足りない様子。
機会を見て、続きをやりたいねということで、この日の対話は終了しました。
4年生、対話にも徐々に慣れてきました。回数を重ねるうちに、強固なセーフティが構築され、もっと多様な、そして深い対話が繰り広げられていくでしょうね。
それにしても、社会的な事象にも目を向けている4年生。素晴らしいです。
この気持ちを維持しつつ、地域連携活動やp4cを続けていけば、持続可能な社会を創ろうとする気持ちと力の土台を持つことができるだろうと思います。
今後が期待できる4年生。この調子でがんばれ!
5月21日【4~6年】運動会は終わらない
運動会後に4~6年生に課された宿題は、『エピソードからを運動会を振り返る』のワークシートに、運動会の感想等を記入してくることでした。子どもたちは様々な感想を書いてきました。(5年生はこれから宿題が出されるのかな?)
そのうちの一人のお子さんの感想をここでご紹介します。
校長先生が開会式でおっしゃった言葉は「運動会が終わった時に不思議な気持ちになるかもしれません。不思議な気持ちとはどんな気持ちでしょうか?」。この言葉が運動会中、ずーっと私の頭の中をさまよっていました。「不思議な気持ち」とはどんな気持ちか、私には想像もつかなかったのです。しばらくして赤組の点数よりも白組の点数が多いことに気付きました。その時は嬉しい気持ちの方が大きかったけれど、心配な気持ちもありました。でも、なぜ心配な気持ちがあるのか、私には分かりませんでした。その複雑な気持ちが「不思議な気持ち」なのでしょうか。私が私に問いかける質問も分かりませんでした。そして、結果発表の時。赤組に2冠を獲られたことを知って、すごく泣きそうになりました。でも、涙をぐっとこらえました。なぜ涙をこらえたのでしょうか。きっとそれは、赤組の4年生に、どんな顔をして会えばいいか分からなかったからだと思います。(中略)「不思議な気持ち」とはどんな気持ちか、閉会式の時に分かった気持ちがします。私は負けたのに「嬉しかったな」「楽しかったな」という気持ちがわいたのです。私は負けてしまったけど、自分では全力でがんばったので、きっと楽しかったのだと思いました。「不思議な気持ち」ってすごいなと思いました。【このことから学んだこと】大切なことは、勝ち負けじゃないあ、自分ががんばる気持ちだってことを運動会の「不思議な気持ち」から学びました。
頭の中で逡巡し、モヤモヤしたことを、これほど言語化できる力のすばらしさ。しびれました!ものすごいことだと思います。
今後、4~6年生はそれぞれこのシートに書いたことをp4cで深めます。彼らはどんなことを語るのでしょうか。う~、楽しみー!
5月18日 感動の運動会
走る仲間を後押しする大声援!
躍動する子どもたち!
風にたなびく応援旗!
青空に映える雄姿!
そして、圧巻は、閉会式での応援団長による語り!
これが自分の苦労話ではなくて、ひたすら仲間や家族、教職員に対する謝辞なのです。
やり切ったと思えるからこそのスピーチだったと思います。
ここに至るまでに、一人一人の松の子たちにとっては様々なドラマがあったことでしょう。
彼らはこの運動会およびその練習や準備の過程で、何を学んだのでしょうか。今後自分自身に問いかけていってもらいたいと思います。
松の子たちよ、感動をありがとう!
PTA役員様や教職員が撮影した芸術的な写真を順不同でお楽しみください。
5月18日 運動会 実施します!
本日は晴天なり!
本日運動会は実施します!
暑くなりそうですので、お子さんには水筒等水分を忘れずに持たせてください。
朝のグラウンド。朝日がまぶしいほどにさしています。
5月17日【6年社会科】ICT、メディアを使いこなす
運動会を翌日に控え、学校はすっかり運動会モード。しかし、日々の学習もしっかり行われていますよー。
この日、6年生は社会科で災害時の行政や政治の動きについて学んでいました。
かつては教科書やノート、それと教師の口頭での説明を中心に授業は進められていましたが、今は違います。
教科書や資料集に加えて、大型ディスプレイに映し出される映像を見て、災害の様子ついて学んでいるのです。
昔のように教科書の小さい写真を見て、文章を読み、教師の説明を聞いて理解する学習方法に比べて、動画を見れば一発で深く理解できることも多いのです。
コンピュータには無味乾燥なイメージがありますが、この時間はパソコン上の動画で、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた地域を復旧・復興させるべく奮闘努力する人々の情熱も学ぶことができました。
さらには、子どもたちは学習用端末(タブレットやパソコン)を一人1台持っていますので、この時間はノートに学んだことを書き写すのではなく、パソコンのワープロ機能を使って学んだことをまとめ、さらには写真撮影した映像なんかも取り込んだりしながら、より完成度が高く、より分かりやすいまとめ方をしているのです。すごいのですよ、子どもたちは!(とは言え、もちろん今までと同じように黒板に描かれたことをノートに書き写すこともありますし、ノートに自分の考えを書き連ねることもあります、念のため)
数年前までは子どもがパソコンを使って学ぶなんて、一大事業でしたし、そう頻繁にできるものでもありませんでした。それが今は、一人1台の学習用端末を文具として使いながら学習できるようになることが求められています。
しかし、学習はなんでもパソコンでやればいいわけでは、決してありません!
身体を使って、友だちと面と向かって対話しながら学ぶ方法はものすごく効果があります。
一方で、ICT機器を学びにうまく取り入れることにより、より効率的・効果的で、深い理解に繋げることもできる時代になりました。
特定の方法を排除することなく、逆に特定の方法にばかり固執することもなく、子どもたち自らが、その場その場に適した方法を選んで学びを重ねることができるよう判断できる力を育成することが肝要だと考えています。
それにしても、6年生。ばっちりタブレットを使いこなしていますなあ。恐れ入りました!
5月17日 運動会前日準備
運動会の前日準備を5・6年生がしてくれました。
どの子も率先して動いてくれたおかげで、円滑に準備を進めることができました。
みんな、どうもありがとう!
明日の運動会、きっと晴天の下、子どもたちの精一杯が思う存分見られると思います。
ちなみに最後の写真。徒競走のラインです。
「ラインの乱れは心の乱れ」とはよく言ったものです。
まっすぐに引くのは相当難しいのですが、どうですか、このまっすぐさ加減は!すごいなあ、築地の教師は!
でも、私が引いたら、きっと迷路みたいになっちゃって、子どもたちもまっすぐに走れないだろうなあ。ははははは。
5月16日【まなび人権教育】人権の花苗
この日、まなび学級の子どもたちは、人権擁護委員の皆様からのサポートを受け、「人権の花」の苗をプランターに植える活動を行いました。
花を育てることを通じて命の尊さを実感してもらい、その中で、優しさや思いやりの心を身に付けることを目的に行われたこの活動。一心に花の苗を植える子どもたちのまなざしの素晴らしいこと!植え終わった後は、しっかりと玄関の掃き掃除もしてくれたんですよ!もう一回言わせてください。もう、なんて素晴らしいこと!
さらに、活動中には「ありがとう」「ねえ、ここはこうしてもらえるかな」「大丈夫」「それでいいよ」などなど、互いを気遣う温かな言葉がそこかしこで聞かれました。
活動後、参加した子どもたちからは「この花苗には大きくなってほしいと思います」「大事に育てたいと思います」などの感想が。
人権擁護委員様からは「子どもたちはしっかりと集団行動ができていて感心しました。また、苗を植える中で、人権に対する意識をしっかり持っていることが分かりました」などのお褒めの言葉もいただきました。ありがたいことです。
子どもたち、いい活動になってよかったね。
5月16日【1年算数】はじめての算数ノート
1年教室では、子どもたちに初めての算数ノートが配付されました。
担任からの指示を一言漏らさず聞こうとする姿勢のすばらしさ。
まさに一筆入魂の思いで、ノートに10までの数を書き連ねる子ら。
これから彼らはこのノートにどのような学びを重ねていくのでしょうか。
楽しみです!
5月16日【2年道徳p4c】自我関与
2年生は道徳『森のなかま』で学習しています。
教材文のあらすじは次の通り。
嵐の翌日、動物たちが森の掃除をしています。たぬきのポコは「僕たちも手伝った方がいいのではないか」ときつねのコンを誘いますが、「掃除は疲れるから面倒くさい」と乗り気ではありません。それでもポコが「ぼくも掃除をしたら疲れたけれど、不思議な気持ちがしたよ。一緒にやってみよう」と再度誘います。きつねのコンは渋々ながら手伝うことにしました。掃除が終わるとコンは「疲れたけれど、すごくいい気持になった」と言い、森の仲間たちも含めみんな笑顔になりました。
この教材についてp4cで対話します。
私も含め子どもたちがみんなで対話したい問いを出し合ったのですが、「『不思議な気持ち』ってどんな気持ち?」や「コンが『ああ疲れた。でも何だかすごく気持ちがいいなあ』といったのはなぜか?」「コンも加わって掃除をした後に、森の動物たちが『今日は暑くて疲れたけれど、一番気持ちがいい日だったね』って言ったのか?」など、いずれもこの教材の本質を突いた素晴らしいものばかり。
これらの中から選ばれた問いは「なんで最後に森の仲間たちはみんなで笑ったのか?」です。こ、これはすごい!正直言ってビビりました。
この教材は勤労奉仕について考えることがねらいなのですが、彼らが設定したのは、それに留まることなく、勤労奉仕をみんなですることの意義をも見い出せる可能性を秘めたものだったのです。
対話の前に「ぼくもう答え分かった!」と先走ったお子さんがいましたが、「p4cというのは分かっていると思うことを、みんなで対話することでもっと深く考えることができるようにするんだよ」と諭すと納得して対話し始めました。
さて、対話。初めに問いを出したお子さんから発言します。
「動物たちが笑ったのは、きつねのコンも一緒になって掃除したからだと思います。それで嬉しくなった」
「暑かったけれど、みんなで掃除して『不思議な気持ち』になったんだよ」
「うん。私は『不思議な気持ち』って楽しい気持ちだと思う」
「私も同じようなことがあって、お昼休みにみんなと一緒に遊んだら『不思議な気持ち』になったんです。楽しかった」
「うん、私も。みんなと遊んだらいい気持ちになりました」
「みんなが掃除してても、コンはベンチに座ってのんびりしてたでしょう。みんなは掃除したり片付けたりするのが大変だったと思います。でもコンが手伝ってくれたから、早くきれいになって嬉しかったんだと思います。だから笑ったんじゃないかな」
「そう言えば、私も昼休みにみんなで一緒にやったら楽しくなった時がありました。一人で遊んでいるときよりも」
「鬼ごっこでも、みんなでやるって楽しくなるんだね」
「遊ぶのも、掃除するのも同じ。一緒に遊ぶのと同じように、一緒に掃除した方が楽しくなると思うよ」
「私も妹と遊ぶと楽しい。たまには大変なこともあるけれど、やっぱり一緒に何かするっていい」
「ぼくも兄ちゃんと遊ぶと楽しいな」
わずか10分間のp4cでしたが、子どもたちは大変意欲的に対話し、発言の波が途切れることはありませんでした。
タイムアップの合図をすると、残念がる子どもたちが多数。
さて、素晴らしいのは発言意欲だけではありません。
対話の内容も、教材と自分の生活経験とを比べての発言が後半連続したのです。
道徳教育の専門的な言葉を使えば、「自我関与」と言ってもいい発言内容。
教科書に描かれている道徳的価値がただのお題目に陥らないようにするためには、この自我関与が大きな力を発揮すると言われます。
10分間だけのp4cでしたから、十分な対話ではなかったかもしれません。でももっと時間があれば、さらに勤労奉仕という道徳的価値をも踏まえた、より深いところにまで、彼らは到達できたかもしれません(最近、こんなことばかり言ってますね、すみません)。
それにしても彼らの対話の構成力。
私も立会い、途中で2、3回子どもの発言内容を確認をしたくらいで、後は子どもたちだけでp4cを進めたのですからね、今後が大いに期待できるってものです。
お見事、2年生のみんな。
みんなでp4cができて楽しかったねえ。素晴らしい学びだったと思うよ。またやろうね。
5月15日 運動会練習 & 運動会のめあて
今日も子どもたちは運動会練習に精を出していました。暑い日でしたので、子どもたちが熱中症にならないよう、学校職員は厳戒態勢です!それでも子どもたちは全力で取り組むんですよ。すごいなあ。
グラウンドでの練習の後、2年教室では子どもたちが運動会のめあてを立てていました。みんな丁寧な文字で一生懸命。なんでも全力で取り組むんですね、築地小学校の子どもたちは。めあてが達成できるよう、みんながんばれ!
5月14日 運動会 応援全体練習
この日、運動会の応援全体練習。
赤白ともに応援団リーダーを中心にここまで仕上げてきました。この日の練習でも相当気合が入っています!
小学生だからと侮ることなかれ。練習の段階から声を枯らして応援するその姿。鬼気迫るものがあります。
潮風に吹かれたなびく応援団旗もかっこいい!
子どもたちの素晴らしい応援を目のあたりにすると、思わず走り出したくなってしまいます、応援してもらいたくて。ははははは。でもそんな衝動に駆られるくらいの応援なのですよ。
応援練習の後には、しっかりとミーティングをする赤白応援団。すごいなあ。皆様、どうか運動会当日をお楽しみに。
明日は運動会予行練習です。
5月14日【まなび図工】墨絵とそのタイトル
まなび学級の廊下には3枚の墨絵が掲示されていました。
どれも素晴らしい出来栄え。さらにそれぞれのタイトルにもセンスが溢れていますねえ。
この学級は以前にもビー玉に絵の具を塗りつけて転がすことによって描くビー玉アートに取り組んでもいたのです。抽象画を描くのにも様々な技法があるのですね。子どもたちは様々な技法を楽しみながら、偶然性にも左右されつつ出来上がる素敵な絵を描いています。
「爆発したその少し前」
「テレビジョン」「山を割るとき」
5月14日【2年学級活動】学習規律
2年教室の前を通ると、2年生は何やら話し合っています。何を話し合っているのかなと覗くと、学級全員がどんな行動をしたらポイントをもらえるようにしたらいいか相談しているようなのです。
子どもたちは様々なアイディアをどんどん出していきます。
・清潔検査が全項目〇のとき
・授業の準備がきちんとできていたとき
・先生や友だちが話しているとき静かに聞けたとき
・休み時間が終わりそうになったら友だちに教えることができたとき
・セーフティが守れたとき
・授業中、みんなが手を挙げたとき
・図書館で静かに本を読んでいたとき
・読書カードが〇枚になったとき
・みんなが学校に来たとき
・ケンカせずに楽しく過ごせたとき
・静かに給食を食べることができたとき
・放送を静かに聞けたとき などなど
担任は、「学校生活を送る上で望ましい行動は?」などとは訊きません。
「望ましい行為」を「ポイントをためることができる行為」ととらえ直し、さらに何ポイントかためることができたら「お楽しみ会ができる!」というルールにして、子どもたちが意欲的に生活改善ができるよう仕掛けたのです。
我らが2年生はみんな真面目ですからね、「家でゲームをやったときにポイントをもらえるようにしたらいい」なんて言う子はいないのです。
「靴下を全員が履いてきたときポイントをもらえる」というように難易度が低いものを挙げる子もいません。
よりよくなりたいという気持ちが溢れているのですね。
さらに授業の最後に、担任は次のように話しました。
「ポイントを集めてお楽しみ会を行うことが目的ではありません。この学級がよりよくなることを目的にしたポイント制なのです」
本来の趣旨から外れないための話。まさにその通りですね。
この調子なら、規律正しい学級が出来上がりそうです。
さて、全体での話し合いの最中に、担任は周囲の子どもたちと相談するように促した場面がありました。
学校で指導をする際、教師と子どもが、1対1でのやり取りに陥ってしまうことがよくあります。
ときにはこのような問答形式の指導が必要な場合があります。
しかし、それだけだと子どもの主体的な学びになりにくくなってしまう面があります。
子どもだけで話し合いを組織できるようにする力を育てることは、協働的に学ぶ術を獲得させることに直結します。
この時間、2年担任がねらったのはまさにそのような意図があったのでしょう。
一人で考え、ペアで相談し、学級全体で話し合う。様々なパターンの学び方をしている2年生。
大変重要なことだと思います。
5月13日【1年道徳p4c】笑顔も言葉
シリーズ「はじめてのp4c」もいよいよ大詰め。というか最終回!この1年生を最後に全学年がp4cを体験したことになります。
しかーし!入学したばかりの、ついこの前まで保育園児だった1年生に対話なんてできるのでしょうか!?
結論から言えば、できちゃったんですなあ、これが。それも立派に、素晴らしいp4cが!
今回は、道徳の教科書の1・2ページ目の詩をもとに対話しました。
こんな詩です。
えがおも、ことばだよ。
わらっているこは、うれしそう。
ないているこは、かなしそう。
おこっているこは、くるしそう。
かおをみていると、ともだちのことが なんとなくわかる。
しゃべっていないのに、なにかいっている。
おなじように、じぶんのかおも、だれかにきもちを、つたえているのかも。
えがおもことばだ。
わらいかけると、すきがつたわる。
わらいかけると、もっとなかよくなれる。
ともだちをおもう、ちから。
さて、いつものように問いは子どもたちが設定します。
1年生が設定した問いは「なんでしゃべっていないのに、しゃべっていると同じように伝わるの?」です。この詩の本質をついていますね、すごい。
もう、設定された問いから素晴らしいですもの、期待できそうです!
さて、対話。
初めてのp4cなのに、子どもたちは発言意欲旺盛です。
主な対話の様子を見ていきましょう。
「私、なんで顔で分かるのかなあっていうと、目つきが鋭いときには怒っているなあって分かるし、泣いているときには悲しんでいるなあって分かるし、笑っているときには学んでいるんだなあって分かるよ」
おおー!いきなりすごい意見が出ました!そして、案の定、ほかの子たちが反応しました。
「え、学んでいる?あ、学んでいるって、勉強とかして上手になって嬉しいってことなの?」
「うん、そうだよ」
かー!恐るべし、1年生!!こんな発言が冒頭から出されるなんて!
しかし、対話は始まったばかり。まだまだ続きますよー。
「ぼく、思ったんだけど、泣いてる子に「泣かないで」って言っても泣き止んでくれないときがある。どうしてなんだろう?」
おー、新たな視点が出されました。なんと、もう子どもたちが対話を進めているんですね。
「ぼくはね、友だちの顔見ると、どんなこと考えているのか、みんな分かるよ」
「へえ、すごい。どういうふうに?紹介してみて」
「泣いている子とか、悲しい顔している子には、優しくしたらいいかなあって思うの」
「なんで友だちがしゃべっていないのに、友だちが話したいことが分かるんだろう。みんなの気持ちが分かる」
「友だちとなら顔だけでも分かるし、顔見て気持ちが分かれば、もっと友だちになれて、仲良くなって、もっと楽しくなるんだよ」
「そう。気持ちによって顔が違うから、どんな感じなのか分かる。怒っている表情のときは怒っているんだし、泣いているとき、涙が流れていれば悲しいんだよ。げらげら笑っていれば楽しいんだな、おかしいんだなって」
「うん。すごく怒っているときは、もしかしたら死にたいって思っているのかも。そんなとき、私は何か言おうと思うんだけれど、相手はずっと話し続けているし、言うスキがないっていうか話せない。『いったん話を止めて』って言えばいいのかな?」
「さっき、〇〇さんが言ってたことなんだけど、・・・・・あれ、なんだっけ、忘れちゃった」
1年生はこの発言の続きが聞きたいと見えて、じっとこのお子さんを見つめています。
「あ、そうそう。なんでしゃべっていないのに、顔を見ていれば分かるのかというと、そんなときは・・・、う~ん。でも相手が怒っているときには、傷ついているんじゃないかなって思うよ」
と、ここでタイムアップ!
約20分間、ノンストップの対話でした。
時間があれば、もっと子どもたちだけの対話は続いたでしょうし、もっと深いところまで行けたのではないかと思える素晴らしい対話でした。
これが小学校入門期の子どもたちなんですものねえ、びっくり!
頭の中のモヤモヤしたものを臆せずに言語化しようと奮闘するその姿に感激しました。
そして、そんな友だちを、1年生は固唾を飲んで見つめているんだもの。
「セーフティ(心理的安全性)」と「ワンダー(知的好奇心)」溢れるこの時間。
それにしても、子どもたちの発言の端々に光る圧倒的な優しさ!なんという美しさでしょう。心洗われるようです。今夜は風呂に入らなくてもよさそうです、ははははは。
いいもの見せてもらいました。お見事、1年生。
5月13日【5年算数】深い学びに至る過程
5年教室を覗くと算数の勉強中でした。何の勉強かというと「比例」です。
授業では大きな課題が設定され、その課題を解決するために、小さな問いがいくつか設定されていました。小さな問いを解決していくことで大きな課題を解決できるという授業デザインです。
さて、課題は「リボンと代金の長さにはどんな関係があるかな」。かなり大きな概念を問うものですね。
これに対して小さな問いは、より具体的な数値で問うものが並べられました。
子どもたちは担任と、あるいは子ども同士で対話しながら問いを一つずつ解決していきます。
そして、最後の問い「では、リボン15mなら代金はいくらでしょう?」に至る頃には、子どもたちはリボンの代金は「1m当たりの代金×リボンの長さ」で代金を求められることを理解していました。
この段階で、担任はとどめの問い掛け!
「で、これらから言えることは?」
おー!出たー!まさに、具体的な事柄から一般化された法則を導き出す思考を促す問い掛けです。
深い学びというのは、具体的な事柄から一般化された法則を導き出す過程でなされると言われます。その逆、法則から具体的な事柄を推測する過程でもまたしかり。
この担任の問い掛けに、子どもたちは「長さが変わると、代金も変わります」と答え、さらには「リボンが1m長くなるに伴って90円ずつ増えます」、そして「長さが2倍、3倍・・・になると、代金も2倍、3倍・・・になります」と答えました。
担任は適宜子どもたちと対話しながら、「一方の値が2倍、3倍・・・になると、もう一方の値が2倍、3倍・・・になる関係を、『比例している』と言います」と結論付けました。
具体と一般を往還させること、帰納法と演繹法を行ったり来たりさせることで、子どもたちの深い学びを促したこの時間。
5年生、高度な勉強を重ねていますね。
5月10日 市教育委員会によるあいさつ運動
この日の朝、市教育委員会から多くの方々があいさつ運動にお出でくださいました。ありがたいことです。何人かの子どもたちも加勢してくれました。
いつもように登校すると、玄関の前に来てたじろぐ子どもたち。ははははは。そうですよね、分かってはいても、大勢の大人がいると。
それでも、「おはようございまーす」と言われると、恥ずかしながらもちゃんと挨拶を返す築地小学校の子どもたちです。
5月10日【6年】交通安全少年団 入団式
6年生は交通安全少年団の入団式に臨みました。市交通安全協会長様はじめ役員の皆様の前で、「誓いの言葉」を堂々と唱和した6年生。
誓いの言葉には、自ら交通安全を心掛けることはもちろんのこと、周囲も交通安全を呼び掛けること、社会のためになるようにすることまでも含まれていたんですよ。すごい。
あまりに堂々とした態度に、会長様からお褒めの言葉をいただきました。
6年生のみんな、これからも交通安全に気を付けて過ごしてね。
5月10日 避難訓練&引き渡し訓練
この日の避難訓練は地震と津波を想定したものでした。
放送で緊急地震速報の音が流されると、子どもたちの緊張が一気に高まります。
「避難開始!」の合図で、冷静かつ迅速な避難が開始されました。
第1避難場所であるグラウンドに全児童が避難完了するまで、あっという間でした。大変円滑な避難でした。
さらに、津波警報が発令されたとの報告が教頭先生からもたらされると、2次避難の指示が出されます。
今度は校舎に戻り、3階廊下に全児童が避難しました。こちらもあっという間。
子どもたちは落ち着いて、かつ素早く避難することができました。
2次避難を終えた全校の子どもたちに、東日本大震災の際に、孫の言葉を信じて津波から避難し、安全を確保した老夫婦の話をしました。じっと耳を傾けていた子どもたち。話が終わると「すごいことだと思う」と感想を言い合っていました。
さらに下校時には、保護者の方々から迎えに来ていただき、引き渡し訓練も本番を想定して行うことができました。ご協力ありがとうございました。
全校のみんな、この日のようにに日頃から真剣に避難訓練をし、さらに防災について学ぶことは、自分の身を、そして家族の身をも守ることになるんだよ。
とてもいい避難訓練になりましたね。
5月9日【6年総合】佐度について学ぶ
6月になったら修学旅行で佐度に行く6年生。
この日、「佐度を世界遺産にする新潟の会」から講師をお招きして、佐度について学びました。お話を伺う6年生は興味津々。金が含まれた鉱石を触らせてもらったり、小判を持たせてもらったりと貴重な経験をすることができて、ますます修学旅行が楽しみになってきたのじゃないかしら。
佐渡金山をはじめ、朱鷺など佐度には見どころ、学ぶべきところがたくさんあります。修学旅行では実際に佐度の地に降り立って、さらに充実した学びを重ねてほしいと思います。
5月8日 全校応援練習
運動会に向けて、昼休みに今年初めての全校応援練習を行いました。
オリジナル応援歌やコールなど、まずは応援団が手本を見せ、全員でやってみます。
赤組、白組ともに、1回目からとても大きな声が出ていて、気合が入っていました!
5月8日 よっちょれ練習&ダンス練習
2時間目は、4~6年生によるよっちょれの合同練習。中条和組の皆さんが教えに来てくださる2回目の日です。新調した鳴子を手に、時間いっぱい一生懸命に踊り、大きなかけ声も出ていました。中条和組の皆さん、ありがとうございました。
3時間目は、1~3年生によるダンスの合同練習。音楽に合わせて元気いっぱいに踊っていました。本番では全員がポンポンをもち、さらに華やかになることでしょう。
どちらも18日の運動会で披露します。どうぞご期待ください。
畑の準備 ありがとうございました
4連休前の5月2日の夕方、コミュニティスクール委員のお二人の方が、学校の畑の土を耕してくださいました。
この畑で、2年生は野菜を育て、他の学年も胎内特産のサツマイモを育てて、地域協働の活動を展開していこうと考えています。
子どもたちのため、畑の作業、本当にありがとうございました。
5月7日 新しい介助員さん、登場!
この日から、今まで1人分欠員だった介助員さんたちに、新たにお一人素敵な方が加わりました。
本人から給食時に放送で自己紹介。子どもたちも新介助員さんも、早く慣れて一緒に楽しく生活できたらいいなと思います。
さて、放送終了後、やや緊張気味だった狂言回しの私と新介助員さんに、放送委員の5年生から温かな一言。「〇〇先生(介助員の名前)と校長先生、とっても良かったですよ。上手でした」とお褒めの言葉。嬉しいなあ、本当に。なんて素敵なお子さんなのでしょう。こういうお子さんが築地小学校にはいるんですね。素晴らしいと思います。
5月7日【6年理科】「新しい空気」「古い空気」について(解決編)
6年生は理科の学習。ゴールデンウィーク明けの第1時間目ですが、6年生はもうフルスロットルですよー。
前の時間にp4cで「新しい空気」「古い空気」「酸素」等をキーワードに、子どもたちなりに燃焼の条件を考えた子どもたち。この日は改めて、空気の入れ替わりがものが燃える際には必要であることを実験によって明らかにしました。
それにしても6年生、意欲的に学んでいます。班ごとにああだこうだ相談しながらやっているのですね。
最初の実験は底のない集気びんの中でろうそくを燃やし、線香の煙で空気の流れを突き止めた子どもたち。
「空気は底のない瓶の下から、口の方向に流れているんだなあ」と確認した後で、次の実験に突入です。今度は集気びんの口にしか穴が開いていません。ばっちり底アリです。さて、この集気びんの中でろうそくを燃やし、線香を入口に近づけた場合、煙はどのように動くと思いますか?そうです。線香の煙は2手に分かれ、上に登っていく一方で、瓶に吸い込まれるようにして下に下りてもいくんですね。子どもたちにとっては新たな発見になりました。
ちなみにこの日の私のいでたちは白衣。私の場合は、謂わばコスプレですね、ははははは。登場した瞬間に子どもたちから「おおー」というどよめきが!こういう発見もまた楽し。
5月7日【3年算数】そもそも、わり算って?
この日、3年生は算数でわり算の勉強。これまで、たし算、ひき算、かけ算については学んできましたが、わり算については今回初めて学習することになります。
小学校ではわり算について、どのように定義され、どのように使うよう指導されているのでしょうか。
黒板を見ると、「同じ数ずつ分ける」と書かれ、「同じ数ずつ」が強調されています。
担任が「2人でそれぞれ3個と5個で分けるとします。これはわり算で解けますか?」と問うたところ、子どもたちは「違いまーす」との返事。
さらに担任がその理由を問うと、「わり算は同じ数ずつ分ける場合に使うからです」と正しく答えることができました。
私たちが日常的に使っている四則演算。それぞれどんな時に使うべきなのか、改めて考え、定義づけようとすると結構難しいものですね。
小学校では、学問の初歩を学びます。
時々、お子さんの教科書をぱらぱらとめくってみると、「ほー、小学校ではこうやって教えてるんだなあ」などと新たな発見もあるかもしれませんね。
5月2日 眼科検診とダンス
この日の昼休み、眼科検診が行われました。
お医者様が到着するまでの間の6年生。くねくねダンスを披露してくれました。ははははは。このダンス、なんていう踊り方なの?
この自由な雰囲気、いいなー。ある意味セーフティが溢れているってことなのでしょうし、大人や仲間あるいは社会に対する信頼があるということなのではないでしょうか。自分は認められているという自己肯定感、自分は役に立っている、自分には居場所がしっかりあるという自己有用感があるからこその、くねくねダンス披露。ご家庭の教育力の高さを感じます。とっても素敵な子どもたちです。
ちなみに、お医者様が到着なさった後は、廊下で静かに待っていました。さすがメリハリが効いています。
最後の写真は眼科検診の後、校長室に遊びに来てくれた4年生です。
5月1日【1年道徳】みんなと仲良くするために
1年生は道徳の勉強中。題材名は『みんな いっしょ』。教科書見開きページには、校庭で遊ぶ子どもたちのイラストがあり、その中央には「わたしもいれて」と書かれています。
子どもたちはイラスト中で寂しい思いをしている子や悲しい思いをしている子に印をつけています。その後、友だちと仲よく遊ぶ上で、好ましい行いをしている子にも印をつけました。黒板には、「みんなとなかよくするために、たいせつなことは?」と書かれています。担任は、子どもたちと対話しながら、他の子と仲よくするためにどのような働き掛けをしたらいいのか、具体的にイメージできるようにしていたのですね。
さらには隣の子と話し合うことで、望ましい行動についてより深く考えた1年生。
1年生は学校にも少しずつ慣れ、安心して生活できるようになっています。これからさらに友達関係が広がっていくだろうこの時期に、円滑によりよい友だち関係を築く子どもができるよう、授業でも働き掛けています。
今までは生徒指導は問題行動があったときに適切に対応することに重点が置かれていました。しかし、これからは普段の生活の中で、積極的に互いに信頼のおける関係を築けるよう指導することで、豊かな生徒指導に結び付けることも重要だとされるようになりました。これによって問題行動の未然防止にもつながることでしょう。
そんな指導を受けつつ、休み時間にも笑顔で生活している1年生です。
5月1日【2年学級活動p4c】みんなが好きなことって何?
いくかの学級で謂わばゲリラ的に行ってきたp4c。「探求の対話」とか「哲学対話」などとも言われます。
2年生ももちろんp4cを体験しますよー。2年生に対話の問いを募ったところ、「今日の給食のメニューを知りたい」「明日は何の勉強をするの?」とかなり現実的な問い。「p4cは答えのないことについて対話する」ってことを伝えないうちに、2年生のパワーと勢いに押され、純粋に子どもたちの対話したい問いとしたところ、子どもたちから出され、選ばれた問いは次のものでした。
「みんなは、今どんなことが好きなの?」
おおー!いいですね。子どもたちは互いのことを知りたいのね。たっぷり20分間。互いを理解し合うためのp4c!
さて、対話ですが、「私の好きなものは〇〇です。どうして好きなのかというと・・・」と理由も明らかにしつつの、自己紹介的な発言が続きます。みんな発言意欲が旺盛。そして聞く子たちも発言者をじっと見つめながら、しっかりと聞いています。一人ずつ発言者が話し終わるたびに、学級全体で拍手が巻き起こるのです。とってもいい雰囲気。
2年生はどんなものが、あるいはどんなことが好きなのでしょうか。いくつか紹介しますね。
「私は〇〇ダンスです。振付が面白いからです」
「ぼくはレゴ(ブロック)です。お母さんに買ってもらったもので、とても面白いです」これには周りの子から「おおー!いいじゃん」という声がそこかしこから湧き上がっていました。
「本です。いろいろなことを知れるからです」
「お兄ちゃんと遊ぶことです。兄ちゃんとゲームをしたりすると楽しいです」
「ダンボールで遊ぶことです」
「スポーツのテレビゲームです。バドミントンができて、楽しいです」
「私は掃除です。家がきれいになると嬉しいです」
「犬と遊ぶことです。ボールを投げると取りに行ってくれて、楽しいです」
「妹と遊ぶことです。妹はうるさすぎるからです」ははははは。なんでー。
みんな興味津々に聞いています。
考えを深める対話ではありませんでしたが、他者に対して新たな気付きを得ることができた対話でした。
発言意欲は言うに及ばず、聞く態度も素晴らしかったです。
時々発言者の方を向いて聞くことができないお子さんもいましたが、そのたびに教師は「今はこの場に『セーフティ』はありますか?」と問いかけます。「そこに愛はあるんか!?」みたいですね。ははははは。
『セーフティ』とは、安心して参加できる雰囲気のことを言います。「発言しても否定されることはなく、受け入れてもらえる」という安心感、「あいまいなことでも、考えが必ずしもまとまっていないことでも、途中までしか分からないことでも、発言できる」という安心感。これが質の高い対話の重要な条件となるのです。
そして、これを徹底することで、学習指導のみならず、生徒指導上でも大変大きな教育的効果が見込まれるのです。
2年生、安心してこのp4cを存分に楽しみました。私も楽しかったあ。
みんな、これからもセーフティを大切にして毎日を過ごしてね。
5月1日【6年学級活動p4c】人はなんのために生きているのだろう
6年生は早くも3回目のp4c。今回のテーマはノンジャンル。6年生が疑問に思っていることについて、ジャンルを問わずに問いを設定し、みんなで対話します。
子どもたちが問いを出し合ったところ、素晴らしい問いが並びました!ホントすごいね、君たちは!
・幸せとは何か?
・何でもしていいと言われたら、人は何をするのだろう?
・どうして戦いが起きるのだろう?
・なぜ人というのがあるのだろう?
・深海で生息する生き物はどうやって暮らしているのか?
・人は何からできているの?
・人はどうして差別するのか?
・人はなぜ生きるのか?
・人類が生まれた理由はなんだ?
・正義とは?
・どうしてこの世には悪い人がいるのか?
・がんばっているって誰が決めるの?
・天才とは何か?
・本当に怖いことは何だろう?
・なぜ生き物が住める地球があるのか?
・天国には何があるのか?
・どうして人には名前があるのか?
・人間はどうやってこの世界に来たのか?
・この地球は何なのか?
・宇宙はどこまで続いているのか?
・世界はどうやってできた?
・何で地球には空気があるのか?
・いじめの意味とは?
似た問いごとに分類しようとしたのですが、似た問いはありませんでした。
オリジナリティあふれる6年生の問いの素晴らしさ。
新潟大学佐渡自然共生科学センターの豊田光世教授は、「p4cでは人との違いが強みになる」とおっしゃっています。やるなー、6年生。
さて、数多ある問いの中で僅差で選ばれたのは次の問いでした。
「人なんのために生きているのだろう?」
う~ん、しびれますねー。私目頭が熱くなっちゃって・・・。
と、泣いてばかりいられないので、対話の主な様子を追っていきましょう。
まずは問いを出したお子さんから。
「映画とかで人が環境破壊をしているシーンを見て、ほかの動物たちは迷惑だろうなあって」
なるほどー、素晴らしい気付き。ところが難しい問いと見えて、この後なかなか発言が続きません。
そこで早くも私が発言。「ねえ、確かに人類は環境破壊をして他の動物たちに迷惑をかけている。じゃあ、人類は消滅した方がいいのだろうか?それとも存在する意義はあるのだろうか?」
挙手を求めると、「消滅した方がいい」7人、「存在意義はある」その他多数となりました。
そこで存在意義があるとした子たちにその理由を問いました。
「人のせいで地球環境は悪くなっている。でもなあ・・・・。(無言で考える)・・・でも、楽しいから」
頭の中で曖昧模糊とした考えを、中途半端なままで言語化し、発言しながらも考え続ける。
これなのです、私がp4cで求める子どもの姿のひとつは!完成された意見の発表会に陥ってはなりません。
「私も生き続けた方がいいと思います。壊すのが人間なら、よくするのもまた人間だから」
おー!すごい意見が続きます。
「人間は、例えば絶滅危惧種の動物を保護するとかいいこともしてる」
「そうそう、人間が管理している環境もある。川とか」
「うん。人間がいないと植林した木とかが伸び放題になっちゃって、却って環境によくない。整備するなど管理する人がいなくちゃ」
「SDGsとかもそうでしょう。これは人間ができること。いや人間しかできないこと。動物にはできないよね」
「人がいることで、この世界は成り立っている」
「これまで人間がやってきたこと、築いてきたことを捨てては、この世界は成り立たない」
「そうなると、他の生き物も困ると思う」
「人間ができる活動はほかの動物たちにはできない」
「人間が悪いことをしちゃったことは、人間だけが直せる」
私も発言。「人間がいなくなったら、生き物たちのバランスが崩れてしまう。それはほかの生き物にもよくないこと」
「残念ながら、人間が環境破壊をしちゃってる。しかし、人間は知恵を生かしてそれを乗り越えることができるんじゃないか」
「人間にできることはある」
対話も終盤に差し掛かりました。私が発言します。
「われわれ人間がやるべきことは何だろう?」
「う~ん。人間がやるべきことは、やっぱり知恵を生かして、この世界を変えていくことなんじゃないかな」
「そうだね。動植物たちにもいい環境になるように」
写真をご覧ください。
何人かのお子さんが発言している姿なのですが、みんなうつむいて、コミュニティ・ボールを触りながら、話していますね。
そりゃあそうでしょう。はっきりまとまらない考えを話すんですから。どきどきしているんでしょうね、きっと。
こんな発言しちゃってもいいのだろうか、馬鹿にされたりしないのだろうかって。
でも、6年生はもちろんのこと、p4cで人の発言を否定したり、馬鹿にしたりする人なんていないのです。
6年生はp4cを重ねるごとに、セーフティがその場にあることを感じ、間違っているかもしれない意見やあいまいな考えをあいまいなままで表現することができるようになっていきました。
今回の対話も後半になって、どんどんと発言が続き、子どもの思いが響き合い始めていきました。
これからもp4cという対話を重ねていくことによって、互いをケアし合い、信頼し合える関係を築いていけることでしょう。
いい感じです、6年生!